2019年05月17日公開
2024年09月15日更新
オールブランは糖質制限ダイエットに最適?カロリーや効果的な食べ方とは?
オールブランはケロッグ株式会社が販売している、特定保険食品のシリアルです。食物繊維が豊富な小麦の外皮であるブランを使ったシリアルで、糖質もカロリーも低いことから、糖質制限ダイエットに効果的な食品として注目を集めています。ですがオールブランは本当に糖質制限ダイエットに向いているのでしょうか?オールブランの糖質量やカロリーの他、食物繊維を始めとした栄養素はもちろん、糖質制限ダイエットの効果を高める食べ方まで紹介します。
目次
オールブランは低糖質でダイエットの強い味方?
オールブランはケロッグ株式会社が販売している、特定保健用食品の認可も受けているシリアルの商品名です。オールブランは小麦全体の中で最も食物繊維が多く含まれた、「ブラン」と呼ばれる外皮を使って作られています。
そんなオールブランは食物繊維が豊富なだけでなく低糖質で、糖質制限ダイエットに最適といわれるもののひとつです。オールブランは本当に糖質制限ダイエットに向くほど、低糖質な食品なのでしょうか?オールブランの糖質量やカロリーなど、ダイエット効果について調べてみました。
オールブランの糖質とカロリー
オールブランが糖質制限ダイエットに向いているといわれる理由はなんなのでしょうか?通常糖質制限ダイエットに向いている食品は、糖質量も低いと思われがちです。ではオールブランの糖質量はそんなにも低いのでしょうか?オールブランの糖質量やカロリーだけでなく、低糖質ダイエットに向いているといわれる根拠についても調べてみました。
糖質
オールブランオリジナルの糖質量は、1食分40gあたりで19.9g含まれています。つまり1食分のほぼ半分が糖質ということになります。糖質制限ダイエットに向いているという割には、1食分の半分が糖質というと、その糖質量はかなり多く見えます。
オールブランにはオリジナルの他にも4つの商品があります。食べやすいと人気のフルーツミックスの糖質量は1食分40gあたり29.3g、ブランフレークプレーンは1食分60gあたり45.3g、香ばしナッツは1食分40gあたり26.6g、プレミアムは1食分50gあたり35.7gと、半分以上が糖質なのです。
オールブランシリーズに含まれる糖質量は、一般的なご飯1杯160gの糖質量が58.88gなので、ご飯と比べれば糖質量は低くなります。しかし糖質はオールブランやご飯だけに含まれているわけではないため、食べ方次第では糖質量は多くなってしまいます。
ではオールブランのカロリー量はどうなのでしょうか?糖質制限はもちろん、ダイエット効果を考えても十分に低いのでしょうか?
カロリー
オールブランオリジナルの1食分40gのカロリーは141kcalと低カロリーです。ご飯1杯160gのカロリーが269kcalなので、ご飯のほぼ半分というかなりの低カロリーといえます。このことからオールブランは、カロリー面ではダイエット向きといえます。
同様にフルーツミックスの1食分40gのカロリーは144kcal、ブランフレークプレーンの1食分60gのカロリーは218kcal、香ばしナッツの1食分40gのカロリーは153kcal、プレミアムの1食分50gのカロリーは181kcalと、いずれもご飯よりも低カロリーということになります。
糖質制限ダイエットに最適?
オールブランシリーズは、糖質量の割合だけで見ると、糖質制限ダイエットには不向きに見えます。ですがオールブランオリジナルが特定保健用食品に認定されていることでもわかるように、糖質量の割合だけでは決め付けられないのが糖質制限食なのです。オールブランが糖質制限に最適といわれる理由をまとめてみました。
糖質制限食
糖質制限食は、もともとは糖尿病患者のために考えられた食事ですが、糖質を減らす代わりに食物繊維や脂質、タンパク質といった他の栄養素を増やす必要があります。糖質を減らす必要はあるものの、食事の自由度はあることから、我慢の少ない食べ方でダイエット効果のある食事として注目を浴びています。
低GI食品
糖質制限ダイエットで大切なのは、糖質の摂取量を減らすだけでなく、血糖値の上昇が緩やかな食事を選ぶことです。血糖値の上昇が緩やかになることでインスリンの過剰な分泌が抑えられ、ダイエット効果を発揮するのです。
インスリンは血糖値のコントロールをする大切なホルモンですが、余分な糖質を脂肪細胞に溜め込む働きがあるため、過剰な分泌を抑える必要があるのです。そんな食品ごとの血糖値の上がりやすさを数値化したものが、GI値と呼ばれる数値です。100を上限に70以上を高GI食品、56~69を中GI食品、55以下を低GI食品と定義しています。
オールブランシリアルはGI値45と、かなりの低GI食品です。このため糖質制限ダイエットには最適な食品と言われているのです。
糖質量の目安
糖質制限食のもうひとつの特徴は、通常の食事では1日250g摂取しているといわれる糖質を、1日130g以下に抑える食べ方です。そのため1食ごとの糖質量の目安を40g以下として、間食も合わせて糖質を130g以下に抑えるように献立します。
オールブランシリーズはブランフレークプレーン以外は、1食あたりの糖質量を下回っています。特にオリジナルは低GI値にして低糖質なので、糖質制限ダイエットには最適といえるのです。
オールブランの糖質制限ダイエットに効果的な食べ方
オールブランが糖質制限ダイエットに効果的な食品ということはわかりましたが、より効果を発揮するにはどういう食べ方が良いのでしょうか?オールブランのダイエットに効果的な食べ方をまとめてみました。
食べるタイミング
オールブランを食べるタイミングは、空腹を満たしてくれる効果を活かして、空腹時の、特に夕食に食べるのが一番のおすすめです。朝やお昼をオールブランで済ませると、日中に活動するための糖質が不足してしまう恐れがあるからです。
糖質はあらゆる活動のエネルギー源であり、特に脳の活動には欠かせない栄養なのです。そのため必要なエネルギー源を取るためにも、オールブランは朝やお昼ではなく、夕食で摂る食べ方がおすすめといえます。さらに胃腸に負担をかけないために、15分くらいかける食べ方をすると、より効果を期待することができます。
ご飯を置き換える
オールブランオリジナルは、先にも紹介したように糖質量もカロリーもご飯を大きく下回っています。ご飯をオールブランに変えるだけで、糖質量やカロリーを大きく抑えることができるだけでなく、GI値でも大きく下回ることができるのです。
オールブランオリジナルのGI値が45であるのに対して、ご飯のGI値は白米が84、玄米でも56なのです。ご飯をオールブランオリジナルに置き換えるだけで、糖質制限食になるだけでなく、カロリーも抑えた食べ方ができるのでおすすめです。
おやつを置き換える
オールブランオリジナルをおやつに置き換えるのも、おすすめの食べ方のひとつです。ただしオールブランオリジナルは、砂糖などの糖分が加えられていないために、甘いシリアルに慣れている人の中には、美味しくないと感じる人も多いようです。
そういう場合には食べ慣れている甘いシリアルを少しだけ混ぜたり、オリジナルよりも食べやすいフルーツミックスから始めれば、効率よく糖質制限とカロリーカットができます。さらに無糖のヨーグルトとオリゴ糖を加えると、オールブランとの相乗効果も期待できます。
甘味料の定番であるはちみつやジャムをかけて食べると、せっかく低GI値のオールブランでも、かけた甘味料が高GI値であれば逆効果になることもあります。はちみつのGI値は88、ジャムのGI値は82なので、なるべくかけないようにしましょう。
お肉のかさ増しに使う
オールブランオリジナルを砕いて、パン粉などの代わりに使った食べ方もおすすめです。カツなどの揚げ物の衣に使ったり、ハンバーグのつなぎやミートソースにそのまま足してかさ増しするだけで、ボリュームが増すだけでなく、オールブランで食物繊維もたっぷりと摂れる食べ方に早変わりさせることができます。
1食を置き換える
ご飯だけといわずに、1食そのものをオールブランに置き換えるのもおすすめの食べ方です。特に摂取カロリーが増えそうで、活動量も減りそうな夕食時に置き換えるのが効果的です。またどうしても甘いものを食べたくなるおやつなど、カロリーを取りそうなところでオールブランに置き換えるのもおすすめな食べ方です。
ヨーグルトと一緒に食べる
先にも少し触れましたが、オールブランの味に馴染めないときだけでなく、食べ合わせとしてもヨーグルトとオールブランはおすすめの組み合わせです。ヨーグルトの中でも無糖のものに、消化されにくいオリゴ糖を足してオールブランと食べると、腸内環境を整えるのに効果を発揮します。味を変えたいときにもおすすめの組み合わせです。
適度な運動も
オールブランを食べていても、適度に運動しなければ健康な身体は作れません。運動は筋肉を鍛える効果だけでなく、丈夫な骨を作るのにも大切です。さらに運動することで血液の循環も良くなり、代謝の向上や冷え性の改善にもなります。オールブランをただ食べるだけでなく、適度な運動も心がけましょう。
オールブランの栄養素とダイエット効果
オールブランにはどんな栄養素が含まれていて、ダイエット効果とどう結びついているのでしょうか?オールブランの持つ栄養素とそのダイエット効果についてまとめてみました。
食物繊維
オールブランを代表する栄養素でもあり、ダイエットに欠かせない栄養素でもあります。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類がありますが、オールブランオリジナルに多く含まれている食物繊維は不溶性食物繊維です。フルーツミックスには水溶性食物繊維も含まれていますが、オリジナルよりも総量は少なくなります。
1食でレタス3.5個分
オールブランオリジナルには、1食分40gあたり11gの食物繊維が含まれています。この11gという量は、レタスに換算すると約3.5個分にもなります。成人女性が1日に摂るべき食物繊維の目安量が17gなので、1食分で1日の約65%の量の食物繊維を摂取できる計算になるのです。
整腸作用
オールブランオリジナルに含まれる食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維です。そのため腸内の水分を吸収して膨張し、便通を良くするだけでなく腸内をきれいに掃除してくれます。余分な老廃物を吸着して体外に排出してくれるデトックス効果もあり、腸内環境を整えて便秘も解消してくれるのです。
満腹感を与える
オールブランの食物繊維が腸内の水分を吸収して膨張すると、腸壁を刺激することで満腹感も与えてくれます。このため余分に食べ過ぎることを防げるだけでなく、満腹感が持続する効果もあります。ただし注意したいのは、腸内が水分不足になることで逆に便秘になることもあるため、水分補給もしっかり行いましょう。
内臓脂肪を消費
オールブランに関わらず、食事を摂ると消化のために内臓脂肪が使われます。特にオールブランの場合には消化が大変なだけでなく、脂肪の吸収も阻害して排出してしまうため、内臓脂肪を減らす効果が期待できます。ダイエットで一番減らしたいのは内臓脂肪です。オールブランにはそんな内臓脂肪を減らす効果もあるのです。
タンパク質
オールブランには小麦由来のタンパク質が含まれています。オールブランオリジナルで1食分40gあたり6gのタンパク質を含んでいます。タンパク質は身体を作るのに欠かせない栄養素であると同時に、エネルギー源でもあります。ただし小麦のタンパク質はリジンが少ない欠点があるので、他の食事から摂る必要があります。
鉄分やビタミン
オールブランには鉄分とビタミンB1・B2が豊富に含まれています。特に鉄分は成人女性が慢性的に不足していることの多いミネラルで、1日11mgほどの摂取が推奨されています。オールブランオリジナルには、1食分40gあたり5mgの鉄分を含んでいるので、1回で1日に必要な鉄分の半分を摂ることができます。
さらにオールブランにはビタミンB1・B2も豊富に含まれているため、疲労回復やエネルギー代謝の促進にも効果的です。ビタミンB類は代謝の補酵素として欠かせないビタミンのため、オールブランのダイエット効果を高めている栄養素でもあるのです。
ナイアシン
オールブランに豊富に含まれるナイアシンは、糖質や脂質、タンパク質の代謝に関わる他、血液の循環を良くして血糖値を下げたり、脳や神経の機能の維持に抗酸化作用と、身体のさまざまな機能と密接な関係のある栄養素です。オールブランにはこのナイアシンも含まれているため、ダイエットだけでない健康効果も期待できるのです。
オールブランの糖質制限レシピ
オールブランを毎日同じような食べ方をしていても飽きてしまうものです。そんなときはオールブランを使ったアレンジレシピを楽しんでみませんか?オールブランを使った糖質制限レシピを紹介します。
オールブラン オリジナル チーズせんべい
- オールブランオリジナル5g
- とろけるチーズ(ピザ用チーズ)10g
- お好みのトッピング(青海苔・干しエビ・ごまなど)適量
- 耐熱皿にクッキングシートを敷いて、オールブランオリジナルを重ならないように広げます。
- オールブランオリジナルの上にとろけるチーズを重ね、お好みのトッピングを散らします。
- 500Wの電子レンジで2分~3分、チーズが溶けてカリカリになるまで加熱したら完成です。
カリカリチーズカナッペ
- オールブランオリジナル20g
- とろけるチーズ(ピザ用チーズ)50g
- ミニトマト2個
- きゅうり1/3本
- コーン大さじ1
- オリーブオイル(お好みで)適量
- ボウルにオールブランオリジナルを入れて、手で砕きます。とろけるチーズを加えて混ぜます。
- フライパンに1を直径6cmくらいの円形になるようにして、5ヵ所乗せます。
- 中火で熱してチーズがカリカリになるまで焼きます。
- ミニトマトは4等分に切り、きゅうりは薄切りにします。
- 器に3を乗せて、4とコーンを乗せます。
- 他のカナッペにはお好みの具材を乗せて完成です。お好みでオリーブオイルをかけるのもおすすめです。
オールブラン de ティラミス風
- オールブラン40g
- インスタントコーヒー1g
- ヨーグルト100~150g
- きび砂糖(お好みで)小さじ1
- ピュアココア少々
- オールブランとインスタントコーヒーをジッパーつきの保存袋に入れてふり混ぜたら、空気を抜いて口を閉じて、上から麺棒などで潰します。
- グラスに1を敷き詰めます。ヨーグルトはお好みできび砂糖などを混ぜて、1の上に乗せてスプーンの背などで表面をならします。
- 冷蔵庫で1時間以上冷やして、1にヨーグルトの水分が馴染むまで休ませます。ヨーグルトの水分量で時間を調節します。
- 冷蔵庫から取り出して、茶漉しなどでピュアココアを振りかけて完成です。
オールブランは糖質制限ダイエットに使える
オールブランは低糖質で低GI値のため、糖質制限ダイエットに適した食品です。アレンジ次第でさまざまなレシピにも使えるため、飽きずにダイエットを続けることもできます。オールブランを糖質制限ダイエットにぜひ取り入れてみてください!