イシガレイの料理方法は？旬は？刺身のさばき方や人気レシピを紹介

イシガレイはスーパーや鮮魚店でもよく見かけるお魚のひとつで、わたしたちの食生活にもなじみの深いお魚です。イシガレイといえば思い浮かぶ料理といえばカレイの煮付けだと思いますが、甘辛の煮汁でふっくらと煮たイシガレイは、とても美味しく、ごはんの進む最強の魚料理ですね。イシガレイをより美味しく食べるため、今回はイシガレイについて、どんな魚で旬はいつなのかさばき方や値段の相場、レシピなど詳しく見ていきます！

まずイシガレイについて詳しく紹介していきます！イシガレイはスズキ系・カレイ目・カレイ亜科・カレイ科・イシガレイ属に属するお魚です。名前の由来は、カレイの特徴でもある白い斑点の散らばる体表にうろこがなく、目の側に石のような固い骨質の石骨「石状骨質板」があることからその名がつけられました。よく見てみると、背中の石骨は、縦にいくつも連なっていて、体側のものは小さく丸いものが並んでいます。

ただ、イシガレイによって石骨の発生箇所は個体によってもさまざまです。一番多いのは目の側には小さな白く丸い斑点があり、体側には等間隔で石骨があるものが多いようです。一度イシガレイを見かけたら確かめてみるとよいでしょう。イシガレイは漢字で「石鰈」と書かれるのですが、これもイシガレイの特徴でもある石状の骨質板のゆえんです。北海道ではイシモチという名前で呼ぶ地域もあります。

イシガレイは北海道から、九州西岸の日本海沿岸と大分県にかけての太平洋側、瀬戸内海まで、鹿児島と沖縄をのぞく日本全国の沿岸で水揚げされています。そのため、イシガレイは市場によく出回る魚として「惣菜魚」と呼ばれることもあります。全国で水揚げされるイシガレイですが、関東以北が一番収穫量が多く産地としてよく知られています。日本以外では、千島列島、朝鮮半島、中国北部沿岸あたりまで幅広く分布しています。

イシガレイは体長は20cmくらいのものが一般的ですが、大きなものになると40cmを超えるものもいます。イシガレイは、水深30mから100m前後の深めの砂泥底に生息し、ゴカイ、アミ、小型のイカ、あさりやホッキ貝などを食べる肉食のお魚です。イシガレイの釣り方は一般的に底引き網漁や定置網漁、刺し網漁などで大量に漁獲されますが、小型のゴカイやアミなどの魚を使ってイシガレイを釣る地域もあります。

イシガレイの旬は7月～10月にかけての時期で、この旬の時期のイシガレイは脂がのっていてとても美味しいことで知られています。通年流通しているイシガレイですが、旬の夏の時期は底引き網ではなく刺し網などで収穫され、生のイシガレイは流通量が少ないため、イシガレイを刺身として食べる場合の値段は高めになっています。

一方、冬から春にかけての産卵期は11月から1月にあたりにかけて底引き網で大量に漁獲され、多く出回ります。イシガレイは、冬から春にかけて産卵するため、栄養をたくさん蓄えているので煮付け料理として食べる場合はこの時期の子持ちのイシガレイが最も美味しいと言えます。お刺身で食べたい場合は旬の夏、煮付けで食べたい場合は秋から冬にかけて、がイシガレイの旬の時期になりますので、料理をする際は覚えておいてください。

イシガレイは、高タンパク低脂肪の白身魚です。そのため、ダイエット中の人や、トレーニング中の人、美を磨きたい女性など、脂肪を抑えて高タンパクなメニューを取り入れたい人にはうってつけのお魚です。消化もとても良いので、成長期の子供や高齢者の食事としても向いています。レシピも煮付けだけでなく、子供が好きな揚げ物などにしても良質な栄養素が取れるので、普段の料理で積極的に取り入れていくと良いでしょう。

タンパク質は筋肉や臓器、肌、髪、爪など私たちの体を作る大切な栄養素です。イシガレイに含まれる良質なたんぱく質は、健康で元気な体つくりに役立ちます。そのほかにも大力向上や、代謝活動の促進に効果があり、脂質がさんまに比べて1/19と少なく消化吸収が非常に良いので、病気中や、病後の体力回復に効果的です。

イシガレイの縁側には美肌効果のあるコラーゲンが豊富に含まれています。タンパク質の一種でもあるコラーゲンは、細胞同士を結びつけ、支え、外との境界線を作る役割を果たしています。コラーゲンが減少すると肌のハリやみずみずしさが失われ、シミやソバカスが生じる原因にもなります。それを防ぐのがイシガレイにに含まれる良質のコラーゲンです。コラーゲンを摂取することで、美肌効果が期待できるので女性は必見ですね。

この他にも、イシガレイに含まれる栄養素は、肝機能を高め動脈硬化予防や高血圧予防に役立つタウリンや、脱毛、白髪予防、疲労回復効果あるビタミンB郡のビオチン、ビタミンA、カリウム、マグネシウム、鉄などが豊富にあります。イシガレイを食べると強い体を作ってくれるだけでなく、美肌効果や病気予防にも効果が期待できます。小ぶりのカレイは唐揚げにしてまるごと食べれると、不足しがちなカルシウム摂取も期待できます。

新鮮なイシガレイは身が肉厚で、表面にハリとツヤがあるもの、エラが鮮紅色のものが美味しいとされています。指で触ってみて、しっかりと弾き返すような弾力を感じるイシガレイは身が締まっていて、煮魚やからあげ料理にした時にとても美味しいのでチェックしてみてください。また、イシガレイの腹側も鮮度を見分ける目安になります。裏返した時に、白くてきれいなものを選びましょう。真っ白に近いくらい輝いて見えるものは、水揚げされてから時間が短いものになります。時間が経つとだんだん色が悪くなってきます。

また、スーパーの鮮魚コーナーではイシガレイの切り身をよく見かけますが、イシガレイの切り身を買う時は、白身に透明感があり、骨の周りから血がにじんでいないものを選んでください。冬場の産卵前のイシガレイは子持ちガレイと呼ばれ、煮付け料理にした時に身がふっくらとして味も良好です。鮮度の良いイシガレイさえあれば、簡単なレシピでも美味しく仕上がるので、美味しい見分け方を参考に手に入れるようにしてください。

新鮮なイシガレイは、煮付けや揚げ物、焼き物などさまざまな料理に用いることができ、スーパーの鮮魚コーナーでもよく見かけますが、値段はどのくらいなのでしょうか？築地市場の平均値段は1kgあたり、903円となっています。ほかの魚と比べてそこまで値段は高くないため、家庭料理としても手が出しやすい値段のお魚になります。夏の旬の時期のイシガレイは漁獲量が少ないこともあり、旬時期は値段が高めになっています。

スーパーの鮮魚コーナーで見かける切り身のイシガレイの値段は大体2切れで400円～500円ほどの値段で売られていることが多いです。冷凍になった便利なイシガレイの値段は、一例にはなりますが80gのイシガレイが5枚入ったもので、1000円程の値段で売られていることが多いようです。イシガレイは、家庭料理で使うときも値段が比較的安いため、とても使いやすい値段のお魚と言えるでしょう。

イシガレイはその見た目の印象から大味な印象を受けますが、淡白な味わいでとてもあっさりとした味です。熱を通してもしまりますが、固くなりすぎないため、煮魚にするにはうってつけのお魚になります。身はふっくらとしてやわらかく、甘辛い煮汁との相性は抜群です。イシガレイの旬の時期である夏は、刺身にして食べるとあっさりしていますが、旨みの感じられる味わいで、歯ざわりのよい食感を楽しむことができます。

イシガレイの代表的な料理といえば、まず思い浮かぶのが煮魚です。家庭料理の定番としても食卓に並ぶことも多い人気の食べ方です。その他、振り塩をして焼いた塩焼きや、サイズの小さなイシガレイは唐揚げにしても美味しくいただけます。イシガレイを天日干しして作られるイシガレイの干物も人気料理です。ぷりぷりに身が締まったイシガレイの干物はとても味が良く美味しいです。その他、旬の時期の刺身も食通に人気の食べ方です。

イシガレイの基本的なさばき方はヒラメやカレイと同じ5枚おろしになります。一見複雑そうに思いますが、コツをつかめば簡単なさばき方になるので、チェックしていきましょう。

イシガレイのさばき方として、まずはじめにイシガレイの表面を覆うぬめりをよく取ることから始めます。このぬめりには独特の臭いがあるため、丁寧に洗いましょう。イシガレイに全体的に粗塩をまぶしたら、たわしを使って洗っていきます。背びれや尻びれ、尾びれには特にぬめりがたまっているので、しっかりとこすり落としましょう。指で触って、ぬめりを感じなくなるまで洗うとよいです。

イシガレイのさばき方は、次に背、縁側、腹に沿った3箇所に硬い石があるので、包丁を使って削ぎ落とします。石ができる位置はイシガレイによって異なるので、よく確認するようにしましょう。次に胸ビレと腹ビレに沿って、頭を切り落とし、内蔵を取り出します。骨の周りについている血ワタは料理をした時に、臭みの原因になることがあるので歯ブラシなどを使ってよく掃除しておきましょう。最後に水洗いして、水気を拭き取ります。

イシガレイのさばき方ですが、5枚におろしていきます。まず尾の付け根に包丁で横に1本、頭のつけ根から背骨に沿って尾のあたりまでT字になるように切込みをいれます。次に尻びれと身の境に沿って包丁で切り目を入れておくと、後できれいに身がはがしやくなります。次に切り込みを入れた片側の身をそぎ取っていきます。側線の切り口から包丁を差し入れ、身をすこしずつ持ち上げながら、切り進めていくと上手に身が剥がれます。

中骨の上面ギリギリに包丁を当てて、骨に当たるようザッ、ザッとこ気味良い音が出るように切り進めると、無駄が出ません。次に魚の向きを変え反対側も同じようにおろします。裏側も同様に、頭から尾の付け根まで切込を入れ、尾の付け根にも横に切り込みを入れます。ヒレと身の境目に浅く切り込みを入れたら、片側ずつ身をそぎ取っていきます。こうすると裏表4枚の身と、中骨に切り分けたイシガレイの5枚おろしが完成します。

5枚におろすさばき方でイシガレイをさばいたら、イシガレイの身の部分を縁側の身を境目に沿って包丁を入れ、切り離します。おろした腹身は、腹骨を削ぎ落とします。刺身料理に使う場合は皮をひいておくと、美味しくできます。やり方は、尾側から包丁の刃先を入れ、少しはがしたら皮を手に持ちながら小刻みに刃先を動かしていくと上手に皮が剥がれます。イシガレイのさばき方は慣れると簡単にできるので覚えておくと良いでしょう。

イシガレイの刺身を食べる時の注意点としては、なんといっても寄生虫の存在です。イシガレイの刺身に寄生する代表的な寄生虫は、アニサキスです。アニサキスは砂や泥など海底にいるので、イシガレイに付着しやすくなっています。アニサキスに寄生したイシガレイを食べると、激しい腹痛、嘔吐、悪心などが生じ、ひどい場合は急性腹アニサキス症を発症します。腹膜炎になることもあるので、注意が必要です。

刺身料理でアニサキスをいただく場合は、鮮度の高いとれたてのイシガレイを選ぶことが鉄則です。表面にぬめりあつやがり、全体的に肉厚なもの、固く身がしまっているもの、お腹が真っ白なものといった特徴が新鮮なイシガレイを見分ける特徴になりますので、これらの特徴があるイシガレイを選びましょう。旬の時期のイシガレイの刺身料理はとても美味しいですが、リスクもあるので鮮度の高いものを選んで美味しく食べましょう。

ごはんにぴったりの定番のイシガレイの料理といえば煮魚です。イシガレイの煮魚を作るときのポイントは、カレイ同士が重ならないように煮ることになります。重ならないように煮るためには、鍋よりもフライパンを使ったほうが上手に作れるのでおすすめです。イシガレイの煮付けの材料は、イシガレイの切り身4尾、しょうがひとかけ、ネギ2本、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1、酒大さじ6、水大さじ6です。

レシピですが、イシガレイは切り身でも皮に硬い部分があることがあるため、硬い部分があれば取り除いておきましょう。しょうがは薄切りに、ねぎは4cm幅に切ります。次に大きめのフライパンにしょうゆ、みりん、砂糖、酒、水、しょうがの薄切りを加えたら沸騰させたら、イシガレイの切り身をイシガレイが重ならないように入れ、落し蓋をしてイシガレイが煮汁から出ないように注意して中火で5～6分煮ます。
 

5～6分経ったら、落し蓋をとり、ネギの青い部分を加えます。スプーンを使ってイシガレイに煮汁を回しかけながら4～5分煮て、煮汁を煮詰めます。すこし煮汁にとろみがでたら、ううわにイシガレイの煮付けを盛り付け、煮汁をたっぷりとかけて完成です。こちらのレシピでは、イシガレイとねぎだけのシンプルなレシピですが、ごぼうやれんれんこん、たけのこ、豆腐などを入れても美味しくできます。

イシガレイで定番のレシピでもあるムニエルは、さっぱりとした味わいでとても美味しいです。素材の味をシンプルにいただくレシピなので、新鮮なイシガレイを選んで料理しましょう。材料は、イシガレイ2切れ、塩0.5g、小麦粉大さじ1.5、バター大さじ1、オリーブオイル小さじ2、レモン1/2個、じゃがいも2個です。レシピの前の下準備としてイシガレイはよく洗い、水気を拭いておきます。じゃがいもは皮をむき1cmに切っておきます。

レシピですが、じゃがいもは自ら茹で中まで火が通ったら、粉ふきにしておきます。イシガレイに塩をふり小麦粉を薄くまぶします。フライパンにオリーブオイルとバターを熱したら、イシガレイの盛り付ける部分を下にして焦げ色がつくまで焼きます。きれいな焼きいろがついたら、上下を返し、両面焼けたら竹串を指してすっと火が通れば器に盛り、じゃがいもとレモンを添えたら完成です。レモンが爽やかに香るイシガレイのムニエルです。

イシガレイをからりと揚げて、さっぱりとした南蛮酢をかけていただく人気料理です。簡単レシピなので、食欲の落ちた夏などにもぴったり！旬のイシガレイでつくると美味しさも一層増します！レシピはとても簡単なので、値段の安い時にイシガレイを買って作り置きしておくのもおすすめです。材料は、イシガレイ3切れ、塩コショウ、片栗粉適量、長ネギ1本分、だし汁250cc、砂糖大さじ2、酢65cc、塩5g、水溶き片栗粉小さじ2です。

レシピは鍋にだし汁、砂糖、酢、、塩をいれて軽く煮立てたら、薄切りにした長ネギと水溶き片栗粉を加えてとろみが出るまで加熱して南蛮酢を作ります。イシガレイに塩こしょうをふり、30分ほどおいたら水分をペーパータオルで拭いて片栗粉をまぶし、カラリと中温で揚げます。バットに南蛮酢を入れ、揚げたてのイシガレイを漬け込み完成です。好みでパプリカやピーマン、揚げたごぼうや、れんこんなどをいれても美味しく仕上がります！

イシガレイは身が淡白であっさりしているので、唐揚げにするとさっぱりといただけます。新鮮なイシガレイがまるごと手に入ったら、自宅で前述のさばき方を参照に5枚におろしてみてください。さばきたてのイシガレイの唐揚げはとても美味しいですよ！少量の油で作れる簡単レシピですので、思い立った時にどうぞ！材料はイシガレイ3匹、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1、生姜チューブ3cm、にんにくチューブ3cm、サラダ油、片栗粉適量です。

レシピはイシガレイを前述のさばき方で5枚におろしたら、食べやすい大きさに切り分けます。ビニール袋にイシガレイと酒、しょうゆ、生姜チューブ、にんにくチューブを入れたらよくもんで1時間冷蔵庫で寝かせておきます。フライパンに油を2cmほど入れたら、片栗粉をまぶし、キツネ色になるまでこんがりと揚げます。そのままでも味がついていて美味しいですし、ポン酢をかけるとさらにさっぱりとした味わいでごはんが進みます！

イシガレイは加熱しても硬くなりにくいので、煮物にしても身がふっくらとしてとても美味しいのでおすすめのレシピです。ぴりっと辛いキムチと一緒に煮込めば、立派なご飯のおかずに早変わり！お酒のあてにもぴったりのレシピです。値段も安いイシガレイを使えば家計も助かりますね。

材料は、イシガレイ2切れ、大根3cm、サヤインゲン4本、、キムチ100ｇ、豆腐1/4丁、酒大さじ2、みりん大さじ1/2、砂糖小さじ1、オイスターソース小さじ2、豆板醤小さじ1、固形チキンスープの素1個、水300mlです。

レシピは、イシガレイは十字に切り込みを入れ水洗いします。大根は皮をむいて5cmの短冊切り、サヤインゲンは軽く茹で斜め細切り、キムチは食べやすい大きさに、豆腐は半分に切っておきます。鍋に調味料を全て入れ、強火で熱したらイシガレイを入れ、煮立ったら大根と木綿豆腐をいれます。落し蓋をして、煮汁がイシガレイに行き渡るようにして15分煮ます。仕上げにキムチを入れひと煮立ちしたら、サヤインゲンを乗せ完成です。

イシガレイは煮物や、揚げ物、焼き物などさまざまな料理のバリエーションで楽しむことができる上、比較的安くて手に入りやすいことから、家庭料理には欠かせない存在です。旬の時期しか食べられない刺身も気になりますね。今回ご紹介した旬の時期や、おいしい見分け方、さばき方、レシピを覚えておくと美味しいイシガレイをいただくことができます！スーパーへ行く前にもう一度おさらいして、美味しいイシガレイを食べましょう！