チロルチョコの種類を調査！歴代人気から最新商品まで一覧で紹介！

「チロルチョコ」は、1962年（昭和37年）に発売され、半世紀以上売れ続けている、人気のチョコレート菓子です。作っているのは、創業明治36年という老舗の松尾製菓です。平成15年に創業100年を迎え、翌年にチロルチョコ株式会社として独立した会社になりました。

チロルチョコが発売された当初は、現在のように豊富な種類ではありませんでしたが、徐々に種類を増やし、人気の種類も登場してきました。歴代の種類から、最新のものまで、チロルチョコの種類を年代ごとに一覧で紹介します。

チロルチョコの「チロル」という名称は、ヨーロッパの中央に位置するアルプス地帯、オーストリア西部のチロル地方から名づけられています。豊かな自然に囲まれ、澄んだ空気に満ちた高原があり、そこで暮らす人たちの素朴さも含めて、チロル地方のさわやかなイメージを持ったお菓子にしたいということです。発売当初はチロル地方の写真やイラストを使った販売促進もされていました。

チロルチョコの発売は、現在の小さな1ブロックの形ではなく、3つの山になったバーの形をしていました。今のチロルチョコを3つ並べたようなサイズで、当時はその大きさで1個10円という値段で、子どものおこづかいでも買いやすい値段でした。味はミルクヌガーといわれるもので、しっかりとした甘さもありました。

経済状況の変化で、1974年には20円、1976年には30円と価格が変わりましたが、チロルチョコは10円で買えるお菓子というイメージに戻すため、今の1つ山の形になりました。

1979年に現在も続く10円のチロルチョコが発売されたときには、今のように種類は多くなく、コーヒーヌガー1種類でした。コーヒーヌガーは、キャラメルのようでありながら、もう少しやわらかく、チロルチョコを噛んだ時に、ねっとりと歯にヌガーの部分がついてしまうこともあります。それでも原点の味としての人気もあり、コーヒーヌガー風味のアイスなど別のお菓子にも採用されることは、今でもあります。

1979年に歴代最初のコーヒーヌガーのチロルチョコが発売されて2年間は、これ1種類でした。1982年になると、歴代のチロルチョコの種類が増えはじめるきっかけとなった2つが発売されました。「ワイン」と「アップル」です。その後、3つ山の形のミルクヌガー、ブルーベリーが加わります。1984年には、ヌガータイプではなく、「ビス」というサクッとしたビスケットを中央に入れたものが、5色の星パッケージで登場しました。

さらに、トルコ産の「ヘーゼル」というチョコをチロルサイズにして商品化されました。またアーモンドいりのものは、15円で売られていましたが、10円として歴代チロルチョコの仲間入りをしたのも1984年です。

チロルチョコが発売したばかりのころ、1980年のCMには、明石家さんまさんが小学校教師役で登場しました。1982年には山田邦子さん、1983年には南伸坊さんと、お笑いの人気スターたちが登場し、子どもたちのチロル人気も高まっていきました。

1980年代後半になると、「ワインゼリー」、キャンディーコーティングしたピーナッツが中央に入った「ピーナッツ」、ホワイトチョコ・ミルクチョコ・イチゴゼリーの三層になった「ストロベリー」、口どけしやすいチョコクリームにキルシュ風味を練りこんだ「ガナッシュ」が登場しました。ガナッシュは翌1989年にはまろやかな味わいに変更となります。

この間には、パッケージを変えたものも多く、「アーモンド」は1985年、1988年に歴代の中では最初に登場した時と同じように、アーモンド粒を正面に描きつつ、背景にある三本のラインの角度とロゴが変わりました。「ストロベリー」は果汁もたっぷりになったのとあわせパッケージも少し変わり、本家ともいえる「コーヒーヌガー」は背景色がブラックが強めに、「ビス」も初代のものよりも、今のものに近いデザインになりました。

1990年代に入ると、生クリームの入ったミルククリームをミルクチョコで包むという今でも定番な「ミルク」が登場します。キャラメルクリームを包んだ「キャラメル」、ピーナッツクリームにアーモンドクランチとココアクッキーをクランチにしたものをあわせたザクザクとした食感の「ナッツクランチ」が新発売になります。

同じ時期に、「ビス」は今と同じパッケージに変わり、「アーモンド」はアーモンドの粒に目がついたイラストにしたパッケージに変化していきます。1994年には、パインジャム入りの「パイン」、コーンフレークとココナッツ入りの「フレーク」、さっくりとしたライスパフが入った「ライスパフ」が登場します。

さらに1992年には、「コーヒーヌガー」の定番パッケージに加えて、のし風なデザインに「愛」「心」「寿」などと漢字一文字が描かれた「ちょこっと気持ち」のバレンタイン限定チロルチョコも発売されました。この文字入りのちょこっと気持ちは、現在は、コーヒーヌガーだけでなく、別の種類も包んでバレンタイン、ホワイトデーなどのイベント向きに販売されます。

1993年には、歴代チロルチョコの種類ではなく、大きな変化があった年でもあります。これまで10円のチロルチョコにこだわっていましたが、商品販売の方法としてバーコード表示が一般的になりつつあるということで、スーパーやコンビニに並べるチロルチョコを一回り大きくして、バーコード表示を側面にプリントした包み紙を採用することになりました。このため、10円ではなく1個20円のチロルチョコも誕生しました。

1996年には、ビスと反対の食感を楽しめる、ココアビスケットに生クリームの入った「ホワイトビス」、ヨーグルト風味のさっぱりしたチョコの中にクラッカーが入った「ヨーグルト」が登場します。さらに、チロルチョコ10個パックという販売方法も登場し、そのアソートの中だけに入った「ウエハース」「ヘーゼルナッツ」「マカダミア」というレアなチロルチョコの種類が増えました。

1998年になると、バナナクリームとミルクチョコを組み合わせた「バナナ」、いちごそのものの味が楽しめる「フレッシュストロベリー」が登場します。それと合わせて、冬限定というものも現れ、溶けやすいソフトチョコを「冬ちょこ」として新発売されました。

当時流行りはじめた「エッグタルト」、コーヒーとミルクをあわせた「カフェオレ」、抹茶とホワイトのチョコでビスケットをサンドした「まっ茶」、ふわふわとしたムースをいれた「いちごムース」、2つのピーナッツが入った「ピーナッツ」が登場します。冬季限定の「冬ちょこ」はやわらなかチョコにやわらかいアーモンドグラッセを入れたり、「いちごがいっぱい」というチロル詰め合わせ限定で「いちごビス」も入りました。

2000年代になると、チロルチョコの種類がぐんぐんと増えていきます。「いちごチョコ」「マロン&クッキー」「ふわふわココア」「キャラメルクリーム」は2001年、「苺チョコ」「レモンケーキ」「みつりんご」「いちごみるく」「いちごクッキー」、パッケージだけクリスマス限定の「クリスマス」が2002年に登場します。2003年には、「いちごタルト」「抹茶あずき」「ショコラタルト」「バニラプリン」が発売されます。

さらにこの年は、大ヒット商品となる「きなこもち」が登場し、広告では、きなこもちをイメージした鮮やかな黄色の背景の中で、お餅のキャラに扮したモデルのユイさんが中央に立ち、きなこの入った臼にむかって、杵を持っているという姿でインパクトを出しました。北海道から順番に、発売日を本日解禁として新聞広告として掲載して、人気の火付け役ともなりました。

この他にも「バニラ」「グルメダンジュ」といったレアなものもあり、2004年には「いちご大福」「コーン」「ピーチ」「ミントチョコ」「すいーとぽてと」が、2005年には「いちごプリン」「コーヒーフロート」「シナモンオレ」「宇治まっ茶」が登場しました。

2006年、2007年は、チロルチョコの種類がたくさん増えた年です。いちご、抹茶といった単品の食材だけでなく、食感のことなる食材を組み合わせたものも多く、珍しいものも登場しています。黒ごま入りビスケットを黒胡麻チョコとバニラチョコでサンドした「黒ごまたると」、いちごシロップチョコと練乳チョコを2層にしつつかき氷食感を表現した「いちごかき氷」、杏仁風味のチョコにゼリーが入った「杏仁豆腐」が登場しました。

同じ年代では、各コンビニ先行型のものも登場します。サークルKサンクスから「柚子」「ライチ」「スウィートハロウィーン」、セブンイレブンから「新茶」「マスクメロン」「パパイヤ」、ローソンから「いちご大福」「みるく大福」が先行販売となりました。他には、「ふんわりいちご」「エスプレッソ」「カプチーノ」「ミックスベリー」「マンゴー」「ロイヤルミルクティー」米パフと組み合わせた「まっ茶」が2006年に登場です。

「黒糖プリン」「夏チロル」「ホワイト&クッキー」「パンプキンタルト」「京きなこ」「塩バニラ」「碧梅」「いちごもち」「みるくもち」といったものが2007年に登場しました。

この年代の特徴として、特定のエリアのみでの限定販売や地域特産の食材を使ったもの、母の日といったイベントにあわせた特色あるチロルチョコも発売されるようになりました。南半球にあるクリスマス島で摂れる塩を使った「クリスマス島の塩」、沖縄産黒糖をたっぷり使った「黒糖プリン」、九州産の紫芋を使った「紫芋タルト」、「北海道チーズチョコ」、「沖縄塩チョコ」、福岡産のいちごをつかった「あまおう」です。

沖縄&北海道チョコというアソートに入った「メロン大福」「シークヮーサー」も登場しました。珍しいものでは、ワニブックスから『チロルチョコofficial book』が発売されたことを記念して、レアチロル袋というものが登場し、ものさしパッケージや「いちごマシュマロ」というレアチロルが入っていました。また映画『東京タワー』の映画化にともない、上映館と東京タワーのみで販売された「東京タワー」パッケージも登場しました。

2008年は新しいチロルの種類も増えました。通常のものでは、「クリスマスソーダ」「博多あまおうたると」「練乳いちご」「パンプキンタルト」「かぼちゃプリン」「きなこもち黒みつ仕立て」「とろ～りカスタードプリン」「とろ～りショコラプリン」「淡塩バニラ」「栗ぜんざい」「キャラメルタルト」「沖縄ぱっしょんフルーツ」「苺ミルクもち」「ハワイアンパイン」が登場しました。

この年には、パッケージでマンガのキャラクターとコラボレーションしたり、他メーカーとのコラボ企画品が登場しました。少年マガジン50周年記念では、『天才バカボン』など、少年サンデー50周年記念では『タッチ』など人気漫画の80種類のパッケージが登場し話題となりました。他にはリラックマとのコラボで、3色だんごとして「イチゴ味」「ミルク味」「抹茶味」、カピバラさんとコラボしたミックスアソートが登場します。

「ムックの濃厚いちご」「ガチャピンの南国メロン」はパッケージがムックとガチャピンで、スペースインベーダー生誕30周年記念では、定番のビスがビッグチロルで登場しました。ポストペットのキャラを使った「ももち」、リラックマの「ミルクプリン」、うさぎのLOVEキャラパッケージの「ミルクせんべい」もありました。男前豆腐店の豆腐を使った「男前豆腐店チョコレート」というコラボのチロルチョコも誕生しています。

2009年、2010年には、歴代から最新のチロルチョコの中でも最多といえる新しい味、新パッケージが発売されます。食感は同じようでありながらシリーズとして3つの味が同時で発売されたり、イベントにあわせて数種類をまとめて味わえるようなパッケージがでてきたのも特徴的な年代です。

「ちょこっと気餅」では「みるくもち」「いちごもち」、サンリオキャラクターとのコラボでは「ミルク」「ビス」「アーモンド」、モチクリームの「チョコレート」「宇治金時」「キャラメルプリン」、いちごがいっぱいでは「つぶつぶ練乳いちご」「濃厚いちごゼリー」「いちご&クッキー」、ディズニーハロウィンで「ミルクチョコレート」「いちごフィアンティーヌ」「パンプキンプリン」などがあります。

桃栗三年柿八年は「桃」「栗」「柿」、おすすめチロル「プリン味」「ホットケーキ味」「みたらしだんご味」、みなしごハッチは「ハニートースト」「ヨーグルトはちみつ」、夏チロル「アセロラ」「レモン」「ココナッツ」、三丁目の夕日では「ラムネ」「コーヒー牛乳」「フルーツポンチ」、3色ソフトで「醤油ミルク」「いちごソフト」「ココアソフト」、三食だんごは「さくらもち」「みたらしもち」「うぐいすもち」です。

ハニーチロルで「はちみつシフォンケーキ」「ハニーミルク」「はちみつレモン」、秋のプチデザート「アップルパイ」「オランジェ」「モンブランロール」、ボンジュールチロルで「いちごミルフィーユ」「フレンチトースト」「マカロン」などが登場しました。単品では「しるこもち」「東山八ッ橋チロル」「焼きなこもち」「北海道チーズ」「さくらもち」「抹茶ソイらて」「北海道ゴーダチーズ」「ティラミス」「チーズ」などです。

ビッグチロルのシリーズも充実したのがこの年代です。スウィートハロウィーン、めんたいチーズ&あられ、ひなまつり、トイ・ストーリー、おじゃる丸の大きなサイズのチロルチョコが登場します。小さな缶にチロルチョコを9個詰め合わせられる「詰めてね」シリーズが登場し、キャラクターファンの購買意欲も刺激しました。ワンピース、ヱヴァンゲリヲン、モンスターハンター、で味は3種ほどでもパッケージが何十種類とあります。

2010年代も詰めてねシリーズが好調で、新しい種類が登場します。けいおん!!は、シリーズ2まで登場し、ハローキティ×ニコニコ動画、LINE、魔法少女まどか☆マギカ、進撃の巨人、マイメロディ、美少女戦士セーラームーンCrystal、が登場します。ビッグチロルでは、ディズニーハロウィン、アイルー、ミッキー&フレンズ、ハロウィンが発売されました。

他の菓子メーカーとのコラボしたチロルチョコも登場し、サークルKサンクスの「シェリエルドルチェ」では小悪魔ショコラ、窯出しとろけるプリン、シュークリームが発売されました。他には、「ブラックサンダー」「チョコボール」「ビスコ」、「ポンジュース」「バヤリース」「ザッハトルテ」「ロイズ」「カントリーマアム」「ネクター」といったネーミングで、ルート限定のものもありますが、登場しています。

この年代には、ご当地キティとのコラボチロルチョコも登場し、味はミルク味ながら、パッケージはご当地キティというものが販売されはじめます。パッケージに工夫されたものでは「チロルdeメッセージ」というパッケージで、表面に余白がるもので、コーヒーヌガー、ミルク、ビスといった定番がパッケージを変えて登場します。

単品のものでは、「ブルーチーズ」「エッグタルト」「キャラメルマキアート」「しおパイン」「ラズベリーチーズパイ」「レモンクッキー」「チョコバナナ」「レーズンサンド」「芋けんぴ」「コーヒーゼリー」「スカイベリー」などが発売されました。

2015年以降は、ご当地キャラクターや名産品とのコラボ、エリア限定での販売品が多くなります。「ごまたまご」「花畑牧場」「雪の宿」「カープチロル（もみじ饅頭）」「桔梗屋信玄餅」「あいすまんじゅう」「柿の種」などが発売されます。珍しいシリーズでは、「チロ福神」として12種類の定番の味を七福神、鶴亀、招き猫などおめでたいパッケージのものが登場しました。

体に良いと言われる食材を使ったものも登場し、「グラノーラ」「チアシード」「ウルトラレモン」「スネークフルーツ」「マキベリー」などが発売されます。台湾スイーツシリーズ、父の日チロル、おつまみチロル、チロルのパン屋さんといった新しい種類も登場しています。

歴代のものをみてきましたが、2018年最新の新発売品としては、乳酸菌100億個入りの「朝ヨーグルト」、「冷やし中華スイーツ始めました。」では、杏仁豆腐とマンゴープリンを再現しています。さらにほうじ茶チョコにゼリーとほうじ茶ソースを入れた、夏向けのぷるぷる食感をたのしめる「ほうじ茶わらびもち」が新発売となりました。

2018年3月には、東京都千代田区外神田に「Shopチロルチョコ」が開店し、新商品、アウトレット品、チロルチョコのパッケージをデザインしたTシャツなども売られています。また春のキャンペーンとして、きなこもち、抹茶もちのキャラクターとして人気のもちくんリュックが当たる企画もあります。最新商品やキャンペーン、チロルチョコの最新情報は、チロルチョコ株式会社のホームページで随時掲載されています。

チロルチョコが登場してから半世紀にわたって、登場した歴代から最新まで、チロルチョコを紹介してきました。定番となっている種類は、歴史もありますが、最新のものへと影響しているものもあります。これからも、ご当地やコラボレーション、イベント限定などのものも期待ができますので、最新チロルを楽しみにして、お菓子売り場をのぞいてみてください。