金沢スイーツで地元でも人気の店を厳選!甘味や洋菓子などおすすめは?
金沢は加賀100万石の城下町ですが、金箔や漆塗りなどの工芸品や日本海の新鮮な魚介が有名です。しかしそれに負けないくらい、茶の湯文化の浸透した金沢では和菓子などの甘味の美味しいものがたくさんあります。それだけでなく、金沢の地場野菜などを使ったスイーツが近年たくさん作られ、金沢ならではのオリジナリティーあふれるものも出てきています。そんなスイーツや和菓子の今を情報を調べてみます。地元でも人気のまだ知られていないスイーツや和菓子の情報も調べてみます
目次
金沢ってどんな街?
金沢は加賀百万石の城下町です。今もその面影を残し、風情のある街並みや美しい庭園の兼六園が有名です。近年は外国人観光客にも人気がある街です。また、加賀友禅や漆塗り、金箔などを代表とする伝統工芸が現在も受け継がれており、美しい和菓子もその一つです。金沢の気候は一年通して湿度が高く、冬は雪が多いところです。夏はフェーン現象の影響で35度を超えるほど暑くなります。人口は47万人弱です。
観光名所としては有名どころだけでも、金沢城の周りに兼六園、金沢21世紀美術館、ひがし茶屋街、武家屋敷などがあり、金沢の台所近江町市場もあり、日本海の新鮮な海鮮も食べることができます。季節ごとに違った顔を見せることでも魅力の金沢で、特に冬の金沢にはあちこちに木を雪から守る雪吊りが見られて人気です。また、北陸新幹線が開通したことにより、関東からも手軽に行けるようになり、観光客も増えています。
金沢スイーツってどんなもの?
金沢の美味しいものというと、有名なのは金沢おでん、金沢寿司、治部煮やお麩料理などが思い浮かびます。海鮮のイメージも強くてのどぐろや甘エビも有名です。金沢スイーツはというとあまり思い浮かばないですが、調べてみると近年金沢ならではの食材を使った甘味類がたくさんありました。まずは金沢ならではの食材を紹介します。
加賀棒茶
金沢で普段のお茶といえばほうじ茶を意味するそうで、その中でも茎を焙じあげた棒茶のことを加賀棒茶といいます。その加賀棒茶を使った人気のデザートが金沢にはあります。特に洋菓子に見かけることが多く、プリンやマカロン、ソフトクリーム、パフェなどの金沢スイーツがあります。加賀棒茶のほろ苦さが甘いお菓子に合うと人気です。
麩
出典: https://wowma.jp
金沢では不室屋を初め、お麩も有名です。お吸い物に入った花や和の模様の綺麗なお麩は目を引きます。生麩は煮物にしたり、茶碗蒸しに入れたり、その独特の食感が美味しいです。
そんな金沢のお麩はお土産にもおすすめですが、近年スイーツにもなっています。これもまた洋菓子になって見かけることが多く、フレンチトーストやラスク、ティラミス、パフェなどがあります。和菓子だと麩まんじゅうもあります。これは金沢の駅弁の中にデザートとして入っています。
五郎島金時
石川県金沢市の五郎島・粟ヶ崎地区や内灘砂丘で主に生産されているさつまいものことを五郎島金時といいます。ホクホクとして甘味の強いさつまいもなので、焼き芋にするととても美味しいと言われています。これもまた金沢スイーツとして近年よく使われるようになりました。洋菓子ではチーズケーキやプリン、ソフトクリームなどで和菓子ではおまんじゅうや羊羹、きんつばなどがあります。
金箔
金沢の金箔といえば有名で、漆器に貼ったり、金細工になったりしていましたが、近年はお酒に入ったり、料理の上に散らされていたりと食用されることも増えました。金沢スイーツにもまた、よく使われるようになりました。ケーキやパフェなどの洋菓子の上に金粉が散らされていたり、びっくりするものではソフトクリームに金箔が1枚巻かれているものまであります。
能登大納言
能登大納言は奥能登地方で作られている大納言小豆のことで、その独特の気候風土に育まれ、粒の大きさと宝石のような鮮やかな赤い色が特徴の小豆です。大粒で皮が柔らかく、高級和菓子の材料として珍重されています。金沢スイーツには能登大納言を使った羊羹、ぜんざいなどの甘味はもちろん、洋菓子に使われており、パウンドケーキやチーズタルト、プリンなどがあります。
珠洲の天日干し藻塩
日本海のミネラルぶん豊富な海水を100%使った、古来の製法で天日干しした塩です。旨味成分が多く、素材の味を引き出すと言われています。甘味に藻塩を使うことによって甘味がより際立って、深い味わいになります。羊羹やどら焼きに使用したり、ケーキなどにも隠し味で使われることもあります。塩サイダーにも使われています。
金沢柚子
出典: http://yuuun.jp
柚子といえば高知のイメージが強いですが、金沢湯涌温泉近くでも柚子は作られています。これを使った甘味も金沢にはあります。ゆべしや葛湯、洋菓子ではチーズケーキやパウンドケーキなどがあり、マーマレードとしても売られています。この他にも、スイーツ作りに魅力的な食材が金沢にはまだまだいっぱいあります。
金沢スイーツの人気店:ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュKANAZAWA
石川県出身の有名パティシエ辻口博啓が手がけたパティスリー&カフェです。石川県立美術館内にあり、コアなファンが多いといわれる人気店です。美術館に併設しているカフェなだけあって、スイーツもアートのような美しい仕上がりとなっており、食べるのがもったいない気がしてしまいます。能登や金沢の地元産素材、珠洲の天然塩や輪島産の発芽玄米、能登大納言、神澤柚子、卵、牛乳などを使い、和とスイーツをコラボさせています。
ここのスイーツは美味しいだけでなく、素材にこだわり、人の健康をも配慮したものになっています。低糖質スイーツも数種類はあり、心遣いが嬉しいです。
金沢スイーツの人気店:つぼみ
金沢21世紀美術館の近くにある本蕨・本葛の味を楽しめる甘味処です。本蕨と本葛は素材の採取から仕込みまで、約半年もの時間がかかるので、なかなか扱うお店は少ないようですが、本物の和スイーツに出会えると、地元の方々にも人気のあるお店です。お店で頂けるスイーツは、パフェ、あんみつ、最中、季節の食材を使用したぜんざいや名物のくずきりなどです。
ここは本蕨と本葛を使っていると人気の甘味処ですが、飲み物には加賀棒茶が付いてきたり、五郎島金時を使ったスイーツもあります。大変人気のある店で、いつも行列ができているそうです。本蕨と本葛を使った甘味は今までに出会ったものとは明らかに違って、ものすごく美味しく、なかなか食べれるものではありませんので、金沢に行ったらぜひ寄ってみてください。おすすめのお店です。
金沢スイーツの人気店:PATISSERIE OFUKU
1919年創業の和菓子店「お婦久軒」が」4代目でパティスリーになったお店です。ここは地産地消にこだわったお店ではありませんが、世界各国の美味しい素材を集めて、スイーツに仕上げています。また、土日限定のクロワッサンやパン・オ・ショコラなどのパンも美味しいと人気で、すぐに売り切れてしまうそうです。場所は21世紀美術館と金沢市役所の間の道沿いで、好立地にあります。
ここには3代目が作る和菓子や名物、お婦久軒のあんどーなつも置いていておすすめです。これは長年地元の方に愛されてきた味で、3代に渡って食べている金沢の人もいるとのことです。
金沢スイーツの人気店:すゞめ
お餅をメインとした和菓子が人気のすゞめです。名物は塩豆大福でその他、つきたて餅やおはぎなども用意されており、金沢土産にもおすすめです。場所はJR金沢駅構内の、金沢百番街あんと内です。店内には、販売スペースの奥にイートインコーナーがあります。一人でも気軽に入れそうなカウンター席で、販売スペースの通路からは見えないため、落ち着いて休憩できそうです。買い物途中に寄って甘味補給するのにおすすめのお店です。
金沢スイーツの人気店:むらはた
1914年に果物屋で創業した会社がやっている金沢では有名なフルーツパーラーです。ここは地元の方からも観光客からも大人気です。その理由は量と質と値段が安いという3拍子揃った嬉しいお店です。いちごパフェ1500円、キウイパフェ740円など東京のフルーツパーラーと比較すると考えられないコストパフォーマンスです。その上、フルーツがこれでもかとぎっしり入っており、器からはみ出してます。
出典: http://30min.jp
季節のフルーツには旬があるので、パフェには通年で食べられるもの、1ヶ月間食べられるもの、たった1週間しか食べられないものと3タイプあり、今は何のパフェが食べられるのかはホームページで確認できるようになっています。場所は近江町市場近くで、一階が果物屋さんになっています。行列ができているのですぐにわかるようです。果物屋さんにしかできない店で、このすごいパフェは一度は食べてみたいです。
金沢スイーツの人気店:FUMUROYA CAFE百番街店
加賀麩で有名な不室屋がやっている金沢駅の商業施設、百番街店にある和カフェです。メニューには生麩の入ったあんみつ、ぜんざいなどの甘味や生麩入りのパフェがあります。定番の生麩まんじゅうも食べられます。金沢スイーツの代表格のようなお店で、大変人気があります。ここは甘味の他にも麩を使った料理も手軽に食べられます。これも麩なんだと関心するようなメニューもあります。
金沢スイーツの人気店:金沢うら田百番街店
創業80年の金沢の和菓子の老舗です。うら田は縁起物の和菓子を買えると地元の人に長年愛され、贈答品やお土産物としてもおすすめのお店です。ここも百番街にお店があります。人気の「起上もなか」は縁起の良い起き上がり小法師の形をしたかわいらしい最中です。なんとも古都金沢らしいではないですか。出産祝いやお見舞い、お祝い事などにも喜ばれる金沢スイーツです。ボリュームたっぷりで1つで十分な満足感があります。
起上もなかの他にもどら焼き、まんじゅう、上生菓子など、商品数はかなりのラインナップです。また、通年売っているものと期間限定のものなどもあって、商品を見ると季節を感じられるようにもなっています。
金沢スイーツの人気店:落雁諸江屋本店
嘉永二年創業の加賀銘菓の老舗が落雁諸江屋です。加賀前田藩のお殿様がかつて作らせたというお菓子を、過去の文献を元に復刻した菓子なども作っていますが、こちらのお店では落雁が特に有名で、昔ながらの製法にこだわって作っています。どれもこれも美しいお菓子で引き出し型の入れ物に入ったものまであり、金沢らしくお土産に最適です。特に女性は喜ばれそうです。茶道をやっている方のお土産にもおすすめです。
店舗は金沢に7店舗、東京に1店舗あり、百番街にも店舗はあります。本店は朝8時半から営業しており、朝一番の金沢観光にもおすすめのお店です。
金沢スイーツの人気店:金澤烏鶏庵本店
金沢に直営農場を作り、そこで烏骨鶏を育て、その貴重な卵を使ったお菓子を売っているのが烏鶏庵です。カステラをはじめ、烏骨鶏の卵を使用したスイーツが揃うお店です。人気商品は烏骨鶏かすてらと烏骨鶏バームクーヘンで、高級で特別感のある商品です。お世話になった方などへのお土産におすすめです。店頭では金粉の振られたソフトクリームも食べられます。烏骨鶏卵を使用した商品で他にはプリンやデニッシュなどもあります。
金沢スイーツの人気店:中田屋金沢百番街店
金沢のきんつばの名店です。中田屋では素材にこだわりを持って甘味を作っています。北海道の契約農家から仕入れた極上大納言小豆を使用したきんつばは塩気が少し効いて、特に人気の商品です。甘いものは苦手だけれど、ここのきんつばは別というお客さんもいるそうです。きんつばには期間限定でうぐいす豆のものもあります。食べやすいサイズも魅力的で、お土産には最適です。
その他に北陸の素材として能登大納言、五郎島金時などを使用した羊羹などの和菓子も全国的にファンの多い商品です。バラ売りもあるので、自分用にちょっと買って、帰りの道中に食べて金沢旅行を思い返すのにもいいかもしれません。
まとめ:金沢スイーツは魅力たっぷり!
金沢スイーツは和・洋ともにいろいろなものがありました。金沢は伝統工芸が現在も受け継がれている素敵な街で、町中からアートの雰囲気がしています。それだけに手仕事を大切にしており、そういった地盤があるからこそお菓子の世界もどんどん発展していっている気がします。伝統は大切にしつつもそれだけに止まらず、今の流行も取り入れる現在進行形のお菓子だからこそ、より心惹かれるのでしょう。
金沢ならではの食材をお菓子に取り入れているのもその現れで、観光客にとってはもの珍しく、購買意欲に火をつけます。まさに金沢ブランドになっています。金沢の地元野菜を加賀野菜といいますが、15品もあるそうです。さつまいも、加賀太きゅうり、金沢一本太ねぎ、金時草、打木赤皮甘栗かぼちゃ、源助だいこん、ヘタ紫なす、二塚からし菜、加賀れんこん、加賀つるまめ、たけのこ、せり、金沢春菊、赤ずいき、くわいの15点です。
これらを使ったスイーツがこれからもどんどん開発されていくことでしょう。金沢のオリジナリティーを感じられる金沢ブランドのスイーツの誕生をこれからも楽しみにしたいと思いました。