きのこはゼロカロリー?ダイエット効果は?まいたけやエリンギ・しめじなど調査
きのこがゼロカロリーという話を聞いたことがあるでしょうか?きのこといえばカロリーの低さから、ダイエット食にも良く取り入れられていますが、決してゼロカロリーというわけではありません。ですがきのこのカロリーと糖質量は確かに低く、ダイエット向きの食材であることは事実です。そんなきのこの中でも、まいたけやエリンギ、しめじを中心に、きのこの持つダイエット効果について調べて紹介します。
目次
きのこはゼロカロリー?
きのこというとカロリーがゼロで、たくさん食べても太る心配のない、ダイエットの味方と言われています。ですが本当にきのこのカロリーはゼロなのでしょうか?この疑問の答えはもちろん「ゼロではありません」が正解です。
確かにきのこはカロリーが低くて糖質の量も少ないため、ダイエットに効果的な食材です。ですがきのこのカロリーは決してゼロではないのです。きのこのカロリーと糖質量のほかきのこの持つダイエット効果も見ていってみましょう。
きのこのカロリーと糖質量
きのこのカロリーと糖質量は一般的に低いといわれていますが、実際の数値はどのくらいなのでしょうか?きのこによっても差があることは考えられますが、カロリー同様に糖質量も具体的な数値はあまり聞きません。まずはきのこの中でも普段よく料理に使われる、エリンギやまいたけ、しめじについて調べてまとめてみました。
まいたけ
まいたけのカロリーは、生のまいたけで100gあたり16kcalです。ただし干すとそのカロリーは大きく跳ね上がり、乾燥まいたけは100gあたり181kcalにもなります。ただし100gの乾燥まいたけの量を考えると、あくまで水分が減って濃縮された分カロリーが上がっただけで、使う量で考えると気にするほどのカロリー差ではありません。
そんなまいたけの糖質量は、100gあたり約0.9gとこちらもかなり低いことがわかります。きのこの低カロリー・低糖質を形にしたようなきのこがまいたけなのです。
エリンギ
エリンギのカロリーは、生のエリンギで100gあたり約24kcalです。まいたけの約1.5倍のカロリー量をもっているのです。では糖質量はどうなのでしょうか?100gあたり約2.6gなので、まいたけの約3倍近い糖質をもっていることになります。こうしてみた場合、カロリーにも糖質量にも、きのこの中で差があることが良くわかります。
しめじ
しめじには複数の種類があり、一般に出回っているものの多くははたけしめじ、ぶなしめじ、ほんしめじなどです。それぞれの生でのカロリーは、はたけしめじが100gあたり18kcal、ぶなしめじが100gあたり18kcal、ほんしめじが100gあたり14kcalとなります。
きのこは茹でるとわずかながらカロリーが上がりますが、しめじはぶなしめじで21kcalになるなど、より上がりやすい傾向があります。ただし元々そこまでカロリーが高いわけではないので、ダイエット向きのきのこであることに変わりはありません。
そんなしめじの糖質量はというと、100gあたり約1.3gとなっています。エリンギと比べても半分の糖質しか含んでいないため、カロリー面だけでなく糖質面でもダイエット向きなのがわかります。
きのこの栄養とダイエット効果
きのこのカロリーと糖質量がいかに低く、まさにダイエット向きの食品であることはわかりましたが、きのこのダイエット効果は何もカロリーの低さだけではありません。きのこにはカロリーの低さに加えて、栄養面でもダイエット効果があるのです。きのこの低カロリー・低糖質以外の、栄養面でのダイエット効果を紹介します。
不溶性食物繊維で便秘の改善
きのこには豊富な不溶性食物繊維が含まれているため、低カロリーなだけでなく腸内の余分なものの排出を促したり、コレステロールの吸収を抑えるなどの効果とともに、便秘を解消してくれます。
きのこに含まれる不溶性食物繊維の便秘解消効果は、腸内の毒素や老廃物を排出するだけでなく、余分なカロリーの吸収も抑えてくれるため、腸内環境が改善されるだけでなくデトックス効果もあるなど、ダイエットには欠かせない成分なのです。
ビタミンB1とB2で脂肪の蓄積を防止
きのこに多く含まれるビタミンB1とビタミンB2は、それぞれカロリー消費に必要不可欠なビタミンです。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換するのに、ビタミンB2は脂肪をエネルギーに変換するのに欠かせない栄養素なのです。
きのこに含まれるビタミンB1・ビタミンB2は、それぞれに体内で糖質や脂質といったカロリー消費に係ることで、体内に脂肪が溜まるのを防いでくれるのです。
ビタミンB類は水溶性ビタミンのため、尿として体外に排出されてしまいます。そのため常に補充していないと不足しがちなビタミンでもあります。逆に過剰摂取による弊害の心配もまず無いため、カロリー消費のためにも積極的に取りたい栄養なのです。
キノコキトサンが脂肪に作用
きのこにはキノコキトサンという特有の成分が含まれています。このキノコキトサンには、食べた食品に含まれる脂質が、体内に吸収されるのを阻害してくれる働きをするといわれているのです。
さらにきのこに含まれるこのキノコキトサンには、体内に入った脂質をカロリーとして代謝してくれるだけでなく、すでに体に溜まってしまった体脂肪までカロリーとして燃焼・排出してくれるため、太りにくく痩せやすい身体を作るサポートをしてくれるため、ダイエットにとても効果的な成分なのです。
きのこのダイエット効果《まいたけ・エリンギ・しめじ》
きのこのダイエット効果は、それぞれのきのこでも違いがあります。きのこによってカロリーが異なるように、きのこに含まれる栄養にも違いがあるからです。そんなきのこのダイエット効果でも注目するべき効果を、きのこの種類別にまとめてみました。
まいたけ:MXフラクションで脂肪の吸収を抑制
きのこの中でもまいたけにしか含まれない栄養に、MXフラクションという成分があります。このMXフラクションには中性脂肪や悪玉コレステロールの分解を促すことで、カロリーとして消費して脂肪の溜まりにくい痩せやすい体にしてくれるだけでなく、動脈硬化の予防にも効果があります。
動脈硬化は身体に必要な栄養が届きにくくなるため、基礎代謝が下がりカロリーの消費量も減ってしまう弊害もあります。きのこの中でもまいたけだけに含まれる栄養だけに、カロリー消費と成人病の予防も兼ねて、積極的に摂取したい栄養です。
エリンギ:カリウムでむくみ解消
きのこの中でもエリンギにはカリウムが多く含まれています。カリウムは細胞の外液に含まれるナトリウムとバランスをとりながら、細胞を正常に維持するだけでなく、余分なナトリウムを体外に排出して血圧を下げたり、体内の余分な水分も排出してむくみの解消にも効果があります。
エリンギにはこのカリウムが豊富に含まれているため、血圧が高めで下げたいときや、むくみに悩んでいて解消したいときにはもってこいのきのこといえるのです。
しめじ:成長ホルモンを分泌させ代謝アップ
きのこの中でもしめじには必須アミノ酸のリジンが含まれています。このリジンには体の成長に係る抗体やホルモン、酵素などを作る材料になるだけでなく、成長ホルモンの分泌を促すなどの効果も持っているのです。
成長ホルモンが分泌されれば筋肉量が増えるため、基礎代謝がアップしてカロリーの消費量も増やすことができます。しめじはカロリーの消費量の多い体作りをサポートしてくれる、ダイエットに嬉しい効果のあるきのこなのです。
きのこダイエットの方法
きのこのダイエット効果には体から余分なものを排出する効果だけでなく、カロリーとなる脂肪の吸収を抑えたり、基礎代謝を上げてカロリーの消費そのものを増やす効果もあります。ではきのこをどう食べれば、より多くのカロリーを消費することができるのでしょうか?
きのこでカロリー消費量を増やし、ダイエットにより効果的なおすすめの食べ方を紹介します。
夕飯に食べる
きのこを食べる時間は日中よりも夜のほうがおすすめです。夜は身体も睡眠に向けてカロリーの消費量も落ちています。夜に食べすぎると太るのはこういった理由もあるのです。そのためカロリーの低いきのこを食べることで、脂質の吸収を抑えて余計なカロリーを摂取する心配も減ります。
さらに成長ホルモンは寝ているときに出るものです。きのこで基礎代謝をアップするのなら、夜に摂取するほうが効率が良いのです。寝ている間にきのこで基礎代謝をアップしてカロリーの消費量を増やすことができるので、きのこを食べるのは夜が一番おすすめなのです。
きのこの種類を組み合わせる
きのこでも種類によって含む栄養には差があります。同じきのこでも基礎代謝を増やしてカロリー消費を上げるきのこと、栄養によってカロリーの消費量を増やすきのこがあるのです。
さらにさまざまな種類のきのこを組み合わせることによって、カロリーの消費を増やす効果だけでなく旨味もアップするので、単にダイエット効果が上がるだけでなく食事としても楽しみやすくなるのです。
栄養成分を逃さない食べ方
きのこの栄養成分を逃すことなく食べるのであれば、煮込み料理や炊き込みご飯、汁物など、流れ出た栄養も全て食べられる料理方法を選びましょう。せっかくの栄養分も摂取できなければカロリー消費を上げることもできません。
きのこに含まれる栄養成分の中でもキノコキトサンは、冷凍することでその量を増やすことができます。キノコキトサンを増やすことでカロリーの消費量を増やし、脂肪燃焼や排出効果も高めることができます。さらによく噛むことでキノコキトサンの効果をアップさせることができます。
ダイエット効果のあるきのこを選ぶ
きのこと一言で言っても、その栄養成分には差があります。ビタミンB類を豊富に含むきのこ類の中でも、さらにまいたけのように脂肪吸収を抑えるものや、エリンギのように余分な水分を排出するもの、しめじのように基礎代謝を上げるものと、きのこごとにも特徴があるのです。
ここで紹介した以外でもひらたけは良質なタンパク質を、なめこはタンパク質の分解・吸収をアップさせる効果があります。いろいろなきのこを上手に組み合わせて食べることで、より美味しくカロリー消費を促すことができるのです。
きのこは低カロリーでも注意が必要?
きのこ自体は低カロリーでも、食べ方によっては健康を害してしまうこともあります。きのこを健康維持やダイエットに取り入れる際の注意点についてまとめてみました。
料理によっては高カロリー
きのこは菌類のため、生では食べられない食材です。また人にはきのこの細胞壁を壊す酵素が無いため、生で食べてもその栄養を取り入れられません。きのこは必然的に加熱調理して食べることになりますが、料理次第ではきのこそのものが低カロリーでも、料理としては高カロリーになってしまうのです。
特にきのこは淡白な味わいのものが多いので、味付けもこってりした濃い味付けになりがちです。さらにきのこは油や調味料を吸収しやすいことから、調理次第で高カロリーになりやすいのです。きのこをダイエットに活かすには、調理方法も高カロリーにならないよう気をつける必要があるのです。
食べ過ぎると便秘に
きのこの食物繊維は便秘の解消に効果的ですが、食べ過ぎると逆に腸内の水分を吸収してしまい、便秘の元になってしまいます。食物繊維も適量のうちは腸内でかさ増しして満腹感を持続させてくれますが、腸内の水分が不足してしまうと便秘になってしまうのです。1日200gまでを目安に食べるのがおすすめです。
天日干しして食べる
きのこを食べる1時間ほど前から天日干しして食べると、きのこの中に含まれるエルゴステロールという成分がビタミンDへと変化します。ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を高めるだけでなく、血中のカルシウム濃度を調節して丈夫な骨を作る効果があります。きのこの健康効果を高めるうえでも天日干しはおすすめなのです。
きのこの低カロリーレシピ
きのこの健康効果とダイエット効果を損なわないためには、レシピのカロリーも注意する必要があることは紹介した通りです。そんなきのこの低カロリーレシピの中から、おすすめの料理レシピをいくつか紹介します。
ごぼうとまいたけのスープ
- ごぼう60g
- まいたけ60g
- 出し汁400ml
- 塩少々
- 醤油少々
- みつば適量
- ごぼうは洗って皮をこそいで、ささがきにします。
- 鍋に出し汁を入れて、そこにごぼうを入れて煮ます。
- ごぼうが柔らかくなったらまいたけを入れて、塩・醤油で味を調えます。お好みで三つ葉を添えて完成です。
エリンギときゅうりの梅肉和え
- エリンギ100g
- 塩適量
- きゅうり1本
- 梅干2粒(お好みで)
- ごま油小さじ1(お好みで)
- エリンギを薄く食べやすい大きさに切り、塩をひとつまみ振ったら軽く混ぜて、600Wのレンジで1分間加熱します。
- きゅうりは千切りにして、塩をひとつまみ振ったら軽く混ぜて、3分ほどおいてから水気を切ります。
- エリンギから出た水分も軽く切ってから、きゅうりと混ぜ合わせます。
- 梅干の種を取り除いたら、梅肉を包丁で叩いて細かくします。
- 3に4を混ぜ合わせたら、仕上げにごま油をかけてサッと混ぜ合わせて完成です。
しめじとしいたけ粉の炊き込みご飯
- お米4合
- しめじ1パック
- エリンギ1パック
- ニンジン1/2本
- A・しいたけ粉末大さじ2
- A・昆布粉大さじ2
- A・酒大さじ2
- A・醤油大さじ2
- A・塩小さじ1/2
- にんじんは千切りにして、しめじは石突を切り落としてほぐします。エリンギは半分の長さに切ってから5mm~1cm幅に切ります。
- 炊飯器の釜に米とAを入れて、水を4合のメモリまで入れて混ぜ合わせます。
- 2に1を加えて軽く混ぜ合わせてから炊きます。
- 炊き上がったらお椀に盛り付けて完成です。
きのこは低カロリーでも食べ過ぎに注意
出典: https://cimo.jp
きのこは低カロリーで腹持ちも良く、ダイエットにも最適な食材のひとつです。ですがいくらきのこがダイエットに良いとはいえ、食べすぎは逆に身体を壊します。目安の量を守りながら、美味しくきのこの健康効果を取り入れてください!