2022年05月09日公開
2024年11月23日更新
カシラは豚のどこの部位?味や栄養成分・おすすめレシピも紹介
カシラは豚のどこの部位であるのか解説します。焼き鳥屋でよく見かける豚肉のカシラの部位や味、食感を詳しく説明!ホルモンの一つであるカシラのカロリーや栄養成分、効果効能もまとめています。おすすめのレシピも紹介しているため、ぜひ参考にして美味しく食べてください。
カシラの部位や味・食感について解説
カシラは、さっぱりとした旨味と弾力のある食感で人気があります。脂肪分やカロリーが低く、クセが少ないため、女性にも食べやすい豚ホルモンです。
この記事では、カシラが豚のどの部位か、細かい部位や味、食感、栄養成分について解説します。豚の肉ですが、焼き鳥屋のメニューにあるのも特徴です。その理由の説明や他のメニューのカロリーとの比較もしているため、食べるときの参考にしてください。
カシラは豚のどこの部位を指す?
カシラは豚の頭部の総称
カシラは頭の部位の総称です。本来は、牛や豚の頭全体のことですが、精肉店では豚の頭部分の筋肉を指します。豚がものを食べる時に使われる部分で、しっかりと発達した筋肉です。ちなみに、鶏は頭が小さいため、肉がほとんどありません。
かしらとは豚の頭部の部位のことで、レバーなどと同じホルモンに分類されます。
焼き鳥屋のカシラはどこの部位?
焼き鳥屋のカシラは鶏肉ではなく、豚肉のこめかみから頬にかけての部分です。本来は頭全体の総称ですが、焼き鳥屋では頭を細かい部位に分けています。
舌の部位はタン、耳の部位はミミガー、頬下の部位はトントロ、顔の部位をチラガーと呼びます。ハラミは、こめかみ部分のコメカミと、頬部分のツラミの総称です。
カシラが焼き鳥屋のメニューにある理由
カシラは、養豚業が盛んな埼玉県の東松山で、誕生した料理です。東松山では、豚肉を串に刺した串焼きを「やきとり」と呼び、屋台で販売していました。以前は破棄していた頭の部分も、串に刺して販売するようになります。それが豚肉のカシラの発祥です。
東松山の「やきとり」がメディアにとりあげられたことで、全国的に広まりました。串に刺して「やきとり」として販売されていたため、焼き鳥屋のメニューとして普及し、定着しています。
東松山の焼き鳥屋では、やきとりに辛味噌だれをつけて食べます。これはホルモン店が開発した、タレがきっかけです。焼き鳥屋のカシラには、これを真似て辛味噌ダレや独自のタレをつけて、提供されることが多くあります。
豚一頭から取れるカシラの量
養豚場の一般的な大きさの豚は、110kgくらいです。その大きさの豚1頭から、カシラは約1.5kg取ることができます。
ただ、食べられない脂身の部分などがあるため、実際に食べられるのは、1.2kgくらいです。これは、1本50gの串で約24本分になります。
豚1頭から取れるホルモンは約9kgのため、ホルモン全体の13%ほどです。カシラは鮮度が落ちやすいため、すぐに加工調理が必要なこともあり、希少価値が高いといわれます。
カシラの味・食感と栄養成分
カシラの味と食感
焼き鳥店のカシラには、コメカミとツラミの2種類の部位があり、それぞれ味や食感に特徴があります。
コメカミはクセが少なく、あっさりした味です。タレなどをつけると、美味しく食べられるでしょう。食感は弾力がしっかりあり、歯ごたえを感じられます。
ツラミは、豚がエサを食べるときに使う部位のため、筋肉質で余分な脂肪分がなく、さっぱりとした味わいです。歯ごたえのある食感で、よく噛むと旨味が引き出されます。
カシラのカロリーを焼き鳥の人気メニューと比較
カシラは、豚肉の中でもカロリーが低いホルモンで、1本あたりのカロリーは70kcalくらいです。脂身がない鶏肉の砂肝やレバーよりはカロリーが高いですが、他の焼き鳥のメニューよりは低いといえます。
歯ごたえが良く、食べ応えもあるのが特徴です。カロリーが低く満腹感も得られるため、ダイエット中でも安心して食べられます。
部位 | カロリー |
---|---|
カシラ | 70kcal |
もも | 90kcal |
ねぎま | 82kcal |
砂肝 | 37.5kcal |
かわ | 151kcal |
レバー | 33kcal |
カシラの栄養成分と効果効能
カシラには、カルシウムやコラーゲン、ビタミンB1などの栄養素が豊富に含まれています。
カルシウムは、人間の骨と歯を形成する成分です。食べ物から摂取すると、腸で吸収されて血液中に入り、骨に蓄積されることで丈夫になります。
また、ホルモンを放出したり、血液を凝固させるなど、生命維持に必要な生理機能を調整するミネラルです。神経の伝達や興奮にもかかわるため、不足するとイライラすることもあります。
コラーゲンは、皮膚や軟骨など人間の体の組織や臓器を構成する、タンパク質の一種です。体内の細胞が、活動しやすい環境をつくり出す働きがあります。弾力性があるため、肌にハリをもたらし血管をしなやかにするなど、老化防止が期待できます。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに代謝するためのサポートをする、水溶性のビタミンです。皮膚や粘膜の健康を維持する働きもあり、疲労回復効果が期待できます。
カシラのおすすめレシピ
豚カシラのにんにくオイスター炒め
【材料】
- 豚カシラ:200g
- サンチュ:適量
- にんにく:1片
- 塩コショウ:少々
- ごま油:大さじ1
- おろししょうが:小さじ1
- 酒:大さじ2
- オイスターソース:大さじ1
- 白ごま:適量
- 豆苗:適量
【作り方】
- サンチュは軽く水洗いしてザルにあげておきます。
- にんにくをみじん切りにします。
- 豚カシラは一口大に切って軽く塩コショウします。
- フライパンにごま油を引き、おろししょうがと2を加えて火をつけます。
- 弱火で炒め、香りがでてきたら3を加えて中火で炒めます。
- ある程度火が通ったら酒を加えて蓋をします。
- 完全に火が通ったらオイスターソースを加え、全体に絡めて煮詰めます。
- 水分が飛んで軽くに詰まったら、白ごまを加えて全体に絡めます
- 1をお皿に引き、その上に8を盛り付け、豆苗を飾ります。
豚カシラのにんにくオイスター炒めのレシピです。蓋をして蒸し焼きにすることで、しっかり火が入ります。にんにくの香りが食欲をそそる料理です。お酒のおつまみにもぴったりでしょう。
豚カシラ肉のブラウンシチュー
豚カシラ肉のブラウンシチューのレシピです。炒めてから圧力鍋で煮ることで、柔らかくなります。日本酒で煮込むことで、特有の臭みは取れるでしょう。子供でも食べやすい味に仕上がり、心も体も温まる一品です。
豚カシラとキャベツの酒蒸し
豚カシラとキャベツの酒蒸しのレシピです。酒蒸しにすることで、臭みがとれ、旨味が引き出されます。キャベツにも旨味が移り、キャベツの甘味と絶妙にマッチするでしょう。簡単に作れるため、ぜひ試してみてください。
カシラは部位によって味や食感が異なる
カシラは、豚の頭部分の総称を指します。ただし、焼き鳥店で提供されるものは、コメカミとツラミの2種類です。それぞれ味や食感は少し異なりますが、クセが少ないため食べやすいホルモンです。
また、どちらの部位も、カルシウムやコラーゲンなどの栄養素が含まれています。カロリーも低いため、ダイエット中の女性におすすめです。本記事のレシピを参考に、美容効果や健康効果の高いカシラを、美味しく食べてください。