煮物は冷凍できる?上手な保存方法と注意点や日持ち期間は?

ほっとする優しい日本料理の代表といえば煮物です。一口に煮物といっても、使用する食材や味付けによってかなりのバリエーション豊かな煮物が作られます。そんな日本料理で定番の煮物ですが、冷凍保存することって可能なのでしょうか…?そこで今回は、煮物の冷凍保存方法を調査してみました。また、冷凍保存の注意点や日持ち期間などについても併せてご紹介しますので、しっかりチェックしてみましょう。

煮物は冷凍できる?上手な保存方法と注意点や日持ち期間は?のイメージ

目次

  1. 1煮物って冷凍保存する事は可能なの?
  2. 2煮物の上手な冷凍保存方法〜大根〜
  3. 3煮物の上手な冷凍保存方法〜かぼちゃ〜
  4. 4煮物の上手な冷凍保存方法〜さつまいも〜
  5. 5煮物の上手な冷凍保存方法〜筍〜
  6. 6煮物の上手な冷凍保存方法〜筑前煮〜
  7. 7煮物の上手な冷凍保存方法〜ひじきの煮物〜
  8. 8煮物の上手な冷凍保存方法〜肉じゃが〜
  9. 9冷凍保存した煮物を日持ちさせるコツは?
  10. 10《まとめ》煮物の冷凍保存方法・日持ち期間

煮物って冷凍保存する事は可能なの?

せっかく愛情込めて作ったのに捨てるのはもったいないですし、何より食材を無駄にする事はよくありません。そこで気になるのが、「煮物って冷凍保存する事は可能なの?」という事です。結論からお話しさせていただくと、煮物を冷凍保存する事は可能です。

では、「すべての煮物の冷凍保存が可能か?」というと、そういうわけではなく、冷凍保存が向いていない食材などもありますのでその点は注意が必要です。しかし、正しい冷凍保存方法を覚えておくと、煮物を無駄にする事は格段に減るはずです。そこで今回は、煮物の上手な冷凍保存方法についてご紹介します。

煮物の上手な冷凍保存方法〜大根〜

煮汁がしっかりとしみ込んだ大根の煮物って、「これぞ日本食!」と言えるほど、日本人にとって心もかだも癒してくれるおかずです。そんな大根の煮物を冷凍保存する場合、あらかじめ皮をむいて下茹でしておくことがポイントです。あらかじめ皮をむいて下茹でしておくことで、味がしみやすくなったり、美味しい大根の煮物のホロっとした食感が表現できます。

大根の煮物を冷凍保存する際、粗熱をとって煮汁ごと小さめのタッパーに入れて冷凍保存しましょう。大根自体にも多くの水分が含まれているので、冷凍保存に不向きなイメージを抱く方も多いでしょうが、冷凍保存した大根は食感が多少柔らかくなってしまうものの、煮汁がしっかり染み込んだおいしい状態を保ってくれるのでおすすめです。

大根の煮物の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

大根の煮物の冷凍保存期間はおよそ2週間〜3週間程度とされています。ちなみに、大根を冷凍保存する場合は皮をむく下処理をするとご紹介しましたが、この時皮を厚めにむくようにしましょう。そうすることで煮物の味がしみ込みやすくなります。

冷凍保存した大根の煮物の解凍方法は?

冷凍保存した大根の煮物の解凍方法は、凍った煮汁と一緒に鍋に入れて温める解凍方法がおすすめです。冷凍保存する前より柔らかい食感になりますが、味がしっかりしみ込んだおいしい大根の煮物です。勿論電子レンジでの解凍も可能ですが、大根の煮物の解凍は鍋で温め直すのが一番人気です。

煮物の上手な冷凍保存方法〜かぼちゃ〜

甘く煮たかぼちゃの煮物は、かぼちゃ本来の甘さも感じられてお子様にも人気の煮物です。そんなかぼちゃの煮物を冷凍する場合は、皮を所々剥いておくという下準備が大切です。また、かぼちゃの煮物を冷凍保存する場合、水分量の多い日本かぼちゃより西洋かぼちゃの方が冷凍保存に適しています。

かぼちゃの冷凍保存方法は、粗熱をとって煮くずれしていないものを選んで汁気を切ります。1食分ずつラップに包んで小分けし、タッパーやフリーザーバッグに入れて冷凍しておきましょう。フリーザバッグに入れる場合は、しっかり空気を抜いて封を閉じて冷凍しましょう。

Thumbかぼちゃの煮物は冷凍保存できる?レンジでの解凍や日持ちなど! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

かぼちゃの煮物の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

かぼちゃの煮物の冷凍保存期間はおよそ2週間程度〜1ヶ月程度とされています。しかし、かぼちゃを冷凍した場合、水分が飛んでパサパサになったり温め直した際にべちゃっとしたりといった形や味の劣化がおきてしまいますので、早めに食べた方が劣化がしづらいでしょう。パサつきが気になる場合は、味付け無しで水煮したかぼちゃを冷凍保存して、解凍後に味付けするといった方法もできる様です。

 

冷凍保存したかぼちゃの煮物の解凍方法は?

かぼちゃの煮物の解凍方法は、電子レンジで解凍するのはもちろん、食べる前日に冷蔵庫に移して自然解凍をするもの良いでしょう。冷凍保存していたかぼちゃの煮物をお弁当に入れる場合は、冷凍庫から取り出して凍ったままのカップをそのままお弁当に入れると食べる頃には自然解凍されて保冷剤代わりにもなるのでおすすめです。

煮物の上手な冷凍保存方法〜さつまいも〜

ほくほくとしたさつまいもの旨みと、さつまいもが持つ素材の甘さが引き立つさつまいもの煮物。そんなさつまいもの煮物を冷凍保存する場合、さつまいもを切った際に水に10分程度つける下準備をしておきましょう。この様にすることでアクが取り除け、変色防止になります。また、さつまいもの煮物を作る際、味付けは濃いめにして汁気がなくなるくらいに煮詰めます。

さつまいもの煮物を冷凍保存する際、しっかりと粗熱をとって1食分ずつラップに包んで小分けします。その際、できるだけ空気が入らない様にぴったりとラップで包む様にしましょう。ラップに包んだらタッパーやフリーザーバッグに入れて冷凍します。フリーザバッグに入れる場合は、しっかり空気を抜いて封を閉じて冷凍しましょう。

さつまいもの煮物の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

さつまいもの煮物は砂糖などで甘く煮ることが多いです。さつまいもの甘煮に使用されている砂糖には、細菌や微生物の繁殖を抑え、水分を抜く効果があるので日持ちしやすいと言われていますが、10日〜3週間程度の保存期間が目安とされています。とはいえ、芋類は冷凍保存すると食感が変化しやすい食材とされていますので、なるべく早めに食べきる様にしましょう!

冷凍保存したさつまいもの煮物の解凍方法は?

さつまいもの煮物の解凍方法は、電子レンジで解凍または、食べる前日に冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。お弁当に入れる場合は、かぼちゃの煮物と同様、さつまいもの煮物をお弁当に入れる場合は冷凍庫から取り出して凍ったままのカップをそのままお弁当に入れると食べる頃には自然解凍されます。

煮物の上手な冷凍保存方法〜筍〜

春の味覚の代表的存在である筍。炊き込み後は炒め物・蒸し物・グリル・煮物・てんぷらなどと幅広いレシピで活用されている万能食材です。たけのこの煮物を冷凍保存する際の下処理で灰汁抜きをします。灰汁抜きだけでも冷凍保存する事は可能ですが、灰汁抜きした後によく砂糖を揉みこんでおくと解凍した時の歯ざわりが良くなります。

筍の煮物を冷凍保存する際、粗熱をとってから煮汁ごと小さめのタッパーまたはジップロックに入れて冷凍保存しましょう。ジップロックに入れる場合は空気をしっかりと抜いて冷凍保存しましょう。また、たけのこの煮物を冷凍保存する時は小さめにカットしておきましょう。

筍の煮物の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

筍の煮物の冷凍保存期間はおよそ1ヶ月程度とされています。しかし、冷凍保存すると筍の食感が損なわれてしまうので、なるべく早めに食べきる様にしましょう。また、筍の煮物を冷凍保存する際は、なるべく急速に冷やした方が良いとされていますので金属のバットなどの上に置いて急速冷凍するのがおすすめです。

冷凍保存した筍の煮物の解凍方法は?

冷凍保存した筍の煮物の解凍方法は、電子レンジか前日に冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。筍は冷凍保存すると食感が悪くなってしまうので、気になる場合はたけのこの煮物を細かく刻んで炊き込みご飯の材料にするのもおすすめです。煮物を作った時に既に味付けしていますから、筍にしっかりと味が染み込んでいるので炊き込みご飯の味付けはいつもより少し薄めにしましょう。

煮物の上手な冷凍保存方法〜筑前煮〜

おせち料理でも定番の筑前煮。様々な野菜がたくさん入っていて栄養バランスも良さそうな煮物です。そんな筑前煮を冷凍保存する時は、こんにゃくを事前に取り除いておきましょう。筑前煮の材料の中でも存在感が強いこんにゃくですが、冷凍・解凍すると、ゴムのような食感になってしまうので冷凍保存には適しません。

また、たけのこやにんじんは冷凍・解凍すると食感が損なわれてしまいます。そのため、たけのこやにんじんを入れた筑前煮を作る場合はあらかじめ小さめにカットしておきましょう!筑前煮を冷凍保存する際、粗熱をとってから煮汁ごと小さめのタッパーまたはジップロックに入れて冷凍保存しましょう。ジップロックに入れる場合は空気をしっかりと抜いて冷凍保存します。

また、筑前煮の具のみを冷凍保存する場合は、バランスよく1食分ずつ取り分けてラップに包んで小分けにしておきましょう。ラップに包んだ筑前煮の具はジップロックに入れておきます。煮汁は別の容器に入れて冷凍保存しておきましょう。

筑前煮の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

筑前煮の冷凍保存期間は約1ヶ月程度です。しかし、たけのこやにんじんなどは食感が劣りやすいこともありますし、どの食材も冷凍保存している期間中もゆっくりと劣化が進んでいるのでできるだけ早く食べるようにしましょう。

冷凍保存した筑前煮の解凍方法は?

冷凍保存した筑前煮の解凍方法は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。電子レンジ対応の容器やジップロックで冷凍している時は電子レンジでの解凍も可能です。しかし、筑前煮の定番具材・鶏肉は電子レンジで解凍するとパサついたり固くなってしまいますので、食べる前日に冷蔵庫に移しておいたり食べる2~3時間前に常温で解凍しておくのがおすすめです。

煮物の上手な冷凍保存方法〜ひじきの煮物〜

栄養価も高いひじきは、炊き込みご飯や豆腐ハンバーグなどのかさ増しなどにも使われます。中でもひじきの煮物はひじき料理の定番です。そんなひじきを冷凍保存する場合、こんにゃくを使用することが多いですが、先ほどもご説明させて頂いたようにこんにゃくは冷凍保存に向きません。それは、こんにゃくは水分が多いため、冷凍することで水分が抜けてパサついてしまうからです。

もしもひじきの煮物を作る時にこんにゃくを入れていたのならば、冷凍保存前に取り除いておきましょう。また、人参も食感が損なわれやすいので、ひじきの煮物に人参を入れる場合は、できるだけ細かく切るようにします。ひじきの煮物の冷凍保存方法は、粗熱をとってから汁気をきります。ラップに1食分に小分けしたひじきを包み、空気をしっかりと抜いたジップロックで冷凍保存します。

ひじきの煮物の冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

ひじきの煮物の冷凍保存期間の目安はおよそ1ヶ月程度となります。にんじんやこんにゃくなどの具材にさえ気を付けていればひじきの煮物は冷凍保存することでかなり日持ちします。しかし、ひじきの風味を重視したいと場合は2週間以内には食べきるようにしましょう。

冷凍保存したひじきの煮物の解凍方法は?

冷凍保存したひじきの煮物の解凍方法は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。また、冷凍保存したひじきを電子レンジで直接温めると、ひじきが弾けることがありますので、電子レンジでの解凍は避けておいたほうが良いでしょう。

煮物の上手な冷凍保存方法〜肉じゃが〜

大人も子供も大好きな肉じゃが。「おふくろの味」の代名詞とされているほど大人気な肉じゃがですから、たくさん作って保存しておきたいという方も多いでしょう。しかし、肉じゃがを冷凍保存するのは基本的に避けておいたほうが良いとされています。というのも、肉じゃがに使用する材料は冷凍に不向きな食材が多い為です。

例えば、じゃがいもやにんじんは冷凍することでボソボソしてしたり、解凍した時にベチャッとした食感になってしまいます。しらたきは水分が抜けて食感が損なわれてしまいます。なので、冷凍保存した肉じゃがは本来の肉じゃがと異なる見た目になってしまいます。どうしても冷凍保存したいというのならば、しらたきを入れずに肉じゃがを作るか、じゃがいもやにんじんをすり潰しておく必要があります。

肉じゃがの冷凍保存方法は、粗熱をとってから空気をしっかりと抜いたジップロックで封をします。ジップロックの袋に入れた状態で、手でじゃがいもと人参をつぶします。しっかりとすり潰せたら、アルミなどの金属製バットに乗せて冷凍庫で保存します。

肉じゃがの冷凍保存はどれくらいの期間保存できる?

肉じゃがの冷凍保存期間の目安は、2週間〜4週間程度です。すり潰しているとはいえ、冷凍保存に向かない食材を多く使用している肉じゃがですから、できるだけ早めに食べきったほうが良いでしょう。酸っぱい臭いがしたり、糸を引いていたりカビが生えていたり肉や人参などの一部の具材がドロドロに溶けている場合は腐っているので食べないようにしましょう。

冷凍保存した肉じゃがの解凍方法は?

冷凍保存した肉じゃがはの解凍方法は、一旦冷蔵庫に移して半解凍状態にしてからレンジで3分程度温めてからフライパンや鍋で5分〜10分程度中火で沸騰するまで煮込みましょう。そうすることで肉じゃがの旨みが再現されます。

冷凍保存した煮物を日持ちさせるコツは?

様々な煮物の冷凍保存方法についてご紹介してきましたが、冷凍保存した煮物を日持ちさせるためのコツや注意点は何かないのでしょうか…?最後に、冷凍保存した煮物を日持ちさせるコツや注意点について学んでみましょう。

日持ちさせるには、味付けを濃くすべし!

使用する食材によって下処理などは異なりますが、どの食材も冷凍保存させた煮物を日持ちさせるには、味付けを濃くする様にしましょう。一体なぜ味付けを濃くすると日持ちするのかというと、味付けを濃くすることで腐敗菌の繁殖を抑える事ができるためです。煮物を冷凍保存する場合はいつもよりも味付けを濃くする様にしましょう。

冷凍保存するとある程度の日持ちは可能だけど…

これまでご紹介してきたように冷凍保存した煮物には、ある程度の日持ちが可能です。しかし、日持ちするとされている冷凍保存期間目安内だったとしても、保存した時の状態などによっては痛んでしまっている場合もあります。例えば、糸を引いていたり、元々粘り気がないものなのに粘り気が生じている・カビが生えている・酸っぱい匂いや味がするなどといった場合は食べない方が良いでしょう。

多くの方は冷凍保存していると長期保存が可能だと思いがちですが、冷凍保存していても食材が痛んでしまう可能性は0ではありません。確かに冷蔵保存と比べると冷凍保存の方が基本的には日持ちしますが、冷凍保存も食材を劣化させるという事実は頭の中に入れておくようにしましょう。

《まとめ》煮物の冷凍保存方法・日持ち期間

煮物の冷凍保存方法・日持ち期間まとめのご紹介はどうでしたか?煮物の冷凍保存は、食べきれなかった食材を無駄にしない為にも是非とも試して欲しい保存方法ですが中には冷凍保存に適していない煮物もありますし、不向きな食材もあります。煮物を冷凍保存する際には事前に冷凍保存方法をしっかりチェックしてから正しい方法で保存を行うようにしましょう!

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