2019年07月13日公開
2024年09月22日更新
カフェインレスコーヒーは本当に安全?カフェイン除去の工程や健康効果!
カフェインレスコーヒーを飲んだことはありますか?カフェインレスコーヒーはカフェインの量が0に等しいコーヒーのことです。今回はカフェインの効果やメリットとデメリット、カフェインを取り除くための除去方法の紹介と安全性を紹介していきます。カフェインレスコーヒー、ノンカフェイン、デカフェの違いや、カフェインレスコーヒーの代わりになるおすすめの飲み物と健康効果についても紹介していきます。カフェインレスコーヒーについて知りたい方はぜひ読んでみてください。
目次
カフェインレスコーヒーの安全性は?
近年カフェインレスコーヒーやデカフェが人気です。その背景にはリラックスのために飲みたいけどカフェインは摂取したくないという方や、妊娠中や授乳中にカフェイン摂取を控えたいという声があるからです。
現代人はスマホやPCを見続ける機会も多いため神経が覚醒されることも多いですが、カフェインにも覚醒作用がありますのでこれ以上カフェインの刺激を与えたくないという方もいるようです。今までのカフェインレスコーヒーは美味しくないものでしたが、技術の進歩もありカフェインレスコーヒーも美味しくなってきています。
カフェインの健康へのメリットとデメリット
カフェインレスコーヒーはカフェインの成分を取り除いた豆を使ったコーヒーです。カフェインは眠気覚まししも効果があると言われていますが、覚醒作用もありこれが身体に刺激があるとも言われています。そのためカフェインレスコーヒーが妊娠中や授乳中の女性などから支持されています。
カフェインレスコーヒーが人気ということでカフェインが悪者のように思えてきますが、一体カフェインとはどのようなものなのでしょうか?メリットやデメリットについて見ていきましょう。
カフェインとは?
① 1日にコーヒー3~5杯分のカフェイン摂取であれば健康上の問題なし
② 適量のカフェインをとると心身に良い影響があるという報告がある
③ 「カフェインは骨に有害」は誤解、骨の健康に重要なのはカルシウム
カフェインには覚醒作用や解熱鎮痛作用があります。頭痛や倦怠感、眠気に効果が期待できる医薬品にも使われているようです。カフェインはアルカロイドという化合物の仲間で、コーヒーの特徴的な成分です。他にもカフェインはお茶やココア、コーラなどにも含まれています。それ以外にもエナジードリンクやチョコレートにも入っています。
カフェインは体内に蓄積されず健康な成分ならば3時間~4時間以内に排出されます。健康な成人の場合ですが個人差はあります。さらにカフェインに対する感受性も個人差が大きく、どのくらいの頻度で摂取するか、摂取量や体重、その人の健康状態でも変わってきます。
どういうことかというと、夜遅くにカフェインが含まれている食品などを摂取しても眠りに影響がない方もいますし、少しの量でも眠れなくなる方もいます。カフェインを過剰摂取すると不眠やイライラや頭痛の原因になる場合がありますが、普段から大量に摂取している方が急に摂取を控えると頭痛やその他の症状が起こる場合もあります。
メリットと健康効果
健康面を気にする方はカフェインレスコーヒーやノンカフェインのものを選ぶ傾向にあるようですが、カフェインが悪者というわけではありません。間違った摂取をしなければ身体に嬉しいメリットが期待できます。
どのようなメリットがあるかというと、覚醒作用や利尿作用、集中力アップや脂肪燃焼効果があります。その他にも血流を改善したり脳卒中の危険性を下げたり、筋肉の疲労を回復してくれるようです。その他にもいろんなメリットが期待できるようです。
このようなメリットがあり薬にも使われることもありますが、薬ではありませんので過剰摂取はしないように気をつけましょう。適量を守れば紹介したようなメリットを得られるかもしれません。
デメリット
適量を守れば安全ですし大きなデメリットもありません。ですが過剰摂取や個人の体質によってはデメリットになりえます。どのようなデメリットがあるのかと言うと、神経が過敏になったり異常に興奮する、睡眠障害や血圧の上昇、胃腸の不快感があります。
成人女性よりも男性や子供の方がカフェインに反応すると言われているようですが、年齢や医薬品の使用、病歴や身体や精神の状態でも異なってくるようです。カフェインを摂取すると不安感が出る体質の方もいるようで、研究によると4人に1人が不安感が高まる遺伝子があると言われているようです。
カフェインの無いコーヒーの種類と違い
カフェインが含まれていないコーヒーには、カフェインレスコーヒー、ノンカフェイン、デカフェといろんな呼び方があります。コーヒー豆に含まれているカフェインを取り除いているカフェインレスコーヒーという点では同じ意味です。
カフェインレスコーヒー、ノンカフェイン、デカフェと言葉が分かれていても違いが分からないという方、どのように使い分けたらいいのか分からないという方が多いです。カフェインレスコーヒーなど、それぞれどのようなコーヒーなのか紹介していきます。
ノンカフェイン
ノンカフェインは最初からカフェインを含んでいません。カフェインゼロと表記されているものもあります。最初からまったくカフェインが含まれていませんのでカフェインを摂取したくないという方におすすめです。妊娠中や授乳中の方、カフェインが体質に合わないという方はノンカフェインと記載されているものを選ぶといいでしょう。
カフェインの摂取量を抑えたいという場合には、朝はカフェインが入っているもの、午後はノンカフェインにするといった方法もあります。カフェインの摂取量は気になるけどもコーヒーの風味は感じたいという方は、以降で紹介するカフェインレスコーヒーやデカフェがおすすめです。
カフェインレス
カフェインレスコーヒーはカフェインの含有量がゼロに等しいものです。欧州の基準ではカフェインレスコーヒーのカフェインの量は0.1%以下のものを指します。カフェインレスコーヒーはカフェインがほとんど入っていないものを指しますが全く入っていないわけではありません。
カフェインの含有量が少ないものですのでカフェインは含まれている可能性はあります。カフェインレスコーヒーはカフェインの含有量がもともと少ないものと思っておけばいいでしょう。
デカフェ
デカフェは最初はカフェインが入っていたものからカフェインを取り除いたものです。どのような処理をされたかということによって残っているカフェインの量が異なります。デカフェもカフェインレスコーヒーと同じようにカフェインの含まれている量は少ないです。
デカフェはカフェインを取り除いたものと思っておけばいいでしょう。もともとはカフェインが含まれている食品や飲料からカフェインを取り除いたものや、今までカフェインを含んでいた飲料への添加をやめてカフェインが含まれない状態にしたものを言います。
デカフェはもともとあるカフェインを取り除くため全てを取り除くことはできません。カフェインが含まれていないというわけではありませんので、まったく含まれていないものを選びたい方はノンカフェインを選ぶことをおすすめします。
カフェインの除去の工程と安全性
カフェインを取り除くためにはいろんな方法があります。今回は3つの除去方法について紹介していきます。除去方法の安全性についても合わせて紹介していきます。どのような製法を使っているのかによって安全性も異なりますので気になる方は着目してみましょう。
有機溶媒を使う方法
ジクロロメタンという有機溶媒を使って一度に多くの豆からカフェインを抜くことができます。世界で初めてカフェインを抜いた方法で安くでできる製法ですが、旨味も抜けてしまうようです。有機溶媒は安全性が問題視されています。
以前はベンゼン・クロロホルムが使われていましたが、コーヒー豆に直接触れるため安全性が問題視されて現在は使われていない方法です。現在使われているジクロロメタンも高濃度のものに長期間さらされていると胆管ガンを発症するかもしれないという予想もされているようです。
ジクロロメタンが危険ということで、日本では有機溶媒を使ったものと同じ製法で作られた豆の輸入、販売することは禁止です。安全性が気になる方は海外でデカフェを飲んだりお土産で買ったりする場合は気をつけたほうがいいでしょう。
水を使う方法
水でカフェインを取り除く方法は、スイス・ウォーター製法とマウンテン・ウォーター製法が代表的です。カフェインは水溶性ですので、その性質を使ってカフェインを取り除きます。水を使う方法にもいろいろとありますが、先程の2つの製法は有機溶媒と薬剤を使わないので安全な製法とされています。
スイス・ウォーター製法は水にコーヒーの生豆を入れてカフェインを取り除く方法です。ですがコーヒーの旨味成分もカフェインと一緒に溶けてしまいます。そのため旨味を戻す作業も必要です。コーヒーの旨味成分はポリフェノールの一種であるクロロゲン酸です。
水と活性炭だけを使う方法で、取り除いたカフェインを活性炭でろ過してカフェインだけを分離させます。カフェインを取り除いたものを再度生豆に戻します。この作業を4回繰り返すことで旨味を残してカフェインを99.9%取り除くことができるようです。
マウンテン・ウォーター製法もスイス・ウォーター製法とほとんど変わりません。メキシコの天然水を使っているのが特徴です。スイス・ウォーター製法以上に旨味を残すことができ、旨味成分が飽和状態まで溶けている水を使って生豆を浸しますので、旨味成分はこれ以上溶けることができません。
そのためマウンテン・ウォーター製法は効率的にカフェインだけを取り出すことができるようです。
二酸化炭素を使う方法
最後は一番新しい技術の二酸化炭素を使う方法で、超臨界二酸化炭素抽出法です。加圧をしてから気体でも液体でもない状態の超臨界状態にします。その状態になった二酸化炭素でカフェインを分解する方法です。二酸化炭素は人体に無害なので残留を気にする必要がありません。
超臨界状態でもカフェイン以外の物質とは反応しにくいというメリットがあります。現在ある技術では一番安全性が高いと言われており、コーヒーの旨味や風味も一番落ちません。ですが、必要な設備が高性能でコストが高いというデメリットもあります。
カフェインレスコーヒーのおすすめ代用飲料
カフェインレスコーヒーやノンカフェインだとしても妊娠中の方や授乳中の方、カフェインをあまり摂取したくないという方は飲むのに抵抗があるでしょう。カフェインレスコーヒーやノンカフェインコーヒーの代わりにおすすめの飲み物を紹介していきます。
ノンカフェインの飲み物を紹介していきますので、カフェインレスコーヒーの代わりに飲んでみてもいいでしょう。それぞれの飲み物で期待できるおすすめの健康効果も紹介していきます。
玄米コーヒー
中国では玄神と呼ばれていて薬用としても知られています。玄米を焙煎して挽き、お湯で抽出する穀物の飲み物です。玄米はビタミンやミネラルが豊富に含まれていますので、コーヒーとして飲むとそれらの栄養を摂取することができます。
健康効果では便秘解消や冷え性の改善、血流促進や血液浄化の効果も期待できます。血液の流れが気になる方にもおすすめできる飲み物でしょう。もちろんノンカフェインですので、カフェインの影響を気にする必要はありません。
たんぽぽコーヒー
たんぽぽコーヒーは干したたんぽぽの根っこを焙煎して粉末状にしたものです。たんぽぽコーヒーの誕生は欧州のポーランドで、たんぽぽの根っこは欧州では薬用のハーブとして知られています。中国ではたんぽぽの根っこは漢方の材料として使われています。日本ではたんぽぽの根っこの歴史はまだまだ浅いです。
たんぽぽコーヒーには身体を温める作用があり身体の代謝を良くする働きが期待できます。代謝の流れがよくなると母乳の出がよくなるようですので、悩んでいる妊婦にも人気のようです。代謝だけでなく便秘を改善したりむくみを予防してくれる効果も期待できますので、女性に嬉しい効果が多いです。
チコリコーヒー
チコリコーヒーは、チコリという多年草の根っこを乾燥させて焙煎したものです。ヨーロッパでは健康食品としてチコリの葉や茎、根っこを食べるようです。チコリは原産地は欧州ででキク科の多年草です。
チコリの健康効果には糖尿病や肥満を防いだり、食後に飲むと血糖値を上げにくくしてくれるようです。肝臓や腎臓、膵臓を強くする作用もあるようですので、不規則な生活をしている方は積極的に飲んでみるといいかもしれません。
ですが、妊婦にはおすすめできない点もあり、デトックス効果が高すぎると子宮の収縮が強くなる恐れがあるようです。念の為控えた方がいいかもしれません。
安全なカフェインレスコーヒーを見極めよう!
出典: https://z0n0.com
今回はカフェインのメリットやデメリット、カフェインレスコーヒー・ノンカフェイン・デカフェの違い、カフェインレスコーヒーの代わりになるおすすめの飲料について紹介してきました。
適量を守れば大きなデメリットはありませんが、過剰摂取はデメリットがいろいろとあり不安もあります。デメリットには神経が過敏になったり異常に興奮する、睡眠障害や血圧の上昇、胃腸の不快感などがありますので十分に注意してください。
カフェインが気になる方にはおすすめの代用飲料も紹介しましたので参考にしてみてください。