牡蠣には栄養が盛りだくさん!驚きの健康効果5選と食べ方/注意点!
牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど、豊富な栄養素が含まれていて完全栄養食品と言えます。牡蠣にはどのような健康効果や効能があるのか、また牡蠣の効能を高める食べ合わせや新鮮な牡蠣の選び方について紹介します。そして牡蠣は栄養素が盛りだくさんな上に美味しいのでついつい食べ過ぎてしまうこともあると思いますが、栄養が豊富なだけに過剰摂取には注意が必要な食材で、食中毒やアレルギー反応を起こさないようにするためにも牡蠣を食べる時の注意点を知っておきましょう。
牡蠣の栄養素
新鮮な生の牡蠣はもちろんですが、カキフライや牡蠣鍋、スープ、オイル漬け、アヒージョなど定番レシピからアレンジメニューまで様々なレシピがあり美味しく食べられる牡蠣には、体にとって必要不可欠な栄養素がたっぷりと含まれています。まずは牡蠣の栄養素から紹介していきます。
ビタミンB12/鉄
ビタミンB12は、水に溶ける水溶性のビタミンで結晶が綺麗な赤色をしていることから「赤いビタミン」とも言われています。動物性の食品に含まれているビタミンで、特に牡蠣などの魚介類に多く含まれていて、ビタミンB12は、葉酸と協力して赤血球のヘモグロビン生成を助け悪性貧血を防ぐ重要な役割をしています。
また、神経細胞内の核酸やタンパク質の合成、修復をし、神経系の働きを正常に保ち機能させる大切な働きもあります。ビタミンB12・鉄が不足すると巨赤芽球性貧血を起こす恐れがあり、造血機能に悪影響が及びます。ビタミンB12は過剰に摂取しても摂りすぎになる心配はないようです。
亜鉛
亜鉛は、体内に約2g含まれていて主に骨格筋や骨、皮膚、肝臓、腎臓、膵臓など多くの臓器に存在する成分で約200種類以上と様々な酵素の構成要素として使われます。私たちに欠かせない重要な栄養素で不足しやすい栄養素の1つでもあります。体内で作ることが出来ないので、食事から摂取する必要があり、毎日続けて摂ることが大切です。
発育や成長を促す重要な役割や味を感じる味蕾(みらい)細胞の形成にも必要です。また、感染症の予防、抗酸化作用、肌や髪の健康維持、生殖機能の改善と必要不可欠な成分です。亜鉛が不足すると味覚障害や免疫力の低下、爪や皮膚の異常、成長障害、性機能の低下など様々な欠乏症を起こす可能性があります。
グリコラーゲン
牡蠣には、動物性の糖質のグリコラーゲンと言う栄養素も多く含まれています。肝臓に力をつける働きや分解されるとブドウ糖になりエネルギー源となる貯蔵多糖のグリコラーゲンです。
グリコラーゲンは、無味無臭ですが牡蠣の旨みの元になるコハク酸などの味覚認知を上げる働きがあり、美味しく感じさせてくれるようです。また、肝機能の働きを高めれば、二日酔いや悪酔いの症状を予防や緩和してくれます。グリコラーゲンが不足すると運動能力やスタミナが低下しやすくなるようです。
牡蠣の健康効果/効能5選
牡蠣には、私たちに大切な栄養素が豊富に含まれているので健康の為にも摂取したい食材ですが、どのような健康効果や効能があるのか紹介していきます。
肝機能の強化
牡蠣に多く含まれているグリコラーゲンとタウリンは、肝機能の強化に役立ちます。先ほど紹介した亜鉛には肝臓酵素を活性化する働きもあり、二日酔いや悪酔いの原因でもあるアセトアルデヒドという有害物質を解毒する作用を持っているようです。
また、牡蠣には飲み疲れの肝臓にも優しく助ける働きがあります。お酒をよく飲む人ほど、タンパク質やミネラルが摂れる牡蠣と一緒に食べるのが良いでしょう。
造血作用
牡蠣には、ビタミンB12や葉酸、鉄、銅その他のビタミン、ミネラル類が多く造血に必要で欠かせない成分含まれています。貧血に悩む女性も少なくはないと思いますが、その多くは赤血球中のヘモグロビン合成に必要な鉄が不足して起きる鉄欠乏性貧血です。また、銅は鉄とヘモグロビンの結合を補助する大切な働きをします。
貧血に効果的な鉄だけでなく、銅も合わせ持っている牡蠣は造血作用にとても効果的と言えるでしょう。そしてビタミンB12は、赤血球を正常に作り出す働きがあり、貧血の改善や予防に期待することが出来ます。
免疫力効果
亜鉛が多く含まれている牡蠣は、風邪の予防に効果的で免疫力強化などの働きがあります。他にもビタミンAを体内にとどめ喉や粘膜の保護をする役割や疲労回復などの効能があるタウリンも含まれているので風邪予防に最適で必要不可欠な食材と言えます。
また、亜鉛は男性女性を問わず、生殖機能をアップさせてくれる働きも高いようです。牡蠣は免疫力効果のある亜鉛が豊富なので、私たちにとって大事な栄養素を摂ることが出来る食材の1つです。
精神安定効果
牡蠣には、必要不可欠な栄養素が多く含まれていると紹介してきていますが、牡蠣に含まれている亜鉛や鉄、マグネシウム、銅などの栄養素は身体的にも精神的にも疲労の回復にも役立てられているようです。血液の不足からくる不安感やイライラ、ストレスの緩和、スタミナ不足を補ってくれる効果や効能があります。
牡蠣のタウリンには、ストレスを解消してくれる効能もあり、他にも良質なカルシウムも含まれているのでイライラや不安を鎮めるのにも効果的で慢性的な疲労を感じている人におすすめです。
アンチエイジング効果
牡蠣の優れた栄養素は健康に最適で、また美容効果も高い食材の1つです。シミやそばかすの解消、美肌効果が期待でき、その中でもアンチエイジング効果が高いことが特徴です。
アンチエイジングとは、老化のスピードを抑える老化予防効果のことで、亜鉛やアミノ酸、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。それらの栄養素には、肌荒れや美髪などの改善に期待ができ、またホルモンバランスを整える効果もあるので、健康、美容ともに魅力のある食材の牡蠣です。
牡蠣の効能を高める食べ方や食べ合わせ
牡蠣には健康や美容効果に優れた食材です。では、より牡蠣の効能を高める為の食べ方や食べ合わせの良い食べ物はどのようなものがあるのか紹介していきます。
レモンは貧血に効果的
牡蠣にレモンをかけて食べる方も多いと思いますが、まず食べ合わせでおすすめなのがレモンです。レモンに含まれているのビタミンCやクエン酸は、牡蠣に含まれている亜鉛や鉄などの栄養成分を体内に吸収しやすくする効果があるようです。
なので、レモンと一緒に食べることで貧血に効果的な鉄分を効率よく吸収することが出来ます。また、臭みを消してくれたり、生の牡蠣にレモンをかけると香りや有効成分が失われません。ただ、冷え性の方は体が冷えてしまうので生牡蠣の食べ過ぎには注意しましょう。
鶏肉を足せば体力増強に
次におすすめな食べ合わせは、鶏肉です。寒い時期にピッタリな鍋料理に、牡蠣と鶏肉を組み合わせれば旨みも増し、鶏肉と食べ合わせることで体力増強に効果的です。
他にも、もやしや納豆、酢などと食べ合わせれば肝機能の向上や血行促進効果もあります。食べるときに酢を使うとより効果的に摂取できるのではないでしょう?
トマトと食べれば風邪予防に
次におすすめな食べ合わせはトマトです。トマトと食べ合わせることで風邪予防に効果的です。トマトの赤い色素成分のリコピンは、カロテノイドの1つで強い抗酸化作用を持っています。そこに牡蠣の栄養素が加わることでより抗酸化作用が期待できるようになります。
また、活性酸素を取り除くトマトと一緒に食べることで疲労回復効果も期待できるようです。そして栄養効果だけでなく、うま味もアップできる食べ合わせと言えるでしょう。
パプリカはアンチエイジングに
次におすすめな食べ合わせは、パプリカです。トマトにも含まれているカロテノイドという色素成分がパプリカにも豊富に含まれていて、アンチエイジングに嬉しいビタミンのβカロテンやビタミンC、ビタミンEと抗酸化力の高い代表的な栄養素が豊富なのが特徴です。
牡蠣に含まれているセレンは、体内で発生した過酸化物質を分解する働きがあるのですが、活性酸素の発生を抑えるのもアンチエイジングには大切となってきます。パプリカに含まれる上記のビタミン一緒に摂取して老化の原因となる活性酸素の発生を抑えましょう。
ほうれん草は造血作用に
次におすすめな食べ合わせは、ほうれん草です。牡蠣の貧血防止効果をアップさせるのには、鉄分や葉酸、マンガンなど造血作用のあるほうれん草と一緒に食べると亜鉛の吸収が高まりより効果的です。
牡蠣に含まれている栄養を高めるとともに、ほうれん草に含まれている栄養も効率よく摂取できるようです。牡蠣とほうれん草のグラタンや雑炊、パスタにしてみるのもおすすめです。
ブロッコリーはアレルギーを抑える
次におすすめな食べ合わせは、ブロッコリーです。ブロッコリーの栄養素には、不飽和脂肪酸のαリノレン酸も多く含まれていてアレルギーの発症を抑える効果が期待できます。
アレルギーのある虚弱体質の方は、牡蠣とブロッコリーを炒める食べ方がおすすめです。牡蠣だけでも高い栄養価が得られますが、冬が旬の牡蠣とブロッコリーを使ってより高い健康効果や効能を得ましょう。
牡蠣を食べる時の注意点
豊富な栄養価があり、プルプルとした食感でクリーミーな味わいが美味しく、好きな方は食べ過ぎてしまうほど魅力的な食べ物の牡蠣ですが、牡蠣を食べるときに怖いのが食中毒や食あたりではないでしょうか?牡蠣を食べるときには、どのようなことに注意したら良いのか調査しました。
食中毒を防ぐには?
牡蠣を食べて食中毒にならないようにするには、生で食べないようにすることや食べ過ぎないようにすることが大切です。牡蠣の内臓には、食中毒の原因となる細菌やウィルスが付着していることがあり、しっかりと加熱しなければ食中毒などに感染してしまう危険があります。
牡蠣の食中毒の多くはノロウィルスです。ノロウィルスは熱に弱いので、牡蠣など食品の中心温度を85℃以上90秒間加熱すれば感染性が失活しノロウィルスも死滅できます。生で食べる場合は、しっかりと浄化工程を通っている生食用の牡蠣のみにしましょう。
ですが、風邪を引いていたり免疫力が低下している場合、また食べ過ぎてしまうと食中毒になる可能性が高くなるので注意が必要です。牡蠣はもともとノロウィルスを持っている可能性があると言うことを覚えておきましょう。
食べ過ぎは亜鉛とセレンの過剰摂取に
牡蠣の食べ過ぎは、亜鉛とセレンの過剰摂取になってしまうので注意が必要です。亜鉛とセレンを摂りすぎると、めまいや頭痛、発熱、嘔吐、また脱毛や爪の形態変化や肌の老化、胃腸障害、神経系の異常などの原因となってしまいます。
不足しがちな栄養素ではありますが、だからと言って摂取のしすぎには注意しましょう。人それぞれの体調や体質もありますが、一般的には牡蠣は、1日5個くらいまでが良いとされているようです。
アレルギーがある場合も
牡蠣にはアレルギーがある場合もあります。牡蠣アレルギーは牡蠣中に含まれているトロポミオンと言う成分が原因です。腹痛や嘔吐など食中毒に似た症状が一般的ですが、アレルギー特有のどのかゆみや蕁麻疹、発疹が表れることもあります。
また、アナフィラキシーショックを起こす場合もあるので、牡蠣アレルギーがあるのかないのか知っておくことも大切です。
新鮮な牡蠣の選び方
新鮮な牡蠣の選び方を知っていますか?スーパーなどで販売されている牡蠣にも、むき身のものや殻付きのものなどがありますが、皆さんはどのような点に注意して牡蠣を選んでいますか?美味しい牡蠣を味わうために、新鮮な牡蠣の選び方を知っておきましょう。
むき身の場合
むき身の場合の選び方ですが、むき身の牡蠣は新鮮なほど美味しくなるのでより日付が近いものを選ぶことをおすすめします。貝柱が透明で全体的に丸みがあり形がつぶれていないもの、また、身の色は黄色みかかっているものを選びましょう。時間が経つと乳白色っぽい色となって鮮度が落ちています。
殻付きの場合
殻付きの場合の選び方は、まず殻に丸みのある牡蠣を選ぶことがポイントです。そして厚みがあって傷が少なく口が閉じているものを選びます。傷が多い牡蠣は、収穫後の洗浄作業の過程で弱ってしまっている可能性があります。また、持った時に重さがある牡蠣は身がしっかり詰まっているものになります。
新鮮な牡蠣の選び方を知って、自宅でも美味しく牡蠣を味わいましょう。
牡蠣を食べて栄養を摂取しよう!
牡蠣は美味しいだけでなく、ビタミンや鉄、亜鉛、グリコラーゲンなど私たちの体にとって大切な栄養素が豊富に含まれていて、健康効果だけでなく美容効果も期待できる魅力ある食材です。
生の牡蠣を食べる場合は、注意しなければあたってしまい食中毒になる可能性もありますが、十分に加熱するなど正しい調理方法を知り、食べ過ぎに注意すれば必要以上に心配することはないようです。新鮮な牡蠣の選び方も覚えてけばより美味しい牡蠣も味わうことができます。
また、食べ合わせによっては、より牡蠣の効能を高める効果もあるので上手く料理に摂り入れてみるのもおすすめです。栄養満点な牡蠣を美味しく食べて楽しみましょう。