おしゃぶり昆布の食べ過ぎには注意!食べ過ぎにならない量・食べ方は?

おしゃぶり昆布を食べ過ぎるとどのような症状が出るのか解説!食べ過ぎる事で起こる体調不良の原因は、おしゃぶり昆布に含まれているヨウ素が原因といわれます。体調不良の症状や放っておくとどんな危険を及ぼすのか、適量はどれ程なのか説明します。

おしゃぶり昆布の食べ過ぎには注意!食べ過ぎにならない量・食べ方は?のイメージ

目次

  1. 1おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険!?
  2. 2おしゃぶり昆布の食べ過ぎが良くない理由
  3. 3おしゃぶり昆布の食べ過ぎによるその他症状
  4. 4おしゃぶり昆布が食べ過ぎにならない適量・食べ方
  5. 5おしゃぶり昆布の食べ過ぎに気をつけよう

おしゃぶり昆布の食べ過ぎは危険!?

おしゃぶり昆布の材料である昆布を含む海藻類は、低カロリーでありながらミネラルやビタミンが豊富です。食物繊維も多く腸内環境を整えてくれるので、体に必要な栄養を取りながら体内の余分なものを排出してくれる体に良いと言われる食材です。その海藻が近年注目されています。その理由はヨウ素を多く含んでいるからです。

放射性ヨウ素が体内に入ると、甲状腺で蓄積され甲状腺癌の要因になると言われています。その予防策として放射性でないヨウ素をあらかじめ摂取しておけば、放射性ヨウ素が溜まりにくくなるので良い、という事が話題になったからです。

ですが、逆におしゃぶり昆布を食べ過ぎると、甲状腺癌以外の甲状腺に関わる病気になったり、甲状腺癌の危険が増す可能性があるとも言われています。体に良いとされている海藻類の昆布をなぜ食べ過ぎてはいけないのか、説明していきます。

おしゃぶり昆布の食べ過ぎが良くない理由

おしゃぶり昆布といえば言えば昔から駄菓子屋さんなどでよく見かける、子供に人気のお菓子です。スーパーでも売っているのを見かけるので、皆さんも知っているでしょう。昆布を含めて海藻類は低カロリーで栄養価が高く、健康に良いイメージがあり、ダイエット中に率先して食べている方も多いでしょう。髪にも良いと積極的に摂取する方もいます。

しかし、おしゃぶり昆布を食べ過ぎると体に良いどころか、体調不良を起こし悪影響があるんです。それはいったいどの様なことなのか?身体に現れるであろう症状や危険性についてまとめました。また、おしゃぶり昆布の適量や上手なおしゃぶり昆布の食べ方も紹介していきましょう。

おしゃぶり昆布に含まれるヨウ素が原因

体内で甲状腺ホルモンを合成するのに必要なため、ヨウ素は人間にとって無くてはならない必須ミネラルです。ヨードとも呼び、甲状腺ホルモンの主原料になり、甲状腺ホルモンはたんぱく質や脂質などの代謝を高めます。成長ホルモンとともに成長を促進する働きをしたり、新陳代謝を活発にします。幼児には必要不可欠なホルモンと言われています。

そんなヨウ素は元々昆布やヒジキなど海藻類に多く含まれたり、他の食材からも知らないうちに摂取しているにも係わらず、体に良いからと更にヨウ素の入った健康食品を口にしたりします。

ヨウ素が少ないと甲状腺が肥大し、甲状腺腫、甲状腺機能低下症等を発症してしまいますが、多すぎても過剰のホルモンが作られてしまい、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症を発症することがあります。

ヨウ素の過剰摂取は甲状腺機能を低下させる

甲状腺は喉仏の2~3cmほど下にありアルファベットのHのような形をしています。縦に3~5cm程度の長さ、重さは15~20g程度で気管を前面から包むようにあります。この甲状腺がヨウ素を取り入れ甲状腺ホルモンを作り血液で前進へ運びます

通常、ヨウ素は腸で吸収され余りは尿で排泄され、ある程度は甲状腺の機能を低下させ、ホルモンが作られ過ぎないように調整されます。また日本人はヨウ素の過剰摂取に対して、一時的に多く摂取しても影響を受けにくい体質と言われていています。

それでも、ダイエットや健康目的で規定量以上昆布を毎日のように食べ続け、多すぎる場合は抗体を作ってしまい、甲状腺ホルモンを破壊してしまい異常をきたします。甲状腺に何らかの異常がある人だと正常の人より少ない量でも、調整がうまくいかず甲状腺機能低下症になってしまう危険性があります。

ヨウ素による甲状腺ダメージの症状例

手が震え出した!激しい動悸。そして体が変に熱い!数十分後落ち着いた。血液検査を行うと、医師から甲状腺の専門医を紹介された。このとき疑われたのは...バセドウ病。


人間の成長や、新陳代謝など、重要な働きに関わる甲状腺から分泌され、甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまうのが、バセドウ病。血中の甲状腺ホルモンの量が過剰になることにより、臓器が異常なほど活発になり、動悸、発汗、手足の震えなどの症状が現れる。

甲状腺の痛みを伴う場合とそうでない場合があり、彼女のように痛みがない場合は原因に気づきにくい。

甲状腺ホルモンは、多すぎても少なすぎても体調不良を起こしますが、昆布を食べ過ぎて起きる甲状腺ダメージの症状にどんなものがあるか紹介しましょう。

甲状腺の機能が低下すると、常にだるい疲労感、体のだるさや無気力感、太りやすくなったり全身がむくんだり、肌の乾燥、甲状腺の腫れ、手足のしびれや震え、動悸息切れ、聴力や筋力低下、月経異常、うつ状態などのような症状が現れたりすると言われています。病名では、バセドウ病、破壊性甲状腺炎や甲状腺癌を引き起こす可能性もあります。

 また、妊婦さんが昆布を食べ過ぎてヨウ素を過剰摂取した場合、胎児が先天性甲状腺機能低下症になる可能性があるという報告もあるため注意しましょう。

おしゃぶり昆布の食べ過ぎによるその他症状

食べ過ぎの症状①吐き気を起こす

おしゃぶり昆布に限らず何でも食べ過ぎれば気持ち悪くなり吐き気をもよおしますが、おしゃぶり昆布は食物繊維が豊富で消化が悪い食品です。消化する際に胃腸に負担をかけ、胃もたれを起こしたりストレスがかかったりして、吐き気を起こすこともあります。

食べすぎや飲みすぎなどで胃がムカムカしたり、胃腸の調子が悪い、胃酸過多などの場合にはおしゃぶり昆布を食べるのは避けた方が良いでしょう。直接胃腸の不調を感じていない時でも、忙しくて休めず疲れている、睡眠不足であるといった場合におしゃぶり昆布を食べると胃腸不調や吐き気などの引き金になりやすいので控えた方が良いでしょう。

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食べ過ぎの症状②下痢・腹痛を起こす

女性の中には便秘で悩んでいる方も多いと思います。便秘の解消法として知られるのが食物繊維を取ることですが、特にすすめられているのが海藻類を取ることです。食物繊維は2種類あり、イモ類や豆類に含まれる不溶性食物繊維より、海藻類に含まれる水溶性食物繊維の方が便を柔らかくするからです。海藻類のヌルヌルが水溶性食物繊維になります。

おしゃぶり昆布の材料である昆布には食物繊維が豊富に含まれています。適量を食べるには便秘解消に効果があり良いことなんですが、食べ過ぎてしまうと食物繊維の摂り過ぎになってしまいます。しかも、昆布に含まれる水溶性食物繊維は腸内で水分を吸収しさらにヌルヌルになるため胃腸を刺激し、腹痛や下痢を起こしてしまう可能性があります。

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食べ過ぎの症状③高血圧になるリスク

昆布は、高血圧の予防ができるアルギン酸とカリウムが含まれる食材です。アルギン酸は、塩分の摂りすぎで上がった血圧を下げたり、癌などの原因となる有害物質や食中毒の原因となる汚染物質を排出してくれます。カリウムは血圧上昇の原因となるナトリウムを排出してくれるので、高血圧の予防に効果が期待できるといわれます。

ではなぜ、高血圧のリスクがあるとも言われるのでしょうか?そこにもまた食べ過ぎによる危険が伴います。

メーカーや製造工程で多少の違いはありますが、一般的なおしゃぶり昆布の1袋に含まれる食塩は4.2gと言われています。厚生労働省が設けている1日あたりの塩分摂取量の目標値は成人男性の場合8gなので、おしゃぶり昆布1袋で成人男性の1日あたりの目標値の、半分も塩分を摂っていることになります。

1日のうちに他からも塩分は取ります。想像以上の塩分を摂取してしまうことになるのでおしゃぶり昆布の食べ過ぎは注意してください。高血圧は、様々な病気の原因なってしまうこともあるので危険です。駄菓子屋やスーパーにある中野物産の都こんぶ1箱(15g)中には、食塩相当量0.5g含まれています。子供の食べ過ぎには注意してください。

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おしゃぶり昆布が食べ過ぎにならない適量・食べ方

体に良いと言われるから食べたいですが、食べ過ぎると体に悪いと言われる昆布や海藻類を、どのくらいであれば食べ過ぎと言われないのか、男女別、年齢別などで調べてみました。参考にしてください。

ヨウ素の摂取推奨量はどのくらい?

上の表は厚生労働省が公表している日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要です。(※妊婦の耐容上限量は 2,000μg/日とする。)成人のヨウ素摂取推奨量は130μg/日(0.13mg)、1日の摂取上限は3,000μg(3mg)までです。日本食品安全協会は人間のヨウ素の最低必要量は150μg(0.15mg)/日、成人の摂取上限値を3,000μg(3mg)/日としています。

具体的に分かりにくいので昆布に換算してみましょう。メーカーや製造工程によって多少の違いはありますが、コンビニで販売しているおしゃぶり昆布は1袋(12g)を全部食べてしまうと44,280μg(44.28mg)ものヨウ素を摂取することになります。1gで換算すると3,690μg(3.69mg)となり、1日の耐用上限量を超えてしまいます。

妊婦さんもヨウ素の過剰摂取に注意しなくてはいけません。胎児のときに母親がヨウ素を摂りすぎたことで、生まれてきた子供が甲状腺機能障害を持っていたという事例もあります。日本人は昆布出汁などで比較的昆布を口にする機会があります。不足するより取り過ぎることに注意する方が良いでしょう。
 

おしゃぶり昆布の1日に食べる適量

おしゃぶり昆布を食べられる量は、上記の表から換算すると1日に食べられる量は1~2枚まででしょう。満足感を得られるようにゆっくりとよく噛んで食べたり、たくさん入っているものだとつい食べ過ぎてしまう可能性があるので、小分けになっているものを選ぶなど食べ過ぎない工夫をしましょう。

おしゃぶり昆布を毎日続けて食べない

万が一、おしゃぶり昆布を食べ過ぎてヨウ素を過剰摂取をしたとしても1日くらいなら大丈夫ですが、ダイエットのためとか毎日続けて食べ過ぎてしまうと、ヨウ素が体内に溜まり過ぎてしまいます。おしゃぶり昆布を毎日食べることを我慢し、食べない日というものを作りましょう。

ヨウ素吸収を防ぐ食べ物を組み合わせる

1日におしゃぶり昆布を食べられるのが1~2枚としたら、毎日昆布で出汁を取って味噌汁を飲んだり、昆布のおにぎりを食べたりするとヨウ素過剰症になるのではないかと不安になりますが、実は他の食材との食べ合わせによって回避できていたのです。

例えば味噌汁ですが、大豆に含まれるサポニンなどはヨウ素の吸収を抑える働きがあります。昆布で出汁を取っても大豆で作られた味噌を使うことで、ヨウ素の吸収を抑えることが出来ていたのでしょう。つまり、大豆と昆布のお互いの成分が、お互いの影響を抑えた、理にかなった食べ合わせになっていました。

他にヨウ素の吸収を妨げてくれる食材は、キャベツやカブ、大根などのアブラナ科植物、タケノコ、サツマイモなどがあります。これらは体内でのヨウ素の取り込みを阻害してヨウ素過剰症を防ぐゴイトロゲンという成分が含まれています。アブラナ科の植物によく含まれるイソチオシアネートもゴイトロゲンとしての活性を持っています。
 

おしゃぶり昆布の食べ過ぎに気をつけよう

おしゃぶり昆布の食べ過ぎが危険だということについてお話してきました。小さいころから知っているおしゃぶり昆布が食べ過ぎるとヨウ素過剰症になることや、長期間過剰摂取し続けると甲状腺機能低下症のリスクが高まるなど、健康被害を及ぼします。普段から海藻類を食べている私たち日本人はヨウ素の過剰摂取に関して注意しなければなりません。

体に良いいと思ってダイエットや健康目的で食べている方もいると思いますが、おしゃぶり昆布を食べて、体に異常をきたすというのは残念なことです。食べる量を減らす、毎日食べないなど工夫しながら食べましょう!

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