揚げ物の油の正しい処理方法!使い回しできる回数や保存方法もご紹介!
揚げ物は美味しいけど、家で作るのは面倒くさいと感じたことはありませんか?揚げ物をするのが面倒に感じる理由は様々ですが、その1つに使い終わった後の油の処理の大変さが挙げられます。揚げ油を使い回しするときや捨てるときの正しい処理方法について調査しました。使い回しできる回数や保存方法など、揚げ油の処理する上で気になることについて詳しく紹介します。また、料理以外での楽しい再利用方法もありますので参考にしてください。
目次
揚げ物に使った油を正しく処理してる?
唐揚げ・天ぷら・かき揚げ・素揚げなどなど、揚げ物は美味しいです。揚げ物は美味しいですが、調理した後は油の処理が待っています。揚げ物に使った油の正しい処理の仕方を知っていますか?油の処理の仕方は、油の使い道によって違います。揚げ物に使った油を再利用する際や捨てる際の正しい処理の仕方や保存方法・保存期間・注意することなどについて、詳しく紹介します。
揚げ物のここが大変!
鶏の唐揚げ・エビフライ・野菜の天ぷら・ちくわの磯辺揚げなどの揚げ物は人気です。作りたてのサクサクの揚げ物は美味しいですが、「家で揚げ物をするのは少し面倒だ」と思ったことはありませんか?揚げ物が面倒な理由は何でしょうか?
調理中に油が跳ねるのが大変!
揚げ物をすると調理中に油が跳ねて空気中に舞い、服やカーテンなどに匂いが付くのが困ります。また、跳ねた油が床やコンロの周り・周辺の家電などに飛び散り、ベタベタするので掃除が大変です。油跳ねが気になる方は、調理前に床などに新聞紙を敷いたり、汚したくない物で動かせる物はできるだけ避けておいたりするだけでも掃除が楽になります。
調理後の揚げ物に使った油の処理が大変!
揚げ物をするとき1番大変なのは、使い終わった後の油の処理ではないでしょうか?油を少量しか使わない揚げ焼きという調理法もありますが、かき揚げやドーナツなどはたっぷりの油を使いますので、処理するのを面倒に感じてしまいがちです。また、油を処理するときは温度に気を付けないと自然発火などの危険があります。再利用するにしても捨てるにしても適切に処理しないといけません。
揚げ物に使った油の使い道は?
野菜・肉・魚・お菓子などの美味しい揚げ物を作った後は大量の油の処理が待っています。面倒で少し憂うつになりませんか?料理をする方ならいつもしている揚げ油の処理ではありますが、なんとなくいつも同じ方法で処理しているのではないでしょうか?いつもしている方法よりも、もっと簡単な処理の仕方や楽しいやり方があればやってみたくなるかもしれません。
揚げ物に使った油を処理する方法には、どのようなものがあるのでしょうか?処理をするときは揚げ物に使った油の使い道について考えないといけません。揚げ物に使った油の使い道は大きく分けて3つあります。「料理に使い回しする」「料理以外に再利用する」「回収に出す・捨てる」という使い道です。揚げ物に使った油の3つの使い道について説明します。
料理に使い回しする
揚げ物に使った油の使い道の1つに、料理に使い回しするというものがあります。大量の油を捨ててしまうのはもったいないものです。食材の風味が移った油を使った料理は、コクが出て美味しくなる場合もあります。揚げ物に使った油をそのまま置いておいて料理に使い回しするというわけにはいきませんので、揚げ物をした後適切な処理をしないといけません。料理に使い回しする場合の処理の方法については後ほど説明します。
料理以外に再利用する
揚げ物に使った油には、料理以外の使い道もあります。揚げ物などに使った油を廃油といいますが、廃油を使って作れる物がいくつかあります。油を捨てるのはもったいないけど、酸化など油の劣化が気になり料理に使うのは気が進まないという方にもおすすめです。料理以外に再利用する場合の処理の方法については後ほど紹介します。
回収に出す・捨てる
もし、住んでいる地域に使った後の天ぷら油を回収している施設がある場合は、回収に出すと様々な使い道があります。リサイクル可能な油脂については、塗料や石けん・合成ゴム・飼料用油脂・肥料・バイオ燃料など、様々なものにリサイクルされます。
回収に出す場合は揚げかすなどは取り除く必要があります。回収方法についてはペットボトルに詰めて回収する地域や、回収場所にある容器に入れる地域など様々です。住んでいる自治体などの回収方法を確認してください。まだ全ての自治体で回収できるわけではありませんが、スーパーマーケットなどで回収している店舗もあります。限りある資源ですので可能な方はぜひ回収に出してみてください。
回収している場所がない場合や再利用できない状態の油の場合は、残念ながら捨てることになります。油を捨てる場合の処理の方法は、固める・吸わせるなどいくつかあります。また、処理した油を暑い室内などに置いたままにすると自然発火などの危険もありますので、捨てるときも注意が必要です。捨てるときの処理の方法についても固める・吸わせるなどそれぞれの方法について後ほど詳しく紹介します。
揚げ物に使った油を料理に使い回しする方法
揚げ物に使った油は料理に使い回しできます。ただし、使い終わった後のそのままの状態で保存すると油の劣化が進みますので、適切な処理が必要です。揚げ物に使った油を料理に使い回しするために必要な処理について説明します。
揚げ物に使った油を処理するときの注意点
揚げ物に使った油を再利用する場合には注意点があります。料理に使い回しするにしても料理以外に再利用するとしても、そのままでは使えませんので、パン粉や天かす・すくいきれない細かいかすなどを取り除いてろ過し、油をきれいにする必要があります。また、処理するときは油の温度も重要です。やけどには十分注意してください。揚げ物に使った油をきれいにするために必要な処理については、後ほど紹介します。
再利用する前提なら、油があまり汚れない調理法から使うとよいでしょう。「①野菜の素揚げ②天ぷら③唐揚げ・トンカツなど④竜田揚げ・カレー味など濃い味付けの揚げ物」の順番に油の汚れがひどくなります。したがって、新しい油で素揚げをして処理し、天ぷらに使い回してまだ使えそうな状態なら油を処理し、竜田揚げに使い回しするという順番なら効率的に使えます。
揚げ物に使った油を処理するとき何が必要?
揚げ物に使った油を処理するときにいくつか必要な物があります。「こし器とセットになったオイルポット」があれば便利ですが、ない場合は「目の細かい網やざるか円錐形のこし器」と「油こし紙かコーヒーフィルター」、「瓶などの保存容器」があればよいでしょう。
揚げ物に使った油を処理するタイミングは?
揚げ物に使った油を処理するには油の温度が重要です。油の温度が高いうちにろ過しましょう。揚げ終わった後の熱々の状態よりも少し冷めたほどほどの熱さの状態がよいでしょう。フィルター付きのろ過器を使う場合は、150℃以上の温度だとフィルターが機能しませんので、細かな汚れも一緒に落ちてしまいます。温度が完全に冷めてからでも可能ですが、温度が下がりすぎると油に粘度が出るためろ過するのに時間がかかります。
したがってフィルター付きのこし器を使う場合は、温度が高すぎても低すぎてもいけないということになります。温度を確認するときは菜箸を入れると菜箸のまわりから少しずつ泡が出る状態が150~170℃ですので、泡が出ない状態が150℃以下ということになります。室温にもよりますが、目安としては食事が終わった後に処理するとちょうどいい温度に下がっていると予想されます。
フィルター付きのこし器でない場合も油の温度が高すぎる状態で処理するとやけどの危険が高まりますので、少し温度が下がってからの方がよいでしょう。また、揚げた後の天かすやパン粉などをそのままにしておくと予熱で焦げてしまい油が汚れたり自然発火の危険もありますので、調理中や調理後も揚げかすはこまめに取り除いておきましょう。また、油を回収に出す場合も揚げかすを取り除く必要があります。
揚げ物に使った油を料理に使うときの処理の方法は?
揚げ物に使った油を再利用する場合の処理方法を紹介します。①耐熱の瓶などの保存容器に円錐形のこし器か目の細かいざるを乗せ(もしくはこし器が付いたオイルポット)、油こし紙かコーヒーフィルターをセットします。②油の温度がほどほどに熱いうちに、おたまなどですくってフィルターの上から注いでこします。③冷めるのを待って蓋をして保存します。
耐熱の保存容器がない場合は、鍋など別の容器にいったんこして、完全に冷めてから瓶などの容器に移します。ペットボトルに入れて保存する場合は、熱いうちに入れると変形したり溶けたりして危険ですので、必ず別の容器にこしてから移してください。また、冷める前に蓋をすると蒸気が蓋に付き水滴が落ちて調理の際危険ですので、完全に温度が下がってから蓋をしましょう。
熱いうちに蓋をすると、室温が高い状況では熱がこもり温度が上昇して自然発火の可能性もあるという点からも、非常に危険です。十分注意しましょう。ただし、蓋をしないで放置しておくと害虫などの混入の可能性もありますので、翌日など十分に冷めたら必ず蓋をするようにしてください。
パン粉を付けて揚げたフライは揚げかすが多くなりがちですが、ドーナツや天ぷらなどは比較的揚げかすが少ないです。油をこすのが面倒な場合は、油の色が濁っていなければ、揚げかすがある程度沈んだ後上の方のきれいな油だけをすくって保存してもよいかもしれません。ただ、目に見えない不純物もありますので、油を長持ちさせたい場合はきちんとろ過することをおすすめします。
揚げ物に使った油の保存方法
料理に使い回しするためにこした油はどのように保存すればいいのでしょうか?また、どれくらいの期間保存できるのか、何回使い回しできるのかも気になるところです。揚げ物に使った油の保存方法や保存期間などについて紹介します。
揚げ物に使った油を長持ちさせるには?
揚げ物に使った油は長く保存しておくと酸化が進みますので、早く使い切る必要があります。ですが、揚げ物に使った油をを長持ちさせる方法があります。それは油をこすときに活性炭カートリッジを使うことです。最近は油こし紙に活性炭が使われたフィルターも販売されています。浄水器にも使われる活性炭は、臭いや色素などを吸着する力に優れています。
活性炭カートリッジ付きの油こし器はカートリッジを定期的に交換する必要があり、紙製のフィルターはカートリッジよりお手頃ですが使い捨てですので少々高価になります。ですが、使わない場合よりも油は長持ちしますし、油を繰り返し使うことは環境のためにもよいことですので揚げ物を頻繫にする方は試してみるとよいでしょう。
また、揚げ油の中に入れて使う油を長持ちさせるプレートも販売されています。家庭用と業務用が販売されています。値段はフィルターよりも高価ですが、洗えば繰り返し使えますので結果的にはお得なのではないでしょうか?使い方も簡単ですので気になる方はチェックしてみてください。
手軽にできる方法では、ろ過した油に新しい油を継ぎ足しながら使うと油が長持ちします。また、揚げ物をした後の油にご飯を入れてほぐしながら少し火を通すと、細かい揚げかすがご飯粒にくっついてきれいに取れます。油が跳ねるのでやけどには気をつけてください。自然発火を防ぐため、揚げたご飯粒は完全に冷ましてから捨ててください。ご飯粒と同様に、野菜くずや梅干しなどを揚げても油がきれいになります。
酸化しにくい油と酸化しやすい油について
揚げ物に使った油を再利用する場合は酸化しにくい油の方が向いています。酸化しにくい油とは、「①オレイン酸を多く含んでいること②抗酸化作用のある物質を多く含んでいること」が挙げられます。オレイン酸とは、不飽和脂肪酸の1種で悪玉コレステロールを下げ酸化しにくい性質があります。オレイン酸を多く含む油は、オリーブオイル・菜種油・ごま油・綿実油(めんじつゆ)です。
抗酸化作用とは、細胞を錆させ老化を早めたり、がん細胞を増殖させたり動脈硬化を引き起こす活性酸素の働きを阻止する働きのことです。抗酸化作用のある物質(ビタミンEなど)を多く含む油は、大豆油・コーン油・綿実油・菜種油・ごま油になります。綿実油とは、綿の実の種を絞って作られた油です。生産量はあまり多くありませんので値段は比較的高めです。料亭やホテルなどで使用されることが多いようです。
酸化しやすい油は、紅花油・ひまわり油(サンフラワー油)になります。オリーブオイルは酸化しにくい油ですが、低めの温度煙が出るため、高温での揚げ物には不向きです。ごま油は香りが強く、向かない食材があります。クセがなく1番使いやすいのは菜種油ということになります。
ちなみにキャノーラ油は菜種を品種改良した作物から作られており、菜種油とは別のものになります。キャノーラ油は安価でどこでも手に入りやすい油ですが、遺伝子組み換え原材料を使用しているものが多く、科学溶剤を使われておりトランス脂肪酸も含まれているそうです。良質な菜種油を選ぶためには、オーガニックかどうかや遺伝子組み換えでないもの、国産の菜種から作られたものを選ぶと安心です。
また、光は酸化の原因になりますしプラスチックボトルからは有害物質が流出する可能性もあるため、透明な瓶は避け、色の付いたガラス瓶や有害物質を含まない缶などに入ったものを選ぶとよいでしょう。さらに油を抽出する際、高温で科学溶剤を使った抽出法では酸化やトランス脂肪酸ができ栄養素が破壊されるなどということがあります。有害物質が発生しない、低温圧搾(コールドプレス)と書いてある商品を選びましょう。
国産原料を使い手間ひまのかかる製法で作られている油となると、それなりに値段は高めになります。当たり前のことですが、質の悪い油よりも質のよい油の方が酸化しにくいので長持ちしますし料理に使い回しするのにも向いているということになります。高品質の油で揚げると揚げ物も一層美味しくなりますので、いろいろ試してみてはいかがでしょうか?
また、体によいと言われる油にもデメリットもありますので、取り過ぎには注意してください。一種類の油だけではなく、調理法によって使い分けるようおすすめします。揚げ物が好きでもそればかりでは体に悪いですので、煮物や蒸し料理など様々な調理法の食事をするように心掛けましょう。
揚げ物に使った油の保存の仕方
こした油を保存するときは、酸化を防ぐために空気に触れないよう瓶などに密封して、光の当たらない戸棚の中などに常温で保存してください。コンロの横などは高温になりますし、光が当たるのでおすすめできません。オイルポットに入れる場合もなるべく涼しい場所に保存してください。
揚げ物に使った油を保存する期間は?
揚げ油を使い回しするために保存する期間は、目安として2週間~1ヶ月くらいとされています。これは目安ですので、保存状態によって変わります。
揚げ物に使った油は何回使い回しできる?
揚げ油を使い回しできる回数は目安として3~4回です。ですがこの回数はあくまでも目安です。揚げ油として使い回しして高温で熱した場合は油の色が茶褐色になりますし、匂いの強い物を揚げると不快な匂いがするようになりますので、油の状態を見て判断してください。活性炭カートリッジなどを使った油はもっと多く使えるとのことです。
使い回しの油を使ったおすすめ料理
使い回しの油は、こした後に素材のうま味のようなものが残ります。例えば、ドーナツなどの揚げ菓子に唐揚げの匂いがしたら残念な仕上がりになりますので、使い回しするときは考えて使った方がよいでしょう。素材の味を活かした野菜の素揚げなどにもあまり向いていません。天ぷらなどには問題なく使えますが、おすすめは野菜炒めです。油に残った風味でコクのある仕上がりになります。中華系の炒め物などに使うのもおすすめです。
揚げ物に使った油を料理以外に再利用する
揚げ物に使った油を料理に使い回しするのは気が進まないという方には、料理以外のものに再利用する方法がありますので紹介します。
廃油石けんにリサイクル
「廃油石けん」という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。揚げ物に使った油で石けんを作ることができます。合成洗剤を含まないので肌に優しい石けんになります。想像したイメージよりも意外におしゃれな石けんができます。廃油石けんは、水と廃油と苛性ソーダを科学反応させて作ります。苛性ソーダは劇薬で皮膚が溶けたり失明の危険もありますので、ゴム手袋や眼鏡などで保護し慎重に扱ってください。
子どもやペットのいる家庭は特に取り扱いや保管に注意が必要です。苛性ソーダは薬局で買えますが、記名と印鑑が必要です。ドラッグストアでは置いてないところもありますので、確認して出かけた方がいいでしょう。苛性ソーダの取り扱いにさえ注意すれば、好きな色や形の石けんを作れるので楽しいことでしょう。
苛性ソーダの取り扱いが不安な方は、苛性ソーダを使わない廃油石けんの作り方もあります。重曹と米ぬかを使うレシピもあります。沸騰したお湯に重曹を入れると炭酸ナトリウムになり、苛性ソーダほどではありませんが取り扱いに注意は必要です。また、廃油に混ぜるだけの簡単な石けん作りのキットなどもあります。完全に固まらないクリーム状の石けんになるものもあります。
クリーム状の石けんでも汚れ落ちは抜群とのことですので、洗濯や靴を洗う用途ならよさそうです。廃油石けんの作り方はいろいろありますので、気になる方は調べてみて手軽にできそうなものから挑戦してみてはいかがでしょうか?
廃油キャンドルにリサイクル
「石けん作りは少し大変そう」と思った方は廃油キャンドルはいかがでしょうか?廃油でキャンドルが作れるのです。必要な物は、ろ過した廃油と固めるテンプルなどの凝固剤・タコ糸かろうそくの芯・空き瓶などの容器・割り箸などです。香りを付けたい場合はアロマオイルを、色を付けたい場合はクレヨンなどを使います。固めるテンプルでキャンドルが作れるとは驚きです。
固めるテンプルなどがない場合は、パラフィンや溶かしたろうそくを混ぜて固めることができます。卵の殻を型にしたり、100均のアイスキューブの型などで固めると楽しい形になります。貝殻で作ってもおしゃれです。アロマオイルを入れないと火を付けたときに油臭い臭いがするので、入れた方がよいでしょう。油を使っているため火が大きくなるのでやけどには注意してください。
「固めるテンプル」の会社の公式サイトでは、「固めるテンプルを使ったキャンドルの安全性は確認していない」とのことですので、作る場合は自己責任でお願いします。パラフィンや溶かしたろうそくの方が安心かもしれません。気になる方は詳しい作り方を調べてみてください。たまには電気を消して、キャンドルの灯りで過ごすのも素敵ではないでしょうか?
掃除用の洗剤代わりに使う
揚げ物に使った油は油汚れを落とすのに最適です。ボロ布に油をしみ込ませてレンジフードなどの油汚れを拭くと驚くほどきれいになるとのことです。レンジフードの汚れを掃除するのは結構大変ですので、油できれいになるならぜひ試してみたいものです。
バーベキューで着火剤代わりに
キャンプやバーベキューをよくする方なら、バーベキューの着火剤代わりに使う方法もあります。着火剤は高くはありませんが、度々買えばそれなりの金額になりますので、使い終わった油を利用できるなら経済的です。
揚げ物に使った油を燃えるゴミとして処理する方法
揚げ物に使った油を燃えるゴミとして処理する方法は、固める・吸わせるなどいくつかあります。使用済みの油は自然発火する危険性もあるので適切に処理しないといけません。
揚げ物に使った油を捨てるタイミングは?
揚げ物に使った油の保存期間や使用回数について説明しましたが、これらは目安ですので油の状態を見て判断する必要があります。では、揚げ物に使った油を捨てるタイミングとは、どのような状態になったときでしょうか?油は何回か使い回ししたり、高温で揚げ物をしたときなどに次第に酸化が進み茶褐色になってきます。また、魚やチーズ・カレー味のフライなど匂いの強いものを揚げたときなどは不快な臭いがします。
劣化が進んだ油は変色し不快な臭いがするようになります。このような状態で使い回ししていると、細かい泡が多くなり、低い温度でも煙が出るようになります。揚げ物も焦げやすくなりますし、油臭くなり美味しく調理できなくなってしまいます。このような状態になったら使用回数に関わらず捨てましょう。
揚げ物に使った油を捨てるときに絶対にやってはいけないこと
このようなことをする方はいないでしょうが、揚げ物に使った油を捨てるときに絶対にやってはいけないことは油をシンクに流すことです。環境に悪いのはもちろんですが、冷えた油が排水管にこびりついたり排水管のS字カーブの部分に油が溜まったりして、詰まりの原因になります。また、下水処理場で汚れた水を浄化するために大量の電力と水が必要になります。環境のためにも油は正しい方法で捨てましょう。
使い終わった油の処理は固める・吸わせる・そのまま捨てる
使い終わった油の処理は「固める」・「吸わせる」・「そのまま捨てる」の3つの方法があります。固める場合・吸わせる場合・そのまま捨てる場合それぞれについて、方法や注意点を説明します。
使い終わった油を固める方法
使い終わった油を捨てるとき固める方は多いのではないでしょうか?固めるテンプルなどが有名で、ホームセンターやドラッグストア・スーパーマーケットなどで簡単に手に入りますが、100均などにも似たような商品が売られています。固めるテンプルは、80℃以上の油に適量を溶かすと40℃以下で固まり始めます。
溶かし始めの温度が低すぎる場合や十分に混ざっていない場合・油の量に対して固めるテンプルの量が少ない場合はうまく固まりませんので注意してください。固めるテンプルで処理した油は40℃以上になると溶け出すので、夏場など暑い時期に直射日光の当たるベランダなどに放置すると漏れる可能性があります。袋を二重にするなどしっかり対策した上でなるべく早く捨ててください。
違う商品になると使用方法が少し違う場合もあるかもしれませんので、パッケージの説明をよく読んで正しく処理してください。
使い終わった油を吸わせて捨てる方法
使い終わった油は「固める」他に「吸わせる」方法も多くの方がしている方法ではないでしょうか?吸わせるテンプルなどが有名ですが、新聞紙や古布など身近にある物も使えます。吸わせるときの注意点として、吸わせるテンプルなどは冷めた油専用ですので、必ず油の温度が完全に下がってから使ってください。
吸わせる方法では、油が漏れないようにきちんと処理する必要があります。牛乳パックに新聞紙などを入れて吸わせた後ガムテープなどで留める方法は、油が漏れる心配がなくよい方法です。ですが長期間放置すると少しずつ油が染みてきますので、早めに捨てましょう。また、漫画雑誌などのザラザラした手触りの雑誌に吸わせるのもおすすめです。背表紙を上にして油に入れてしばらく置いておくと油を吸い込んでくれます。
使い終わった油をそのまま捨てる方法
ペットボトルを可燃ごみとして捨てられる地域なら廃油をペットボトルに入れて捨てる方法もあります。高温の油を入れるとペットボトルが溶けるなどして危険ですので、必ず油が完全に冷めてから入れてください。牛乳パックもガムテープで密封すればそのまま油を入れて捨ててもよいでしょう。
使い終わった油の容器の処理は?
使い終わった油の容器の捨て方は自治体によって異なります。プラスチック製とガラス製の容器がありますが、油が入っていたプラスチック容器は燃えるゴミに出す自治体や洗ってプラスチックゴミに出せる自治体など様々です。ホームページなどで確認して正しく捨てましょう。
揚げ物に使った油を捨てるときは自然発火に注意!
揚げ物に使った油を処理するときは、自然発火の危険があるので注意が必要です。自然発火とは、火を付けたわけでもないのに出火する現象のことです。自然発火は火事の原因になることもあり、大変危険です。自然発火の原因は様々ですが、使用後の油の場合は酸化反応で発火する可能性があります。2008年に大量の天かすを放置したことが原因で、自然発火した事案があります。
天かすの場合は、揚げたての高温の天かすを一ヶ所に集めると酸化反応が時間をかけてゆっくりと進み、発熱します。集めた天かすの中心部分の温度が上昇し発火点を超えると自然発火します。酸化反応には時間がかかるので、夜中などに自然発火する可能性が高いということです。寝ている間に自然発火したらと考えると怖いです。
油の場合は、吸わせる油処理剤や新聞紙などに吸わせて処理した場合に、油の温度が高い状態で処理して密閉した状態などで放置すると、油の温度が上がり新聞紙などが自然発火します。また、ティッシュペーパーに吸わせた場合は、新聞紙などよりも低い温度で自然発火しますので大変危険です。揚げ物に使った油を吸わせて処理する場合は、自然発火を防ぐために必ず油の温度が冷めてから処理してください。
吸わせる前に新聞紙などを軽く水で湿らせておくと自然発火防止になります。また、油を処理して密封した状態で室温の高い室内や直射日光の当たるベランダなどに放置した場合も、自然発火する可能性があります。自然発火を防ぐためにも油の処理をしたら放置せず速やかに捨てましょう。油を捨てる場合は、ゴミ出しの日や前日に処理してすぐに捨てると自然発火の危険もなく安心です。
揚げ物に使った油は正しく処理しよう!
揚げ物に使った油の処理について紹介しましたがいかがでしたか?料理に使い回しするにしても料理以外に再利用や捨てるにしても、正しい方法があります。正しい処理の仕方がわかれば揚げ物をする面倒くささが減るかもしれません。また、楽しい再利用の仕方がわかれば、廃油ができるのが楽しみになるかもしれません。気になる利用方法があったらぜひ試してみてください。