2022年01月19日公開
2024年11月17日更新
岩塩は体に悪いのか調査!美容に使用するのは効果が得られるのかも紹介
岩塩は体に悪いのか調べてまとめました。岩塩が体に悪いといわれる理由や栄養成分、他の塩との違いなどを説明します。美容に良いお風呂での使い方や注意点、簡単に作れるおすすめレシピなども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
岩塩は体に悪いのかについて徹底解説!
最近はスーパーなどでもよく見かけるようになった岩塩ですが、体に悪いといわれることがあります。一度使ってみたいと思っても、体に悪いという話を聞くと使うのをためらってしまうこともあるでしょう。
本記事では岩塩が本当に体に悪いのかどうか、その真偽について調べてまとめました。体に悪いといわれる理由だけでなく、栄養成分や美容効果についても解説します。お風呂での使い方やおすすめの簡単レシピなど、普段の生活にも使える役立つ情報も満載です。
岩塩とは?
栄養価と成分
岩塩は産地によっても栄養成分が変わりますが、普通の塩と同じくミネラルが豊富に含まれています。特にカルシウム、ナトリウム、マグネシウムなどの栄養が多く含まれており、骨や歯の形成や筋肉の動きの調整に効果的です。
しかし、マグネシウムの含有量は海塩に比べて少ないため、その分少し栄養価が下がってしまうこともあります。また、製品化される際に外側のナトリウム層を削り取ることが多いので、商品によってはナトリウム量が少なくなってしまうものもあるようです。
岩塩の作り方
天然の岩塩は、地球の地殻変動によってできた副産物です。まずは海の中にあった地面が地殻変動で海より高い陸地となり、海の一部が陸地に閉じ込められて湖となります。その上に土砂が積もり、干上がった海水が結晶化して岩塩が出来上がるのです。
この天然の岩塩を掘り出し、細かく砕いたものが製品として売られています。ただ、岩塩には不純物が多く含まれていることがあるので、掘り出した塩を一度溶かして不純物を取り出すこともあります。
もうひとつの方法は、岩塩鉱に地上から水を注ぎ込むという作り方です。水を注ぐと濃い塩水ができるので、それを吸い上げて煮詰めることにより塩を作ります。
他の塩との違い
塩は作り方によって、精製塩と自然塩(天然塩)に分けられます。精製塩は電気分解によってナトリウムイオンを抽出し、それを煮詰めて塩の結晶を作るものです。
自然塩(天然塩)はその名の通り自然に作られた塩で、海水を煮詰めたり天日干しをしたりして作られたものです。作り方の分類でいえば、岩塩もこの自然塩(天然塩)に分類されます。
塩は原料によって分類されることもあり、原料で分けられた塩は海水塩、岩塩、湖塩(こえん)の3種類です。その名の通り海水塩は海水からできた塩で、湖塩は湖から採取された塩です。
湖塩は日本では採れませんが、イスラエルの死海やボリビアのウユニ塩湖などから採取することができます。
岩塩が体に悪いといわれる理由
理由①健康効果が得られない
岩塩は前述した通り、マグネシウムの量が少ないところから体に悪いといわれることがあります。思ったよりも健康効果が得られないため、体に悪いという説が広まってしまったようです。
しかし、岩塩には製品によって栄養が多いものもあるので、成分表を見てミネラルが豊富な商品を選ぶと良いでしょう。
理由②過剰摂取してしまう
岩塩は精製塩よりも味がまろやかであるため、塩味を感じにくくなります。そのため、通常の量を使っても物足りなく感じてしまい、ついつい使いすぎてしまうことがあります。
塩分の摂り過ぎは高血圧やがんなどの原因ともなるため、過剰摂取しやすい岩塩は体に悪いといわれることがあるのです。厚生労働省では日本人の塩分摂取量の目安を、成人男性で1日に7.5g未満、成人女性で1日に6.5g未満としています。
料理に使う場合は塩分量に気をつけながら、この数値を大きくオーバーしないように気をつけましょう。また、料理に混ぜてしまうと味が感じにくくなるので、出来上がった料理に仕上げとして振りかけるような使い方がおすすめです。
岩塩を摂取するメリット
岩塩は体に悪いだけでなく、メリットもあります。一番の特徴はそのまろやかな味わいで、普通の精製塩とは違った柔らかい塩気を感じることができます。
精製塩のように味が尖っていないので、ステーキなど食材をシンプルに味わいたい料理に使うのがおすすめです。また、商品によってはナトリウム以外のミネラルがバランスよく含まれているものもあり、海塩より逆に体に良いこともあります。
岩塩をお風呂で使用すると美容に良い?悪い?
岩塩は美容効果が期待できる
岩塩は料理に使うだけでなく、美容目的としてお風呂などに利用することもできます。岩塩は人間の体液と同じ成分のミネラルを含んでいるため、肌によくなじんで潤いを与えてくれます。
また、お風呂に入れることで体が温まり、血流が普段よりも良くなります。血流が良くなることで代謝機能もアップするため、脂肪の燃焼が促進されてダイエットにも効果的です。
岩塩を風呂に入れると皮膚に塩分が付着するため、水分の蒸発を防いで肌の保湿にも役立ちます。
岩塩風呂のやり方
岩塩風呂のやり方は簡単で、いつものお風呂に岩塩を混ぜて溶かすだけです。使用する量は、30〜50gくらいを目安にすると良いでしょう。
普段よりも体が温まって汗が出やすくなるので、デトックスによる美容効果が期待できます。そのまま出ると肌に塩分がついたままになってしまうので、お風呂から上がるときは必ずシャワーで体を流すようにしてください。
入浴剤との違い
入浴剤も同じように体をぽかぽかと温めてくれる効果がありますが、岩塩とは成分が違います。入浴剤には炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウムなどが含まれていますが、岩塩の成分はほぼ塩化ナトリウムです。
硫酸ナトリウムは皮下組織を修復する働きがあるため、ヒビやあかぎれ、あせもなどに効果があります。炭酸水素ナトリウムは一般的には重曹と呼ばれているもので、お湯に入れると二酸化炭素を発生させます。
入浴剤の中にはお風呂に入れるとブクブクと泡が出るものがありますが、これは炭酸水素ナトリウムの働きによって二酸化炭素が発生したためです。
二酸化炭素が発生すると肌から吸収され、体内の血管を拡張します。すると血流が良くなり、新陳代謝を活発にしてくれます。
岩塩風呂の注意点
岩塩風呂は皮膚に膜を張って保護したり塩分で殺菌をすることから、アトピー性皮膚炎にも効果があるといわれています。ただ、これだけでアトピーが治るわけではないので、あくまでも皮膚を清潔に保つ手段として利用するようにしましょう。
また、アトピー性皮膚炎や肌の弱い人は、塩で肌がピリピリとしてしまうこともあります。もしも肌への刺激を感じたら、お風呂に岩塩を入れるのはやめておきましょう。
このように、美容やダイエットだけでなくアトピーにも効果的な岩塩風呂ですが、体に悪いといわれることもあります。その理由は、汗のかきすぎで脱水症状になることがあるためです。
岩塩風呂に入るといつも以上に汗をかくため、水分補給をしないと脱水になって具合が悪くなることがあります。脱水症状を起こさないためにも、お風呂から出たら必ず水分補給をするようにしましょう。
半身浴など普段よりも長めに入る場合は、ペットボトルなどを持ち込んで入浴中に水分補給すると良いでしょう。水分補給にはただの水でも良いのですが、できればスポーツドリンクなどで失われたミネラルを補うのがおすすめです。
岩塩を使った人気のレシピ
鶏の岩塩焼き
【材料】
- 鶏もも肉 300g
- 酒 大さじ2
- 岩塩 少々
- 油 適量
【作り方】
- 鶏肉の両面にフォークで穴を開け、半分に切って皮目を下にしてラップに置きます。
- 1の上から酒を振って鶏肉をラップで包み、冷蔵庫で30分置きます。
- 鶏肉の表面を拭き取り、皮目に岩塩を振ってすりこみます。
- フライパンを熱して油をひき、中火で3を皮から焼きます。
- 3分ほど焼いたらひっくり返し、火を弱めて蓋をしたら弱めの中火で2分焼きます。
- 火を止め、蓋をして予熱で1分蒸らします。
- ひと口大に切り分け、皿に盛りつけたら完成です。
鶏肉の旨みをそのまま味わえる、シンプルな岩塩焼きのレシピです。焼くときはあまり肉を動かさないようにすることで、皮がパリっとした食感に焼き上がります。
焼きすぎを防ぐためにも、最後は火を止めて予熱で仕上げましょう。すだちや柚子胡椒など、お好みの薬味を使うとさらに美味しく食べられます。
アボカドとホタテの岩塩サラダ
彩りも鮮やかなな、アボカドとホタテの岩塩サラダのレシピです。ひとつひとつの素材の味がしっかりしているので、岩塩とオリーブオイルだけで絶品のサラダに仕上がります。
ホタテはそのままだとぬめりや臭みが出てしまうので、下処理をしっかりと行うようにしましょう。
ローズマリーと岩塩のクッキー
岩塩はおかずだけでなく、スイーツ作りに利用することもできます。甘さの中に感じるほんのりとした塩気が良いアクセントになり、いつまでもあと引く美味しさです。
ローズマリーの香りが漂う大人味のレシピですが、ローズマリーを抜いて子供向けに作ることもできます。
岩塩は体に悪いわけではない!
岩塩は体に悪いといわれることがありますが、その理由はミネラルの少なさや過剰摂取によるものです。
体に悪い成分が入っているわけではないので、料理に適度に使う分には何の心配もありません。普通の塩とはまた違った美味しさを味わえるので、ぜひ毎日の料理に取り入れてみてください。