大豆の戻し方の基本は?圧力鍋や炊飯器を使った簡単・早い戻し方!
『畑の肉』と呼ばれるほど、たんぱく質を豊富に含んでいる大豆。そんな大豆には栄養がたっぷり含まれているので積極的に日々の食事に取り入れたいものですが、「戻すのが面倒でなかなか大豆料理をしない…」という方も多いようです。そもそも大豆の戻し方の基本とは一体どのような戻し方なのでしょうか?今回は、基本の戻し方を調査するとともに、圧力鍋や炊飯器を使った簡単で時短な戻し方についてご紹介します。
目次
栄養たっぷりな大豆!
小さいのに、その一粒に秘められた栄養素はかなりのもの!そんな栄誉たっぷりな大豆は、『畑の肉』と呼ばれているほど多くのタンパク質を含みます。煮物やスープ・サラダ・ポークビーンズなどなど…様々な料理で大活躍の食材です。
大豆ってどんな食材?
大豆は、マメ科の一年草のことを指します。完熟種子は主に搾油の原料となり、脱脂後の絞り粕(大豆粕)は飼料として利用されています。そんな大豆は食用にもなり、特に東アジアでは様々な利用形態が発達しています。大豆の未成熟の種子を枝豆と呼びます。大豆は日本では縄文時代に存在したと思われる大豆の出土例があり、『古事記』にも大豆の記録が記載されています。
もともと大豆は20世紀初頭までは東アジアに限られた主に食用の作物とされていました。しかし、20世紀に入ってから油糧作物および飼料作物として世界に生産が広まり、世紀後半には生産量が急拡大しました。21世紀には、大豆と脱脂大豆を合わせた交易重量は長らく世界最大の交易作物である小麦と並ぶ量となったほどです。
ダイズ種子には苦み成分の『サポニン(ダイズサポニン)』が多く含まれており、人類の主食にまではなっていませんが、植物の中では唯一肉に匹敵するだけのタンパク質を含有する特徴があります。そのため、大豆は『畑の肉』と呼ばれており、近年の世界的な健康志向の中で『ミラクルフード』として注目されています。
大豆って戻し方が面倒臭い…
栄養豊富な大豆ですから、積極的に食べたいとは思っていても、実は大豆って戻し方が面倒臭いんですよね…。時間もかなりかかります…。そのため、「大豆の戻し方が面倒だからあまり食べない…」という方も多いようです。
大豆の基本の戻し方とは?
では、多くの人たちが「面倒臭い」「時間がかかる…」「手間がかかるから避けてしまう…」という、大豆の基本の戻し方とは一体どのような戻し方なのでしょうか?まずは、大豆の基本の戻し方についてチェックしてみましょう。
大豆の基本の戻し方
まず、乾物の大豆は表面に付着しているホコリなどを落とすため、水でよく洗います。大豆を洗う際、ボウルなどに入れて大豆の皮が破れないようやさしくかき混ぜる様にして30秒ほど洗いましょう。30秒ほど洗ったら一度水を捨てて、再度水をボウルに張って先程と同じ工程を2~3回繰り返します。
水を注いだ時に泡立つことがありますが、これは大豆に含まれる『サポニン』という成分が水に溶け出しているだけなので、気にしなくて良いです。また、大豆を洗っている時、浮き上がってくる大豆が出ることがあります。
これは未成熟な豆で、中が空洞である可能性がありますから取り除いておきましょう。欠けていたり、しなびたりなど、豆の状態の悪いものはあらかじめ取り除いておくと、煮あがりがムラになりにくくなり、早く茹で上げることができます。
大豆を洗えたら、大豆の量の3~4倍の水をボウルに入れて大豆を浸します。この際、水が少ないと吸収状態にムラができてしまいます。十分な水分を吸収した大豆は茹でる際に熱が大豆の粒全体に伝わりやすくなり、煮えムラを防いでくれます。ふっくらと大豆を茹で上げるためにも、たっぷりの水に浸すことが大事です!
大豆を戻す時間は、豆の種類や保存期間・水温などによっても変化しますが、一般的には6時間〜8時間程度で、『一晩水に浸けて戻す』と表現されることが多いです。十分に戻った大豆は、しわがなくふっくらと膨らみ、重量・容積ともに乾燥時から約2倍強にも戻ります。豆の大きさが約2倍に膨らむまでを目安にして大豆の戻り具合をチェックしましょう。
時短で簡単にできる大豆の戻し方ってないの?
大豆の基本の戻し方は6時間〜8時間程度と、かなりの時間がかかりますし何より、工程がが非常に面倒臭いものでした。とはいえ、大豆は『畑の肉』と呼ばれているほど、ミラクルフードとして世界中から注目されている食材です。
大豆自体の価格もそれほど効果なものではないので家計の負担にもなりませんし、出来ることなら日々の食生活に大豆をバランスよく取り入れていけるのが理想です。そこで気になるのが、「時短で簡単にできる大豆の戻し方ってないの…?」ということです。もしも時短で簡単にできる大豆を戻し方があるのなら、この上なく嬉しいですよね。
時短で簡単にできる大豆の戻し方を調査せよ!
一晩かけなくても大豆を戻す…。そんな魔法のような大豆の戻し方…実はあります!そこで今回は、時短で簡単にできる大豆の戻し方を調査してみました!一体どんな方法を行うと時短で簡単に大豆の戻し方ができるのか、しっかりチェックしてみましょう。
時短で簡単にできる大豆の戻し方①圧力鍋
時短で簡単にできる大豆の戻し方としてまずご紹介したいのが、『圧力鍋』を使った大豆の戻し方です。まず、大豆(300g)をやさしく洗っておきます。続いて、圧力鍋に水5カップを入れて沸騰させます。沸騰した圧力鍋に洗った大豆を入れ、ふたをしてそのまま1時間おきます。1時間たったら、圧力鍋のふたを開けて水けを切り、圧力鍋に水4カップと塩・先ほどの大豆を入れます。
圧力鍋の付属の蒸し器を落としぶた代わりにのせて、大豆がふたにくっつかないようにします。圧力鍋を強火にかけ、圧力がかかってきたら弱火にし、5〜10分で火を止め、圧力が下がるまで待てばできあがりです。圧力が下がったらふたを開けてざるにとってくださいね。
圧力が下がってからも蓋をしたまま置いておくと、より大豆が柔らかくなります。圧力鍋を使えば、時間がかかる大豆の戻し方も簡単に時短で完成します。圧力鍋によって使い方が異なりますので、加減を見ながら調理してください。
時短で簡単にできる大豆の戻し方②炊飯器
圧力鍋での大豆の戻し方は非常に簡単で時間をかけずにできることがわかりましたが、ご家庭に圧力鍋がないという方もいらっしゃると思います。そんな時におすすめしたい大豆の戻し方が炊飯器を使った戻し方です。炊飯器ならきっとどこのご家庭にもあるはずですよね。さて、そんな炊飯器を使って行う大豆の戻し方については非常にシンプルで簡単です!
今回は三合の炊飯器で乾燥大豆を炊飯用カップ3分の2で行う戻し方をご紹介します。まず、大豆をやさしく洗っておきます。ここまでは基本の戻し方や圧力鍋を使った大豆の戻し方と同じです。大豆が洗えたら、炊飯器に大豆と水を大豆の3倍量入れます。その後、炊飯器で炊き上げます。大豆やご使用の炊飯器の種類にもよりますが、『白米普通コース(40分〜60分)』だと、少し固めになります。
『やわらかコース(50~70分)』や『玄米コース(70~80分)』だと、『白米普通コース(40分〜60分)』より柔らかく仕上がります。炊飯が周章しましたら、水分を軽く切って完了です!炊飯器にお任せしているだけで大豆がふっくらと戻せるのなら非常に簡単ではないでしょうか?
時短で簡単にできる大豆の戻し方③フライパン
炊飯器は、放っておいたら簡単に大豆を戻してくれる非常に優秀な方法でしたが、ご飯を炊いている時や、保温中などは使えません。そこでおすすめしたい大豆の戻し方が、フライパンを使った方法です。こちらはミシュラン二つ星のシェフも行っているという、プロも認める大豆の戻し方です。
まず、油をひいていないフライパンに大豆を入れて火にかけ、中火で乾煎りします。基本の戻し方や圧力鍋・炊飯器と様々な方法をご紹介してきましたが、これまではどの方法もまずは大豆を洗うといった工程を行っていました。しかし、こちらの方法では乾燥大豆はより乾燥させていく方法です。しかし、「一体なぜ、乾燥している大豆をさらに乾燥させるの?」と疑問に感じてしまいます。
これは、乾燥している大豆をフライパンで加熱することでさらに乾燥が進め、一気に水分を吸収するので大豆の戻りが早くするためです。大豆を乾煎りする際、焦げないようにフライパンをゆすりながら加熱しましょう。しばらく経ってくると、大豆にヒビが入ってきます。焼き色がついてきたらオッケーです。
焼き色がついてきたらフライパンに水を加えて沸騰させます。沸騰したら弱火にして約10分煮込みます。ザルに取ったら出来上がりです!ザルに大豆を取り、水につけながらお玉でコリコリ大豆をこすっていると大豆の薄皮も簡単に剥げます。こちらの工程は約20分ほどでできるそう!フライパンで乾煎りしてから行うと、他の戻し方と比べてもかなりの時短になることがわかります。
大豆の戻し方とセットで覚えよ!戻し汁の活用法
大豆の戻し方といえば面倒で時間がかかるものですが、ちょっと工夫すると様々な大豆の戻し方があり、どれも基本の大豆の戻し方と比べるとかなりの時短で完成することがわかりました。そんな賢い大豆の戻し方を学べたところで、セットで覚えておきたいのが戻し汁の活用法です。
大豆の戻し方とセットで覚えたい大豆の戻し汁活用法
あなたは大豆の戻し汁はどうしていますか?「そのまま捨てる!」という方は非常にもったいないです。大豆の戻し汁を捨てるという方は、「苦いから」などという意見が置いようです。確かに、大豆の戻し汁には苦味があります。この苦味成分は『サポニン』と呼ばれるもので、植物の根・葉・茎などに含まれている苦味やえぐみの元です。
『サポニン』は種類によっては溶血作用が強く注意が必要となりますが、大豆に含まれる大豆サポニンは溶血作用もほぼ無く毒性が少ないと言われています。また、戻し汁には大豆の栄養も含まれています。ですから、そのまま戻し汁を料理に活用したりするのもおすすめです。とはいえ、食べ過ぎには注意をしておきたいものです。
大豆の戻し方をマスターしたら、どんな調理をする?
大豆の戻し方をマスターしたら、これまで大豆を戻すのが面倒だと思って避けていた大豆料理にもチャレンジできます。これまで避けていたからこそ、レシピ本を見ていると「どんな調理をしようかな?」と、ワクワクしてきますね。最後に、大豆のおすすめ調理をご紹介します。
サラダ
いつものサラダに大豆をトッピングするだけでかなり見た目も良くなります。大豆をトッピングしたサラダには、さっぱりとした和風ドレッシングがおすすめ!レタス・玉ねぎ・パプリカなどの定番サラダと、海藻類などのトッピングと相性が良いでしょう。
スープ
ちょっと一品足したいときには、大豆をたっぷり入れたスープなんてどうですか?コンソメスープや味噌汁などといったスープ類に大豆をプラスするだけという超簡単な調理です。大豆の他にはお好きな野菜やお肉などを入れてお好みの味に変化させましょう。スープ類には大豆の茹で汁も少し加えると、より大豆の旨みが増しておいしくなります。
ハンバーグ
ダイエット中はいつもよりヘルシーな食事を心がけたいものです。しかし、たまにはがっつりとお肉が食べたくなることもあるでしょう。そんなときにおすすめなのが、大豆を使ったハンバーグです。お肉を一切使わずに大豆だけでハンバーグを作るレシピなどもありますが、ダイエット中のささやかなご褒美には思い切ってお肉も使っちゃいましょう!
しかし、その際に使用するお肉の量はいつもよりも少なめにします。代わりに大豆を使います。戻しておいた大豆をペースト状にして合挽肉と混ぜ合わせ、あとはいつもと同じようにハンバーグを作っていきましょう。ソースに大豆の茹で汁を少し加えるとさらにコクが出て美味しいです。
蒸しパン
大豆といえば、おかずやスープに使われるイメージが強いかもしれませんが、意外と様々なおやつにも活用されています。大豆を使ったお菓子はクッキーやスコーン・ビスコッティなど、様々なおやつに活用されますが、そんな中でもおすすめしたいのが蒸しパンです。
ほっとする素朴な味わいが魅力の蒸しパンは、優しい甘さがそんな素朴な美味しさを引き立たせてくれる大豆をプラスすることで一層味わい深いものとなります。蒸しパンなら非常に簡単に時間をかけずに作れるので、さっと作りたいときにもぴったりなおやつです。黒豆で代用してみるのもおすすめです!
《まとめ》時短で簡単にできる大豆の戻し方調査
時短で簡単にできる大豆の戻し方調査まとめのご紹介はどうでしたか?『畑の肉』と呼ばれるほどたんぱく質が豊富に含まれている大豆は、世界中でミラクルフードとして注目されている食材です。そんな栄養満点な大豆ですが、戻すのが手間も時間もかかることから多くの人から避けられてしまっていました…。
しかし、基本の大豆の戻し方だと一晩かかるのに対し、圧力鍋や炊飯器を使えばかなりの時短になることがわかりました。また、先にフライパンで乾煎りしておくことで大豆の戻し時間が短縮できるといったプロ伝授の裏技などもあり、是非とも覚えておくと便利です。時短でできる大豆の戻し方を覚えておけばいつでも簡単に大豆を戻せるので、これからは是非とも様々な大豆料理を楽しんでくださいね!