2018年07月13日公開
2024年07月24日更新
自家製ベーコンの作り方まとめ!簡単本格レシピから短時間で作るコツも!
これから夏本番!家族や友人とキャンプやバーベーキューに行く機会も多くなるかと思います。そんな時、ありきたりなカレーやバーベキューを作るのではなくて、ひと手間かけて自家製のベーコンを作ってみませんか?『自家製ベーコンを作るなんてハードルが高過ぎる!』『手作りベーコンなんて美味しいのかしら?』と不安に思う方も多いかと思います。ご安心ください!今回は本格的な作り方から短時間で簡単にできる自家製ベーコンの作り方やコツを紹介します。
目次
ベーコンとは?
食卓に当たり前のように上がるベーコンですが、一体何からできているのでしょうか?ここではベーコンの定義について探ってみたいと思います。
寒い冬が長いヨーロッパでは、豚肉を塩漬けにして保存食としていました。特にイギリスでは、塩漬けにした豚肉を燻製した物をベーコンと呼んでいたそうです。現在では、ベリー(バラ肉)ベーコン、ローストベーコン、ショルダーベーコンと使用する部位によって名前が違っています。
バラ肉を使用したベリーベーコンは、脂の部分が風味付けに適しているため、料理の材料として使われる事が多く、最も普及しています。私達が普段口にしているのは、ベリーベーコンになります。
バラ肉を使用したベーコンは、脂の部分が風味付けに適しているため、料理の材料として使われる事が多く最も普及しています。私達が普段口にしているのはベリーベーコンになります。ヨーロッパやアメリカのほとんどのベーコンは、非加熱製品であるのに対し、日本のベーコンの大半が燻製の段階で加熱殺菌されます。これは食品衛生法の規定によるものです。
ベーコン作りに燻製は必要?
ベーコンを燻製にする理由は2つあります。1つ目は煙の成分を肉の表面に付着させることにより雑菌の繁殖を防ぐ事です。煙は同時に豚肉内にある水分活性を低下させる役割もあり、これによって保存性を高める事ができます。2つ目の理由はスモーク特有の香ばしい匂いを付ける事と、照りのあるスモークカラーを付ける事により、視覚的に美味しさを演出する狙いもあります。以上の事から、ベーコンには燻製が必要なのです。
ベーコンの種類について
一口にベーコンと言っても沢山の種類があります。いつも私達が口にしているベーコンは『ベリーベーコン』ですし、それ以外にも『ローストベーコン』『ショルダーベーコン』『ミドルベーコン』『サイドベーコン』があります。これについて詳しく説明して行きます。
ベリーベーコン
豚バラ肉を塩漬けにし、強めに燻製をかけた物が一般的に私達が食べているベーコンになります。ハム類に比べて燻製時間が長いため、独特の風味と味わいがあります。スープ、アスパラとベーコン炒め、ベーコンエッグなどに良く使われます。
ロースベーコン
豚肉のロース肉をベリーベーコンと同じ製法で燻製しました。食感、味わい共に大変柔らかいです。なお低温で燻製した物をラックスハムと呼びます。
ショルダーベーコン
ショルダーベーコンは、豚の肩ロース(ショルダー)を塩漬けして燻製した物になります。バラ肉のベリーベーコンに比べて脂身が少ないのでヘルシーな味わいです。グリル料理、炒め物、煮込み料理などを作る時に使われる事が多いです。
ミドルベーコン
豚のロース肉とバラ肉を切り離さずに燻製したベーコンで、日本では殆ど作られていないそうです。海外ではスーパなどで良く見かける事ができます。
サイドベーコン
キング・オブ・ベーコン!ベーコンの王様がこのサイドベーコンになります。豚の半丸枝肉をそのまま塩漬けにし、低温でじっくり燻製させます。その後、乾燥熟成させながら作るベーコンは日本ではなかなかお目にかかれません。
自家製ベーコンの作り方を紹介
ベーコンについてかなり詳しくなってきましたので、いよいよ本格自家製ベーコンの作り方を紹介して行きます。今回使う豚肉の部位は、一般的なベーコン用のバラ肉にします。
本格ベーコンの作り方・ソミュール液も手作り!
本格ベーコンを作る為には、燻製をする前にしっかりと味を染み込ませる必要があります。ただ塩を肉にすり込むだけではなく、ソーミュール液と呼ばれる調味料に漬け込む必要があります。
では、ソーミュール液の作り方を紹介します。用意する材料は、水1000cc、塩150g、砂糖70g、スパイス(黒胡椒、グローブの実、シナモン、ナツメグ、セージ、ローリエ各少々)ニンニク、玉ねぎになります。
水を沸騰させ、そこに塩、砂糖、スパイスを入れます。約30分ほど弱火で煮詰め、その後ザルなどで漉して下さい。そしてそのまま常温で冷まして完成です。
本格ベーコンを作り方・肉を仕込む!
ソーミュール液も完成しましたので、いよいよ肉を仕込んで行きましょう!ベーコンの材料は、豚バラ肉ブロック1Kg、蜂蜜大さじ1を用意して下さい。仕込み方は、豚バラ肉全体をフォークで突き刺します。この作業のおかげで、ソーミュール液が豚肉全体に染み渡り旨味が浸透します。フォークを刺した部分に蜂蜜を塗り込みます。蜂蜜のおかげで豚肉が柔らかくなり、ベーコンとして出来上がった時の舌触りがまろやかになります。
本格ベーコンの作り方・肉を漬け込む
ソーミュール液が十分に冷めたら、先ほど仕込んだ肉を漬け込みます。ジップロックやタッパーなどに仕込んだ肉を入れて、ひたひたになるまでソーミュール液を入れます。1日1回、ソーミュール液に漬けた肉を揉み、液を混ぜて下さい。これを約2週間繰り返す事により、豚肉に満遍なくソーミュール液の旨味が染み渡ります。
本格ベーコンの作り方・塩抜きをする
ソーミュール液に漬け込んだ豚肉は、かなり塩辛くてそのままでは食べる事はできないので、燻製にする前に塩抜きをして下さい。やり方は、ソーミュール液に漬け込んだ豚肉を1時間半から2時間ほど水につけます。水をチョロチョロ流しながらやると、塩が早く抜けます。その場合だと1時間半が良いかもしれません。塩抜きをやり過ぎてしまうと旨味成分が逃げてしまいますので、心配な方は端を少し切って焼いて味見をして下さい。
本格ベーコンの作り方・乾燥させる
塩抜きした豚肉を乾かします。肉を乾燥することによって、豚肉の余分な水分が抜けてより凝縮したベーコンに仕上がります。ここで注意して欲しい事は、乾燥はほどほどにする事です。あまりやり過ぎると燻製した後に、肉の弾力が奪われてしまいます。
本格ベーコンの作り方・燻製する
燻製ベーコン出来た🙌🙌🙌
— c.k (@ck_danger) December 17, 2019
めっちゃいい色❤ pic.twitter.com/d48eLg5yoi
乾燥させた肉をいよいよ燻製して行きます。燻製器のフック、もしくは網の上に豚肉をのせます。2時間ほど40度から50度で熱乾させます。その後熱乾させた肉を煙で70から80度で熱燻します。この時に注意する事は、熱が強すぎると豚肉がチャーシューのようになってしまいます。また熱が弱すぎると生肉状態になりますので、温度管理は最新の注意を払って下さい。
本格ベーコンの作り方・一晩寝かせる
ベーコン燻製出来ました🥓
— なな (@na70601) December 15, 2019
またしばらく熟成させます#nanaskitchen pic.twitter.com/cKyjn9jGp6
いよいよベーコンが完成しました!直ぐに食べても美味しいですが、できれば冷蔵庫で一日熟成させると、更に旨味や香りが増します。もし野外でベーコンを作る時は、1日前には塩抜きと乾燥を終え、当日は直ぐに燻製できる状態で持参して下さい。その場で切り分けて食べるも良し、ピザなどに乗せて食べるのも良いです。
短時間で本格ベーコン作り
本格ベーコン作りは、下ごしらえ、乾燥、燻製、熟成と出来上がるまでの工程が長く、時間もトータルで2週間ほどかかります。そんな時間も労力もかけたくない!もっと短時間で本格ベーコンを作りたい!という方のために短時間でできるベーコンを紹介します。これは本格ベーコンのように燻製器は必要ありません。ご自宅にあるオーブンやフライパンで代用でき、時間も短時間で済みます。
オーブンを使って短時間で本格ベーコン作りに挑戦
どこのご家庭にでもあるオーブンを使って、短時間で作れるベーコンを紹介します。もしオーブンがない場合はトースターでも代用できます。オーブン料理なため燻製にすることはできないため、長期保存は無理ですが、作って直ぐに食べられてしかも美味しいなんてダブルで嬉しいです。
作り方は簡単なのに本格的なベーコン!
🥓自家製ベーコン🥓
— ジョージ@ダイエット (@yyyy67720542) October 6, 2019
市販のものは発色剤などが入ってるので自分で💪 塩をふって冷蔵庫で2.3日寝かせてから茶葉をふりかけてオーブンで焼いただけ!ジューシーで中はしっとりしてて美味😋 冷凍保存もできます。#金森式 #金森式ダイエット pic.twitter.com/7anb6DccOZ
豚肉ブロック、料理酒大さじ2、おろし生姜大さじ1、ローリエ1枚、塩適量を準備します。先ずはフォークで肉に数カ所刺し、塩でよく揉みます。ジップロックに入れて料理酒、生姜、ローリエを入れよく揉みます。その後冷蔵庫で1時間から2時間寝かせます。豚肉を取り出し、水で表面を軽く洗います。その間にオーブンを210度に予熱します。50分〜1時間ゆっくりオーブンで焼けば短時間ベーコンの出来上がりです。
フライパンを使って短時間で本格ベーコン作りに挑戦
次はフライパンを使ってのベーコン作りを紹介します。オーブンより更にお手軽ですが、フライパンだと燻製器のように燻すことが出来ます。この工程を一つ加えるだけで、本格的な味わいに仕上がる事間違いなしです。
紅茶で簡単に燻製が出来る!
意外かもしれませんが紅茶の葉っぱと砂糖を使えば、燻製器で作るような燻製がフライパンでもできます。わざわざ高級な紅茶の茶葉を使用しなくても、Tパックの茶葉を袋から取り出して代用できますので、お財布にも優しいです。
家庭で燻す?
家庭で燻すなんて無理なのでは?と心配されている方も多いかと思います。でもとても簡単に家庭でも燻製ができますので、ご安心ください。先ずは準備する物は、豚バラ肉のブロック200g、ガーリックソルト小さじ1、紅茶のTパック2個、砂糖大さじ1になります。
作り方は、豚バラブロックの前面にフォークで数カ所にガーリックソルトを擦り込みます。ビニール袋に入れて半日冷蔵庫で寝かせます。その後袋から出し、ラップに包みます。600Wのレンジで1分半加熱します。水分がかなり出ますのでペーパーで拭き取ります。同時進行でフライパンの準備をします。フライパン全体をアルミで包み、そこに紅茶の茶葉(Tパックの袋から取り出す)と砂糖を用意します。
フライパンに茶葉と砂糖が用意できたら、中火にかけます。しばらくすると煙が出てきますので、弱火にして、焼き網の上に豚バラ肉をのせ、アルミでおおいフライパンの蓋をします。約12分燻します。蓋を開け肉を裏返したら再度中火にかけます。煙が出てきたら蓋をして5分ほど燻せば完成です。
まとめ:本格ベーコンも短時間ベーコンもどちらも美味しい!
両方試した感想は、どちらも美味しいという事です。ただ、キャンプやBBQに持参するのであれば、仕込みをしっかりとした本格ベーコンがおすすめです。キャンプ場でこのクオリティーのベーコンを味わうことができたら、それは一生思い出に残るキャンプになる事でしょう。