2019年04月17日公開
2024年09月12日更新
塩と砂糖の固まる原因は違う!サラサラに戻す方法と予防する保存方法
塩と砂糖は、気が付くと固まってしまって料理を作る際のストレスになっていませんか?塩や砂糖が固まる原因を知ることで、その悩みも解決するかもしれません。塩や砂糖には、明確にされている固まる原因があります。今回は、そんな塩と砂糖の固まる原因を解明していきましょう。また、湿気や乾燥の関係性、密封容器での保存のメリットや、固まってしまった塩や砂糖をサラサラにする戻し方も含めて紹介していきましょう。
塩と砂糖が固まる原因
塩が固まる原因は湿度変化
塩と砂糖では固まる原因が異なっていることを知っていますか?塩も砂糖も、同じようなタイミングで固まるから同じ原因なのでは?と思う方も多いことでしょう。ですが、塩と砂糖は別物であるように似たような味付けに使用する調味料、見た目も似ていますが、固まる原因は異なるのです。まずは、塩が固まる原因を探っていきましょう。
湿度の高低は関係がない
塩が固まる原因は、湿気にあります。ですが、湿気が高くても低くても塩は固まることはありません。日本は湿気が特に高い国として知られています。それ故に、塩は湿気が高いと固まると思われているのです。
ですが、塩は湿気が高いときには空気に含まれている水分を吸収することで、溶けている状態になるため固まりません。
では、湿気が低いときはどうなのでしょうか?湿気が低いときには、塩に含まれている水分は蒸発し結晶を作る働きを持っています。そのため湿気が低くても塩はサラサラのままなのです。では、なぜ塩は固まるのでしょうか?
湿度の変化が原因
塩は、湿気の高い低いでは固まる性質ではないのを踏まえた上で、なぜ塩が固まるのかというと、塩は湿度の変化に弱いとされています。
そのため、湿気の高いとき、低いときを繰り返して行うことで湿度の高いときには塩の結晶が溶け、湿度の低いときには塩の結晶の水分が飛んでいくというのが蓄積されて、塩は固まるのです。この塩の性質を考えると、湿度の変化に注意する必要があることが分かるでしょう。
砂糖が固まる原因は乾燥と湿気
塩が固まる原因が、湿気であることが分かったところで次は砂糖が固まる原因を見ていきましょう。砂糖は塩と同じように湿気も原因ですが、乾燥も原因に含まれてきます。砂糖が固まる原因を詳しく見ていきましょう。
転化糖とは?
転化糖という存在を知っているでしょうか?転化糖は、砂糖の表面をコーティングしている存在になり、いわば砂糖の完成形ともなるものです。砂糖が固まる原因には、この転化糖が大きく関係しているといわれています。砂糖をコーティングしている転化糖は、砂糖が固まる現象にどのように関係しているのか解明していきましょう。
転化糖が乾燥する
砂糖が固まる原因の多くは、この転化糖が乾燥することによって引き起こされます。転化糖が乾燥することで、砂糖が結晶化してしまい砂糖同士のコーティングが剥がれ固まるのです。転化糖の役割が乾燥によって成り立たなくなるために、砂糖が固まるという症状が起きるのがほとんどでしょう。
そのため、塩は湿気が大敵ですが、砂糖は乾燥が大敵であることが分かります。ですが、砂糖は乾燥だけではなく湿気も大敵なのです。次に、湿気による砂糖が固まる原因を見ていきましょう。
湿気で表面が溶ける
砂糖が固まる理由として、乾燥が大敵であると紹介をしてきました。ですが、砂糖は塩と同様に湿気も大敵なのです。砂糖は、湿気を含むことで表面が溶ける性質を持っています。
塩と砂糖では、実は砂糖の方が保存が難しいといわれています。塩は、湿気の高低に気を付けないといけませんが、砂糖は湿気も乾燥も両方を注意しなければありません。
塩と砂糖が固まるのを防ぐ保存方法
塩が固まらない保存方法
塩の保存には、どのような保存方法を行っていますか?塩の保存には密封容器での保存が一番であるとされています。ですが、塩は日常的に使用頻度の高い調味料であることから密封容器に入れていると使いにくいという方も少なくないでしょう。
ここからは、塩の密封容器での基本の保存方法と、密封容器以外で塩が固まるのを防ぐ保存方法を紹介していきましょう。
基本は密封容器
塩の保存には、必ず密封容器に入れることをおすすめします。塩は湿気の差で固まると紹介をしてきましたが、そんな湿気に左右されることのない密封容器は、塩の保存に適しています。
販売のされている袋のままで保存するのであれば、開封前は好ましいですが、開封をしてから密封袋などに入れて保存するのも好ましくないのです。必ず、プラスチックやガラス瓶の密封容器に移し替えて保存するようにしましょう。
湿気を除くものを入れる
現在では、100円均一にも湿気を除いてくれるアイテムが豊富に揃っています。さまざまな、湿気を防いだり除くアイテムが販売されていますが、その中でもおすすめなのが、珪藻土でできたアイテムです。
珪藻土は、湿気を吸収する効果を持っていることから、塩及び砂糖のように湿気に弱い調味料におすすめされています。密封容器にはもちろんのこと、密封容器ではない容器に致し方なく保存する場合には、珪藻土のアイテムを使用するのが好ましいでしょう。
塩で炒った米粒を入れる
塩の中に、お米が入っているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?今はさほど見かけることが少なくなりましたが、塩の湿気を取るという点でこの炒ったお米を塩に入れることで、湿気の差を防ぐとされています。昔ながらの喫茶店などには、今もまだこの方法を取り入れているお店も多いです。
現在では、湿気の差をなくすよう湿気の調節のできるアイテムが増えていることから、炒ったお米を塩に入れる方は少なくなりましたが、昔からの知恵ということもあり、取り入れてみるのもひとつの方法でしょう。この炒ったお米はボトル状の塩に特におすすめできます。
砂糖が固まらない保存方法
塩と同様に、砂糖も使用頻度の高い調味料です。煮物など、日本の食卓には欠かすことのできない味付けのひとつでしょう。そんな砂糖も、塩と同じように固まるのを防ぐ保存方法を見ていきましょう。すぐに試すことのできる方法になるためサラサラの砂糖を保ちたい方は、取り入れてみましょう。
購入したままの状態
購入したままの状態は、封を開けていない砂糖を指します。ですが、すぐにでも使用をしたい場合には開封と共に砂糖は湿気と乾燥が迫ってくるのです。
そのため、使用する場合はこれまで使っていた砂糖が全て無くなったのを確認した後に、補充を行うのが好ましいでしょう。封を開けた場合は、そのまま袋に入れておくことで固まるため、密封容器に移動させるのが好ましいといえます。
密封容器で保存
砂糖も、塩と同様に密封容器で保存をすることで湿気と乾燥を妨げる効果を発揮します。密封容器に入れておくことで、砂糖の水分を守る働きをします。砂糖に含まれている水分を逃さないためにも、開封をした砂糖は必ず密封容器に入れて保管するようにしましょう。
現在では、密封容器は100円均一でも手軽に購入することができます。そのため、現在密封容器を使っていない方でもすぐに取り入れることができるでしょう。より効果を高めたい方は、ガラス製の容器を使用するのをおすすめします。
顆粒砂糖と合わせる
同じ砂糖の種類の中には、料理に使用する粒子の細かい砂糖の他に顆粒砂糖というものが存在します。顆粒砂糖は、通常の砂糖に比べると粒が大きいのが特徴です。顆粒砂糖は、通常の砂糖に比べると固まりにくい性質を持っています。その性質を利用することで、砂糖が固まるのを防ぐ働きを期待できるといわれています。
冷蔵庫で保存する
砂糖は知っている通り熱に弱いとされています。熱を加えると、砂糖は溶けるというのは基本でしょう。そのため夏場など室温も高くなり、特に砂糖が保存されているキッチンでは調理を行うことで部屋の中でも温度の高い場所になります。
そんな温度の高くなる夏場のキッチンは、砂糖が溶けて固まりやすいのです。夏場に関わらず、冬場でも火を使うキッチンに砂糖を置いておくことで熱せられてしまう可能性もあるため、冷蔵庫で保存をすることで砂糖の固まるスピードは格段に下がることでしょう。
マシュマロを入れる
この方法には驚く方も多いですが、砂糖の中に数個のマシュマロを入れておくことで湿気を保たせる効果を発揮します。
マシュマロが役立つの?と疑問に思われるかもしれませんが、手軽にできる砂糖の固まるのを防ぐ方法としても有名なアイテムなのです。マシュマロは、ある一定の期間を過ぎたら適度に取り換えるなどして、清潔を保つようにしましょう。
珪藻土スプーンを使う
塩でも紹介をしたように、珪藻土のアイテムは砂糖にも使うことができます。現在では、珪藻土の砂糖や塩に使うアイテムはデザイン性も高くなっており、珪藻土ひとつとってもインテリアとして扱われています。その中でもおすすめなのが、珪藻土でできたスプーンです。
砂糖や塩には、スプーンが必須ですが珪藻土でできたスプーンは、スプーンとしての用途はもちろんのこと、容器内の湿気を適度にコントロールする働きを持っていることもありおすすめされています。一石二鳥の役割を持つ、珪藻土スプーンをぜひ使用してみてはいかがでしょうか?
塩と砂糖が固まった時サラサラに戻す方法
塩をサラサラに戻す方法
固まるのを防ぐ方法を試す前に、すでに家にある塩が固まってしまっている場合には、まずはサラサラの状態に戻すことから始めてみましょう。サラサラの塩への戻し方は意外にも簡単な方法ばかりなのです。戻し方を参考にして、まずは塩を元の状態へ戻してから保存方法を試してみましょう。
電子レンジで加熱する
塩が固まった場合の戻し方として、電子レンジを使用する方法があります。固まっている状態の塩を電子レンジに2分~かけることによって、水分が蒸発することで塩の湿気を無くす働きがあります。
塩を電子レンジで加熱する場合に、ラップなどを使用してしまうと蒸発した水分が再度塩に戻ってしまうため、ラップなどは使用せずに行いましょう。
フライパンで炒る
電子レンジと同じ要領で、フライパンで塩を加熱するのも効果的な戻し方です。焦げてしまうと、塩は元には戻らないので弱火で様子を見ながら炒るようにしましょう。火加減には注意が必要です。また、油をひいてしまうと塩が油を吸収してしまうので、油はひかずにしっかり水分を落としたフライパンを使用しましょう。
加熱した後の保存の注意点
サラサラに戻った塩は、再度保存をするときには冷暗所などで保存をすることをおすすめします。何度も、戻したり固まったりを繰り返すことで塩は劣化してしまう可能性も否めません。そのため、一度戻し方を試した塩は再度固まってしまう前に使用するようにしましょう。
砂糖をサラサラに戻す方法
塩の戻し方を紹介してきましたが、砂糖の戻し方も知りたい方も多いことでしょう。ここからは、砂糖をサラサラにする戻し方を見ていきましょう。砂糖と塩では、固まる原因が違うことから戻し方も少々異なります。塩と砂糖のどちらも戻す場合には、適切な戻し方でサラサラに戻しましょう。
湿らせたキッチンペーパーを挟む
砂糖を戻すのに、一番手軽な方法として知られているのが湿らせたキッチンペーパーを、砂糖の入っている容器の蓋に挟み込むだけの簡単な方法です。適度に湿らせたキッチンペーパーを、蓋に挟んでしばらく放置することで、砂糖に対して湿気を与えます。
湿気を与えて大丈夫なのか、と疑問が浮かびますが、砂糖に湿気を与えることによって砂糖の固まってくっついていた粒子が緩みます。そのため、サラサラの状態に戻るのです。
霧吹き・水を一滴垂らす
砂糖が固まる原因の多くが、乾燥によるものです。そのため、水もしくは霧吹きで水気をプラスすることで砂糖の乾燥が緩和され粒子が離れやすくなります。この方法で注意したいのが、水のかけすぎには要注意です。
水をかけすぎてしまうと、砂糖は溶けだし元の姿に戻すことは無謀になるでしょう。そのため、砂糖の様子を伺いながら、水や霧吹きで水分を与えるようにしましょう。
電子レンジで加熱する
塩と同様に、砂糖も電子レンジを使用する方法があります。電子レンジで、30秒ほど様子を見ながら加熱をすることで、湿気による固まりが緩和されます。電子レンジでの加熱のしすぎは、砂糖を溶かす原因にもなるため必ず様子を伺いながら電子レンジにかけるようにしましょう。
また、この電子レンジを使った戻し方は上白糖以外の砂糖に効果的です。砂糖の種類にも注目するようにしましょう。
塩と砂糖が固まる原因と戻す方法の参考に
塩と砂糖が固まってしまうと、料理の際に小さなストレスになりかねません。塩と砂糖には、固まる原因がしっかりと明確にされています。防ぐ方法もあるため、料理を作る際にストレスフリーになるように、塩と砂糖の保存には注意を計りましょう。
すでに、固まってしまった塩や砂糖を使用している場合には、今回紹介をしたサラサラの状態への戻し方も参考にしてみてください。