2019年07月14日公開
2024年09月21日更新
甘味料「ステビア」の素晴らしい効果効能!ステビアの危険性も調査
ステビアは身体を健康的に保つ事を助けてくれる天然由来の甘味料です。ステビアの持つ有用性は、健康的な効果を身体に与えてくれる大変便利なものなのですが、一方で十分な研究成果もまだまだ足りていないために危険性も囁かされています。そんなステビアにどんな効果があって、どんな危険性があるのかこの機会に知っておきましょう。日本で実際に昔から使われているステビアについて紹介しますので、健康維持の参考にしてみて下さい。
ステビアとはどんな甘味料?
「ステビア」という名前を一度は聞いた事があるのではないでしょうか?ステビアは植物由来の天然の甘味料と言われている多年草の一種で、糖質を含まない健康的な甘味料として知られています。健康を害すると言われる人口甘味料と違って身体に良いとされており、現在では様々な食品に使われています。
原料
ステビアの元となっているのはパラグアイ原産のキク科の植物で、噛むと独特の甘みが口の中に広がる多年草です。数あるステビアの種類の中でも甘みを持つのはたったの一種類で、南米諸国やアジアで広く使われています。
白い砂糖の代わりの甘味料として開発される人口甘味料が問題視される中で登場したこの天然由来の甘さを持つステビアは、1970年代から健康食品の一つとして開発・研究が進められてきました。ハーブ植物ステビアの品種の中でも優良品種とされる「和甜菊」(わてんぎく)は、品種改良を重ねて通常の砂糖の450倍の甘さを持っています。
ステビアを使った天然素材の甘味料は、ダイエットに最適と言われています。近年また注目され始めたのは、健康管理への意識が過去よりも高まっている事が最も有力な理由として挙げられるでしょう。原料が身体に害のない天然のものだという情報が世間に再び溢れかえるようになって、またステビアの名前が大々的に聞かれるようになったようです。
甘い理由
ステビアに含まれる甘味成分は、砂糖の300倍の甘さがあるステビオサイドや450倍の甘さのレバウディオサイドです。この成分は配糖体と言う甘味の成分で、摂り過ぎると太ってしまう元となると言われている糖質とは違います。糖質は血糖値が上がりますが、配糖体は摂取しても血糖値が上がりません。
特にレバウディオサイドという配糖体には、ステビア独特と言われる苦味が残らず純粋な甘さを感じられる甘味成分として砂糖に味が近い事から健康食品にも利用されています。自然界に存在する甘味成分の中では、最も良質な天然成分として広く知られているようです。
残念ながら日本ではあくまでも「甘味資源植物ステビア」として、商業用目的だけのために栽培されています。健康被害の影響もあるんじゃないかと数年前から世間では囁かされるようになり、かつてあった人気も今では少し影を落としているようです。
ステビアの効果効能
天然甘味料ステビアが身体に与える影響には、興味深いものがあるようです。健康を長く維持するには最適な甘味料と言われていますので、日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?どんな効果効能があるのか紹介します。
ダイエット効果
ステビアはダイエットに最適なハーブと言われています。ステビアの最も注目される特徴と言えば、砂糖よりも甘さが強いのにも関わらずカロリーが低い事でしょう。砂糖よりも甘いのにカロリーがほぼ0であるこは、科学的にも植物学的にも証明されているれっきとした事実です。
糖尿病を予防
インスリンはすい臓で作られるタンパク質由来のホルモンで、食後に上がってしまう血糖値を抑える役割を担っている事は有名な話なので皆さん知っている事実ではないでしょうか?糖尿病の人はこのホルモンが上手く作られずに血糖値が上がりっぱなしになってしまう、生活習慣病の一つです。
ステビアにはインスリンの働きを助ける働きがあります。糖尿病患者のようなインスリンの分泌量が少ない人が摂る事によって、インスリンの働きを支えて血糖値を下げる働きがあるのです。天然素材のステビアは身体に害も与えませんので、糖尿病を予防出来る甘味料として医療の分野でも注目されています。
糖尿病食への利用
糖尿病患者は血糖値が上がり過ぎないようにするために、一定の制限を設けた食事を摂るのが好ましいと言われています。ステビアは血糖値を上げない効果のある天然甘味料なので、糖尿病食へ利用し易いのです。砂糖よりも強い甘味があるおかげで、質素な味付けにならずに美味しく食事が出来ると糖尿病患者に喜ばれているそうです。
殺菌効果
ステビアには優れた殺菌能力があるのを知っていますか?サルモネラ菌やO-157といった食中毒を引き起こす菌に対して、その働きを大いに発揮してくれます。虫歯の原因となるミュータンス菌に対しても殺菌効果が強く発揮されるそうで、菌が繁殖・成長するのを抑制する働きがあります。
ステビアの殺菌能力が優れていると言われるのは、それだけが理由ではありません。ステビアには強い殺菌効果がありますが、実はビフィズス菌や乳酸菌等の人間の身体に良いとされる菌には殺菌効果は発揮されません。つまり、人間に害のある菌にだけ反応します。
抗酸化作用
ステビアの茎にはカリウム等の抗酸化作用のある成分が多く含まれています。抗酸化作用が高いと言われる緑茶よりも多く含んでいて、濃度も高いそうです。
活性酸素自体は身体に害のあるものではないのですが、使われずに余ってしまった活性酸素は身体を傷つける悪性のものに変わってしまいます。ステビアに備わっている抗酸化作用は、悪性の活性酸素の働きを抑えて身体を守ってくれます。
血圧を下げる
ステビアに含まれるステビオサイドには、血圧を下げて安定させる効果があります。高血圧の人に対してその効果が大いに発揮されているとの研究成果が学会では報告されており、血圧が減少するだけでなく安定もする事は非常に有用性が高いと言えるでしょう。
ただし、いくら身体に害が無いからと言って大量に摂取して良いものでは決してありません。カロリーが低くても強い甘味を持つステビアを多く摂取してしまっては、通常の砂糖と比べて摂取カロリーが低くても身体に何らかの副作用がある可能性は捨て切れませんので注意が必要です。
ステビアの危険性
ステビアには発がん性があると言われていた時期があるのを知っていますか?他にも妊娠しづらくなってしまう効果があると言われたり、毒性を持つ成分が含まれていると囁かれた事もありました。危険性を重視する声があったのにも、いくつか理由があります。
アレルギー
2013年には実際に天然由来の甘味料を摂取した約10名程の人達が、実際にアレルギー疾患の犠牲になっています。これはニュースにもなった事実で、ステビアも問題視される対象となりました。人口甘味料の危険性が指摘されるようになったのです。
ニュースの後に安全性実験が実際に行われた結果、ステビアに発がん性が無い事は証明されました。その一方で20代の女性がアレルギーによるアナフィラキシー反応を示したとの報告もされました。不運にも彼女はキク科植物によるアレルギーを持っていたために、ステビアが使用された飲料水を飲んだところ症状が現れたようでした。
残念ながらこのケースに関しては、キク科の植物であるステビアによるものだったという事実が残りました。発がん性のような危険性の高い疾患の原因ではないにしても、キク科の植物によるアレルギー反応は起こってしまうようです。
性ホルモンの減少
ステビアは長年摂り続けていると体内に溜まってしまい、性ホルモンに影響してしまう危険性があると言われています。実際に子供が摂りつづけた事により、性ホルモンの一種であるテストステロンが減少していたという研究結果が報告されています。
ステビアの摂取に関して、海外では取り入れられていないところも多いようです。子供や妊娠・授乳中の女性達が摂取してしまうと、健康被害の危険性が捨てきれない事がステビアの使用に歯止めをかけてしまっているようです。身体への悪影響が否定出来ないのもまた事実のため、摂り過ぎには注意が必要です。
ステビアの危険性も知って賢く利用しよう!
ステビアは摂取量や使い道を気を付けていれば、身体に悪影響は及ぼさない天然由来の健康的な甘味料です。健康維持の為に使用するのなら、どんな事に気を付けていれば問題なく使えるのか理解しておく必要があるでしょう。
少なくとも、多量に摂取したりキク科の植物に対してアレルギーを持っていたりしなければ、身体への悪影響は免れます。ステビアの有用性と危険性の両方を十分理解していれば、毎日の生活が健康的で充実したものとなり得るでしょう。
危険性が囁かされているのは残念ですが、健康に役に立つものである事もまた事実です。ステビアの全てを把握した上で正しく使い、日々健やかな生活を維持していきましょう。