ホヤのアレンジレシピまとめ！下処理や捌き方に気になる味も解説！

ホヤは関東や西日本ではあまりなじみのない食材ですが、三陸地方では養殖も盛んにおこなわれる海の幸の定番です。オレンジ色でゴツゴツしており、見た目や色から海のパイナップルと呼ばれることもあります。このような見た目や他の地域であまり馴染みがないという理由から、苦手意識を持つ人も少なくありません。

しかし実際に食べてみると、印象が変わった、苦手意識がなくなったという人もたくさんいます。生ではもちろん焼く料理や蒸し料理など色々なレシピで美味しく食べることができ、幅広く使える食材です。この記事では、人気の郷土料理やアレンジレシピを紹介します。

ホヤ独特の特徴として、+の形をした孔と－の形をした孔の二種類があります。＋の形をした孔は餌を取り入れる入水孔、－の形の孔は排泄物を出す出水孔と呼ばれます。まずはこの＋の形をした孔を探して根元から切り落としましょう。ここから出るホヤ水はレシピで使うこともできますので、使う場合は他の容器に取っておきます。

ただしホヤ水は、ホヤの状態や鮮度などによってはお腹を壊すこともあるので、レシピで使う時はリスクを充分理解した上で使うようにしましょう。

続いて－の孔も同じように切ります。ここから出てくる水は排泄物となるのでレシピには使えません。そのまま捨て、茶色い糸状のものも取って捨てます。また、中に溜まっているものも押し出して捨てます。後ほど水で洗いますので、このときはざっと洗うだけで構いません。

二つの孔を切り取ったら、－の方から包丁を入れて殻を開いていきます。まず－の孔のあった口に下向きに包丁を入れ、そのまま付け根の部分まで開いていきます。そうすることで殻が半分に割れて中身が露出しますので、取りやすくなります。

殻を開いたら、中から身を取り出します。片手で殻を押さえ、もう片方の手で身のオレンジ色の部分を引っ張り、剥がすように引くと簡単にホヤの身を取ることができます。身を取り出した後は不要なものを取り除いて綺麗にします。

赤い縁は食べられませんので取り除き、糸状の茶色い部分は排泄物ですのでそれも取ります。黒い部分は内臓であり苦味とクセがありますので、好みでなければ包丁で切り取ります。処理をした後は真水で綺麗に洗い流し、水気を拭き取ります。

不要物の処理が終わり綺麗に洗った後は、レシピに合わせて食べやすい大きさに切ります。新鮮なものはそのまま刺身で食べることもできます。切り方はレシピによって様々ですが、細切りや乱切りにすることが多いです。乱切りにすると色々な食感が楽しめますので、酢の物など生ホヤの食感を楽しむレシピには乱切りがおすすめです。

【材料】

• ホヤ…1パック
• キュウリ…1本
• レモン…1個
• ミニトマト…6個
• 紫玉ねぎ…1/2個
• セロリ…1本
• オリーブオイル…大さじ2
• ゆずこしょう…小さじ1

1. レモンを縦に半分に切り、中身をくり抜いて果汁を搾ります。
2. ミニトマトを四つ切りにし、紫玉ねぎ、セロリ、キュウリをみじん切りにします。
3. ホヤをさばいて食べやすい大きさに切ります。
4. オリーブオイル、柚子胡椒、レモン汁を混ぜてドレッシングを作ります。
5. ホヤと2でカットした野菜をドレッシングで和え，レモンの器に盛り付けます。

南米の人気料理、セビーチェのレシピです。野菜とホヤをカットし、レモン汁とオリーブオイルを混ぜたドレッシングで和えてマリネするだけですので、家庭で簡単に作れます。レモンの爽やかな酸味に濃厚な海の旨味、弾力のあるホヤの食感が美味しいです。ワインなどの手軽なおつまみにも合います。

また中身をくり抜いたレモンの器を使ってオシャレに盛り付けており、見た目の彩りも良いので、パーティーの前菜やおもてなし料理にも活躍するレシピです。

【材料】

• 生ホヤ…1個
• 塩…小さじ1/2

1. 生ホヤを殻から取り出して排泄物などの下処理をします。
2. 身を食べやすい大きさに切り、器に入れます。
3. 塩を振ってよく揉みこみ、冷蔵庫で寝かせて完成です。

塩を揉みこむだけで簡単にできる生ホヤの塩辛のレシピです。塩を加えて寝かせることで、美味しい海の香りや旨味が更に凝縮されます。15分程寝かせるだけでも充分美味しく、ぷりぷりした食感や甘味もほのかに感じてお酒がよく進みます。簡単ですのでおつまみをサッと作りたい時やご飯のおかずを一品増やしたい時などにも使えるレシピです。

【材料】

• 生ホヤ…1個
• きゅうり…1本
• 酢…大さじ1
• 醤油…大さじ1
• 白だし…小さじ1
• 砂糖…小さじ1
• 水…小さじ1

1. 生ホヤの口を切り、付け根を落とします。
2. 縦に包丁を入れて殻を剥き、身を取り出します。
3. 開いて内臓や排泄物を取り、洗って水気を切ります。
4. 細切りにします。
5. きゅうりを小口切りにして塩で揉みます。
6. 器に調味料を混ぜ合わせて合わせ酢を作ります。
7. 塩もみしたきゅうりを水洗いし、水気を切ります。
8. あわせ酢にきゅうり、ホヤを入れて10分間冷蔵庫で漬けます。
9. 器に盛り付けて完成です。

さっぱりと食べられるホヤの酢の物は、三陸地方で夏に食べられる定番料理です。酢の物に使われる食材の中でも特にきゅうりはホヤとの相性が良く、様々なレシピで使われます。さっぱりした酢の酸味にホヤの旨味と甘味、食感がマッチして美味しく、夏バテで食欲が落ちていても食べやすい料理です。

また生ホヤの強い磯の香りや味もマイルドになっているので、苦手意識を持つ人にも食べやすいレシピとなっています。

【材料】

• むきホヤ…150g
• しめじ…1/3パック
• ズッキーニ…1/2本
• にんにく…2かけ 
• 唐辛子…2本
• ミニトマト…6個
• オリーブオイル…150cc
• 塩…小さじ1/3
• ピザ用チーズ…50g
• バゲット…6枚

1. しめじは根元を切り落とし、手でほぐします。
2. ズッキーニはヘタを切り落とし、5mm幅に切ります。
3. にんにくは半分に切り包丁の腹で潰します。
4. 唐辛子は2等分にして種を取ります。
5. ホヤを食べやすい大きさに切り、水気をふきとります。
6. スキレットにオリーブオイル、にんにく、唐辛子を入れて弱火でじっくり加熱します。
7. 香りがたったら塩を加えて混ぜ、しめじを加えて2分煮ます。
8. ホヤ、ミニトマト、ズッキーニを入れてさっと混ぜます。
9. ピザ用チーズを加えてふたをし、チーズが溶けるまで1〜2分煮ます。
10. バゲットを添えたら完成です。

海の幸と山の幸の両方が楽しめる、人気のアヒージョのレシピです。魚介類もよく使われるアヒージョですが、ホヤで作ると深い磯の香りやぷりぷりの食感がやみつきになります。オリーブオイルの風味やにんにくの風味もよく合います。ワインにもピッタリですので、オシャレで手軽なおつまみのレシピとしてもおすすめです。

産地である宮城などの三陸でよく食べられる蒸しホヤのレシピです。殻ごと蒸すことできゅっと身が締まり、プリプリの食感になります。また海の旨味が凝縮され、噛めば噛むほど味が口の中に広がって絶品です。美味しい蒸しホヤで苦手意識がなくなるという人もいるほど、ホヤの旨味を存分に味わえるおすすめレシピでもあります。

家庭でも、鍋に少量の水を入れて加熱する簡単に作れます。日本酒のお供に是非旨味が詰まった蒸しホヤを味わってみてください。

ホヤに卵を包んで甘辛いタレで煮る人気のおつまみレシピです。宮城では郷土料理にもなっており、馴染みの深いレシピでもあります。ホヤの旨味や甘辛いタレが染みた煮卵は絶品です。味がしっかりついているので、苦手意識がある人も気軽に食べられるおすすめレシピです。ホヤは時間が経つと萎んでくるため手早く包んで作りましょう。

【材料】

• お刺身用ホヤ…1パック
• 米…2合
• 醤油…12cc
• みりん…12cc
• 酒…6cc
• 水…300cc
• 刻み生姜…少々

• 炊飯器に米、水、調味料、刺身用のホヤを汁ごと入れて軽く混ぜます。
• 普段通りの時間で炊飯します。
• 茶碗に盛り付け、刻み生姜を乗せて完成です。

炊飯器に材料を入れて炊くだけの簡単レシピですが、家庭で本格的な磯の香りや旨味を楽しめる絶品ホヤご飯が作れます。旨味と一緒にたれの味もご飯に染みて、ついおかわりしたくなる美味しさです。

殻つきでなくても美味しく作れるので、旨味を閉じ込めた刺身用のホヤを使えば捌く手間も省けて更に簡単にできます。簡単なひと手間でいつもと違うご飯を作ってみるのはどうでしょうか？

【材料】

• 殻付きホヤ…1個
• バター…適量
• 醤油…適量

1. ホヤの口を切り落として殻を剥き、中身を取り出します。
2. 縦半分に切って開き、内臓や排泄物を取り除いて真水で洗います。
3. フライパンにバターを入れ、バターが溶けたらホヤを入れます。
4. ある程度炒めたら醤油を入れて味がなじむように炒めます。

磯の旨味とバターの濃厚な風味がしっかりと絡んで美味しい手軽なバター醤油炒めのレシピです。バターと醤油で焼くだけの簡単レシピですので、調味料も幅広くアレンジできます。濃厚な風味を味わいたいならバターを多めにしたり、アクセントをつけるならブラックペッパーをかけるのも良いでしょう。ニンニクをきかせても美味しいです。

新鮮な生ホヤを使えば濃厚な風味と一緒にプリプリの食感が楽しめます。ご飯のおかずやおつまみにもよく合うレシピです。

【材料】

• むきホヤ…2個
• 酒…100cc
• 塩…少々
• ごま油…大さじ1
• ご飯…2合
• ほうれん草…3束
• にんじん1/2本
• 豆もやし…1/2袋
• ごま…適量
• のり…適量
• コチュジャン…適量

1. むきホヤを食べやすい大きさに切ります。
2. 鍋に酒を入れて沸騰させ、アルコールを飛ばします。
3. 器にホヤ、酒、塩を入れ、冷蔵庫で2～3日寝かせます。
4. フライパンにごま油をひき、ホヤを炒めて取り出します。
5. 汁はそのままにご飯を入れて炒めます。
6. 付け合わせのほうれん草、にんじん、もやしは茹でて水気を切っておきます。
7. 丼にご飯をよそい、ホヤ、ほうれん草、にんじん、もやし、ごま、のり、コチュジャンを乗せて完成です。

ホヤは和食料理だけでなく、海外でも人気の食材です。韓国ではホヤを使ったビビンバが人気料理としてよく食べられています。韓国のレシピでは生ホヤがよく使われますが、蒸しホヤでも簡単に作れて濃厚な磯の旨味とプリプリした食感が楽しめます。

味はしっかりしていて濃厚ですが、カロリーは低くヘルシーですので、ダイエット中でも気軽に食べられるおすすめレシピです。

ホヤと同じ旬の夏に獲れるミズという山菜を使った、三陸地方で定番の郷土料理のレシピです。海の旨味が凝縮されたホヤ水を使い、生と茹でたもの両方の食感を楽しむことができます。

そのまま食べても美味しいですが、塩昆布や酢、醤油を加えるとより臭みを抑えて旨味が引き立ち、ご飯にもお酒にも合います。二つの素材が美味しい夏の季節に是非作ってみたいレシピです。

旬の生ホヤを使った美味しい天ぷらのレシピです。サクサクの衣と柔らかくなったホヤの身の食感が美味しく、生のままや炒めでは味わえない甘味を楽しむことができます。また加熱することで香りがほどよく飛び、苦手な人や食べ慣れていない人でも食べやすい料理です。

ご飯のおかずとしてそのまま食べても美味しいですし、お蕎麦やうどんに乗せて食べるのも美味しいです。生ホヤで作る天ぷらのレシピでは、火を通しすぎないようにしましょう。食感と甘味を損なわず美味しく仕上げるコツです。

海の旨味が詰まったホヤは、パスタにもよく合います。スープパスタにはもちろん、シンプルな味付けのペペロンチーノでも美味しく食べられます。ほどよい塩気と芳醇な海の味と甘味、そしてぷりぷりの身の食感が美味しいです。殻を剥いて切ったホヤとパスタを炒めるだけの簡単レシピですので、ご飯や軽食におすすめです。

三陸地方で盛んに食べられるホヤは、独特の香りと旨味があり、生で食べるのはもちろん様々なレシピに合う食材です。濃厚な海の旨味やほのかな甘み、ぷりぷりの食感は一度食べるとやみつきになる人も多数です。旬は夏ですが、通販なら年中通して美味しいホヤを手に入れることができます。

美味しいホヤを手に入れた際には、おかずにもおつまみにもピッタリな郷土料理やアレンジレシピを是非試してみてください。