今日のカレーは何肉を使う?カレーに合うお肉選びと美味しいレシピ

カレーは日本人に長きに渡り愛されている料理となり、多くの家庭において食卓に並ぶ光景が見られる料理の一つでしょう。子供から大人まで幅広い世代に愛されているカレーには、旨味を引き立てる為に牛肉や豚肉、鶏肉等のお肉に加え、野菜も豊富に入っています。カレーに使うお肉には様々な種類や部位がありますが、どのお肉を使おうか迷ったことはありませんか?またお肉を柔らかくする方法がいまいち分からないという方も少なくありません。今回はそんなカレーのお肉に着目してレシピ等を紹介しましょう。

今日のカレーは何肉を使う?カレーに合うお肉選びと美味しいレシピのイメージ

目次

  1. 1カレーはどの肉を使うのが一番おすすめ?
  2. 2ビーフカレーに合う牛肉の部位
  3. 3ポークカレーに合う豚肉の部位
  4. 4チキンカレーに合う鶏肉の部位
  5. 5キーマカレーに合うお肉
  6. 6カレーのお肉を柔らかくする裏技
  7. 7さまざまな肉の部位でカレーを楽しもう

カレーはどの肉を使うのが一番おすすめ?

カレーに使う色々な種類のお肉の中で、皆さんのおすすめはどんなお肉のどの部位でしょうか?牛肉や豚肉、鶏肉の他にも羊肉やミンチ肉等選択肢は多い事でしょう。数あるカレーのレシピの中でも、特にお気に入りのお肉を使ったレシピがそれぞれあるのではないでしょうか?

カレーに入っているお肉は、やはり柔らかく煮込まれていて旨みとコクが強いものが好ましいでしょう。数多く存在する種類のお肉の中でも、一体どのお肉のどの部位を使うのが一番カレーに合っているのでしょうか?

ビーフカレーに合う牛肉の部位

カレーに良く使うお肉の一つである牛肉には、使う用途によって向いている部位が様々あります。カレーに最も適していると考えられる部位は、果たしてどこなのでしょうか?

牛肩ロースのブロック肉

きめ細かい霜降り状の脂肪分が目に見える牛肩ロースの塊肉

牛肩ロースにはタンパク質が多く脂肪分は程好く含まれています。肉の表面に、きめ細かく霜降り状に散らばって見える部分が脂肪分です。

角切りにして煮込んでいくと、加熱によって徐々に脂肪分がカレーに溶け出していきます。旨みとコクとなってカレーを味わい深いものにしてくれるだけでなく、多めの脂肪分のおかげでお肉も徐々に柔らかくなっていきます。煮込めば煮込む程柔らかくなっていくので、カレーにおすすめ出来る部位と言えます。

バラ肉や牛すね肉、牛すじ

牛のバラ肉には脂肪分が多めに含まれていますが、すね肉やすじ肉には筋肉の繊維が多いです。肉眼で分かる程に分かり易い脂肪分の層がバラ肉にはあります。すね肉はふくらはぎの部分のため、筋肉の筋が多くて噛み切りにくい部位ですが、コラーゲンがたっぷりと含まれています。

カレー・シチュー用のカット肉

すでにカットされているカレー・シチュー用の牛肉が、スーパー等の店頭に置いてあるのを見た事がある人が多いのではないでしょうか?主に用いられている部位はすね肉やすじ肉で、すぐに使えるように一口大に切ってある便利なものです。

ただしカレー・シチュー用にカットしてある牛肉には少し違いがあるようで、シチュー用にカットされているものの方が脂肪分を少なめにしてあるようです。もし脂肪分を少なめにしたいのなら、カレー用のものではなくシチュー用のものを購入しましょう。

ビーフカレーのおすすめレシピ

  • 牛肩ロース(塊肉) 300~350g
  • じゃがいも(大) 2個
  • にんじん(中) 1本
  • 玉ねぎ(中) 1個
  • にんにく 1片
  • しょうが 1片
  • 薄力粉 大さじ1杯
  • はちみつ 大さじ2杯
  • りんご(すりおろしたもの) 1/8個
  • サラダ油 大さじ1杯
  • バター 大さじ1杯
  • 塩胡椒 少々
  • カレー粉 大さじ3杯
  • A水 1000ml
  • Aトマトケチャップ 大さじ5杯
  • Aウスターソース 大さじ3杯
  • Aしょうゆ 大さじ2杯
  • A赤ワイン 大さじ2杯
  • Aローリエ 2枚
 
  1. 牛肩ロースは食べ易いように一口大にして、同じくじゃがいもとにんじんも切っておきます。下味は必ず炒める直前に付けましょう。
  2. 玉ねぎは薄切りに、にんにくとしょうがはみじん切りにします。
  3. 中火にかけたお鍋にサラダ油を入れて、切っておいた牛肉・じゃがいも・にんじんを炒めます。牛肉に焼き色が付いたら一度取り出しておきます。
  4. 3.で使用したお鍋にバターを入れ、そこに玉ねぎ・にんにく・しょうがを加えます。玉ねぎが飴色になるまで炒めましょう。
  5. 薄力粉を加えて炒め、全体的になじんできたら、カレー粉を加えて更に炒めましょう。しばらく炒めているとなじんでいきます。
  6. なじんできたらAを全て加え、火を弱火にして約10分蓋をして煮込みます。
  7. 取り出しておいた牛肉・野菜・はちみつ・りんごを加え、十分に煮込めたらビーフカレーの完成です。

ポークカレーに合う豚肉の部位

カレーに使うお肉の中でも非常に良く使われているのは、実は豚肉だという事を知っていましたか?お肉の中でもコスパが高く、経済的なので重宝されています。豚肉の場合、カレーに適しているとされる部位はどこになるのでしょうか?

豚肉はどの部位もカレーに合う

豚肉の脂肪分は口の中の温度で溶け出す程に融点が低く、旨みとコクが凝縮されているそうです。豚肉の場合、どの部位も幅広く色々な料理に使えるようで、カレーにも例外なく使えます。カレーに入れるからとこだわって選んで使いたいなら、肩やもも肉にロース等の煮込み料理向きの部位をおすすめします。

コスパがいいのは豚こまや切り落とし

特に高いコストパフォーマンスで使える豚肉の部位は、豚こまや切り落としになります。厳選されたお肉の部位の端を寄せ集めたものなので脂肪分が多いのですが、旨味とコクをカレーに溶けこますには充分な部位です。脂肪分の融点が低い上に細かく切ってありますので、火が通りやすく時間をかけなくても旨味が染み出して美味しく仕上げられます。

ポークカレーのおすすめレシピ

  • 豚の細切れ肉 300g
  • 玉ねぎ(中) 1個
  • グリーンピース(冷凍) 1/3カップ
  • 市販のカレールー 40g
  • 水 100ml
  • サラダ油大さじ 1杯
 
  1. まずは玉ねぎを縦半分に切って半月型の薄切りにします。
  2. 中火で熱したフライパンにサラダ油を入れて、豚肉の細切れ肉と薄切りにした玉ねぎを炒めましょう。
  3. 豚肉に良い焼き色が付いてきたら100mlの水と市販のカレールーを加え、全体になじむように溶かしていきましょう。くれぐれも焦げ付かないように気を付けて下さい。
  4. 全体的になじんできたらグリーンピースを加えて軽くさっと炒め、ドライポークカレーを完成させましょう。

チキンカレーに合う鶏肉の部位

鶏肉は牛肉や豚肉と比べると脂肪分が少なめで、高タンパク質を含む食べ易いお肉です。クセのない鶏肉の胸肉やささみの部位はパサつきがありますが、もも肉や手羽元等を選んで使えばコクも旨味も染みた美味しいチキンカレーが出来ます。
 

コクのある鶏もも肉

市販の鶏肉には若鶏のお肉が用いられている事が多く、クセの少ない身には豊富なタンパク質が含まれています。特にもも肉には脂肪やタンパク質が多めに含まれていて、カレーに入れて煮込むとコクが出て鶏肉の旨味がたっぷり入ったチキンカレーになります。

鶏の手羽元や手羽中もおすすめ

鶏肉ならではの部位の手羽元や手羽中には高いタンパク質の他にも、多くの脂肪分が含まれていてます。豚肉と同じく鶏肉の脂肪分は熱を加えると溶けやすく、肉が付いている骨からも旨味成分が染み出して更にコクが加えられます。肉からも骨からもコクと旨味が出るので、カレーにおすすめ出来る部位です。

チキンカレーのおすすめレシピ

  • 鶏もも肉 2枚
  • 玉ねぎ(中) 1/2個
  • ヨーグルト 100g
  • バター 50g
  • おろしにんにく 小さじ2杯
  • おろししょうが 小さじ1杯
  • ホールトマト缶 400g(1缶)
  • 水 100ml
  • 塩 小さじ1/2杯
  • ピーナッツバタークリーム 大さじ2杯
  • 生クリーム 100ml
  • Aガラムマサラ 小さじ2杯
  • Aクミンパウダー 小さじ2杯
  • Aターメリック 小さじ1/2杯
  • Aチリパウダー 小さじ1/2杯
  • 仕上げ用の生クリーム 適量
  • 仕上げ用のパセリ 適量
 
  1. 鶏もも肉を食べ易い一口大に切り分けて、ヨーグルトに30分程度漬け込んで下準備を整えておきます。玉ねぎはみじん切りにしましょう。
  2. 中火で熱したフライパンにバターを溶かして、玉ねぎを炒めます。玉ねぎに火が通って透き通り始めたら、おろしにんにくとおろししょうがを加えましょう。
  3. 全体的に綺麗なきつね色になったら、水とホールトマトを全て加えて強火で更に煮込みます。
  4. 3.が沸騰したら、弱火にしてコトコトと10分程度煮込み、Aのスパイスを全て加えます。そこに塩とピーナッツバタークリームと生クリームを加えてましょう。蓋をして、弱火のまま10分程煮込んで下さい。
  5. 最後に好きなだけ生クリームとパセリを盛り付けて完成です。

キーマカレーに合うお肉

キーマカレーは、挽肉を使って作るドライカレーの一種です。「キーマ」とは、ヒンディー語で細切れ肉やひき肉の事を言うそうです。どのひき肉がキーマカレーに一番合うのか、検証してみましょう。

牛、豚、鶏の中でどのひき肉が合う?

キーマカレーには特に決まった作り方は無いのですが、キーマカレーによく合うと言われているのは、牛肉と豚肉がミックスされている合い挽き肉だと言われています。合い挽き肉から出る脂肪分は旨味やコクがカレーによく馴染み、香辛料のスパイシーさと実に相性抜群です。

インドではマトンや鶏肉が主流

カレーの本場であるインドでは全体の人口の約6割がヒンドゥー教徒なので、牛肉や豚肉は禁忌の食べ物と教えられています。彼らはキーマカレーに鶏肉や羊肉を使っており、日本で食べられているキーマカレーよりもあっさりしているそうです。日本とインドのキーマカレーの違いを比べてみるのも興味深そうです。

キーマカレーのおすすめレシピ

  • 合い挽き肉 300g
  • 玉ねぎ(中) 1個
  • ピーマン 3個
  • にんじん 1/2個
  • セロリ 1/4個
  • カレールーの素 1/2箱
  • 水 600ml
  • サラダ油 大さじ1杯
 
  1. 全ての野菜をみじん切りにして、中火で熱したフライパンにサラダ油と先程切った玉ねぎのみじん切りをまずは炒めます。
  2. 玉ねぎに少し火が通ってしんなりしてきたら、合い挽き肉を加えて一緒に炒めます。固まってしまわないように気を付けましょう。
  3. ピーマン・にんじん・セロリを加えて炒め、そこに600mlの水を入れて沸騰させます。
  4. 沸騰したら合い挽き肉からアクが出ますので、出来るだけ丁寧に取り除いて下さい。
  5. アクを取り除いたら、火を弱火にして5分程度煮込みます。煮込んだら一度火を止めて、カレールーの素を溶かしながら加えましょう。そして再び火をつけて、トロッととろみがつく程度まで炒めたら、鶏ひき肉を使ったあっさりめのキーマカレーの完成です。

カレーのお肉を柔らかくする裏技

カレーで煮込んだお肉がなかなか柔らかくならない事、意外とよくあるのではないですか?煮込む程美味しくなるとは言われていますが、最初から美味しく食べたいところです。お肉の肉質を変えて柔らかくするために、色々と工夫してみましょう。

お肉の筋や繊維を切る

最も効果的で簡単にお肉を柔らかくする方法は、筋や繊維をしっかりと切ってしまう方法です。繊維をしっかりと切っておけば、火を通しても固くなりにくくなります。

外国製のものは赤身が多く脂肪分が少なめなので、日本で売られているものよりも固めです。筋や繊維の肉眼で見えているのなら、切る行程の時にしっかりと切れ込みを予め入れておくと、カレーの仕上がりが違ってくるはずです。

お肉を常温に戻してから調理する

お肉は必ず解凍して常温に戻してから使いましょう。お肉を解凍せずに使うと固いだけでなく、旨味もコクも半減してしまいます。長い時間をかけて常温に戻せば、旨味成分の詰まった水分がお肉から逃げ出す事はありません。お肉の加工業者の方もおすすめするやり方ですので是非試してみて下さい。

味付けは焼く直前にする

意外とやってしまいがちなのが塩にお肉を長時間付けてしまう事です。下味を付けて柔らかくするどころか、かえってお肉の質を悪くしてしまうのです。下味を付けたいならフライパンや鍋で炒める直前に付けましょう。

その他の方法

酢豚にパイナップルが入っているのを見た事はありませんか?あのパイナップルはお肉を柔らかくする為に入れられています。パイナップル等の南国のフルーツにはタンパク質分解酵素プロテアーゼという成分が含まれていて、お肉の質を変えて柔らかくさせて更にその柔らかさを持続させる働きがあるのです。

シーズンオフの南国フルーツは、コスパ的にも使い勝手が良いのでおすすめです。パイナップル以外の南国フルーツ、例えばパパイヤやキウイにもプロテアーゼは含まれています。

タンパク質を分解する酵素を含んでいる食品には、菌類や野菜にも含まれます。舞茸や麹、生姜や納豆といった日常的に使う事もある食品に多く含まれています。

その他にもお酒やお酢に漬け込むというやり方があります。ワインや日本酒や穀物酢等を使い、お肉のph値を酸性またはアルカリ性に近づけるというやり方です。ph値を変える事によって保水性が上がり、肉質が変化して柔らかくなるようです。

さまざまな肉の部位でカレーを楽しもう

お肉の旨味たっぷりのカレーは正に日本の国民食

工夫次第でどんな姿にも変身してくれるカレーは、アレンジも加えやすく美味しく食べられる日本の誇るべき国民食です。カレーが嫌いだという人はあまりいないのではないでしょうか?

カレーに入れるお肉を色々と試してみて、どれが一番自分好みの味なのか食べ比べて探ってみるのもカレーの楽しみ方の一つと言えるでしょう。是非お好みのお肉の入ったカレーを探してみて下さい。

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