ビーフンのカロリーと栄養を調査!春雨との違いやダイエット効果は?
ビーフンは米粉から採ったデンプンを主原料とする食品です。炭水化物でできているためカロリーや糖質が高いのですが、GI値が低い食品として注目されています。野菜を多く入れるなど、調理法に注意をして食べればダイエットにも使うことができます。ここではビーフンのカロリーや含まれている栄養などについて見てみましょう。またマロニーやフォー、春雨の原材料やビーフンとの違いについても紹介します。
ビーフンのカロリーについて詳しく見ていこう!
ビーフンとはどんな食べ物?
ビーフンとは中国発祥の麺で、現地では「米粉」と書きます。その名通りうるち米から採ったたデンプンを原料としています。中国では「ミィーフェン」と発音され、日本語の「ビーフン」は台湾の発音に由来すると言われています。
ビーフンは乾燥した状態で販売されているので、お湯で戻して野菜や肉と一緒に炒めたり、焼きそばやラーメンのように主食として食べたりします。またスープにするのもおすすめです。最近では味付きのインスタント製品も発売されています。湯で戻す必要のないビーフンや、トウモロコシやじゃがいもなど米以外のデンプンを原材料にしたビーフンも多くなっています。
ビーフンのカロリー
ビーフンのカロリーは商品や製法によって異なりますが、平均的に100g当たり380kcalです。ビーフンは水で戻すと3倍に膨れるため、茹でたビーフン100gは約127kalです。ビーフンはうるち米を原料にしているので炭水化物が多く、同じ麺類でもうどんやそばよりもカロリーがあります。
スパゲティ100g当たりのカロリーは約148.9kcal、 ラーメンに使う中華麺は種類がいろいろありますが平均的に100g149kcalなので、ビーフンは他の麺と比べても高カロリーなのが分かります。
ビーフンの糖質
糖質制限ダイエットをしている方は、ビーフンの糖質が気になるのではないでしょうか?乾燥ビーフンの糖質は100gあたり約80gです。白米の糖質は、炊く前で100g当たり約80gなので、ビーフンの糖質量は高いといえるでしょう。
春雨やマロニーやフォーのカロリー
ビーフンは見た目が春雨に似ています。またマロニーやベトナムの麺、フォーともよく似ています。カロリーの違いを比べてみましょう。春雨のカロリーは100g当たり340kcalです。マロニーのカロリーは100g当り349kcalですが、茹でると4~5倍に膨らむため、実際には茹でたマロニー100g当たりのカロリーは70~90kcalです。
ダイエットにも向くと言われているベトナム発祥のフォーですが、原材料は米の粉でできているため炭水化物が多く、100g当たり356kcalとなります。一般的にフォー1杯分のカロリーは477kcalで、フォーはカロリーが高い食品であると言えるでしょう。
糖質の違いを比べてみると、春雨の糖質は100g当たり80gとビーフンとほぼ同じです。また、マロニーの100g当たりの糖質量は86.8gです。どちらも茹で上がると4〜5倍に膨れるので、茹でた春雨やマロニーの100g当たりの糖質は20g前後となります。
うどんやそばは低カロリー
それではうどんやそばとビーフンのカロリーや糖質の違いを見てみましょう。うどんは製法や商品によって異なりますが、平均的なゆでたうどんは100g当たり105kcalです。うどん1玉は250gほどなので、1食分のカロリーは262kcalです。これは、うどんに含まれる炭水化物量が100gあたり21.6gとても少ないからです。
ゆでたそばのカロリーは、製法や商品によって異なりますが平均的なそばは100gあたり132kcalです。ふつう1食は170gなので、そばつゆなどを計算に入れなければ、一人前のそばのカロリーは224kca前後です。このことから、ビーフンや春雨、マロニー、フォー、スパゲティなど他の麺と比べても、そばやうどんはカロリーが低い食品といえるでしょう。
麺類が太りやすい理由とは?
麺類はご飯に比べると太りやすいと言われています。その理由は、麺類は製法がさまざまでカロリーに大きく影響するからです。植物油でコーティングするそうめんや油で揚げたフライ即席麺はカロリーが高く、脂質の摂取が増えてしまいます。
また、麺類はスープと一緒に食べることが多く、スープには脂質などカロリーの多いものが含まれているため高カロリーになってしまいます。1人前の麺類のカロリー自体は、ご飯と比べてもあまり違いはありませんが、調理用やスープと一緒に食べることによってカロリーが高くなってしまいます。
ビーフンと春雨は似ているけど違いは何?
違い①原材料
ビーフンの原材料はうるち米ということが分かりましたが、春雨の原材料は何でしょうか?春雨は、ジャガイモやサツマイモなどの芋類のデンプンと、緑豆のデンプンを原材料としています。緑豆とはマメ科の一種で、中国産の春雨は「緑豆春雨」とパッケージに書かれているものが多くあります。
違い②製造方法
ビーフンと春雨の違いは製造方法にもあります。ビーフンの製造方法は、精米し水に浸したうるち米を挽き、加水加熱しながら練って生地にします。それを熱湯でゆでたり蒸したりし、最後に天日干しにして、乾燥させます。
次に春雨の製造方法ですが、ジャガイモやサツマイモなどから採ったデンプンを熱湯で練り、生地を作ります。この生地を熱湯中に絞りだし煮沸し、凍結させた後さらに天日干しにて乾燥させます。
マロニーやフォーの違いは?
マロニーは日本のマロニー株式会社が作った商品で、ジャガイモやトウモロコシから採ったデンプンに水を加えて作っています。フォーの原材料は米粉です。製造方法は、水に漬けた米を挽いてペースト状にし、それを金属板の上で薄く伸ばし、固まったら裁断してフォーの形に仕上げます。
このように、同じ麺類でも、フォーやマロニー、春雨とビーフンは、原材料や製造方法の面で違いが見られます。
ビーフンにはダイエット効果はある?
ビーフンはGI値が低くてダイエット向き
ビーフンは炭水化物が原材料にもかかわらず、GI値が低い食品です。食事などで炭水化物を摂ると、糖に分解され血糖値が上がります。血糖値が上昇するとインシュリンというホルモンが分泌されますが、このインシュリンは脂肪の分解を抑える働きがあるため、過度なインシュリンの分泌は肥満の一因になると言われています。ダイエットを行う場合は、血糖値の上昇を抑えることがポイントになります。
GI値とは血糖値の上昇スピードを数値化したものです。GI値が低い食物ほど、血糖値の上がるスピードが遅いことになり、ダイエットに向く食物といえます。ビーフンのGI値は52で、これはご飯のGI値88やうどんのGI値85、パスタのGI値65と比べても低い値となっています。ビーフンは炭水化物で作られているにもかかわらず、低GI食品と言えます。
ビーフンをダイエット食にするときのポイント
ビーフンは低GI食品ですが、カロリーも糖質も高いのでダイエットに使うときは注意が必要です。ビーフンはもともと野菜と一緒に炒めたり、スープに加えたりして食べるものです。ビーフンを食べるときは、野菜の量を増やし、ビーフンの量を減らすようにすれば、カロリーも糖質も抑えることができます。
またビーフンを食べるときは、他の炭水化物を取らないようにすることが大切です。ビーフンを減らしたからといって、ご飯やラーメンを一緒に食べるようなことは止めましょう。カロリーや糖分が多く摂取されてしまいます。
ビーフンの主な栄養素は炭水化物
ビーフンはお米から作られるため、主な栄養素は炭水化物です。炭水化物は三大栄養素の1つで、その主な働きはエネルギーとなる大切な栄養素です。炭水化物という栄養素をきちんと摂取することで、疲労回復や脳の活性化、集中力アップにつながります。
ビーフンには、ミネラルの一種モリブデンという栄養素が含まれています。モリブデンは鉄の利用を促して貧血を予防する働きがあります。また栄養素としては量が少ないのですが、食物繊維やミネラルなども含まれています。さらに骨の形成に必要なカルシウムやマグネシウム、リンなどの栄養素も含まれています。
炭水化物という栄養素を多く摂り過ぎると、糖質オーバーになってしまいますが、野菜やきのこと一緒に食べることで糖質の吸収がゆるやかになります。有機酸を含むトマトや梅干しと合せることによって、血糖値の急上昇を予防することができます。
ビーフンは高カロリーでも栄養バランスを考えて食べて健康的!
ビーフンは米粉で作られているため、うどんやそばに比べると高カロリーの食品ですが、GI値が低くバランスを考えて食べれば、ダイエットにも使える食品と言えるでしょう。ビーフンを食べる時は野菜をたっぷりと使い、ビーフンを少な目にして食べるようにするといいでしょう。