レバーは栄養豊富で低カロリー！その効果とおすすめ摂取量・調理法を紹介

レバーはお肉の数ある部位の中でも特に栄養が豊富な部位として広く認知されており、貧血の人はレバーを食べるとよいと昔から言われています。確かにレバーには貧血防止に役立つ栄養も含まれているようですが、実はレバーに含まれる栄養とはそれだけにとどまらず、実にさまざまな栄養があることで色々な健康増進の側面をもっているようです。

そんなレバーももちろん過剰摂取によってはかえって健康を害する可能性もあるので、あくまで適切な摂取量を楽しむのが望ましいと言われています。今回は、そんなレバーの適切な摂取量や栄養価を引き出すための食べ方も含め、気になるカロリーや栄養素について掘り下げるので、レバーを健康的な食生活に生かすべくぜひ参考にしてみてください。

レバーは栄養豊富な部位として話題になっていますが、そのカロリーが低いことも魅力的だと言われています。レバーのカロリーは牛レバー・豚レバー・鶏レバーでそれぞれ異なるようですが、最もカロリーの高い牛レバーでも100gあたり約132kcalほどとなっています。この値は、肉の内臓の部位の中でも、特に低いとされています。

そのため、レバーはうまく活用することでダイエットにも役立つとされています。同じ内臓の部位でも牛のギアラなどは100gあたり300kcal超となっており、内臓以外のより脂肪分の多い部位では100gあたり400kcal超というのも牛肉に関しては珍しくありません。そのため、レバーは牛肉の部位の中でもひときわ低カロリーだと言えるでしょう。

また、豚レバーに関しても100gあたり約128kcalほどのカロリー値であり、鶏レバーに関しては100gあたり約110kcalほどだとされています。もちろんカロリーが低いからと言って摂取量を大幅に引き上げてよいというわけではありませんが、その栄養の恩恵を受けるために適量を食べるのであれば、ダイエットにすら役立つかもしれません。

お伝えしたように肉の内臓の部位の中でも特に低カロリーな部位だとされていますが、実にさまざまな栄養素が含まれていることでも知られています。レバーに含まれている栄養素の中でもまず特筆すべきものとしてあげられるのは、鉄分です。鉄分はほうれん草や納豆などにも豊富ですが、それらに比べてもレバーには圧倒的に鉄分が含まれています。

特に豚レバーには100gあたり13mgもの鉄分が含まれており、レバーの中でも特に鉄分含有量が多くなっています。また、鉄分には主に二種類ありますが、植物性の非ヘム鉄に比べてレバーに含まれる動物性のヘム鉄は吸収効率がかなり高いため、鉄分の恩恵を受けたい場合にはほうれん草などよりもレバーを食べるのがおすすめとなります。

そんな鉄分は血液中の赤血球の成分となる栄養であり、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。そしてエネルギー産生にも欠かせないのが鉄分ですが、運動などによって鉄分は消費されやすく、鉄分不足は疲労感や持久力低下などを引き起こします。そして血液の主成分でもある鉄分が足りないと、女性に悩む人の多い貧血を引き起こすこともあります。

貧血を防ぐためにも鉄分が豊富なレバーを活用するのはおすすめとなりますが、鉄分の吸収効率を高めるためにはビタミンCを一緒にとったり、吸収を阻害するタンニンなどをできるだけ控えたりすることが重要となります。しかし、他の食品に比べている鉄分に比べてレバーのヘム鉄は吸収効率が高いので、鉄分補給には圧倒的にレバーがおすすめです。

レバーにはさまざまな効果を身体内発揮してくれる栄養が豊富に含まれていますが、ビタミン類の存在も忘れるわけにはいきません。特にレバーはビタミンAの含有量が高いですが、ビタミンAは皮膚や目などの健康維持に欠かせない栄養素となっています。ビタミンAが不足すると、目の病気や皮膚の異常などを引き起こすことも少なくありません。

またビタミンAはその物質の状態によっては抗酸化作用も高く、老化防止にも役立つ栄養素です。ビタミンAは数ある栄養素の中でも身体の基本的な機能を維持するために欠かせない栄養だと言えますが、ケールや人参などの緑黄色野菜に豊富に含まれている一方で、緑黄力野菜をはるかに凌ぐ含有量を誇っているのが、豚レバーと鶏レバーのようです。

特に動物性のビタミンAであるレチノールは、生殖機能の維持や感染症予防などにも役立つ成分とされています。一方で注意点としては、野菜などの場合にはβカロテンの状態で摂取してビタミンAに体内で変換されるもののレバーに含まれているビタミンAは過剰摂取によって健康被害を及ぼす可能性もあるので、摂取量には十分に注意しましょう。

鉄分が豊富に含まれているレバーですが、他にもレバーに多く含まれているミネラル分としては、亜鉛が挙げられます。亜鉛は不足してしまうと、爪や皮膚、髪の毛などに異常が出てしまうこともありますし、味覚に支障をきたす場合もあります。そのような症状を防ぐためにも亜鉛は適度に補給すべきであり、豚レバーには特に多く含まれています。

そんあ亜鉛は汗に多く含まれており発汗によって失われやすい上に、ストレスによっても消費されてしまうようです。そのために運動をする人やストレスを感じている人ほど亜鉛をしっかりと補給したいですが、数ある食品の中でも牡蠣が特に亜鉛を豊富に含んでいます。しかし、肉類の中ではダントツで豚レバーに多く亜鉛が含まれています。

そんな亜鉛はタンパク質と一緒に摂取することで、全身の代謝維持・向上にも効果を発揮する成分となっています。また、亜鉛はビタミンAの代謝も促すのでビタミンAの効果を得るためにも欠かせない栄養である上に、亜鉛不足で神経物質の伝達がうまくいかなくなったり感情のコントロールが難しくなったりすることもあるので要注意でしょう。

レバーにはビタミン類も多く含まれており、中でも眼や皮膚の健康維持に効果を発揮するビタミンAが豊富なようです。しかしビタミンAだけではなくビタミンB群も比較的多く含まれているのがレバーの特徴であり、ビタミンB2や葉酸などのビタミンB群の一種に関しては、肉類だけでなく全食品の中でもトップクラスの含有量を誇っています。

ビタミンB2は豚レバーや牛レバーに特に豊富に含まれていますが、ビタミンB2は食事から摂取した脂質・糖質・タンパク質などをエネルギーに変換する役割を果たしています。また、細胞の産生にも関わっており、髪や爪の成長にも欠かせないのがビタミンB2ですが、脂質を分解する働きもあるためダイエットに効果を発揮することもあります。

また、ビタミンMまたはビタミンB9とも呼ばれる葉酸は、DNAの合成に不可欠な成分となっています。そして胎児の先天性異常を防ぐために効果を発揮する貴重な成分とされていますが、葉酸を補うためにレバーを食べ過ぎるとビタミンAも過剰に摂取するかもしれません。妊婦にとって、ビタミンAの過剰摂取は退治にとって好ましくないようです。

さらに、葉酸は赤血球の形成にも関わっているため鉄分と並んで貧血防止の効果を発揮するとも言われていますが、レバーには他にもビタミンB12という赤血球の形成に関わる栄養素を多く含んでいます。このように鉄分以外にも貧血防止効果に関わるさまざまな栄養素を含むレバーは、あくまで適度な摂取量を吸収効率も考えて摂取しましょう。

お伝えしたようにレバーにはさまざまな栄養素が含まれており、色々な側面から健康増進への効果が期待できそうです。もちろんその効果はあくまで適度な摂取量を守らないと逆効果となることもあるので要注意ですが、特にレバーの積極的な摂取がおすすめな人とはどのような人なのかをチェックしてみましょう。

レバーはお伝えしたように赤血球の形成に欠かせない鉄分や葉酸、ビタミンB12などが豊富に含まれています。これらの栄養素が不足してしまうと赤血球がうまく形成されなくなり、全身への酸素供給に支障をきたすこともあります。それによってめまいなどの症状を伴う貧血に陥ることもありますが、特に女性は貧血に悩む人が多いようです。

特に外食が多い人やインスタントラーメンなどの加工食品やファストフードに頼る傾向のある人は、鉄分などが不足しがちなものです。そしてある日突然動悸や息切れ、めまいなどの症状が起こることもあるので、それを未然に防ぐためにも鉄分やビタミンB群は普段から不足しないように注意したいものですが、それを防ぐのにレバーは役立ちます。

また、既述の通りレバーに含まれるヘム鉄というのは植物性の鉄分に比べて吸収効率がよいため、レバーを食べることで鉄分不足を効率よく補える可能性があります。また、鉄分の吸収効率を高めてその効果を効率よく発揮させるためには、ビタミンCと一緒に摂取するのもおすすめとされていますから、レバーの食べ方をぜひ工夫してみてください。

貧血気味の女性などはぜひレバーをうまく食生活に取り入れて、その鉄分やビタミンB群の効果の恩恵を受けてみてはいかがでしょうか？そんなレバーは、貧血気味の人以外では運動をする人にもかなりおすすめとなります。まずレバーはタンパク質が豊富ですが、一方でカロリーは低いために無駄な脂肪をつけずに筋肉をつけるのにぴったりの食材です。

また、発汗によって失われやすい亜鉛や運動によって消費してしまう鉄分などもしっかりと含まれている上に、タンパク質の代謝にも関わっているビタミンB2などもしっかりと含まれています。そのため、タンパク質をまず補った上で、しっかりとその代謝も行うことができるというメリットがあるので、運動をする人にレバーはおすすめなのです。

運動は健康によい効果をもたらすこともありますが、運動している人ほど不足しがちであったりより必要となったりする栄養素というのも確かに存在するものです。そしてその一部をレバーを摂取することで補うことができるようですから、ぜひレバーを食生活にうまく取り入れたいものです。もちろん、その摂取量には十分に注意しましょう。

レバーにはビタミン類からミネラル類まで実に色々なタイプの栄養素が含まれていますが、レバーを一度に大量に摂取したからと言ってその効果を全て効率よく得られるというわけではありません。むしろレバーを一度に大量に摂取することは逆効果をもたらしてしまうことも多いため、あくまで摂取量は適量におさえる必要がありそうです。

レバーに含まれている栄養素はどれも身体の諸機能を正常な状態に保つために欠かせないものですが、身体に取り込まれすぎると他の栄養素の吸収を阻害したり特定の器官の機能に異常を生じさせたりすることもあります。例えば、レバーに含まれる動物性のビタミンAは、過剰摂取により腹痛や頭痛、めまいなどの症状が起こることもあるようです。

特に妊婦の人にとってビタミンAの過剰摂取は望ましいとは言えず、妊娠3ヶ月以内にビタミンAをあまりに多く摂取してしまうと、胎児の奇形を招くリスクが上がってしまうようです。そのため、葉酸を多く含んでいるとはいえレバーを一度に妊娠中に多量に食べるのは避けたいものですが、ビタミンAのサプリを飲んでいる場合はなおさら要注意です。

また、亜鉛も過剰摂取により鉄分や銅など他の栄養素の吸収を阻害してしまう可能性があります。また、レバーはプリン体を比較的多く含む食品であり、いくらタンパク質補給やその他の栄養素の効果を得たいという場合でも、通風などの病気のリスクがあることも理解しておきましょう。あくまでレバーは、適度な摂取量で楽しむべきです。

レバーには過剰摂取によりかえって身体にとって何らかのマイナス効果を発揮してしまう栄養素も含まれていますが、その中でも特に過剰摂取が心配となるのはビタミンAです。ビタミンAの摂取推奨量は成人男性で800〜900μgRAE、女性で650〜700μgRAEとなっており、耐容上限量は最大でも2700μgRAEとなっているようです。

このビタミンAの摂取量を考慮すると、レバーは焼き鳥などで一本でも食べすぎになってしまうことがあります。そのため、毎日レバーを大量に食べるのはリスキーだと言えますが、週に一度ほど焼き鳥やレバニラ炒め、その他の料理などを一人前食べるのは問題ないかもしれません。ただし、妊娠中は特にレバーの摂取量に注意しましょう。

また、レバーは鉄分が豊富に含まれており鉄分不足を補うためにレバーを活用した料理を楽しみたい人も多いと思いますが、レバー以外でも他の肉類や魚類、さらには大豆食品や小松菜、ほうれん草などの野菜にも鉄分は比較的多く含まれています。そのため、これらの食品もバランスよく活用し、レバーだけを過剰に食べるのは控えましょう。

ここまでレバーに含まれる栄養とその効果、レバーの栄養に関する注意点もチェックしてきました。そんなレバーを食べる際に調理法もしっかりと工夫する必要があります。牛レバーのレバ刺しの飲食店での提供が禁止された昨今ですが、家でレバーを楽しむ場合にはできるだけ安全に食べるためにも、しっかりと加熱するようにしましょう。

75度以上でレバーを一分以上加熱すると、食中毒を引き起こす菌類は死滅すると言われています。レバーは加熱しすぎると食感が硬くなって苦手だという人も多いですが、加熱しすぎる必要はありませんから、あくまで適度に火を通すようにしましょう。また、臭みを消すためにスパイスやハーブ類を活用するのもおすすめです。

レバーは鉄分不足の予防などにはうってつけの食品となっていますが、過剰摂取だけでなく食中毒の危険性もしっかりと考慮しておきたいものです。そして、レバーだけで健康維持・健康増進が果たせるわけではないため、後述するようなさまざまなレシピで他の食品と組み合わせて食べ、バランスよく栄養素を摂取していきましょう。

レバーの栄養を引き出すためのおすすめレシピとしてはまず、レバーをニラと一緒に炒めて豆板醤やオイスターソースなどで味付けしたシンプルな炒め物が挙げられます。レバニラ炒めは中華料理屋などのおかずの定番のひとつとなっており、外食でもさまざまな味を楽しむことができますが、家で自分でも簡単に美味しいものを作れます。

にらは4〜5cmほどの細切りにしておき、もやしとともに水にさらしておきます。レバーはだいたい一口大になるようにそぎ切りにし、氷水で臭みを抜いた上で酒・しょうゆ・塩こしょうで下味をつけておきます。それからその下味をほどよく切った上でフライパンに油をひき、両面に焼き色がつくまで丁寧に焼いていきます。

それから、ねぎ・生姜・にんにくと豆板醤もフライパンに入れます。薬味の香りがしっかりと立ってきたらにらともやしも投入しましょう。それから、オイスターソースを中心に入れて味を調整します。ニラともやしがシャキッとした食感になるようにすることと、レバーを加熱しすぎないことに注意して調理を進めていくとよいでしょう。

レバニラ炒めはレバーを使った定番料理のひとつですが、レバーを他の形で楽しみたいという人にはワイン煮込みもおすすめです。赤ワインでレバーを味付けすることで、より臭みをしっかりと決して洋風の味わいに仕上げられるので、レバニラ炒めよりも食べやすいという人も少なくありません。

そんな赤ワイン煮込みを作るときはまず、レバーを一口大に切った上で水につけておきます。それから鍋で湯を沸かしてそこにレバーを投入して茹でましょう。それからザルにレバーを移して水気を切った上で、他の鍋に赤ワイン・はちみつ•しょうゆを入れて煮詰めていきます。それから生姜とレバーも入れて、弱火でじっくり煮込んでいきます。

煮汁は完全になくなるまでというよりもやや残るくらいで火を止めるのがポイントです。こうすることで美味しいレバーの赤ワイン煮込みを楽しむことができますが、赤ワインで煮込んだ場合1週間ほど冷蔵庫での保存も可能なので、一日に大量に食べてしまうのではなく一週間かけて少しずつ味わうのもおすすめの食べ方となります。

レバーの風味が苦手だという人は炒め物よりも煮込んでしまうのがおすすめですが、煮込み料理としてはレバーカレーもおすすめです。レバーはカレーの具材としてどのようなベースの味にもマッチするのでおすすめですから、ぜひいつも作っている味のカレーにレバーを加えてみてはいかがでしょうか？

レバーをカレーに入れる際には、まず塩水や氷水などでしっかりと臭みをとった上で、さっと下ゆでしておくのがポイントとなります。それから、さまざまなスパイスを加えたカレーの中で煮込むことになりますが、複数種類のスパイスをうまく使えばレバーの臭みを感じない美味しいカレーに仕上げることもできます。

レバーを食べるときには他の食品との組み合わせも考慮しながらできるだけヘルシーに楽しみ、かつレバーを食べ過ぎないように注意したいものです。レバーを使った料理の中でもレバーの風味が苦手な人や週に一度レバーをガッツリ系のレシピで楽しみたい人におすすめなのが、レバかつであり、レモンをかけて食べるのがおすすめです。

レバかつを作るときはまず、豚レバーを醤油と生姜で下味をつけておきます。それから小麦粉・パン粉・溶き卵をまぶしてフライパンで揚げます。衣はサックリ、中はしっとりとしたレバーになるように焼き上げましょう。それから皿に移して野菜不足も補うべく野菜もしっかり添え、ビタミンCが豊富なレモンを絞って食べましょう。

今回は、レバーの気になるカロリーや栄養について掘り下げてきましたが、いかがでしたでしょうか？レバーは比較的低カロリーな上にさまざまな栄養の効果が期待できる注目の食材ですが、もちろん摂取量が多すぎると逆効果となる場合もあるので要注意です。あくまで、他の食品も組み合わせて適度に食生活に取り入れるのがおすすめなのです。

また、レバーはその特有の質感が苦手だという人も多いですが、今回紹介したレシピも参考にさまざまな食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか？レバーは皮膚などの健康維持から貧血防止、さらには筋力アップやダイエットなどにも活用できる優れた食材ですから、あくまで食べ過ぎに注意しながら健子のためにも楽しんでみてください。