2019年02月25日公開
2024年09月05日更新
あわびの美味しい食べ方/レシピ4選!捌き方や調理方法も解説
あわびが安売りされているのを見て興味を持ったものの、美味しい食べ方はもとより捌き方がわからなくて諦めたことはありませんか。あわびは踊り焼きのように焼きでも、酒蒸しのように蒸しでも、もちろん刺身のように生でも、捌き方さえわかればさまざまな調理方法で美味しい料理に早変わりするのです。そんなあわびの捌き方から調理方法まで、役立つレシピも含めた美味しい食べ方を紹介します。
あわびの捌き方
あわびは一見すると、どういう捌き方をすれば良いのか、わかりにくい姿をした貝です。ですがコツさえつかめば、あわびは思っているよりも簡単に捌ける貝なのです。まずはあわびの捌き方をコツを交えつつ紹介します。
①塩をまぶして洗う
あわびを洗うときには、水ではなく塩を使います。先に新聞紙を下に敷いてから捌き始めると、後片付けが楽になるのでおすすめです。新聞紙の上にあわびを並べたら、塩をたっぷりとかけてから数分置いておきます。その後たわしを使ってあわび全体を良くこすり、汚れとぬめりを取り除いていきます。汚れとぬめりをしっかり取り除くことで、あわびの生臭さも無くなります。最後に水で丁寧に洗い流してください。
②殻から剥がす
あわびを殻から剥がすときには、貝用ヘラがあると便利です。殻の薄いほうから身と殻の間に指を入れて、貝柱の位置を確認します。貝用ヘラか尖った包丁の先で、削ぐようにして貝柱を剥がしていきます。少し隙間ができたところで身を引っ張ると、意外と簡単に剥がれますが肝を傷つけないように注意します。そのまま引っ張らずにヘラや包丁で剥がしていくときは、特に肝を傷つけないように注意しながら剥がしましょう。
③ひだやわたの部分を取る
あわびを殻から剥がしたら、身の回りにあるヒモと呼ばれるひらひらした部分や、肝を切り離していきます。このときも肝は傷つけないように注意しましょう。あわびの身の中でも口の部分は食べられません。口は殻の尖った側に付いていますが、切り取って処分します。その際に赤いものが見えるのと反対側から指で押すと口が飛び出してくるので、飛び出してきた部分を切り取れば無駄がありません。
④水洗いして切る
あわびの口を取り除いたら、口のあった部分に切込みを入れて中も良く洗っておきます。あわびの肝の一部に砂の入った砂袋があるので、それも取り除くようにします。生臭さが残っているようだったら、もう一度塩を適当に振りかけてから揉み洗いすると、残っていた汚れが出てきます。生臭いのが苦手な人は丁寧に落としてください。最後に丁寧に水で洗えば下処理は終了です。
身の外側の部分はコリコリとした歯ざわりが特徴ですが、硬いのが苦手な人は取り除いてください。後はあわびの食べ方に合わせて、そのまま生で刺身にしたり、蒸して酒蒸しにしたり、焼きでステーキにしたりと調理方法はさまざまです。どのような調理方法を選んでも、あわびは美味しい食べ方ができる高級貝なのです。ぜひ捌き方をマスターして、機会があれば自宅で楽しんでみましょう。
あわびの美味しい食べ方/調理方法
あわびの基本的な捌き方がわかったところで、今度は早速美味しい食べ方を見ていってみましょう。あわび花までも蒸しでも焼きでも美味しい貝です。調理方法次第で美味しい料理になるだけでなく、その味わいも変化します。さまざまな調理方法で、さまざまなあわびの美味しい食べ方を楽しむことにしましょう。
踊り焼き
あわびの食べ方の中でも、もっとも豪快な調理方法がこの踊り焼きではないでしょうか。生きたままのあわびをそのまま焼く踊り焼きは、下洗いがしっかりしていないとせっかくの料理が台無しになってしまいます。踊り焼きをする前のあわびは、塩でしっかりと汚れとぬめりを落としておきましょう。生臭いものが苦手な人はなおのことです。踊り焼きを始めてしまえばやり直しはきかないので、下処理はより丁寧にしておきましょう。
あわびの踊り焼きをするときは、塩で汚れとぬめりを落としたら、後は殻側を下にして一気に焼き上げます。先に殻から身を剥いでおかなくても、踊り焼きをした後のあわびは簡単に殻から剥がれます。そのため踊り焼き用のあわびは殻を剥ぐ手間を省けるとも言えます。見た目の豪快さもあるので、踊り焼きは美味しい食べ方であると同時に、調理時間を短縮できる食べ方とも言えます。
酒蒸し
あわびの蒸し料理の代表といえば、この酒蒸しではないでしょうか。あわびの酒蒸しも踊り焼きと同様に、殻から身を剥がさずに作る調理方法です。蒸し器やフライパンに丁寧に洗ったあわびと酒を入れて、一緒に蒸しあげます。酒蒸しも蒸し上がれば簡単に殻から身が剥がれます。後は好みの厚さに切ってから、殻を器代わりに盛り付けるだけです。酒蒸しもあわびの食べ方の中では簡単で美味しいおすすめのレシピです。
刺身(生)
あわびの踊り焼き、酒蒸しときたら、やっぱり次は生で刺身を楽しみましょう。生のあわびはコリコリとした独特の歯ごたえが魅力です。生だけにあわびの本来の歯ごたえと風味を楽しめるのが刺身の良さです。一方で硬すぎると感じることがあるのも刺身です。吸盤側に隠し包丁を忘れずに入れるようにしましょう。最初に覚えた捌き方をもっとも活かせる調理方法でもあるので、ぜひ生で刺身をつくってその食感を楽しんでみてください。
肝醤油
あわびの刺身は肝醤油で味わうのが一番美味しい食べ方とされています。取り外したあわびの肝から砂袋を取り除き、きれいに洗ったら包丁で丁寧に叩きます。叩いた肝を醤油に溶かせば、肝醤油のできあがりです。あわびの身をあわびの肝を溶かした醤油で食べる、これ以上ない贅沢な食べ方です。新鮮なあわびでないとできない食べ方でもあるので、活きあわびを見つけたらぜひ挑戦してみてください。
あわびのおすすめレシピ
あわびには先に紹介した食べ方以外にも、おすすめのレシピがいくつもあります。実際あわびはさまざまな食べ方ができる貝なのです。そんなあわびのおすすめレシピから、いくつか紹介していきます。
意外と柔らかい「あわびの肝ソースステーキ」
- A・あわび90g~100g
- B・あわびの肝1個
- C・醤油適量
- C・塩ひとつまみ
- C・砂糖(三温糖)ひとつまみ
- D・オリーブオイル適量
- Aのあわびを捌いて殻から身を剥がし、Bの肝を取り出します。
- Bの肝は滑らかになるまで漉したら、Cの調味料を入れて味を調節し、肝ソースを作ります。
- フライパンにDのオリーブオイルを入れてあわびを焼きます。硬くなりすぎないようほどほど焼いたら、肝ソースを入れてあわびと絡ませます。
- 肝ソースは量が少ないので、無くならない程度を見計らって温めたら、あわびを取り出して盛り付けて完成です。
シンプルで簡単「あわびのにんにくバター焼き」
- A・あわび5個
- B・にんにく3かけ
- B・バター大さじ5
- C・醤油適量
- C・コショウ少々
- Aのあわびを水で洗ったら、味が絡みやすいように、表面に網状に大きな切れ目を入れます。
- Bのにんにくをみじん切りにし、熱したフライパンでBのバターと一緒に軽く炒めます。
- フライパンに切れ目を下にしてAのあわびを並べます。ひっくり返したらCの調味料を入れて、焼き過ぎないように気をつけながら焼き上げます。
- 香ばしく焼きあがったら完成です。
あわびの旬と栄養
あわびをもっとも美味しく食べるためには、あわびの旬を知っておく必要があります。あわびの旬とは一体いつなのでしょうか。さらにこんなに美味しいあわびには、一体どんな栄養が含まれているのでしょうか。あわびの基本についてまとめてみました。
あわびの旬の時期
あわびの旬は取れる地域と種類によって異なります。東北や北海道地方のエゾアワビは夏から秋が産卵期となるため、味が落ちるだけでなく資源保護の観点からも漁が行われません。そのためエゾアワビは冬が旬となります。一方で関東以南で取れるクロアワビなどは秋から冬にかけてが産卵期となるため、旬の時期はエゾアワビと異なり夏になります。美味しいアワビを食べるためにも、覚えておくと良いでしょう。
あわびの産地
アワビの中でも国産のものは、岩手だけで全生産量の1/4を占めています。次いで宮城・北海道と続きますが、年々漁獲量が減っているのが現状です。そのため稚貝の放流を行っているだけでなく、海外からの輸入も増えています。その大半が韓国からの活きあわびであり、そのほかではアメリカやオーストラリアからも輸入されているのです。
高たんぱく質で低カロリー
あわびは高たんぱくで低カロリーな食品でもあります。炭水化物や脂肪も少なく、その半面でさまざまなアミノ酸を含むたんぱく質が、100g中に12.7gも含まれる高たんぱく質な食品なのです。アミノ酸の含有量のバランスを表すアミノ酸スコアこそ68とそこまで高くはないですが、グルタミン酸などの旨味となるアミノ酸の他、ロイシンやリジンなどの必須アミノ酸も豊富に含んでいるのです。
脂質の代謝をアップ
あわびには豊富なパントテン酸が含まれています。このパントテン酸は糖質や脂質の代謝において、重要な働きをすることがわかっています。さらにパントテン酸の働きには、免疫の抗体の合成に関わって免疫力を上げる効果があり、この他にも善玉コレステロールを増やして動脈硬化の予防にも役立つなど、あわびは健康面でも高い効果が期待できる食材なのです。
あわびの美味しい食べ方を知ろう!
あわびは捌き方にちょっとしたコツはいりますが、さまざまなレシピや調理方法がありさまざまな食べ方ができる、美味しい食材です。売り場であわびを見かけたら倦厭したりせずに、時には自分で捌いておいしいレシピを楽しんでみてください。