イノシシ肉(ジビエ)の美味しい食べ方とレシピ!下処理の方法は?

イノシシ肉をはじめとしたジビエは美味しいと今とても人気があります。しかし下処理をしっかりしないと臭みが取れずせっかくの美味しさを味わうことができません。中でもイノシシ肉は、ぼたん鍋などにすればその味は絶品。やみつきになってしまいます。そんな美味しいイノシシ肉の下処理から臭みの取り方、調理方法などを詳しく説明、また食べやイノシシ肉の食べ方の注意点やレシピなどを紹介していきます。

イノシシ肉(ジビエ)の美味しい食べ方とレシピ!下処理の方法は?のイメージ

目次

  1. 1イノシシ肉(ジビエ)を食べたことがある?
  2. 2イノシシ肉はどんな味?
  3. 3イノシシ肉の臭みを消す下処理方法
  4. 4イノシシ肉の美味しい食べ方おすすめレシピ
  5. 5イノシシ肉を調理する際の注意点
  6. 6イノシシ肉(ジビエ)の下処理を覚えて調理してみよう!

イノシシ肉(ジビエ)を食べたことがある?

イノシシ肉をはじめ、ジビエと聞くと、野生味が強く臭みが強く苦手という人もいますが、きちんとした下処理を行っていれば臭みもなく、味わい深い美味しいお肉です。しかし、スーパーなどで販売されていることも滅多にないため、食べたことが無い人も多いのがイノシシ肉などジビエです。

イノシシ肉はどんな味?

イノシシ肉とは、別名「ぼたん肉」と呼ばれるほど赤身と脂身の色が鮮やかなジビエです。つまりぼたん鍋とはイノシシ肉を使ったものです。味は豚肉を濃厚にしたようで、煮込んでも硬くなりません。また脂身も甘みがあるのにあっさりとしているので、きちんと下処理や調理されたイノシシ肉は他にない美味しいお肉です。

バラ

イノシシ肉でも脂身がもっとも多いのがバラ肉です。イノシシ肉のバラ肉といえば脂身の甘さが特徴です。臭みが無く、噛むほど脂身の味が口の中に広がるバラ肉は、イノシシ肉好きの間では一番美味しい部位とも言われています。また、ジビエ独特の臭みがとても少ないのが特徴です。

モモ

イノシシ肉の味そのものを味わいたいという人向けなのが、モモ肉です。バラ肉と比べると脂身が少なく、調理しやすいのが特徴です。適度な脂身と赤身のバランスが良く、濃厚な豚肉のような味わいです。コラーゲンも豊富なので女性にぴったりです。

ロース/肩ロース

ロース肉といえばジビエの定番の部位で、イノシシ肉でも同じです。ロース肉はモモ肉と比べると脂身が多いのですが、しつこくありません。また赤身の味もしっかりしているのでぼたん鍋などに向いています。味も濃厚なだけでなく上品さもあり、中でも背脂はイノシシ肉の脂身の中でももっとも美味しいといわれています。

イノシシ肉の臭みを消す下処理方法

イノシシ肉などジビエは、野生のためどうしても臭みが気になってしまいます。そのため下処理をしっかりしなければいけません。この下処理で手を抜くと調理をしても臭みが気になってしまい、せっかくの美味しいイノシシ肉を味わうことができません。イノシシ肉が手に入ったら、まずやらなければいけない下処理について説明します。

用意するもの

イノシシ肉が手に入ったらまず行わなければいけない下処理が血抜きです。捕獲後、大体において血抜きはしてありますが、再度行うことで臭みを消すことができます。下処理を行うときに必要なものは、イノシシ肉が入るボウル(無ければ鍋)、たっぷりの水、塩の3つとどの家庭にもあるものばかりです。

血抜き

イノシシ肉の血抜きのやり方はとてもシンプルです。ボウルにイノシシ肉と水、塩大さじ1を入れてもみ洗いを行います。水を捨てて同じことを2~3度繰り返せばOKです。塩で肉に含まれている血液を抜き取り、臭みの原因となっている血を抜いていくという方法です。しっかりもみ洗いすることで、肉の中に含まれている血液が出て行きます。

茹でたあとの洗い方

もみ洗いしたイノシシ肉は鍋に入れて、白っぽくなるまで茹でてください。茹でた湯を捨て、新しい湯で洗い流していきましょう。こうすることで臭みと余分な脂身を洗い流すことができます。また茹でる前に日本酒やワインなどに一晩漬け込んで茹でるという下処理の方法もあります。この場合、酒をしっかり洗い流すことが必要です。

ポイント

イノシシ肉の臭みをとる下処理のポイントは、しっかり水洗いして、血抜きをすることと、茹でることです。茹でてお湯で洗うとせっかくの脂身が溶けてしまいもったいないと思いがちですが、同時に臭みも流れていっているので、手を抜かずにしっかり行いましょう。

また酒などに一晩つければ肉質もやわらかくなるので、すぐに食べる場合ではない限り酒に漬けることも大切なポイントです。日本酒やワインが無い場合はビールを全体に降りかけても臭みが消えます。酒に漬ける場合は、酒をしっかり洗い流しましょう。

イノシシ肉の美味しい食べ方おすすめレシピ

イノシシ肉というと鍋やローストなどが有名ですが、ほかにもおいしい料理がたくさんあります。ベーシックな鍋のレシピから洋食のレシピまで、イノシシ肉の美味しい食べ方を紹介します。

シシ鍋(牡丹鍋)

  • 猪肉200g
  • 白菜適量
  • レンコン適量
  • 小芋(サトイモ)適量
  • ニンジン適量
  • シイタケ適量
  • エノキ茸1束
  • ゴボウ1/3本
  • コンニャク中1
  • 粉山椒適量
  • 白味噌大さじ3
  • 赤味噌大さじ3
  • みりん大さじ2
  • 砂糖大さじ1
  • 日本酒大さじ5
  • 昆布1枚
  • 鰹節ひとつかみ
 
  1. 鍋に昆布と鰹節を入れて出汁をとる
  2. イノシシ肉に粉山椒をまぶしておき、野菜は食べやすい大きさに切る
  3. コンニャクはあく抜きをして一口大くらいに手でちぎり、ゴホウはささがきにする
  4. 出汁が入った鍋に白味噌と赤味噌を入れて溶かし、日本酒、砂糖、みりんを入れて味噌出汁を作る
  5. 出汁が沸騰したらイノシシ肉、火が通りにくい野菜の順番でいれ煮たらできあがり

イノシシ肉の代表的なレシピといえば、やばり牡丹鍋です。ロース肉を使って鍋にすれば、脂身の美味しさを堪能することができます。またイノシシ肉にあらかじめ粉山椒をまぶし、味噌で味付けすることで、ジビエがもつ気になる匂いはなくなります。また味噌ではなくしょうゆで味付けする食べ方もあるので工夫してみてください。

猪肉チャーシュー(焼猪)

  • シシ肉500g
  • 生姜5g
  • 酒大さじ1
  • 砂糖大さじ1
  • しょうゆ 大さじ6
  • 砂糖 大さじ6
  • みりん大さじ6
  • 酒大さじ6(甘めの味が好みの人は蜂蜜を加えてもOK)
 
  1. イノシシ肉はタコ糸などでしっかり縛る(塊肉の場合でも縛ってください)
  2. イノシシ肉の表面を軽く焼く
  3. 鍋に焼いたイノシシ肉と生姜とひたひたになるまで水を入れ中火で30分ほど煮て灰汁をとる
  4. 鍋に砂糖、しょうゆ、みりん、酒を入れる
  5. 落し蓋をして2時間ほど弱火で煮たら出来上がり(途中、満遍なく味が行き当たるよう肉を転がす)
 

イノシシ肉は長時間煮ても硬くならないのが特徴です。レシピのポイントは弱火でコトコトと煮ることで、びっくりするほど柔らかなチャーシューが出来上がります。チャーシューは一晩寝かせたほうが美味しくなります。そのままでもラーメンなどに入れてもOK。好みの食べ方で楽しんでください。

イノシシ肉のアヒージョ

  • 猪肉200g(部位は好み)
  • にんにく2~3粒
  • マッシュルーム4~5個
  • エリンギ2本
  • ブロッコリー1/3個
  • プチトマト4~5個
  • オリーブオイル適量
  • 鷹の爪好みで
  • ローズマリー好みで
  • 塩コショウ適量
     
  1. イノシシ肉を一口大に切り、塩コショウしておく
  2. 野菜も一口大に切る、プチトマトはそのままで
  3. オリーブオイルに潰したにんにくとイノシシ肉、プチトマト以外の野菜を入れ鷹の爪、ローズマリー、塩を入れる
  4. 全体に火が通ったらプチトマトを入れて火を通してできあがり

スペイン料理を代表するアヒージョもイノシシ肉の美味しさを堪能できる食べ方です。とても簡単なレシピなので、キャンプなどの時に作ればおしゃれで、女性受け間違いなしのメニューです。鷹の爪が苦手な方はなくても大丈夫です。

イノシシ肉を調理する際の注意点

鍋などをはじめ、色々な食べ方が出来てとても美味しいイノシシ肉ですが、下処理や調理を行う場合、いくつかの注意点があります。意外と知られていないこともあるのでこの注意点はしっかり覚えて調理を行ってください。

寄生虫

まず、注意点としてあげられるのが寄生虫です。イノシシ肉などジビエは野生の動物の肉、つまり色々なものを食べて自然の中で生きてきました。そういった動物の肉には寄生虫がいるといわれています。これはイノシシ肉も同様です。イノシシ肉に高確率でいるといわれている寄生虫は人に感染する厄介なものなのです。

なかでも住肉胞子虫といわれる寄生虫は人に食中毒や下痢、出血性大腸炎などを引き起こします。ジビエを調理する際はこれら寄生虫がいるということを理解してください。

E型肝炎ウイルス

続いての注意点はウイルスです。中でもE型肝炎ウイルスは食事によって感染することが多いといわれています。ウイルスの保有率は30%ともいわれ、動物から人へ感染する人獣共通感染症と捉えられています。厚生労働省をはじめ、各県でもジビエを食べるときの注意点としてE型肝炎ウイルスの感染があげられているほどです。

寄生虫などは長時間冷凍することで死滅するケースがありますが、ウイルスは死滅しないため、イノシシ肉を食べる場合、生は決して食べてはいけません。

しっかり加熱をする

イノシシ肉を食べる場合の注意点として寄生虫とE型肝炎ウイルスをあげましたが、これらは加熱することで感染を避けることが可能です。たとえば下処理の時点で茹でこぼしを呼ばれる加熱処理によって寄生虫やウイルスを死滅させる、もしくは赤い部分がなくなる(中心部)までしっかり火を通してしまうなどです。

また、下処理に使った調理器具も湯煎する、消毒するなどし、感染を防ぐことが大切です。捕獲されたばかりのイノシシ肉は確かに新鮮ですが、新鮮=安全という考え方はジビエには通用しないということを注意点として意識してください。

イノシシ肉(ジビエ)の下処理を覚えて調理してみよう!

イノシシ肉などジビエの下処理は手間がかかりますが、その分調理したときは臭みなどなく、肉本来の美味しさが堪能できます。下処理のやり方をしっかり覚えて、美味しいイノシシ肉料理にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?

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