シイラという魚の別名はマヒマヒ!栄養や刺身・白身の味を調査!

「シイラという魚を知っていますか?」と聞かれても、「知らない」と言う人の方が多いでしょう。ですが「マヒマヒという魚を知っていますか?」と聞かれたら、「ハワイで食べたことがある!」という人も多いことでしょう。マヒマヒことシイラという魚は、趣味や地域柄でも認知度が大きく異なる魚です。そんなシイラがどんな魚なのか、食材としての観点から、食べられている地域や調理ごとの味の違い、含まれている栄養などを調査してまとめてみました。

シイラという魚の別名はマヒマヒ!栄養や刺身・白身の味を調査!のイメージ

目次

  1. 1シイラという魚を知っている?
  2. 2シイラはハワイではマヒマヒと呼ばれる高級魚!
  3. 3シイラは日本でも食べられている?
  4. 4シイラはどんな味の魚?
  5. 5シイラに含まれる栄養素は?
  6. 6シイラが手に入ったらぜひ食べてみよう!

シイラという魚を知っている?

シイラという巨大な魚がいることを知っていますか?釣り人の間では知名度は高いのですが、どうやら食べられるらしいのです。好んで食べる国や地域はありますが、日本でも地域色の強い魚のためか、一般に売られているのを見たことがない、という人も多いことでしょう。そんなシイラがどんな魚でどんな味をしているのか、調べてまとめてみました。

シイラはハワイではマヒマヒと呼ばれる高級魚!

シイラはハワイではマヒマヒと呼ばれ、その身は高級魚としてとても人気があります。元々シイラはハワイだけでなく、コスタリカやアメリカ、地中海のマルタ島など、海外では人気の食用魚なのです。ハワイ語でマヒとは「強い」と言う意味なので、マヒマヒを直訳すると「強い強い」となります。これは釣り上げるときの、引きの強さから来ていると言われています。

マヒマヒ料理はハワイを代表する料理

ハワイではマヒマヒを、さまざまな料理に使っています。そのためマヒマヒ料理は、ガイドブックでも看板メニューとして紹介されることも多い、ハワイの代表的な魚料理です。ですが高級魚として扱われているだけあって、お値段もそこそこ高めの傾向があります。マヒマヒが何かわからなくて、「聞きたいけれど聞けない。でもせっかくの名物料理だから」、と頼む人も多いようです。

マヒマヒを使ったハワイ料理

最初は何かわからず注文していても、実際に食べてみて美味しかった、良かったという声が多いのも、ハワイのマヒマヒ料理の特徴です。そんなハワイで名物のマヒマヒ料理といえば、シンプルにグリルしてオイルソースやタルタルソース、トマトソースをかけて食べるのが一般的です。ただのグリルと思われるかもしれませんが、火の通し加減で焼き上がりのふんわり感が変わるため、シェフの腕が問われる奥深い料理です。

ハワイでは他にもマヒマヒをフライにしたり、そのフライを挟んだサンドイッチも人気の高い食べ方です。近頃ではハワイだけでなく、日本でもマヒマヒ料理の人気は上がってきています。マヒマヒことシイラは日本近海でも獲れるので、日本でも今後メジャーな料理になっていくことは、ありえないことではありません。

シイラは日本でも食べられている?

シイラは古来から日本でも食べられている魚で、大きな体でまとまって獲れる性質があることから、貴重な食用魚として利用されてきました。そんなシイラですが、その習性から忌み嫌う地域もあれば縁起物として扱う地域もあるなど、評価は日本国内でも違っています。日本でのシイラの立ち位置をまとめてみました。

シイラは「虹の魚」と呼ばれる釣りの人気者!

シイラという魚を知っている人の多くは、緑色の魚体をした魚として覚えていることが多い魚です。ですが実際のシイラは、そのときの感情でめまぐるしくその色を変えることから、釣り人たちからは「虹の魚」と呼ばれています。また、ハワイ語でマヒマヒ(強い強い)と言うように、その引きの強さからスポーツフィッシングの人気者でもあります。

一方でシイラは群れで回遊しているため、1匹釣れると立て続けに釣れることから、目的以外の魚「外道」として扱われることも多い魚です。そのため特になじみのない地域では市場価値も低く、釣った人が食べることがあるくらいです。ですがその味に対しては「美味しい」と言う人と、「不味い」と言う人とはっきり別れる傾向がある魚です。

シイラは傷みやすい魚

実はシイラは釣ってすぐに適切な処理をしないと、どんどん味が落ちていってしまう、いわゆる傷みやすい魚です。シイラは筋肉内に乳酸が溜まりやすいため、放っておくと身が脆くなって崩れやすくなります。すぐに血抜きをして解体し、塩をふって締めると食感も良くなります。ですが体表面に毒を含んだ粘液を持つなど、きちんとした知識を持って扱う必要があることも加わって、味の評価が分かれる原因にもなっています。

シイラは地域ごとに扱いが異なる魚

そんなシイラですが、地域によっては大衆魚として、好まれて食べられている地域もあります。四国・九州地方ではさまざまな郷土料理とともに、高知県ではシイラを売り出そうとご当地グルメの開発も行われ、一定の評価を獲得するまでになっています。他では新潟や山形、中国地方の山間部でも一般的な魚として食べられているだけでなく、シイラの刺身も人気の一品になっています。

一方で関東ではあまり認知度もなく、販売されることも稀です。シイラの旬は5月過ぎ~11月ごろと長期にわたりますが、スーパーで売られるときは切り身として売られます。千葉県では死肉に群がる縁起の悪い魚とされて忌み嫌われています。それに対してシイラを売り出し中の高知県では、シイラは雌雄の仲が良い魚とされていて、塩干品が結納に使われる縁起の良い魚として珍重されています。

シイラはどんな味の魚?

シイラの味でネット検索で調べてみると、「美味しい」という人と「不味い」という人に分かれます。理由はシイラの処理の仕方から来る鮮度の問題です。シイラが美味しいと言う人たちの多くは、「刺身が一番美味しい食べ方」と言うようです。そんなシイラの刺身の味を始め、シイラ料理がどんな味をしているのか調査してみました。

シイラの刺身はこんな味

やはりまずは刺身の味を確認しないわけには行かないでしょう。まず色は綺麗な桜色をしています。脂肪分が少なく淡白な身質をしていますが、脂ののった秋のシイラの刺身は漁師も釣り人も一番のおすすめと言います。旬のシイラの刺身は透明感があって、旨味と甘味を感じられる優しい味わいをしています。釣ってすぐに捌いて塩を振り、一晩置いて締めた身を刺身にすると、コリコリとした歯ごたえのある刺身になります。

シイラの淡白でありながらもっちりとした脂ののりの良さは、新鮮なものを上手に下ろしたときにしか味わえません。ですがその味の良さは、鯛の刺身よりも美味しいと言われるほど、モチモチとした食感とともに、上品で旨味と甘味と油の良さを堪能させてくれる味です。シイラを良く食べる地域でも、刺身は一番珍重されるシイラの最も美味しい食べ方とされています。

シイラは白身魚の定番料理にぴったり!

シイラの刺身は、自分で釣って捌くか、シイラの刺身が定番の地に出向くかしないと、なかなか食べられるものではありません。ですがシイラの切り身であれば、あまり流通していない地域でも、稀にですがスーパーで売っていることもあります。シイラ自体は安い魚なので、買ったことがあると言う人も多いのではないでしょうか?ですが調理方法となると、安いから買ってみたと言うだけで、どう料理したものか迷うことも多い魚です。

シイラの身は、加熱しても固くなりにくい特徴があります。さらに淡白で脂っぽさのないさっぱりとした風味が特徴で、ハワイでも定番のムニエルやソテーにしても、とても美味しく食べられます。バターとも相性が良く、ほろりと崩れるような柔らかさとバターのコクの生きた、美味しい焼き上がりになります。焼く前に塩を振って、余分な水分と臭いの元を取り除くのを忘れないようにすれば、まさに高級魚の味わいを楽しめます。

シイラはフライにしても、別の食感を楽しませてくれます。ふわっふわの食感に変わるのです。高知がご当地グルメとして押している、シイラのフライを挟んだシイラバーガーは、プリプリでホクホクにしてふわっふわの食感が美味しいと、その知名度と名物料理としての地位を着実なものにしてきています。元々ハワイでも人気の味なので、シイラを良く知っている地元の料理はさすがと言えます。

シイラは日本でも地元料理がある

シイラは日本でも地域によっては人気の大衆魚です。卵を煮付けにして楽しんだり、アラで出汁をとっても美味しく、高知ではしーらーめんという、シイラの出汁のラーメンにシイラのフレークを乗せた料理も生み出しています。シイラのフレークはカジキマグロと似ていると言われていて、ツナフレークと同じ感覚で販売・利用されています。

シイラは皮が硬いので、通常は取り除いて料理することも多いですが、加熱調理であればそのまま煮付けたり塩焼きにすることも多いです。塩を振って10分ほど置いて、臭いと余計な水分を抜いて使います。味噌や醤油とも相性が良く、シイラを良く食べる地域ではおなじみの味です。最近ではホイル焼きにも使われますが、味付けは味噌や醤油も人気が高い魚です。

シイラは他にも唐揚げにしたり、野菜たっぷりのあんかけソースをかけて食べるのもおすすめです。淡白でふわふわ、ほろりとした食感のシイラは、魚そのものの味だけでなく、味付けを選ばない強みがあるため、どんな料理にしても美味しい魚なのです。塩で水抜きしてから味噌漬けや干物にしたり、燻製にしてジャーキーに加工している地域もあるなど、地域差はあるものの日本の食卓にも根付いた魚なのです。

シイラを食べてみたいときは通販でも買える

シイラを食べてみたいけど、近所では売っていないという人には、通販での取り寄せも可能です。単なるシイラの切り身だけでなく、パテや粕漬けにさつま揚げなどの練り物にすり身そのものから、燻製やプロ仕様の丸ごとシイラまでと、ありとあらゆるシイラ商品が並んでいます。シイラは地域によっても上がる時期が違うため、通販でも品揃えにばらつきがありますが、まずは食べてみたいと言う人にはおすすめです。

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シイラに含まれる栄養素は?

シイラは日本でも根付いている地域があるくらい、本当は美味しい魚であることは確認できました。ではもうひとつ気になる栄養面では、いったいどういう魚なのでしょうか?実はシイラは栄養面でも誇れる、優れた健康食材でもあるのです。そんなシイラの持つ栄養と健康効果をまとめてみました。

シイラは実は赤身魚

シイラは一見、色も薄めの綺麗なピンク色で、白身魚にも見えます。ですがシイラはれっきとした青魚で、赤身魚の一種です。味が淡白なため白身魚と同じ料理に使え、味にも白身魚とははっきりとした違いを感じられないため、良く混同されてしまいます。シイラのふわっとしたクセのない淡白な味は、どんな料理にも合うので、青魚の生臭さが苦手な人でも食べやすい利点があります。

シイラは高たんぱくで低脂質

シイラは100g中に、脂肪分がわずか1.9gしか含まれていません。そのため100gのカロリー量もわずか108kcalと、ダイエットにもうってつけの高たんぱく・低脂肪な食材です。シイラは夏場に旬を迎える魚でもあるので、胃腸が弱って重い肉類や脂っこい魚はきつい、というときにも、さっぱりとしたシイラのソテーなら夏バテ防止にもなります。シイラは暑い地域で高級魚として愛されるだけある、栄養豊富な魚なのです。

シイラはビタミンB12とビタミンDが豊富

シイラはまずビタミンB12を多く含みます。このビタミンB12は、野菜からは摂ることのできないビタミンのひとつです。細胞の再生に深く関わるDNAの合成や調整を行い、新しい赤血球を作り出して貧血を予防する効果もあります。正常な細胞の増殖に関わるビタミンとして注目を集めている栄養素を、シイラは豊富に含んでいるのです。

さらにシイラにはビタミンDも豊富に含まれています。このビタミンDも、野菜から摂ることのできないビタミンです。ビタミンDは、体内のカルシウムの濃度を一定になるよう調節したり、カルシウムの吸収そのものも助ける効果があります。さらに骨の形成を促す働きもあるので、成長期の子供の骨の形成や、年齢的に骨粗しょう症が気になってきたときの予防にも、大きな効果が期待できる栄養素も豊富に含んでいます。

シイラは他にもこんな栄養素を持っている

シイラに含まれる栄養素はまだまだあります。糖質の代謝を助けて疲労回復効果のあるビタミンB1や、細胞の新陳代謝を促して、皮膚や粘膜の機能を維持維持するビタミンB2、皮膚や粘膜の健康維持に作用するだけでなく、脳神経の活動を正常に保つ効果のあるナイアシンやビタミンB6、ビタミンDと同様に骨の形成に必要なマグネシウムやリン、老廃物を体外に排出して、疲労回復や高血圧予防に効果のあるカリウムなども豊富なのです。

ダイエットに付き物の肌荒れや貧血の予防や、成長期の子供の体作りにも効果的なだけでなく、疲れが抜けないときや骨密度が不安になったときなど、体内で多く必要とされる多量ミネラルをたっぷり含むシイラは、まさにぴったりの食材と言えます。もちろんEPA・DHAも含んでいるので、ソテーにしたときはなるべく残った油もソースに加工して、シイラの栄養を残さず摂るようにしたいものです。

シイラが手に入ったらぜひ食べてみよう!

シイラの味を知っている人たちは、シイラの刺身は絶品として珍重しています。最近では、釣った魚をその場で捌いてくれる釣り漁船も増えています。もし釣りでもご当地への旅行でも、シイラを手に入れる機会があったら、刺身を始めさまざまな料理を試してみてください。世界が高級魚と認める味を、楽しむことができるはずです。

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