カイエンペッパーとはどんな香辛料?チリペッパーとの違いや使い分け方法
カイエンペッパーというスパイスが、どのような味か知っていますか?カイエンペッパーの気になる味はもちろん、どんな特徴や効能があるのか詳しく紹介します。ほかにも辛味のある香辛料としてはレッドペッパーやチリペッパーなどがよく知られていますが、その香辛料とはどのような違いがあるのかも解説します。またカイエンペッパーの使い方や、カイエンペッパーが手元にない時に代用できる香辛料も紹介します。
目次
カイエンペッパーというスパイスについて知りたい!
カイエンペッパーという名前は聞いたことがあるものの、実際にどんな味がしてどんな特徴のある香辛料なのかはあまりよく知らないという方も多いのではないでしょうか。カイエンペッパーには、実は意外な効能もあります。カイエンペッパーの特徴を活かした使い方も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
カイエンペッパーはどんな香辛料?
まずはカイエンペッパーがどのような香辛料なのかを知るために、カイエンペッパーの基本となる特徴について紹介します。
カイエンペッパーの特徴
カイエンペッパーとは、赤唐辛子を乾燥させて、さらに粉末状にした香辛料のことです。赤唐辛子が原料なだけに強い辛味が特徴で、色々な国で料理に辛味を足す香辛料として使われています。
味や匂い
カイエンペッパーは味や香りを足すために使う香辛料ではなく、辛味を足すためだけに使う香辛料です。そのため料理の風味はそのままに保ちながら、辛味を出したい時に便利な香辛料です。
どんな料理に使われている?
インドカレーを作る時や東南アジアの料理などで辛味を出すために、カイエンペッパーはよく使われています。中国では古くから漢方としての使い方もされてきました。南米でもカイエンペッパーは普段から料理に使われていたり、韓国ではキムチの材料としても定番の香辛料となっています。
カイエンペッパーの効能
ここからは、カイエンペッパーを食べることによって得られる効能を紹介します。カイエンペッパーを摂取する時の注意点も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
脂肪燃焼効果
カイエンペッパーは赤唐辛子が原料なので、カプサイシンが含まれています。カプサイシンはダイエットサプリにも含有されていて、脂肪の燃焼に効能が期待できる成分です。
まずカプサイシンを摂取すると、アドレナリンが分泌されます。すると代謝が上がり、血管が広がることで血流がよくなります。そうすることで脂肪の燃焼効果が上がるとされています。またカプサイシンは脂肪の燃焼だけでなく、コレステロール値の上昇を抑える効能もあると言われています。
鎮痛作用
カイエンペッパーに含まれるカプサイシンには、鎮痛作用としての効能があります。特に関節痛の緩和に期待できるとされています。
食欲増進効果
カイエンペッパーは辛味の強い香辛料なので、食べると胃を刺激します。胃を刺激することで胃液の分泌が活発になり、食欲の増進につながります。ただし刺激物の食べ過ぎは、効能を得る前に胃の粘膜を傷つけてしまうので注意が必要です。
カイエンペッパーとチリペッパーの違い
辛味のある香辛料と言うと、カイエンペッパーよりもチリペッパーの方が馴染みのある方も多いかもしれません。そのチリペッパーとカイエンペッパーにはどのような違いがあるのか説明します。
実は同じもの
実はカイエンペッパーとチリペッパーは同じものです。どちらも赤唐辛子を原料とした辛味のある香辛料です。使用している赤唐辛子の種類に違いがあることから呼び名が異なるとも言われています。
スーパーで売っているカイエンペッパーとチリペッパーは、ほぼ同じものと捉えても構わないでしょう。
レッドペッパーとの違いは?
レッドペッパーという香辛料もありますが、カイエンペッパーとレッドペッパーには違いがあります。レッドペッパーはカイエンペッパーよりも辛味が強さが特徴の香辛料です。レッドペッパーは、カイエンペッパーに焙煎した赤唐辛子も加えてブレンドしたもので、辛味と共に赤唐辛子の風味も味わえます。
カイエンペッパーは代用できる?
もし手元にカイエンペッパーがない場合、代用できる香辛料があります。覚えておくと料理の時に便利なのでおすすめです。
レッドペッパーやチリペッパーで代用可
カイエンペッパーと同じチリペッパーはもちろん、レッドペッパーもカイエンペッパーの代用として使えます。ただしレッドペッパーはカイエンペッパーよりも辛味が強いので、量を控えるなど使い方に注意しましょう。
鷹の爪や一味唐辛子も代用できる
和食でよく使われる鷹の爪や一味唐辛子も、原料は赤唐辛子です。そのためカイエンペッパーの代用として使用することができます。似たもので七味唐辛子がありますが、唐辛子の他に7種類の香辛料が含まれているため少し独特の風味が付いてしまうので、料理によっては代用に適しません。
チリパウダーは代用できない
チリペッパーと似た名前のチリパウダーという香辛料がありますが、赤唐辛子にクミンやオレガノ、ガーリックといったスパイスがブレンドされているため、カイエンペッパーの代用としては適しません。注意が必要です。
カイエンペッパーの使い方とおすすめレシピ
ここからはカイエンペッパーを使ったレシピを紹介します。それぞれの料理によってカイエンペッパーを入れるタイミングや使い方が違うので、カイエンペッパーの量で辛味を調整しながらぜひ作ってみてください。
アメリカ南部のクセになるスパイス料理「ケイジャンチキン」
- 鶏むね肉3枚
- オリーブオイル大さじ2
- カイエンペッパー小さじ1/3
- パプリカパウダー大さじ1
- クミンパウダー大さじ1/2
- ガーリックパウダー大さじ1/2
- オレガノ小さじ1/2
- コリアンダーパウダー小さじ1/2
- 塩コショウ適量
- 鶏むね肉を1枚に付き4~5等分にそぎ切りします。その鶏むね肉に多めの塩とコショウを振りかけて15分ほど置いておきます。
- カイエンペッパーからコリアンダーパウダーまでの香辛料を混ぜ合わせて、塩コショウした鶏むね肉全体にまぶします。
- さらにオリーブオイルを加えてよく揉みこみ、密閉できる袋に入れて1時間から1晩漬け込みます。
- 漬け込んだ鶏むね肉をグリルパンやグリルで焼きます。火加減は中火程度がよいでしょう。
- 焼きあがったケイジャンチキンに、お好みでサルサソースなどをかけて食べるとより美味しく食べることができておすすめです。
暑い夏でも食欲増進「チキンとパプリカのスパイスカレー」
- 鳥モモ肉300g
- パプリカ2個
- ししとう2本
- 玉ねぎ1個
- パクチー1株
- ホールトマト缶1/2
- すりおろしニンニク2片分
- すりおろしショウガ2片分
- 塩小さじ1
- 砂糖小さじ1
- 油大さじ3
- 水400cc
- ホールクミン小さじ1
- コリアンダーパウダー大さじ1と1/2
- カイエンペッパー小さじ1
- ターメリックパウダー小さじ1/2
- 鶏もも肉を一口大に切ります。玉ねぎは粗めのみじん切り、パプリカは乱切り、ししとうはみじん切りにします。パクチーは茎の部分はみじん切りで、葉の部分はざく切りにします。
- 鍋にサラダ油をひいて中火で熱してから、ホールクミンを入れます。クミンが弾けて濃い茶色になってくるので、そのタイミングでししとうを加えてさらに炒めます。
- ししとうの香りが立ってきたら、そこに玉ねぎも加えます。強火にして玉ねぎがキツネ色になったら、にんにくとしょうがのすりおろしを加え、青臭さがなくなるまで炒めます。
- さらにホールトマトも加えて、木べらなどでトマトのかたまりをつぶしながら水分が飛ぶまで炒めます。
- 火を弱めてからパウダー状の残りのスパイスと塩を加えて、鍋の中でよく混ぜ合わせます。
- 続いては、別のフライパンで鶏もも肉を皮目から焼きます。焼き目が付いたら裏返して、両面共によく焼きます。鶏の皮から出た脂でパプリカも炒めます。パプリカはさっと火を通す程度で大丈夫です。
- パウダースパイスの鍋に、炒めた鳥もも肉とパプリカ、分量の水と砂糖を加えて煮込みます。この時、一度沸騰させてから弱火でコトコト煮ることがポイントです。
- 最後にパクチーを加えて2~3分煮込めば完成です。トッピング用としてパクチーを少し残しておき、盛り付けた後に飾ると彩りがきれいになります。
栄養たっぷり「大豆でつくるチリコンカン」
- 水煮大豆200g
- 豚ひき肉200g
- 玉ねぎ30g
- にんじん30g
- ニンニク1片
- 油小さじ2
- カットトマト缶1缶
- カイエンペッパー小さじ1
- チリパウダー小さじ2
- オールスパイス小さじ1
- タバスコ5滴
- しょう油大さじ1
- 塩少々
- にんにくをみじん切りにします。玉ねぎは粗みじん切りで、にんじんは5mm幅の角切りにします。
- 鍋にサラダ油をひいてから、香りがたつまでみじん切りしたにんにくを炒めます。さらに豚ひき肉と玉ねぎ、にんじん、水煮大豆を加えて炒めます。豚ひき肉の色が変わったら、トマト缶も加えます。
- 鍋の中に、チリパウダー、カイエンペッパー、タバスコ、オールスパイスを入れて中弱火で10分煮こみます。最後にしょう油と塩で味を整えて完成です。
カイエンペッパーを料理に使ってみよう!
カイエンペッパーの特徴である辛味を活かすと、料理の幅が広がります。ただし、使い過ぎや使い方を間違えると胃腸を痛めてしまう原因にもなるので注意が必要です。使い方やその他の香辛料との違いを知って、ぜひ毎日の料理のエッセンスとしてカイエンペッパーを使ってみてください。