唐辛子(鷹の爪)の収穫時期は?長持ちさせる乾燥・保存方法も紹介
唐辛子は中南米を原産地とする香辛料で別名鷹の爪とも呼ばれていますが日本の調味料にはかかせない食材となっています。最近では100円ショップでも売られていたり一年中スーパーで見かけることができるほどメジャーな食材になっています。売られているのは乾燥の唐辛子がほとんどですがまれに農産物直売所で生の唐辛子を見かけることがありますが収穫時期や生唐辛子の保存方法を知らない人がほとんどだと思います。今回は唐辛子の収穫時期、保存方法などを紹介していきます。
唐辛子(鷹の爪)とは?
出典: https://horti.jp
唐辛子は中南米を原産とするナス科唐辛子属の果実や香辛料のことを言います。唐辛子属の代表種は唐辛子ですがピーマン・ししとう・パプリカなども同じ唐辛子属に含まれます。
唐辛子の漢字は「唐から伝わってきた辛子」という意味で中国のものだと思いがちですが唐は外国を表している漢字で使われていたため海外から伝わってきた辛子という意味になります。
別名鷹の爪とも呼ぶことがありますが正確には鷹の爪は唐辛子種の1品種なので別ものとなります。ですがあまり差がないため同じ食材として表現されることが多いです。
唐辛子は家庭菜園初心者にもおすすめの野菜で気温にさえ注意すれば育てやすいのが特徴です。ここからは唐辛子の収穫時期や収穫後の保存方法などを紹介していきます。
唐辛子(鷹の爪)の収穫時期
普段あまり気にしない唐辛子(鷹の爪)の収穫時期ですがもちろん収穫に適したな時期があります。ここからは唐辛子(鷹の爪)の収穫時期を状態ごとに紹介していきます。比較的家庭菜園向きの食材なので家庭菜園をしてさまざまな収穫時期によう唐辛子の味の違いを楽しみましょう。
青い唐辛子
唐辛子(鷹の爪)は熟すほど赤色になっていきます。すなわち青い唐辛子は一番若い状態の唐辛子ということになります。実が収穫できるのは唐辛子の花が咲いてからで青い唐辛子の収穫時期は開花してから20~30日程度で収穫することができます。
赤くなる前に収穫した唐辛子を青唐辛子といいます。青唐辛子の特徴は加熱すると辛さがやわらぎほんのりと甘みを感じるようになるので辛いのが苦手な人におすすめです。青唐辛子は薬味にもよく使われます。日本ではおなじみの柚子胡椒も青唐辛子が原料になっています。
青唐辛子は収穫してからも熟成がすすむため家庭菜園では新鮮な青唐辛子を食べられるのも家庭菜園の魅力の一つです。
赤い唐辛子
唐辛子の青い実を収穫しても熟成はすすみます。青唐辛子の収穫時期にもよりますが開花後60日以上たつと赤い実の唐辛子が出来上がります。この状態の唐辛子はほとんどの人が常に見ている状態の唐辛子です。
赤唐辛子の特徴は青唐辛子と違い加熱すると辛味が増していきます。また、そのままの状態で熱するか輪切りの状態で熱するかによって辛味のでかたが変わってくるのも特徴です。わかりやすくいうとペペロンチーノに使う場合そのままの状態で冷たいオイルの状態から熱すると辛味がそこまで強くならずにオイル全体にまろやかな辛味が広がります。
輪切りの状態で使うと辛味がとても強く出て焦げやすくもなるので短時間で辛さを出したい料理に向いています。そのままの状態の唐辛子と同じ量感覚で使うと辛すぎてしまうので使う量には注意が必要です。
葉
意外とおいしいのが唐辛子の葉っぱです。唐辛子の葉っぱにもほのかな唐辛子の風味がついていてクセになります。収穫時期は唐辛子が成長しきる前がおすすめで唐辛子が小さいうちに葉を収穫するとやわらかくておいしい葉唐辛子を収穫できます。
収穫の目安の葉っぱは葉先までしっかり張った状態のものを選んで収穫しましょう。さらに葉唐辛子は収穫した後鮮度が落ちやすいので早く調理して保存しましょう。葉唐辛子はつくだ煮や煮物におすすめの食材で収穫できるのも家庭菜園ならではの楽しみです。
唐辛子を長持ちさせる乾燥方法
なぜ生の唐辛子があまり出回っていないかというと生の唐辛子は水分量が多くあまり長期間保存ができないのですが収穫した唐辛子は乾燥させることによって長持ちさせることができます。収穫方法によって適した乾燥方法があるのでここからは乾燥方法を紹介していきます。
株ごと自然乾燥
収穫方法で唐辛子の株ごと収穫した場合は株ごと実を下にして軒先などの風通しのいいところにつるして乾燥させておくときれいに乾燥唐辛子を作ることができます。この方法は自宅でドライフラワーをつくる方法と一緒なのでドライフラワーを作ったことがある人はその方法と同じで問題ないです。
摘み取って自然乾燥
唐辛子の実を一つ一つ摘み取って収穫したときの乾燥方法ですがザルなどの上に唐辛子の実が重ならないようにきれいに並べて直射日光の当たらない風通しのいいところで自然乾燥させます。この時中までしっかり乾燥させないとカビが発生する原因になってしまうので注意しながらしっかり中まで乾燥させましょう。
乾燥の見極め方
唐辛子を収穫時期は色や大きさで判断しやすいですが乾燥具合の見極め方はなかなか難しいです。乾燥中は数日ごとに裏表をひっくり返しながら乾燥させるとしっかり乾燥させることができます。唐辛子から水分がなくなると収穫時には張りのあった表面にシワができてきて実を振るとカラカラと音が鳴るようになるのでその音がしたら乾燥完成です。
唐辛子を長持ちさせる保存方法と保存期間
ここまでは唐辛子の収穫時期や収穫後の乾燥方法を紹介してきましたがここからは唐辛子を長持ちさせる保存方法と保存期間を紹介していきます。
生の唐辛子の場合
唐辛子は乾燥させるだけで長持ちさせることができますが収穫後の生の状態でもある程度保存することが可能です。生の唐辛子は乾燥させた唐辛子と違いみずみずしいので家庭栽培したときには生の唐辛子もぜひ楽しんでください。
冷蔵保存
生の唐辛子を保存するのは冷蔵保存がおすすめです。冷蔵保存する際には表面に水分がついていないか確認しましょう。表面に水分がついたまま保存してしまうと痛みの原因となってしまうので表面の水分をしっかりとふき取ってからジップロックなどの袋にいれて野菜室で保存します。そうすることで一週間ほどはおいしい状態で食べることができます。
冷凍保存と解凍方法
生の唐辛子を一週間で食べきるのがむずかしい時は冷凍保存するのがおすすめです。冷凍保存する場合は一本一本個別にラップに包んで保存するのがおすすめです。保存するときは手間がかかりますが使いたいときに必要な分だけ使えるので便利です。使用するときははさみなどで細かく切ってみずにさらしておくだけで解凍できます。
保存期間は3ヵ月~6ヵ月ぐらいもちますがあまり長く寝かせてしまうと味も鮮度も落ちてしまうのでなるべく早く食べましょう。冷凍していて変色してしまったものは鮮度が落ちてる証拠なので食べるのを控えましょう。
乾燥唐辛子の場合
生唐辛子の保存方法を紹介した後は乾燥唐辛子の保存方法を紹介します。スーパーなどで売られている乾燥唐辛子もこの保存方法で保存期間が変わってきますので参考にしてください。
野菜室保存
乾燥させた唐辛子を保存するのは野菜室での保存がおすすめです。乾燥させた唐辛子は密閉できる容器に入れて乾燥剤などと一緒に保存するとより長持ちさせることができます。生の唐辛子同様に水分が大敵になるので冷蔵庫の温度差で水分が付着しないように取り出す際には必要な分だけ素早く取り出すようにしましょう。
冷凍保存
乾燥唐辛子も時間がたつにつれて鮮度が落ちてしまいます。収穫が多く長期間で消費しなくてはならないときには冷凍庫で保存します。ジップロックやラップに包んで保存することによって約1年ほど保存ができるようになります。生の唐辛子と同じで永久的には保存できないのでなるべく早く消化するようにしましょう。
オイル漬け保存
唐辛子の保存方法でぜひ試してほしいのがオイル漬けでの保存です。作り方は簡単で乾燥させた唐辛子の種をすべて取り除きエクストラヴァージンオイルを鍋に入れて火にかけます。オイルが沸騰する前に火からおろしオイル1カップに対して乾燥唐辛子を4~5本入れます。この時唐辛子が黒く変色してしまった時にはオイルの温度が高くなりすぎているので少し冷ましましょう。
唐辛子をいれてしばらく冷ましたら清潔な瓶に入れて保存します。長期間保存できますが、オイルの酸化が進むとオイルのにおいがきつくなってくるので早めに使い切りましょう。
唐辛子は時期をずらしてより多く収穫
家庭菜園で唐辛子をより多く収穫する方法ですが日本では夏以降の暖かい時期であれば種まきの時期をずらすことで収穫時期に変化をつけることができるのでより長い期間唐辛子を収穫することができます。種まきの時期をずらさなくても収穫時期をずらすだけで青唐辛子・葉唐辛子・赤唐辛子と楽しめるのでより多く収穫できます。
唐辛子の栽培は初心者でも作りやすい野菜なので今回の紹介した収穫時期や特徴を参考にぜひ唐辛子の家庭菜園に挑戦していろいろな唐辛子を楽しんでみてください。