2019年06月15日公開
2024年09月19日更新
世界一辛い「ジョロキア」はどんな唐辛子?パウダーやソースの使い方は?
ジョロキアはギネスブックに世界一辛いと認定されたことのある唐辛子です。激辛唐辛子ブームの火付け役ともいわれているハバネロの4倍以上の辛さがあり、現在でも辛党の方に絶大に人気のある唐辛子です。今回は激辛唐辛子のジョロキアについて徹底調査します。ジョロキアとはどんな唐辛子なのか?原産国や名前の意味を調べてみました。また、ジョロキアを食べたり触ったりしたらどんな症状がでるのか?ジョロキアパウダーなど、ジョロキアを使ったおすすめ商品も紹介します。
ジョロキアとは?
ジョロキアは世界でも有数の激辛唐辛子です。ピーマンに形が似ており大きさは4cmから5Cmくらいで表面には細かいシワがあります。産地や日本では主に香辛料として利用されますが、生産国では生食にする場合もあると言われています。
辛いという感覚は人が舌で感じるものですが、唐辛子の場合には辛さを数値化したものが用いられます。唐辛子の辛さを表すスコヴィル値(SHU)というものがあり、ジョロキアのスコヴィル値は約100万SHUと言われています。
激辛な唐辛子として有名なメキシコ産の「ハバネロ」のスコヴィル値が25万SHUですので、ジョロキアはハバネロの4倍の辛さがあるということです。
唐辛子の辛さの特徴として同じ品種の唐辛子でも、系統や生育地の気候や土壌により辛さに差がでます。辛さの差は最大で10倍もあることもあり、ジョロキアの場合最高で220万SHUのスコヴィル値を記録したものもあります。
ギネス認定の世界一辛い唐辛子
ジョロキアは過去にギネスブックの世界一辛い唐辛子に認定されたことがあります。2007年に当時のチャンピオンだった日本のエスビー食品が開発した「SBカプマックス」を抜いて世界一辛い唐辛子に認定されました。
2007年当時はSBカプマックスの2倍近いスコヴィル値を記録し衝撃を与えました。2011年までこの記録は抜かれることがなく、世界一辛い唐辛子として認定されていました。2019年現在、ジョロキアは世界中の辛い唐辛子としては第4位で、バングラデシュが原産の品種を使って育てられたジョロキアが最高の辛さを記録したと言われています。
現在の世界辛い唐辛子ランキングは、第1位がイギリス・ウェールズ産の「ドラゴン・ブレス・チリ」で248万SHU、第2位がアメリカ・カロライナ州産の「キャロライナ・リーパー」で220SHU、第3位がトリニダード・トバゴ原産の唐辛子から開発された「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」で150SHUです。
原産国
ジョロキアの原産国は北インドおよびバングラデシュと言われています。現在では、北インド周辺やバングラデシュ、ブータンなど広くたくさんの地域で栽培されており、バングラデシュで栽培されているジョロキアが一番辛いと言われています。
名前の意味
ジョロキアとは、インド北東部のアッサム州で話される言語で唐辛子という意味があります。アッサム語はインド北東部、ブータン、バングラデシュで広く使われている言語で、ジョロキアは北インド付近やバングラデシュ、ブータンで栽培されておりその地方により呼び方が違います。
一番有名なのはブート・ジョロキアでギネスに認定されたときもこの名前で呼ばれています。ほかにはチベット人やブータン人の唐辛子という意味で「ブット・ジョロキア」アッサム州東部からナガランド州では「ノガ・ジョロキアやナガ・ジョロキア」と呼ばれています。
ジョロキアは猛毒の唐辛子
ジョロキアは別名猛毒唐辛子やゴースト・ペッパーなど激辛唐辛子として有名です。通常は香辛料として利用されることがほとんどで、刺激が強すぎるので普通は食べませんが、触るだけでも十分注意が必要な唐辛子です。
食べると喉が激痛
ジョロキアを食べるとどうなるか紹介します。ジョロキアを口に入れた瞬間、ピーマンを食べたような感覚になりますが、すぐに強烈な辛味がやってきます。そして口の中が全体が猛烈に痛さを感じ、あまりの痛さに口の中が感覚がない状態になります。
無理をして飲み込むと今度は喉が激痛にみまわれます。喉の入り口が燃えてるように痛く、本当にとんでもない辛さで食べ物というレベルではありません。ジョロキアは猛毒唐辛子と呼ばれる超危険な唐辛子です。
胃でも刺激が強い
ジョロキアは喉を通り過ぎて胃に到着しても強烈な存在感を発揮します。胃は通常食べ物を消化しますが、ジョロキアは消化されるどころか胃の中をピリピリと刺激し続けます。
この胃への攻撃は30分以上も続き、気持ち悪さと激痛で立っていられなくなります。限界を超え耐えられなり救急車を呼ぶことなります。1時間ほど過ぎると徐々に体が動くようになりますが胃の痛みは残ります。
翌日も大変で、ジョロキアが消化され排泄するときにも辛さというかかなりの痛みを伴います。ジョロキアはけっして食べてはいけない唐辛子なのです。
素手では触らないこと
ジョロキアは素手で触っても強い刺激を受けます。ジョロキアを素手で触ると、手が熱を帯び熱痛い状態になります。触った時間が長いと15時間激痛が続いた事例もあります。この熱痛い状態はずっと続き、保冷剤を握っていないと痛くて何もできない状態になります。
ですのでジョロキアを調理する場合には手袋着用が必須です。できれば目の保護も考えゴーグルも着けたほうがいいと思います。
ジョロキアのおすすめ商品
ジョロキアは色々な製品に加工され販売されています。辛さをダイレクトに感じることのできるジョロキアパウダーやジョロキア一味唐辛子などおすすめ商品を紹介します。
ジョロキアパウダー
ジョロキアパウダーはジョロキアを粉末状に加工してあり香辛料に使用します。ギネスブックで世界一辛い唐辛子と認定され話題になったことから、色々な種類のジョロキアパウダーが作られ、ジョロキアの中で一番多く販売されている商品です。
ジョロキアパウダーは輸入品と国産があり、辛さを求めるなら一番辛いといわれているバングラデッシュ産がおすすめです。ネットショップでは数多くの種類が出回っており、良く調べてから購入することをおすすめします。また、スパイスなどを多く取り扱っている店舗でも購入できます。
ジョロキア一味唐辛子
ジョロキア一味唐辛子は国内向け作られたジョロキアパウダーです。ジョロキアを100%使用しパウダー状にした一味唐辛子で、振りかけやすいように小瓶に入っています。
ブレアーズ・サドンデスソース
ブレアーズ・サドンデスソースは、ブート・ジョロキアを主原料として製造されたペッパーソースです。主原料のブート・ジョロキアのほかにもハバネロも入っており、スッキリと突き抜ける辛味が特徴です。フライドチキン、ハンバーガー、シーフードなどの洋食ばかりでなく、和食や中華にもおすすめです。
ジョロキアの辛うまカレー
ジョロキアをカレーの香辛料に使ったレトルトカレーも販売されています。カレーの香辛料にブート・ジョロキアを100%使用したエスビー食品のゴールデンカレー バリ辛や、辛味成分にアカハチ、ジョロキア、豆板醤を使った明治の男の絶品旨辛カレーがあります。
ジョロキアパウダーやソースの使い方
ジョロキアは色々な調味料に加えることで旨辛のソースやオイルに変えてくれます。ここではジョロキアを使ったおすすめアレンジを紹介します。
アボカドディップ
ジョロキアパウダーやソースのおすすめ料理はアボカドディップです。アボカド、みじん切りのキュウリ、みじん切りの玉ネギ、トマトなどの野菜と混ぜ合わせ、調味料で味を調えアボカドディップを作ります。ここにジョロキアパウダーを加えます。
野菜の旨味が混ざり合ったアボカドディップがピリリとした旨辛アボカドディップに変わります。くれぐれも味見をしながら少しずつジョロキアを加えてください。
激辛ホットオイル
料理のアクセントになる激辛ホットオイルにも利用できます。ジョロキア、オリーブオイル、キャノーラ油、ドライ・ガーリックのスライスを使って激辛ホットオイルと作ります。
全ての材料を容器に入れシャッフルし、2週間後くらい置いておけば成分が抽出され激辛ホットオイルができあがります。ジョロキアパウダーを使用した方が滑らかに仕上がります。
サルサソース
ジョロキアを使ってサルサソースを作るものおすすめです。ブート・ジョロキア、ハバネロ、タマネギ、カットトマト缶、ケチャップを混ぜ合わせ、ハチミツ、酢、塩などの調味料で味を調えます。
ジョロキアの辛さが抑えられトマトやケチャップの酸味と旨味がよく効いており、どんな料理にも合うサルサソースができあがります。
ジョロキアは触るだけでも痛い世界一辛い唐辛子
今回は激辛唐辛子のジョロキアについて紹介しました。ジョロキアは2007年から2011年までギネスブックに世界一辛い唐辛子と認定されていました。現在でも世界第4位を誇る激辛唐辛子で、辛い物好きの方に絶大の人気があります。
生食なんてとんでもなく危険で手で触るだけでも強い刺激を受け痛い目にあいます。ジョロキアは香辛料として使うのが最適で、ジョロキアパウダーや一味唐辛子などが販売されています。興味のある方はジョロキアをぜひ味わってみてください。くれぐれも少しずつ味見しながら使用してください。