カレーリーフはどんな香辛料?使い方・特徴や代用品など
カレーリーフとはどんな香辛料か知っていますか?名前の通りカレーによく使われるスパイスですが、特にインド料理には欠かせない定番のスパイスとして使用されています。薫り高く料理の味を引き立てる反面、最も良いとされる生葉は日本では入手しにくく、ローリエなどで代用されることもあります。今回はそんなカレーリーフについて、その特徴や使い方、効能や副作用、カレーリーフの育て方まで詳しく紹介していきます。
カレーリーフの使い方や特徴が知りたい!
主にカレーに使用されるカレーリーフですが、あまりその名前を聞いたことがない方も多いのではないでしょうか?カレーリーフとは一体どんな特徴があり、どんな使い方をされているのか、そのさまざまな体に良い効能や副作用なども合わせて紹介していきます。
カレーリーフの特徴
まずカレーリーフとは、一体どんな特徴を持ったスパイスなのでしょうか?カレーリーフの原産国や特徴、香りや味などを紹介します。
どんなスパイス?
カレーリーフは、カレーノキ、別名オオバゲッキツやサンヨウザンショウと呼ばれるミカン科の常緑樹の葉です。高さ4~6mほどの木で、白くて小さい花を咲かせ、黒い実をつけますが種には毒があります。
インドの家庭ではたいてい自家栽培しており、生の状態で使用するのが最も良いといわれていますが、日本で入手するのは難しく、幻のスパイスとも呼ばれます。
原産国や特徴
カレーリーフの原産国はスリランカとインドで、葉をこするだけでも芳醇な香りが漂います。独特の香りがあることから、カレーなどの料理の風味づけに利用されます。
また葉がよくしげるため生垣としても利用されます。日本では乾燥した葉しか手に入りにくいですが、最近では需要が増えてきており、苗を育てたりして生の葉を入手しているようです。
香りや味
芳しい独特の香りを放ち、柑橘系の香りと、カレーのようなほのかにスパイシーな香りを持っています。スリランカや南インドでは料理の香り付けに利用され、マレーシアでも南インド系の料理に使用されます。
葉は乾燥させると香りが弱まり、味は全くありません。生のままを使用するのが最も香りがよく、葉のまま他の香辛料などと油で炒めたり、サンバールなどの味付けに使用する香辛料粉末も調合されます。
カレーリーフの使い方
カレーリーフは定番のカレーを代表とした南インド料理のほかにも、さまざまな使い方で利用されています。ここではカレーリーフのいろいろな使い方や、手に入らない場合の代用品について紹介します。
定番はカレー
この間作った「イカと鶏キーマ」。イカのカレー大好きなんです。フレッシュなカレーリーフとの相性も最高。#カレー #curry #yauyaucurry pic.twitter.com/ESXYifoQA0
— CURRY&SPICE YAUYAU (@yauyau_curry) December 19, 2019
カレーリーフは、特に南インド料理などでカレーに使用するのが定番の使い方です。カレーリーフは乾燥した葉を使用する場合、香りがかなり少ないので量を多めに使用しないと香り付けができないことが多いです。
そのため南インドでは、炒めたホール状のスパイスを加えて香りを出したものをインド料理の仕上げに加える手法が使われています。その際にカレーリーフも一緒に加えられます。カレーに入れる場合も、具材を炒める直前に入れて香りが出るようにしましょう。
その他のインド料理
出典: https://note.mu
カレーリーフは、そのほかのインド料理にも使い方があります。具体的な使い方は、豆の炒め物やラッサム、チャツネ、サンバルなどスープやソースにも香り付けとして使われます。またピラフやおかゆに使う使い方もあります。バジルやナツメグなどとも相性がよく、ブレンドして料理に使用するのもおすすめです。
ハーブティーとしても
カレーリーフは、その柑橘系の香りの混じったスパイシーな香りから、ハーブティーに使う使い方もできます。また抗酸化作用や血液を浄化する作用もあり、高血圧や心臓病などの治療にも利用されることもある薬効の高いハーブティーとして楽しめます。
ハーバルオイルで皮膚の保護
カレーリーフはハーバルオイルとしても使用する使い方もあります。カレーリーフのハーバルオイルは、皮膚の保護や白髪予防の効能があります。使いすぎると色素沈着の可能性もあるので、使用する際には十分注意して使用しましょう。酸化しにくいオリーブオイルを材料とするのがおすすめです。
ローリエで代用できる
カレーリーフは、ローリエで代用することもできます。ローリエを入れると香りがよくなり、消化促進や食欲増進などカレーリーフと同じような効能があるので、十分代用可能です。また乾燥した葉のほうがより香りが強く甘い香りがします。
ローリエは長時間煮込むと苦みが出るため、煮込む前の水と一緒に入れます。カレーリーフが手に入らない場合はローリエで代用するのをおすすめします。
カレーリーフの効能や副作用
カレーリーフは定番のカレーやインド料理をはじめ、さまざまな使い方ができますが、カレーリーフにはどんな効能があるのでしょうか?カレーリーフの効能や副作用について紹介します。
殺菌作用
ちょっと腹休憩がてらイスラム横丁へ。グリーンナスコでカレーリーフが売られていました。これで200円だった…。
— ねこターバン@インド料理製作所 (@CurryEnghi) December 22, 2019
新大久保に住んだら、かなり生活コストが下がりそうですね。業スーあり、百均あり、インド食材あり、公共交通機関充実で車不要。家賃と仕事が問題ですが…。 pic.twitter.com/UBM1jlW1sw
カレーリーフには殺菌作用の効能があります。殺菌作用により、のどや口の中を殺菌することで虫歯の予防や免疫力のアップにつながります。また、ハーバルオイルで皮膚を保護すると同時に、皮膚を清潔に保ち発疹を抑制する効能を発揮します。
解毒作用
カレーリーフには解毒作用の効能があります。ハーブティーなどとして摂取すると、体内の毒素を排出してくれてデトックス効果を期待することができます。
解熱作用
カレーリーフには解熱作用の効能があります。ウイルス性の腹痛や発熱にも効果があるといわれ、風邪に伴う症状も緩和してくれる効果が期待できます。
白髪への効果
カレーリーフは白髪予防への効果効能が期待できます。作り方は簡単で、鍋に100ccほどのココナッツオイルを入れて、カレーリーフ10~20枚加えてこんがり焼いたら完成です。
南インドの原住民の間で伝わる自然な髪強壮剤で、このオイルをつけて20分ほど頭皮をマッサージすると、抜け毛やフケを防止し、白髪予防の効果があると伝えられています。
食欲増進
カレーリーフには食欲増進の効能があります。カレーのような香りのするカレーリーフは食欲をそそる香りで、特に暑い夏でバテ気味な時でも食欲を回復させてくれて、消化吸収を助ける効果を発揮します。夏には欠かせないスパイスの一つです。
下痢や赤痢に嘔吐の改善
カレーリーフには、下痢や赤痢、嘔吐の改善に効能があります。カレーリーフから抽出したエキスに、砂糖やライムジュースを混合し、嘔吐などの消化障害を治療するために効果的な薬としても利用されています。また抽出エキスをはちみつと混ぜて、下痢や赤痢の治療にも有効であるといわれています。
妊娠中は摂取を控えよう
カレーリーフはさまざまな効能がありますが、過剰に摂取すると副作用が起きる可能性があります。適度に摂取すれば解熱作用や解毒作用の効果を発揮しますが、摂りすぎると体を冷やしてしまう副作用が出ることがあります。
またデトックス効果のあるカレーリーフですが、摂取しすぎると腸を刺激して下痢を引き起こす副作用を起こすことがあります。その他胎児や幼児には効きめが強すぎるスパイスなので、副作用が心配されます。妊娠中や授乳中の方は、副作用を起こさないようカレーリーフの摂取は控えたほうがよいでしょう。
カレーリーフを育てる
カレーリーフを使うなら生の葉のほうが最も香り高く、料理を引き立ててくれます。しかし日本では生のままの葉はあまり流通していません。ぜひカレーリーフを家で育てて、新鮮な生の葉を使ってみましょう。次ではカレーリーフの育て方を紹介します。
生葉は入手しにくい
カレーリーフの生の葉は日本で手に入りにくいため、お店でも自家栽培をして使用している方も多くみられます。家で育てるなら、苗を入手して育てる方法が簡単です。カレーリーフの苗は数に限りがあり、販売元も限られているため人気があり、欠品になることもあるため見つけたら手に入れるのがおすすめです。
冬は室内で
玄関で縮こまっていたカレーリーフさん達をリビングに連れてきた。
— ぽて子 (@potecoimo) December 24, 2019
一晩明けたら葉がシャンとしていて
やっぱり温度大事なんだな、と。
こんなに愛情をかけてるのに、全然大きくならないんだよなあ。 pic.twitter.com/VHtwN9C4ek
カレーリーフは温暖な気候の土地が原産のため、寒さに弱く冬は室内で育てます。基本的に寒さに弱い一年草ですが、上手に冬を越せるよう工夫をすれば、冬越ししてたくさん葉をつける大きなカレーリーフに育てることもできます。
苗のうちは15度以上の気候が良いので、11~4月は室内で管理するのがよいです。水やりは3日に1度程度にします。植え替えは、春か秋の気温が20~30度くらいの時期が適しています。
育て方のポイント
水やりは、水が底から出てくるまでたっぷりとあげます。葉が乾いていたら霧吹きなどでこまめに吹きかけると、ハダニなどもつかなくなります。またカイガラムシが発生する場合もあるので、見つけたらすぐ取り除きます。
温かい季節になったら外に出し、できるだけ日が当たる場所に置いて、あまり日陰にならないようにしましょう。ただし真夏は半日陰に置き、午前中の涼しいうちに水を与えます。日中に水切れした場合は、日陰に移動して水をあげましょう。
種から育てる場合は春先に植えて、土はバーミキュライトと赤玉土や腐葉土などを使用します。液体肥料は、気温が15~30度くらいの春か秋の時期に与えます。
カレーリーフはカレーの定番スパイスだった!
いかがでしたか?カレーリーフというスパイスについて、その特徴や使い方、どんなスパイスと代用できるか、またカレーリーフの効能や副作用、育て方について詳しく紹介してきました。
カレーリーフはインド料理でよく使用され、カレーの定番スパイスとして重宝されており、その独特なカレーのような香りが食欲を刺激するなどさまざまな効能がありますが、日本では手に入りにくく、家で育てる方もいるほど人気で香り高いスパイスでした。
ぜひこちらの記事を参考にして、カレーリーフの生の葉を手に入れてカレーなどいろいろなインド料理やハーブティーに活用し、香りを楽しみながらさまざまな効能を堪能しましょう!