大根おろしは部位で辛い甘いがある?一本丸ごと使い分けのコツ・技を紹介
大根と言えば代表的な冬野菜です。大根は上部位、中部位、下部位と部位によって味が異なります。そして大根おろしにすると上部位は甘みがあり、下部位にいくにつれて辛みが増します。今回はその冬野菜の大根を使った大根おろしと大根の部位による使い分けを紹介していきます。
目次
大根おろしの成分と栄養価について
大根おろしの成分
大根おろしは、生食すれは非常に体に良く薬効があります。大根には、ビタミンC、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどの酵素が豊富に含まれています。大根おろしにして生食すると消化を助けてくれます。酵素は熱に弱いので加熱せず生食する必要があります。また、皮には、ビタミンPが含まれているので、皮ごとおろすののも効果的です。
大根おろしは大根の部位によっての使い分け
大根一本の中で各部位によって味に違いがあります。では、どのように違うのかそして使い分ける方法を紹介していきます。
大根上部位
大根上部位は葉に近く甘い部位でビタミンCが豊富です。この部位は生食に適していて大根おろしやサラダなど一番生食に適した部位になります。
大根中部位
大根中部位は、大根の中で一番美味しいと言われる部位で、生食、ふろふき大根、煮物、おでんなどに適した部位になります。
大根下部位
大根下部位は、一番辛い部位です。大根の中で水分が少なく繊維が多い部位なので、漬物や味噌汁、煮物、また薬味として辛みを楽しむのに適した部位になります。
大根を下すときのコツ
辛い味にしたいときのコツ
辛い大根おろしを作りたいときのコツは、前章に記してあるとおり下部を使用し、大根をおろす際に真っすぐおろす(繊維に逆らう)と辛い大根おろしに仕上がります。
甘い味にしたいときのコツ
甘い大根おろしを作りたいときのコツは、前章に記してあるとおり上部または中部を使用し、おろし金は目の細かい物を使用し、力は入れず軽く円を描くように、そして繊維に逆らわずおろすことで甘い大根おろしに仕上がります。
大根の味の違い
大根の選び方
大根の根の穴のくぼみが上から下まで真っすぐ並んでいれば辛い味が少ない大根で、根の穴のくぼみが真っすぐ並んでいなかったり、斜めに並んでいる状態の物は辛みが多い大根です。
季節によって大根の味が違う
基本的に夏季の大根は辛い味があり、冬季の大根は甘い味があるのが特徴です。だから大根は冬の野菜の定番です。
大根おろしレシピ(丸ごと一本全部位)
大根おろし鍋(大根一本)
材料は、豚バラ肉(スライス)500g、白菜4枚、しめじ1株、厚揚げ1丁、大根1本、にんじん1/2本、水菜1束、ほんだし大さじ3になります。作り方は、豚バラ肉、白菜、厚揚げは一口大に切ります。しめじは、根元を切り落とし食べやすい大きさにほぐします。にんじんは輪切りにスライスして、水菜は4cm幅に切ります。最後に大根は洗って皮ごと一本おろします。
鍋に大根おろしとほんだしを入れ、沸騰したら豚肉、白菜、しめじ、厚揚げ、にんじん、水菜を入れて煮ます。すべての材料に火が通れば出来上がりです。お好みで、めんつゆやポン酢をかけてください。
大根おろしスープ(大根一本)
材料は、大根1本、玉ねぎ1個、にんじん1/2本、キャベツ4~5枚、卵2個、コンソメ2個、片栗粉大さじ3になります。大根は皮をむきすりおろします。玉ねぎ、にんじん、キャベツ、大根の皮は粗いみじん切りにします。800㏄の水を沸騰させて切った野菜を入れて柔らかくなるまで煮ます。
野菜が柔らかくなったところへコンソメ、大根おろしを投入しひと煮立ちしたら水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつけます。そこへ溶き卵を入れ再びひと煮立ちすれば完成です。
大根おろし使い分けレシピ(上部位)
大根おろし和え(甘い味の大根おろし)
材料は、なめこ1袋(小粒)、大根上部1/3本、オクラ1袋、ほんだし小さじ1、薄口しょうゆ大さじ1になります。大根は青首上部を皮をむき、おろし金でおろします。なめこは、熱湯でさっと茹でてざるにあげて冷まします。オクラは軽く塩もみをして熱湯で2~3分茹でてざるにあげて冷まします。
冷めたオクラを3mm幅に切り、なめこと大根おろしを混ぜ合わせます。薄口しょうゆとほんだしを混ぜ合わせ、オクラ、なめこ、大根おろしと混ぜ合わせて出来上がりです。
和風ハンバーグ(甘い味の大根おろし)
材料は、合いびき肉400g、玉ねぎ1/2個、バター小さじ2、パン粉1カップ、牛乳1/2カップ、卵1個、サラダ油適量、青しそ8枚、大根上部1/3本、クレソン適量、塩コショウ適量、ナツメグ適量、しょうゆ適量になります。
玉ねぎはみじん切りにしてバターと軽く炒めて皿に取り出します。合いびき肉を塩コショウ、ナツメグで下味をつけて、粘り気が出るまでよく混ぜ合わせます。炒めた玉ねぎ、卵、パン粉、牛乳を加えて更によく混ぜ合わせます。混ざったら4等分にして両手で投げ合うようにして空気を抜き楕円型に整えます。
熱したフライパンにサラダ油を入れ、中火で焼きます。焼き色が付いたところで裏返して蓋をして弱火で3~4分蒸焼きにします。蓋を取り焼き色が付くまで中火で更に焼きます。皿に青しそを敷き、ハンバーグを盛り付けクレソンを添えます。ハンバーグの上に大根おろしをのせてしょうゆをかけて出来上がりです。
和風サラダ
材料は、大根上部1/3本、カイワレ1株、ツナ缶1缶、ポン酢適量になります。大根は皮をむきおろし金ですりおろします。カイワレは根元部分を切り落とします。ツナ缶は軽く油をきって、大根おろしと混ぜ合わせます。そこへカイワレを投入し、ポン酢で味を調えて出来上がりです。
大根おろし使い分けレシピ(中部位)
冷しゃぶ
材料は、しゃぶしゃぶ用豚肉300g、レタス2~3枚、大根中部1/3本、酒適量、昆布つゆ大さじ8~10になります。レタスは食べやすい大きさに手でちぎり皿に盛ります。大根はおろし金ですりおろし、昆布つゆを混ぜて行きます。鍋で湯を沸かし酒を適量入れ、豚肉を茹でます。ざるにあけ粗熱をとり、レタスを盛った皿に盛り付けて先ほど作ったおろしたれをかけて出来上がりです。
おろし煮
材料は、鶏もも肉300g、大根中部1/3本、長ネギ1/2本、しめじ1株、にんじん1/2本、小松菜1/2袋、マヨネーズ大さじ2、塩コショウ適量、片栗粉大さじ1、水1/2カップ、昆布つゆ大さじ3、みりん大さじ1になります。
大根は皮をむきおろし金ですりおろします。長ネギは斜めに薄切りに、しめじは根を切り落としてからほぐし、にんじんは1cm幅の薄切りに、小松菜は4~5cm幅に切ります。鶏肉は一口大に切り塩コショウした後マヨネーズをかけ、よく混ぜ合わせて30分置きます。
鶏肉に片栗粉をまぶし、熱したフライパンにサラダ油を熱し鶏肉を焼きます。全体に焼き色が付いたら野菜を入れて水と昆布つゆとみりんを入れ、蓋をして3~4分煮込みます。大根おろしを入れて更に2~3分煮込み出来上がりです。
大根のきんぴらみぞれ和え
材料は、大根の葉一本分、大根の皮半本分、大根中部位1/3本、酒大さじ2、砂糖小さじ1、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1、ほんだし小さじ2、サラダ油適量、ごま油適量になります。大根中部位は皮をむきおろし金ですりおろします。大根の葉はみじん切りに、大根の皮(大根おろしにした分も使用する)は短冊切りもしくは粗めのせん切りにします。
熱したフライパンにサラダ油を適量入れ、大根の葉と皮を炒めます。しんなりしてきてら酒、砂糖、しょうゆ、みりん、ほんだしを入れ更に炒めます。火が通ったら香り付けにごま油を入れ、最後に大根おろしを入れ軽く炒めたら出来上がりです。
大根おろし使い分けレシピ(下部位)
おろしなめこそば(辛い味の大根おろし)
材料は、大根下部1/3本、なめこ1袋、そば4玉、めんつゆストレート400ccになります。大根は皮をむきおろし金ですりおろします。なめこはさっと茹でます。そばも茹でて冷水で洗います。皿に盛り付け、なめこと大根おろしをのせてめんつゆをかけて出来上がりです。
だし巻き玉子(辛い味の大根おろし)
材料は、大根下部1/3本、卵6個、砂糖小さじ1、めんつゆ大さじ1と1/2、サラダ油適量となります。大根は皮をむきおろし金ですりおろします。卵をよく混ぜ合わせ、砂糖、めんつゆを入れ更によく混ぜ合わせます。熱した角型フライパンにサラダ油を熱し、だし巻き玉子を作ります。最後に大根おろしを添えれば出来上がりです。
サンマの塩焼き(辛い味の大根おろし)
材料は、大根下部1/3本、サンマ4匹、塩適量になります。大根は皮をむきおろし金ですりおろします。サンマは塩を適量振って焼きます。焼きあがったサンマに大根おろしを添えれば完成です。
大根おろしは万能薬(一本丸ごと)
大根は様々な効果・効能で大根好きは医者いらずとまで言われるくらい素晴らしい野菜です。ではどのような効果が期待できるか紹介します。
喉の痛み
大根おろしにはちみつを加えます。大根に含まれるビタミンCとはちみつの甘味が喉の痛みの緩和が期待できます。
解熱効果
うつぶせになり、足の土踏まずの部分に大根おろしをのせることによって解熱効果が期待されます。
鼻づまり
脱脂綿におろし汁を含ませ鼻に詰めることによって鼻づまりの緩和が期待できます。
食欲不振
40㏄前後のおろし汁を朝晩飲むことで食欲不振に対しての効果が期待できます。
口内炎におろし汁
口内炎ができたときにおろし汁でうがいすることで、炎症を抑える効果が期待できます。
大根おろし使い分のコツ・技のまとめ
大根は万能薬な野菜
大根はおろすことによって万能な薬へ変化していく素晴らしい野菜です。殺菌作用、免疫力アップ、食欲促進効果、ダイエットなどの効果が期待でき、なくてはならない野菜の一つです。
部位によって使い分けることが味の変化を楽しむコツ
また大根は、上部は甘く、下部に連れて辛みがますという、部位によって味が変化します。その変化を使い分けて食べ方を変えることによってとても美味しく健康的な野菜料理にするコツです。そして、大根は一本丸ごと捨てる所のない素晴らしい野菜です。