2019年03月22日公開
2024年09月09日更新
ライ麦パンのカロリーと糖質!糖質制限ダイエット向きな低GIパン?
ライ麦パンはカロリーは高いと言われていますが、ダイエット効果も高いパンとして注目を集めています。ですがライ麦パンとはいえパンはパン、ダイエット中には食べ方を変えても太りやすいと思っていませんか?ライ麦パンにはダイエットに効果的な栄養素が豊富なだけでなく、GI値が低いために糖質制限ダイエットにも向いているパンなのです。そんなライ麦パンのカロリーを他の全粒粉パンなどと比較するだけでなく、おすすめのレシピや糖質制限ダイエットを成功させる食べ方の注意点もまとめてみました。
目次
ライ麦パンのカロリーを知って賢く食べよう!
ライ麦パンに限らずダイエット中にパンのカロリーを見たときに、あまりの高さにびっくりした人は多いことでしょう。ですがダイエット中だからといって、パン全てを諦める必要はありません。ライ麦パンのカロリーとその特徴を知れば、ダイエット中でもパンを食べて痩せることもできるのです。
ライ麦パンのカロリーとその特徴を知って、ダイエット中の食べ方の注意点を守り、ライ麦パンのダイエット効果をあげる食べ方を紹介します。
ライ麦パンのカロリーと糖質
ライ麦パンのカロリーは一体どのくらいで、糖質はどれだけ含んでいるのでしょうか?まずはライ麦パンそのものについてまとめてみました。
ライ麦パンとは?
ライ麦パンとは別名「ドイツパン」や「黒パン」とも呼ばれている、茶色い色をした固めのパンのことです。原料となるライ麦は、寒い地域や痩せた土地にも強い耐性のある穀物で、小麦の栽培に向かない東欧地域や北欧の寒冷地域が主な栽培地になっています。
そんなライ麦を使ったライ麦パンは独特の酸味のあるパンで、ライ麦の殻が多く含まれれば含まれるほど、黒っぽい色になります。また天然酵母で発酵させるため固めになり、噛み応えのあるパンになります。そんなライ麦パンのカロリーと糖質量は、どのくらいになるのでしょうか?
カロリー/糖質
ライ麦パンのカロリーは、食品成分表では100gで264kcalとなっています。100gと言うとピンとこないかもしれませんが、食パンで言うと2枚弱くらいと思ってもらえばいいでしょう。
ですが同じ量でもライ麦100%の全粒粉で作ったライ麦パンでみると、100gあたり約190kcalまで下がります。このことからダイエットには全粒粉のライ麦パンがベストということになります。
ではライ麦パンの糖質量はどうなのでしょうか?ライ麦パンには100gあたり糖質が約47g含まれています。このことからライ麦パンは約半分が糖質ということになります。またバターやマーガリンどころかジャムなどを使うとさらに高糖質になってしまうのです。
他のパンとカロリー/糖質を比較
ライ麦パンのカロリーや糖質量は、やっぱり思ったとおりに高いと感じた人もいることでしょう。ではライ麦パンと他のパン類と、カロリーや糖質量を比較した場合はどうなのでしょうか?
まずカロリーですが、全粒粉のライ麦パンのカロリーと小麦全てを挽いて作った全粒粉のパンを比較した場合、全粒粉のパンのカロリーは100gあたり約247kcalです。また一般的なパンの中にくるみを入れたくるみパンと比較すると、くるみパンのカロリーは100gあたり約320kcalとかなりの高カロリーです。
ではライ麦パンと先の全粒粉のパンやくるみパンと糖質量を比較してみると、全粒粉パンが100gあたり約6g、くるみパンは約40g含まれています。このことから糖質量を比較した場合は、ライ麦パンが一番多いのです。
ライ麦パンは低GI値で糖質制限ダイエットに向いている?
ライ麦パンは他のパンとカロリーや糖質量を比較した場合、カロリーこそ低めなものの高糖質で、一見ダイエットには不向きに見えます。ですがライ麦パンには他のパンと比較したとき、もっともダイエットに適したパンと言えるのです。
カロリーこそ低めなものの高糖質であるライ麦パンが、他のパンと比較して糖質制限ダイエットに向いている理由を紹介していきます。
糖質とは?
ライ麦パンが他のパンと比較して高糖質であることは紹介しましたが、そもそも糖質とは一体何なのでしょうか?よく糖質と炭水化物を一緒に扱うことがありますが、正確には炭水化物から食物繊維を引いた残りを糖質と言うのです。
糖質はブドウ糖に分解されて吸収されて、体を動かすためのエネルギーとなるのはもちろんのこと、唯一脳が働くためのエネルギー源となる、とても大切な栄養素でもあるのです。そのため糖質は人が生きていくために欠かすことのできない栄養素でもあるのです。
糖質制限ダイエットとは?
糖質制限ダイエットというものを聞いたことがある人は多いことでしょう。この糖質制限ダイエットとは、要は「摂取する糖質量を減らすダイエット法」のことです。食べ物から摂取する糖質量を減らせば、脂肪として体内に溜め込まれたエネルギーが消費されるというものです。
この糖質制限ダイエットでの注意点は、炭水化物そのものを避けすぎて、食物繊維の摂取量も減ってしまうことです。食物繊維の摂取量が減れば腸内環境が悪化し、便秘や肌荒れなどのさまざまな健康被害が起こってしまいます。
さらに糖質制限ダイエットで炭水化物を食べるときには、糖質オフの炭水化物を食べるようにする必要があります。本来糖質制限ダイエットは糖質をカットしていくのが正しいやり方だからです。ではなぜ高糖質のライ麦パンが、糖質制限ダイエットに向いているというのでしょうか?
糖質とGI値の関係
ライ麦パンが他のパンと比較して高糖質であるにもかかわらず、糖質制限ダイエットに向く理由はGI値の低さにあります。GI値とは「グリセミックス・インデックス」の略語で、各食品を食べたときの血糖値の上がりやすさを数値化したものです。
GI値の高い食品を食べると一気に血糖値が上昇し、インスリンの分泌を活発化させて太りやすくなります。なぜならインスリンは各細胞にブドウ糖を取り込む作用があるため、余ったブドウ糖は脂肪細胞に溜め込んでしまうのです。
逆に低GI値の食品を食べると血糖値の上昇も穏やかになり、インスリンの分泌量も抑えられて太りにくくなるというわけです。どんなにカロリー計算をしても、GI値が高く血糖値を急激に上昇させる食事を続けていれば、低カロリーな食事をしていても太ることもあるのです。
では糖質制限ダイエットに向くほど低いという、ライ麦パンのGI値は一体いくつなのでしょうか?
ライ麦パンは低GI値でダイエットに相応しい
ライ麦パンの注目のGI値は50~58です。GI値は55以下が低GI値食品、56~69の間が中GI値食品、70以上を高GI値食品に分けています。ライ麦パンは低GI値~中GI値の食品ということになります。
このGI値の差は全粒粉のライ麦パンでも、どれだけライ麦の殻を含んでいるかでも変わります。つまり全粒粉のライ麦パンでも、より黒いライ麦パンのほうがGI値が低いということになります。
ライ麦パンと並ぶ低GI値のパンは全粒粉パンの50だけです。普通の食パンにいたってはGI値91という高GI値食品になってしまいます。このことからもライ麦パンは糖質制限ダイエットに向いた、優れた低GI値食品と言えるのです。
ライ麦パンの栄養やダイエット効果
ライ麦パンはカロリーや糖質量は高いものの、低GI値でダイエットに向いている食品であることは紹介したとおりです。ではライ麦パンには一体どんな栄養が含まれているのでしょうか?
実はライ麦パンにはカロリーの高さをカバーできるだけの優れた栄養が豊富に含まれているのです。そんなライ麦パンの栄養についてまとめてみました。
食物繊維が豊富で便秘解消
ライ麦パンをカロリーや糖質量だけで見ると手が出しにくいように見えますが、ライ麦パンには食パンと比べて約1.5倍もの食物繊維が含まれていると言われています。
食物繊維は腸内環境を整えて便秘を解消するのにも欠かせない栄養素のひとつです。ダイエット中には何かとなりやすい便秘を、ライ麦パンに含まれる食物繊維が解消してくれるのです。
グルテンフリー
ライ麦パンのカロリーや糖質量以上のメリットとしては、グルテンを含む小麦を使った全粒粉パンと違い、ライ麦パンの原料であるライ麦はグルテンを含まないため、ライ麦の全粒粉で作ったライ麦パンはグルテンフリーである点です。
グルテンフリーのパンを探している人にとっては、ライ麦100%のライ麦パンは、ぴったりのパンと言えるのです。
ビタミンB1が豊富に入っている
ライ麦パンには摂取した糖質を代謝するのに必要な栄養素である、ビタミンB1も豊富に含まれています。そのため高糖質でも、低GI値のために緩やかに吸収された糖質をどんどんビタミンB1で代謝してしまうため、ダイエットに効果的なパンと言われるのです。
全粒粉はミネラル摂取も可能
ライ麦パンの中でも全粒粉で作ったライ麦パンは、身体に必要な栄養素であるミネラル分も豊富に含んでいます。全粒粉のライ麦パン100gあたりにつき、マグネシウムが100mg、鉄分が3.5mg、マンガンが2.15mg、銅が0.44mg含まれているのです。
ミネラルは身体を作ったり、健康を維持するのに欠かせない栄養素です。そんなミネラルも精白してしまうと約半分~1/5にまで減少してしまいます。必ず全粒粉のライ麦パンを選びたいものです。
噛む回数が多い
ライ麦パンは他のパンと比べても固いため、自然とよく噛んで食べることになります。そのため唾液の分泌が促されて消化酵素のアミラーゼの働きにより、食べ物の糖質が分解されて消化吸収が良くなります。
ライ麦パンは噛んだ刺激と血糖値の上昇で満腹中枢が刺激されやすいため、少量でも食べるのに時間がかかるだけでなく食欲を抑えながら満足感も得やすいのです。
ライ麦パンを食べる際の注意点
ライ麦パンのダイエット時の食べ方には、いくつか注意点があります。この食べ方の注意点を守るかどうかでも、ダイエットの成功率が変わってくるだけでなく、場合によっては健康にも悪影響が出るのです。ライ麦パンの食べ方の注意点についてまとめてみました。
小麦粉が混ざっていないものを選ぶ
出典: https://belcy.jp
ライ麦パンを選ぶときの注意点は、小麦粉の混ざっていないライ麦100%のライ麦パンを選ぶことです。小麦粉の混ざったライ麦パンはその分柔らかく色も白くなりますが、GI値が上がるだけでなくグルテンも含むようになります。
原材料名に強力粉や小麦粉と書かれているものは、グルテンを含みGI値も高いライ麦パンなので、注意点を守って避けて選ぶようにしましょう。
水分摂取を怠らない
ライ麦パンを食べるときのもうひとつの注意点は、ライ麦パンに豊富に含まれている食物繊維にあります。食物繊維は水分を吸収する性質があるため、十分に水分摂取をしないと逆に便秘になってしまうことがあるのです。ライ麦パンを食べるときには十分に水分を摂るように気をつけましょう。
ライ麦パンの食べ方やレシピ
ライ麦パンの注意点を守った食べ方をすることも大切ですが、ダイエット中にはストレスを感じない食べ方をすることも大切です。ライ麦パンをストレスを感じることなく美味しく食べるためには、レシピを工夫することも大切なのです。
低GI値のライ麦パンの特長を活かしたおすすめのレシピを、基本のレシピと共に紹介しましょう。
全粒粉ライ麦パンの基本レシピ
ライ麦パンの食べ方としておすすめなのは、朝食に取り入れて朝からしっかりと満足感を得る食べ方です。朝食で満足できないと、お昼でついつい食べ過ぎてしまいます。お昼にどんなレシピの料理を食べるかで、ダイエットにも支障が出てしまいます。
ライ麦パンをダイエットに取り入れるときには、サンドイッチレシピがおすすめです。サンドイッチは間に挟むものでGI値や摂取できる栄養の調節だけでなく、さまざまな味を楽しめる優れたレシピだからです。そんなライ麦パンを使ったおすすめサンドイッチレシピを紹介します。
クリームチーズを使ったベジサンド
- ライ麦パン4切れ
- クリームチーズ適量
- トマト2切れ
- クレソン(茎を取ったもの)適量
- ピクルス適量
- ライ麦パンのスライスにクリームチーズをたっぷりと塗ります。
- 1にトマト・クレソン・ピクルスを乗せてサンドしたら完成の、とってもお手軽なレシピです。
生ハムを使ったライ麦パンのサンドイッチ
- ライ麦パン2枚
- ゆで卵1個
- 生ハム8枚
- スライスチーズ2枚
- きゅうり1/2本
- バジル(無くても可)少々
- 塩コショウ少々
- パンを軽くトーストしてマーガリン(分量外)を塗っておきます。
- マーガリンを塗った2枚のパンの上に生ハムとチーズを半分ずつ敷いていきます。1枚のほうにはさらにスライスした卵を乗せて、軽く塩コショウをします。生ハムの塩分を考えて控えめがおすすめです。
- きゅうりをスライスしたら力いっぱい握って、水分を絞り出します。きゅうり同士が固まって1つになるくらいまでしっかり絞ったら、卵の上にバランスよくのせます。
- 2枚のパンを具材が中になるように重ねたら、クッキングシートで包みます。真ん中を包丁で切ったら完成の、ちょっとおしゃれなサンドイッチレシピです。
ライ麦パンは低カロリーでダイエットにも最適!
ライ麦パンはカロリーや糖質量は高いものの、低GI値で必要な糖質をとりつつダイエットしやすい食品です。ライ麦パンの選び方や食べ方に注意点はありますが、ダイエット時には不足しがちな栄養素や食物繊維も豊富で、レシピも工夫しやすいライ麦パンで、上手にダイエットを始めてみませんか?