2019年09月30日公開
2024年09月29日更新
刺身を食べられるのは何歳から?いつから生魚を食べられる?注意点も解説
刺身は何歳からOKか、生魚はいつから食べていいのかについては子を持つ親なら気になる問題です。この記事では何歳から生魚を食べられるようになるのか調査しました。刺身はいつからOKかという問題と共に、食中毒など主な注意点についても解説しています。
目次
刺身は何歳から食べられるのか種類別に解説!
刺身などの生魚は何歳から食べさせて良いのか、子供を持つ親なら一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?小さな子供は大人と違い抵抗力が弱く、また免疫も少ないと言われています。なんのきなしに刺身や寿司など生魚を食べさせたことで食中毒やアレルギーを引き起こす可能性もあり、刺身を子供に食べさせるのには注意が必要です。
ひと口に刺身、生魚と言ってもいつから食べて良いのかという目安は、魚の種類によって多少異なります。食中毒やアレルギーになりやすい魚介類の刺身は、与える年齢をしっかりと把握しておかなければいけません。本記事では魚の種類別に何歳から食べていいのかという問題を調査し、子供に刺身や生魚を与える際の注意点について解説しています。
刺身など生魚を食べられるのは何歳から?
刺身など生魚を食べられるのは一体何歳からOKなのでしょうか?いつから刺身を食べさせて良いのかという問題について小児科の医師に直接相談できれば一番良いですが、現実には刺身でもさまざまな種類がありすべてを聞くことは難しいものです。
そこで、本項では刺身、生魚の種類別に何歳からOKなのかという大まかな目安を紹介しています。小さなお子さんがいる人は参考にしてみてください。
刺身
生の魚である刺身は少なくとも1歳半まで、離乳期が終了するまでは避けましょう。食中毒の問題など衛生面も心配があるのと、赤ちゃんの消化吸収能力を考えてみてもこの時期はまだ生のタンパク質を消化する能力が十分でないからです。では、いつからなら刺身を与えても良いのでしょうか?
新鮮かつ少量であればという条件つきであれば、2歳半以降なら免疫力、消化吸収能力共に上ってきますので与えても良いでしょう。それも、いつから食べるかを問わず子供のコンディションが良い時のみです。風邪気味であったり、身体の調子が悪い時には免疫力や抵抗力が落ちているので、このような時に生魚を与えるのは危険です。
貝類
牡蠣やホタテなどの貝類は栄養が豊富で旨味も多くあり、生で食べても美味しい食材です。しかしながら貝類は一般的にノロウィルスを中心に食中毒の危険が高く、発症すれば症状が非常に激しいのが特徴です。また、食感についても噛み切りにくいものが多いため、小さな子供が食べるのには向いていません。
ホタテや牡蠣など貝類の中でも咀嚼がしやすいものは、新鮮な生食用のものをしっかりと加熱してから与えるようにしましょう。それも貝類はアレルギーの原因にもなり得るため、いつから食べるかに関係なく加熱したものであっても少量を少しずつ様子を見ながら調子の良い時にあげるという工夫が必要です。
タコ・イカ
タコやイカはスーパーでも通年手に入りやすい食材ですが、弾力があり噛み切りにくいため離乳食期には与えない方が良いでしょう。一般に子供の奥歯が生え揃うのは2歳前後と言われています。また、歯が生え揃ったとしても噛み合わせはまだ成長途中にあります。1歳半を過ぎた頃に与える場合は、ごく小さく切って様子を見ながら与えましょう。
刺身のタコやイカは茹でてあるものよりもさらに咀嚼しにくいので気をつける必要があります。まずは茹でてあるものが噛み切れるかどうかを、生食にチャレンジできるかどうかの判断の目安にしても良いかもしれません。
また、イカの刺身についてはアニサキスといった寄生虫の心配があります。寄生虫のアニサキスが引き起こす食中毒は症状が大変重いため十分に噛み切れる年齢になるまでは避けた方が無難です。生食は早くとも3歳以降になってからが良いでしょう。
甲殻類
旨味のつまったエビやカニなどの甲殻類は、アレルギーを引き起こしやすい食材です。大人であってもある日突然に甲殻類アレルギーになる人もおり、初めて甲殻類を食べる小児であればなおさら様子を見ながら与える必要があります。
一般にエビやカニのアレルギーを発症することが多いのは3歳くらいから小学生までと言われています。加熱したものを食べるなら離乳食期を過ぎてから、刺身で食べるなら3歳以降が良いでしょう。
イクラ
エビと同様に子供に人気のある寿司ネタであるイクラは、プチプチとした食感と鮮やかな見た目が目を引く食材です。イクラはいつから食べられるのでしょうか?実はイクラは塩分が多い食材であり、軍艦巻き1貫分で約0.5gもの塩分があると言われています。
3~5歳の幼児が推奨されている1日の食塩摂取基準量は男児が4.0g未満、女児4.5g未満ですから、イクラの軍艦巻きを2貫食べるとそれだけで4分の1の食塩を摂ってしまうことになります。
塩分の問題と共に魚卵はアレルゲンにもなりやすいため、できれば3歳以降に与えるようにしましょう。一方で生のイクラについては、すでに卵アレルギーがないことが分かっていて少量であれば離乳食期が終わる1歳半以降なら大丈夫という意見もあります。
お寿司
ファミリーに人気の回転寿司や、祝いの席などで出てくるお寿司は何歳から食べさせていいのでしょうか?すでに紹介した刺身の種類とは別に、幾つかの例を紹介します。例えば子供に人気のマグロなら比較的噛み切りやすく、消化もしやすいネタなので2歳半以降なら刺身で食べてもOKです。消化しにくいトロより、赤身のほうがおすすめです。
サーモンは回転寿司等で提供されている寿司なら、養殖サーモンの刺身を使っていることがほとんどですからアニサキスが原因となる食中毒の心配はありません。ただし天然モノの刺身の場合は食中毒の危険があるため、早くとも3歳以降が良いでしょう。
最初におすすめの生魚は?
子供の刺身デビューにおすすめの生魚はあるのでしょうか?最初に与える刺身には、咀嚼しやすいこと、食中毒やアレルギーの心配がなく、消化がしやすいことをポイントに選びましょう。マグロの赤身や白身の魚がおすすめです。
白身魚にはやや咀嚼しにくいものもあるので、その場合は小さく切ってあげるようにしましょう。どの刺身を選ぶにしても刺身デビューをする時は、新鮮なものを子供の体調が良い時に試しましょう。
刺身など生魚を食べさせる時の注意点
何歳から刺身デビューをするにしろ、生魚を子供に食べさせる時に注意しておきたいポイントがあります。本項ではどんなことに気をつけて刺身を食べさせれば良いのか、幾つかの項目に絞って紹介しています。子供が安全に美味しく刺身デビューができるようしっかりと確認しておきましょう。
食中毒
刺身をいつから食べて良いかに関係なく、安全に食べるために食中毒に関する問題はしっかりと把握しておきましょう。小さな子どもは大人と違い抵抗力があまりありません。大人が軽症ですむ食中毒も、子どもなら重症化してしまうということもあります。子どもは食中毒にかかりやすいということをまずは覚えておきましょう。
刺身を食べることでかかりやすい食中毒の菌や寄生虫の種類には、夏にかかりやすい腸炎ビブリオ、青魚などに多いアニサキスなどがあります。特に6月の梅雨の時期から夏の季節は食中毒が多く発生しやすいと言われています。子どもに刺身を食べさせるなら、新鮮かつ食中毒になりにくい刺身の種類を選びましょう。
口コミ
刺身は小5の長女だけ。貝類も食べさせてない。義弟が海で採ってきたさざえ。夫が「うち貝類はまだやってないねん」って言ってくれたから子供らはスルー。私も勧められたけど、なんとなく気持ち悪くて一口のみ。『大丈夫やって』っていうけど、こどもの食中毒ってお腹痛いだけじゃすまんしな。
— ゼリービーンズ/イラストレーター (@jellybeans) August 24, 2017
特に気をつけたい刺身
刺身の中でも特に子どもにあげるのは気をつけたほうがいい種類があります。サンマやサバ、アジなどの青魚の刺身は他の刺身の種類と比べ食中毒になりやすいと言われています。青魚は大人でも食中毒にかかる可能性はあるためいつからOKとは言いにくいですが、少なくとも刺身デビューに食べるのは避けたほうが無難です。
また、貝類についても生食は食中毒になりやすいので気をつけましょう。貝類は生の場合食感に弾力があり、のどに詰まらせやすいという危険性もあります。年齢の小さな子どもに与える時には十分な注意が必要です。
アレルギー
エビやカニなどの甲殻類はいつから食べたか、年齢に関係なくアレルギーの原因となりやすいと言われています。また、イカやアワビなどの貝類、魚卵も同様です。アレルギーの心配がある刺身の種類については加熱するにしても、離乳食終了時期以降に試します。初めて刺身で食べる時には少量を1種類だけ食べさせて様子を見ながら与えましょう。
口コミ
昨日、子供に刺身食べさせたら肌が赤くなった。アレルギーなのかな?ついでに見てもらおう(´・ω・`)
— 久井めぐみ「ハムさま」発売中☆ (@megumihisai) December 3, 2012
噛み切れない
寿司や刺身などの生魚を子どもに食べさせるのは、消化能力を考えて離乳期が終わって以降1歳半から2歳頃が原則です。しかし、生の魚介類は小さな子どもにとって弾力が強く噛み切りにくいものです。3歳以降になれば奥歯がしっかり生え咀嚼能力も上がるので、それまでは配慮が必要です。
例えば歯ごたえのある白身魚などは適宜小さく切ってあげるようにしましょう。また、タコやイカ、貝類は小さく切っても噛み切りにくいため、様子を見ながらあげる必要があります。
塩分の摂り過ぎ
小さな子どもに刺身や寿司を食べさせる時に気をつけたいポイントの3つ目は、塩分の取り過ぎです。1歳から2歳の子どもの食塩摂取基準量は1日あたり3~3.5gです。いくらは子どもに人気の寿司ネタの一つですが、すでに紹介した通り、2貫で1gもの塩分があるので気をつける必要があります。
また、刺身をつけて食べる醤油についても塩分取り過ぎにならないように気をつけましょう。小さい子どもの頃から塩分が多い食事を続けることは、後々生活習慣病を引き起こす恐れがあります。
刺身を食べさせる時のポイント
子どもに刺身を食べさせる時には具体的にどんなことに注意すれば良いのでしょうか?新鮮な食材を選ぶことはもちろん、アレルギーが出ないか気をつけるため、1種類を少量ずつ与えるようにしましょう。子どもが安心・安全に美味しく刺身デビューを果たせるように要チェックです。
少しずつ与える
刺身デビューを何歳からにするにしても、初めての食材を食べる時には少量を与えるようにしましょう。少量食べてみてアレルギー反応が出ないかどうか、咀嚼に問題がないかどうかを確認することが大切です。
3歳頃になると奥歯も生えてきてそれまでと比べ咀嚼能力も良くなりますが、歯が生え揃っていても噛み合わせはまだまだ整っていません。大人が想像している以上に子どもはかたいものは噛みつぶしにくいと思って、様子を見ながら少しずつ食べさせるようにしましょう。
食材は1種類にする
初めての種類の生の魚介類を食べさせる時は、1種類だけあげるようにしましょう。複数の生魚を同時に食べさせてしまうと、アレルギー反応が出た場合にどれがアレルギーの原因になっているかが分からないからです。
初めて食べるものは1種類だけにして、少しずつ食べられる食材を増やしていきましょう。特にアレルギーが出やすい青魚、甲殻類、貝類、魚卵を食べさせる際には注意が必要です。
新鮮なものを選ぶ
何歳から刺身を食べるにしても、もっとも重要なポイントは新鮮なものを用意するという点でしょう。鮮度に疑問が残るようなものは絶対に子どもに食べさせてはいけません。大人が大丈夫だったものでも、抵抗力、免疫力が少ない子どもにとっては食中毒を引き起こす可能性があります。
子供の体調に気を付ける
何歳からに関係なく刺身を子どもに食べさせる時に気をつけたいポイントは、鮮度のほかにもあります。それは子どもの体調が良い時だけにあげるということです。風邪をひいている時や、体調がすぐれない時に生の魚を子どもに食べさせてはいけません。
体調が悪いときは抵抗力が落ちているので、普段なら大丈夫なものでもお腹を壊したり、ひどい時には食中毒にかかってしまう危険性があります。子どもの様子を見て心配がある場合は無理せず、刺身を一度サッと茹でてからあげるなど工夫するようにしましょう。
刺身をいつから食べられるかきちんと確認しよう
小さな子供に何歳から刺身を食べさせて良いのかについては、親なら誰しもが気になるところでしょう。一般的に咀嚼能力、消化吸収能力が上がる離乳食期の終了時期であれば、刺身の種類を選んで与えることができます。食中毒やアレルギーの心配が少ない種類でかつ、噛み切りやすく消化しやすい刺身を選びます。
アレルギーや食中毒の心配がある刺身をあげるのは少なくとも3歳以降になるまで待つのが無難です。いつから食べて良いのかについては魚の種類によっても異なります。年齢に合った新鮮な刺身を選んで子供の刺身デビューを応援しましょう!