オクラの上手な保存方法は?冷凍・冷蔵・常温で長持ちさせるやり方
もともと価格が安く、夏になるともっと安い価格で出回ることの多い野菜オクラ。ついつい大量にまとめ買いしてしまい、使い切れずに悪くしてしまった・・・なんて経験がある方も多いのではないでしょうか?オクラは他の野菜に比べて傷みが早く、あまり長持ちしない野菜です。今回は、オクラが安く美味しくいただけるシーズンに向けて覚えておくときっと役立つ、オクラの適切な保存方法や、長く美味しくたもつ保存方法を調査しました!
目次
オクラってどんな野菜?
皆さんはオクラがどんな野菜か知っていますか?緑でネバネバする野菜ということしかわからない・・・という方もきっと多いと思います。なので、まずはオクラについての色々な情報を紹介していきます。
オクラの歴史について
オクラはアオイ科のトロロアオイ属の植物です。オクラは和食に使われているイメージがあり、原産地が国内の野菜だと思われるかもしれませんが、じつはオクラは外国産の野菜です。オクラの原産地はエチオピアやエジプトなどのアフリカ北東部になります。熱帯や亜熱帯などの暑い地方で育つ野菜で寒さに弱いため、日本では暖かい4月~6月に植え付けをし、6月中旬~9月ごろに収穫をします。日本での主な産地は鹿児島県と高知県です。
オクラはじつはハイビスカスの仲間で、オクラは黄色くキレイな花を咲かせます。夜から早朝にかけて開花させ、昼ごろにはしぼんでしまうため、花を見たい場合は朝早くに見る必要があります。そして、花が咲き終わったあとに実をつけ始めてオクラになるのです。
ちょっと珍しい赤オクラ
じつは、オクラには赤い色の赤オクラが存在するんです!しかし、緑色のオクラと品種がちがうというだけで色以外で味など大きく変わる部分は特にありません。赤オクラの特徴はゆでてしまうと色が抜けて緑色になるため、赤い色のまま楽しみたい場合は生でいただくのがおすすめです。
栄養価いっぱい!オクラの効能について
じつは、オクラには、ペクチン・カロテン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンC・カリウム・カルシウム・マグネシウム・ポリフェノールと、沢山の栄養がつまっているんです!キレイな肌を作ってくれるビタミンに、そして強い抗酸化作用をもつポリフェノールが多く含まれている、女性に嬉しい野菜となっています。
オクラや納豆など、ネバネバした食品に含まれる成分はムチンです。このムチンは疲労回復や整腸作用、アンチエイジングに効果があります。また、整腸をうながしてくれる食物繊維も豊富なので、オクラは健康にも美容にもとても効果のある野菜です。
美味しいオクラの見分け方
■本日更新「柏人への道」農×食×人■
— 千葉県柏市(公式) (@kashiwa_shi) July 26, 2016
第118回は「これからオススメです、柏のオクラ!」。
栄養たっぷり、冷凍保存もできちゃう!柏のオクラを食べて、夏を乗り切ろう!https://t.co/O9bF51Z4ij#柏市役所 pic.twitter.com/9ohD8fjp56
美味しいオクラは、表面の産毛がしっかりと残っていて、鮮やかで濃い緑色のものがおすすめです。大きいものは育ちすぎで苦味のある場合があるので、小さめオクラのほうが柔らかく味のいいものが多いです。傷が少ないものの方が変色もせず、新鮮なのでキレイなものを選びましょう。
オクラは悪くなるとどうなる?
オクラを買ってまだ数日しか経っていないのに、黒ずんできた・・・ということはありませんか?買ってから期間がたっていない・冷蔵庫に入れて保存していたにもかかわらず黒ずむのは腐っているわけではなく、低温障害や黒斑病という野菜の病気です。病気といっても特に問題はないのですが、黒ずんでいる部分は落として食べるほうが良いでしょう。
それでも大丈夫か不安な方は、切ってオクラの中を確認してみてください。中身が変色していなければ腐っていない証拠なので食べられます。切って変色があれば腐っているのでやめておきましょう。他には、オクラを切っていない状態なのにぬめりがある場合や、変わったにおいがする、オクラが異常にやわらかくなっているというのも腐っている証拠なので捨てましょう。
保存前にしておきたいオクラの下処理方法
では、オクラについて色々わかってきたところで、オクラの保存方法の前にオクラを美味しく食べるための「オクラの下処理」について見ていきましょう。
まず、オクラを水でサッと洗います。そして塩をまぶして産毛をとります。この産毛を取る作業は、指でこすってもいいのですが、まな板に塩を振り、その塩を振ったまな板の上でオクラを手のひらで押さえながら転がす「板ずり」という方法が便利でおすすめです。
たまにヘタをがあると思って根元を残す人がいてますが、処理してます。
— 日下(くさか)伸彦 仲買人な居酒屋店長 (@gakuya_nk) August 15, 2017
ガブッと全部食べてくださいね♪#居酒屋楽屋 #オクラ pic.twitter.com/LrXvKdQtHO
板ずりをしてある程度産毛をとったら、今度はヘタの処理に入ります。画像のようにオクラのヘタの周りの「ガク」と呼ばれる部分だけ面取りをするような感じで切り落としましょう。先端部分を全部切り落として中身が見える状態になってしまうと、水が入り料理が水っぽくなってしまうので注意してください。次に鍋でオクラをゆでるので、この間に鍋にお湯を沸かしておきましょう。
オクラの下処理なう
— さと (@satolovemisia) September 20, 2016
オクラ大好きです♡ pic.twitter.com/JuM3aZWehl
オクラをお湯の沸騰した鍋に入れ軽くゆでます。このとき、板ずりでついた塩はそのままで大丈夫です。オクラが浮いてくる場合は落し蓋をし、ゆで時間は1分30秒~2分程で硬めにゆでます。ゆで上がったらざるにあけて、氷水または冷水に入れてオクラを冷やします。冷めたのを確認したら水をしっかり切れば下処理終了です。
オクラの保存方法:常温編
オクラを常温で保存する方法は、水気により変色してしまうため、キッチンペーパーや新聞紙で包み冷暗所(可能であれば風通しのいい場所)で保存しましょう。常温保存での賞味期限はだいたい4~5日程度になります。
常温保存はオクラに適さない保存方法
オクラは収穫してからの劣化が早く、オクラの鮮度を保つための気温は5℃~10℃とされています。気温の安定しない常温保存でこの温度を保つのは難しいため、残念ながら常温での保存方法は長持ちさせるためには向いていない保存方法です。
オクラの保存方法:冷蔵編
冷蔵庫にそのまま入れる保存方法はNG
次は冷蔵庫での保存についてみていきましょう。オクラを冷蔵庫に保存するとき、買ってネットに入った状態のまま冷蔵庫に保存してしまうと2~3日程度で黒ずみが発生してしまいます。かならず乾燥を防ぐためにキッチンペーパーに包み、ビニールなどに入れ空気に触れない状態で保存するようにしましょう。
5度以下の温度になってしまうと低温障害になってしまうため、なるべく野菜室での保存をおすすめします。また、オクラが入るくらいの瓶やコップの底にヘタが浸るくらいの少量の水を入れ、ヘタを下にした状態で蓋やラップをしておくと長持ちさせることができ、1週間~10日程度保存することができます。
この方法で保存するときは、水は1日おきに換えてあげましょう。ちなみにゆでたオクラを冷蔵庫で保存したときの賞味期限は1日~2日と短いので注意です。
オクラの保存方法:冷凍編
冷凍保存はメリットいっぱいの保存方法
冷凍保存は長持ちしないオクラの鮮度や栄養を保ったまま長持ちするメリットの多い保存方法です。もちろんオクラのネバネバも残るので安心してください。生のまま保存する場合は、板ずりをして塩を洗い落としたあと水気を拭き取り、冷凍保存用の袋やタッパーに入れて保存しましょう。ゆでたオクラを保存するときは、冷蔵庫でいったん冷やしてからのほうがいいです。冷凍保存した場合のオクラの賞味期限は約1ヶ月です。
冷凍したオクラは繊維が少し筋っぽさが強くなるので、丸ごとそのままで冷凍保存するよりも刻んだ状態で保存するほうが、料理をする時にもすぐに使えてとっても便利です。ペースト状にして保存して、味噌汁に入れても美味しくいただけます。冷奴の上にのせたり、夏場なら冷たいうどんやそば、そうめんなどの麺類のつゆに入れても相性抜群で、活躍する場面も多くおすすめです。
意外な保存方法干しオクラ
大量にオクラをもらってしまった、オクラを大量に収穫して消費しきれない!というときに試していただきたい保存方法がオクラを乾燥させるという方法です。干しオクラは、干したことにより水分が飛びオクラの旨味と香りがギュッと凝縮されていて歯ごたえもよく、大変美味しいです。乾燥させてもネバネバ感はしっかりと残ります。
干しオクラの作りかたは、水洗いをしたあと縦半分に切りザルなどに並べて日当たりのよく、風通しのいい場所で2~3日程乾燥するまで干します。まるごと干す方法は、真夏のような太陽の日差しと程よい風が条件のため失敗することが多いので、干しオクラを作る際は半分にカットして作りましょう。干しオクラの賞味期限は保存袋に乾燥剤を入れた状態で保存すれば約3ヶ月程度です。大量のオクラを長持ちさせたいときには是非試してみてください。
毎日のご飯&お弁当がラクになるオクラの保存方法
おひたしなどにして保存する方法
冷凍保存するまえに、カットしたオクラをおひたしなど味付けをした状態で保存しておくと、長持ちする常備菜の完成です。レンジでちょっと解凍してかつお節をかけたらすぐに食卓へ出せるので、あと一品足りない時に便利でおすすめです。また、おひたしにしたオクラをお弁当用のカップに小分けして冷凍保存しておけば、朝時間のないときのお弁当作りにも役立ちます。
オクラを美味しい食べる方法
オクラを長持ちさせる保存方法がわかったところで、オクラを消費するための色々な美味しい食べかたを見ていきましょう。前の項目でお伝えした「オクラのおひたし」のようにお手軽な食べかたから、ちょっと手の込んだオクラ料理まで紹介していきます。
お手軽&定番ネバネバオクラ納豆
もはや定番ですが、納豆にカットしたオクラを混ぜるだけのオクラ納豆です。オクラは納豆やとろろ芋、なめこなどネバネバした食材と合わせることで、健康への効果がもっと高くなります。納豆オクラとお味噌汁だけでも十分栄養もとれますし、ヘルシーなのにお腹もふくれるのでお手軽な朝食として食べるのにもおすすめです。
アレンジとして、かつお節や海苔に刻んだ梅干し、じゃこを入れても味が変わって美味しいです。梅はチューブの練り梅を使うと手軽でおすすめです。もうちょっとボリュームの欲しい方には生卵や豆腐にすった山芋、ちょっと贅沢にイカのお刺身をプラスするとボリュームが出て満足感があります。
お手軽おつまみオクラチーズ
オクラにチーズを乗せてレンジで数分チンして、醤油とかつお節をパラパラッとかけるだけでできちゃうお手軽おつまみ「オクラチーズ」です。ホクホクのあったかいオクラにとろりとしたチーズがとっても美味しい一品です。洋のチーズに和の醤油とかつお節という組み合わせは想像しているよりも相性がよく、おつまみにもおかずにもおすすめです。
魚介と美味しく!オクラカルパッチョ
福島県産野菜と魚介のカルパッチョ。
— Non-Bay (@nonkian73) August 16, 2017
アスパラは会津若松のまんまーじゃ、会津のアスパラは味が濃いね。オクラとトマトは湖南の直売所。魚介は近所激安スーパーの半額の品だけど、野菜が新鮮で美味しい。#美味福島 #福島撮影隊 pic.twitter.com/EoE0Yljakh
新鮮な魚介と野菜をいっぱい使った美味しいオクラのカルパッチョは、お刺身用のお魚を使えば野菜を切って、オリーブオイルに醤油とわさびをまぜたソースをかけるだけで作ることができる、簡単なのにとってもオシャレなオクラを使った料理です。オクラの美味しい季節である夏には、同じく旬のトマトやきゅうりと合わせて作れば最高に美味しい夏野菜カルパッチョが作れます。
新食感のオクラカレー
シャキシャキオクラをカレーにトッピングするのも美味しいですが、オクラを煮込んで作るカレーもおすすめです。オクラとナスにトマトを入れて夏野菜カレーにしても美味しいですし、めんつゆやダシをちょっと入れて和風カレーにしてもオクラに合います。カレーの中にオクラのネバネバがまざった新感覚のオクラカレーをぜひお試しください。
ピリッと美味しいマーボーオクラ
クリスマス料理はマーボーと聞いて
— kabex (@kabex_ddc) December 24, 2017
オクラ入れてるが、鷹の爪も増量してるため
辛くて
旨い( ̄∇ ̄) pic.twitter.com/kV21V8Rj5w
こちらはあまり見かけることのないちょっと珍しいマーボー豆腐にオクラを入れた「マーボーオクラ」です。マーボー豆腐にオクラを入れると、オクラのサクサク食感がアクセントになってとても美味しいです。マーボーオクラを作るときには、オクラが柔らかくなりすぎないようにオクラを最後のほうにいれて炒めるのがポイントです。
お弁当にもぴったり!肉巻きオクラ
オクラの星型の切り口が可愛らしい肉巻きオクラは、醤油・みりん・砂糖で味付をするので甘辛こってりでお弁当にもぴったりです。細切りにしたにんじんを一緒に巻けば、緑と赤で彩りもよく、食卓やお弁当のつよい見方です。また、しょうがを一緒に巻くと、ピリッと生姜焼き風のちょっと大人な味の肉巻きオクラにもなります。
お肉の部分をベーコンにかえれば、塩コショウで味付けするだけなのでお手軽です。肉巻きオクラは、沢山作って冷凍保存しておくこともできるので大変便利です。焼きあがった肉巻きオクラを冷ましたあと、ラップにくるんだりお弁当用カップにいれて冷凍するだけで大丈夫です。
まとめ:オクラは保存方法しだいで長持ちする
適した保存方法を使ってオクラを毎日の食卓に取り入れよう
今回調べたことで、オクラの適切な保存方法がわかりました。オクラなどの野菜は、とりあえず冷蔵庫に入れておけば普通に保存がきくものと認識していた方には、買った状態のまま冷蔵庫に入れることがオクラを保存するのによくない方法だということに驚いたのではないでしょうか?
冷凍保存よりも長持ちする「干す」という法方がオクラにもあることをはじめて知った方も多いのではないでしょうか?オクラを消費しきれなかった時や、大量のオクラをゲットした際にはオクラを美味しく長持ちさせるために、この記事を参考にしてオクラに適した冷蔵&冷凍の保存方法を試してみてください。
オクラの栄養価や美味しい食べかたについても紹介しましたが、いかがでしたか?オクラを使った料理は意外と多く、オクラをちょっと足すだけで手軽にできるものばかりです。カット済み・調理済みのオクラをかしこく保存し、オクラを毎日の料理に「ちょい足し」して、栄養のある健康な食卓にしましょう!