雑穀米は本当に低カロリー？白米・玄米との糖質の違いやダイエット効果も！

白米を日本で栽培する以前の時代にメインとして食べられてきたのが、アワやヒエ、キビなどの雑穀です。白米が栽培されるようになっても白米は年貢として納めていたため、一般市民は雑穀を食べてきました。そして現代の日本では白米が主食となっていますが、雑穀を白米にブレンドした雑穀米が見直されています。素っ気ない白米よりもカラフルであることからもレストランやカフェなどでも雑穀米を使用することをよく見かけます。

雑穀は味気ないのですが、白米と比較して各段と栄養価値が高いことが特徴です。そのため健康志向の人やダイエット中の人が愛用するケースも見かけます。そんな雑穀米について紹介します。

雑穀米がダイエットしている人に人気ですが、そのカロリーを100gあたりで比較すると、調理前の材料でのカロリー比較で白米が356kcal、雑穀各種がそれぞれ350kcal前後です。ブレンドした雑穀米も白米と変わりないカロリー値です。カロリーが変わらないのにダイエットしている人に人気なのは、白米と比較して栄養価値が高いこと、食物繊維が豊富、満腹感を得られる、GI値が低いなどの理由があるからです。

摂取しているカロリーを食べる量を少なくすることで抑え、さらに高い栄養価値で体脂肪になりにくい体を形成するのに雑穀米は役立っているのです。

雑穀米に含まれる雑穀を紹介します。まずはもち麦です。大麦であるもち麦はモチモチした食感の雑穀です。栄養価値として食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整えるには最適な雑穀です。血糖値上昇を抑えたり、コレステロールの抑制などの効果も持っています。カルシウムも含まれており、栄養価値は白米と比較にならないほどです。

次にキビです。キビはイネ科に属する植物で、その栄養価値が高いのが特徴です。食物繊維、鉄分、マグネシウムがより多く含まれています。さらに善玉コレステロールも豊富に含まれている極めて栄養価値の高い雑穀です。

アワもイネ科の植物です。アワに含まれる栄養価値も高く、食物繊維、カルシウム、鉄分、マグネシウムが白米の数倍含まれています。脂質代謝を改善させる効果も併せ持っているため、ダイエット中の人に特におすすめしたい雑穀です。

ヒエもイネ科の植物です。キビやアワと同じように白米より栄養価値が高くなっています。食物繊維やカルシウム、カリウムなどの栄養素が白米の数倍含まれています。アワと同じように脂質代謝を改善する効果も持っているため、体脂肪予防に効果があります。

お茶などで有名なハトムギはトウモロコシににた食感が特徴の雑穀です。ハトムギは白米の数倍のたんぱく質が含まれる雑穀です。アミノ酸が多く、脂質代謝改善に効果のあるビタミンも多く含まれています。デトックス効果も併せ持っているのがハトムギの特徴です。

黒米は稲の古代種にあたる古代米の一種で、薬膳料理などにも使われます。色素はアントシアニンで抗酸化作用やがんの抑制、そして動脈硬化の予防などの効果があります。栄養価値も白米より多く、食物繊維、カルシウム、ビタミンなどが多く含まれています。

最後に赤米です。黒米と同じように古代米の一種です。赤色の色素はタンニンです。血中コレステロールの抑制や血圧上昇の抑制、血糖値改善に高い効果をもたらします。栄養価値も食物繊維をはじめとしてマグネシウム、ビタミンなどが白米より多く含まれています。

白米と雑穀米のカロリーの違いを紹介します。まずはご飯1杯分です。ご飯1杯はおおよそ140gから160g程度です。茶碗の大きさによって異なりますが、中央値である150gをご飯1杯の目安とすると、そのカロリーの違いは白米が252kcal、雑穀米が248kcalです。カロリーで比較しても白米と雑穀米の違いはほとんどありません。雑穀米は白米と比較してヘルシーなイメージが強いのですが、カロリーは大差ありません。

白米と雑穀米のカロリーをご飯1杯ではなく、ご飯1合で比較します。白米のご飯1合のカロリーは588kcalです。一方雑穀米の1合のカロリーは578kcalです。ご飯1杯の時と変わらず1合の場合でも白米と雑穀米のカロリーには大差ありません。食べる量が同じであれば、1杯でも1合でも白米と雑穀米のカロリーに差はなく、同じカロリーを摂取していることになります。

カロリー比較で違いはありませんでしたが、次は糖質の違いについて紹介します。白米の糖質量はご飯1杯分で58gです。一方雑穀米の糖質量は1杯分で48gです。やや白米の糖質が多いのですが、雑穀米の糖質が極端に少ないことはなく、糖質制限ダイエットをしている人にとってはあまり魅力に感じない違いです。もちろん1合でも比較でも同じ比率で変わるため、1杯と1合を比較しても同じです。

白米と雑穀米のカロリーや糖質に大きな差は生じませんでしたが、栄養価の面でみると大きな違いがあります。白米に含まれる栄養価と比較すると数倍の栄養価値が雑穀米には含まれています。それぞれの雑穀に含まれる栄養価が高く、ブレンドした雑穀米では白米単独と大きな差になります。食物繊維やカルシウム、マグネシウムや鉄分、カリウムなどの栄養価が豊富に含まれているのが雑穀米の特徴です。

雑穀米同様に健康志向の高い人が愛用する米に玄米があります。白米より手間暇がかかるなどのデメリットもありますが、玄米も非常に栄養価値に優れている食品です。白米と玄米のカロリーや糖質量に差はありませんが、ビタミン、ミネラル食物繊維など健康に必要となる栄養素がバランスよく含まれており、その絶対量も多いのが玄米の特徴です。ただし玄米が普及しにくいのは、玄米の味が貧素であることも理由の一つです。

雑穀米や玄米がダイエットに向いているのは、栄養素と食べることによる効果が大きいからです。玄米や雑穀米は低GI食品です。GIとは食後の血糖値上昇を示しています。白米を食べると血糖値が上昇します。しかし白米と比較して雑穀米や玄米は血糖値がそんなに上昇しません。成人病の要因でもある血糖値を抑えることができるため、健康に良いのです。

雑穀米や玄米には食物繊維が多く含まれています。白米の数倍の食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内バランスを保つのに有効です。腸内を正常に保つことで健康を維持するほか、痩せる効果も期待できます。便秘や軟便の解消にも役立ちます。乳酸菌を活発にして腸内を常に正常に保つことができるため健康維持やダイエット効果が高いのです。

白米は比較的柔らかいのが特徴ですが、雑穀米や玄米は程よい固さがあります。この固さがあるため、よく噛んで食べるようになります。さらに良く噛むことで満腹中枢が刺激され、早めに満腹感を得られるようになります。必然的に食べる量を減らすことができるのがダイエット効果に結びつきます。よく噛むことは健康にも良く、顎の衰退を防止することもできます。

雑穀米や玄米には体の維持に必要な栄養成分がバランスよく配合されています。そのため、偏った栄養素になることもなく、サプリメントなどに頼らなくても必要な栄養素を補うことができます。昔の人が健康を維持できたのはこの雑穀米や玄米を主食としていたためなのです。

雑穀米を食べることで痩せることができるのは、高い栄養価値で体脂肪になることを防止するとともに少ない量で得られる満腹感のおかげです。雑穀米で痩せるためには摂取カロリーに気を付けることが最も大事です。おかずを多くすると摂取カロリーが多くなり、痩せるどころか太ってしまう要因にもなります。

カロリーが白米と同じ雑穀米では食べすぎるとカロリー超過になってしまいます。そのため食べすぎないように食事量をコントロールすることが大事です。いくら栄養価値が高い雑穀米でも必要以上の栄養素は何ら価値を生みません。必要な栄養素を摂取できる程度の量にとどめておくことが大事なポイントです。

雑穀米で痩せるためには、絶対量を減らすことです。そのためにはよく噛んで食べるのが一番の方法です。固さがある雑穀米は白米より噛む回数は必然的に多くなります。よく噛んで食べれば、満腹感も早く得られるようになります。健康にも良いため、よく噛んで食べることが痩せるための秘訣です。

レストランやカフェなども提供される雑穀米は今人気の食品です。カロリーは白米と比較して大差ありませんが、含まれる栄養価値が非常に高いため、代謝が良く、体脂肪になりにくく、結果ダイエットに効果をもたらすメリットがあります。雑穀米は栄養バランスも高く、満腹感も得られやすいこともダイエット効果に結びつきます。雑穀米を食べて健康維持とダイエットをしてみませんか？