2019年01月12日公開
2024年08月27日更新
金針菜(きんしんさい)とは?効能から使い方・レシピまで紹介!
金針菜(きんしんさい)とは聞き慣れない名前だとは思いますが漢方では割とおなじみの食材です。金針菜の使い方は料理に利用しますが味はそんなに強くないので割と色々な料理に使いやすくスープや炒め物のレシピが多くあります。金針菜の旬は6~10月で夏バテの特効薬としても重宝されます効果効能としては気や血を補い疲れた体を回復させます。栄養としてはビタミンやミネラルに加えてカルシウムや鉄分が豊富なのが特徴です。こちらでは保存にも便利な金針菜の使い方やレシピまで紹介します。
金針菜(きんしんさい)とは?
金針菜(きんしんさい)とは6~10月に収穫される漢方で使われる薬膳の食材です。生のままでは毒がありますが乾燥させることで保存にも適して普段の料理にも利用できる使い方やレシピの幅が広い漢方の食材です。ネットなどを除くと金針菜を使ったスープや炒め物のレシピが多くあり使い方まで詳しく載っています。金針菜が人気なのは豊富な栄養に加えて身体を強くする効果効能がたくさんあるからです。
金針菜の旬
金針菜(きんしんさい)とは花の蕾で、6~10月に緑の固い蕾が摘まれます。その時に金針菜に含まれている花粉の中に多くの栄養が詰まっています。旬の時期に収穫した直後の金針菜は毒を持っているので乾燥させて黄色になってから使います。ネット販売などで出回っているのは旬の時期に収穫されすでに乾燥して保存されているものなので安心です。最近では、こういった漢方食材に注目が集まっています。
漢方の食材である金針菜に限らずですが、野菜などの植物は旬と呼ばれる時期とそうでない時期を比べると栄養価は2倍近い差があると言われます。そのため金針菜の鉄分とカルシウムが豊富とは言っても旬の時期に収穫されたものでなければ期待しているような効果はありません。だから無理に生の金針菜を探さなくても、旬の時期に乾燥されて、乾燥状態で売っているものを購入すれば大丈夫です。
金針菜の特徴
金針菜(きんしんさい)の特徴は生のままでは毒があるという事です。実は漢方の食材の多くは毒があります。毒は少量なら薬になるものが多く金針菜も毒がある反面、豊富な栄養をうまく使いこなした昔の人の知恵です。効果効能は煮込むことで抽出されるのでしっかりと煮込んだら汁ごといただく料理が一般的です。また日本では流通されているのは乾燥して無毒の金針菜なので安心して使えます。
金針菜は漢方薬として使われる
金針菜(きんしんさい)とは漢方での使い方としては気と血を補い肝臓の機能を高めるとされます。気を補うとは身体の代謝を高めるいうことで、血を補うというのは身体に栄養を吸収するということになります。その効果として肝臓の機能を高めるので、身体に溜まっている毒素の分解や排泄能力を高めます。さらに金針菜の漢方の分類は夏が旬なので身体の熱を冷ます涼性で消化器を強くする甘味になります。
金針菜の味と栄養
金針菜はクセのない漢方食材として有名です。漢方食材を使った薬膳と聞くと苦味があり食べにくいイメージがあるかもしれませんが、金針菜はほんのり甘味があるだけで他の食材の邪魔をしないことで最近になって人気が上がってきています。さらに金針菜は栄養が豊富なことも人気の秘密で、豊富な鉄分やカルシウムは女性に嬉しい婦人科疾患の予防に役立ちます。またビタミンやミネラルがイライラする不定愁訴にも効果効能があります。
金針菜(きんしんさい)の効果や効能
金針菜は漢方から見れば気と血を補い肝臓を強くする食材なので、身体の機能を高めたい人におすすめです。加えて婦人科疾患などを患っている人にも人気です。肝臓の弱りはイライラしやすかったり不眠になったりと精神面の症状が現れやすいので、そんな時にも金針菜はおすすめです。金針菜は憂鬱な気持ちにも効果が期待できます。
豊富な鉄分で貧血予防の効果
金針菜(きんしんさい)の鉄分はかなり豊富で、鉄分が豊富な食材として名前があがるほうれん草の実に20倍もの鉄分を含んでいます。そのため、漢方食材としても血を充実させる効果効能があると重宝されています。鉄分は貧血予防もありますが女性なら生理の時期にも積極的にとりたい栄養の一つです。
豊富なカルシウムで骨や筋肉を丈夫にする効果
金針菜(きんしんさい)はカルシウムも豊富なので骨も強くします。漢方食材としてみるとカルシウムなどの身体の水分代謝を左右するミネラルが豊富だと気を補うので、代謝が盛んになり身体を強くする効果効能にも注目が集まっています。またカルシウムは精神面を落ち着かせる効果も持っているミネラルです。
胃腸の働きを改善する効果
金針菜(きんしんさい)はビタミンBも豊富なので胃腸の消化吸収も助けます。基本的にスープなどに入れて少しヌメッとした食感のある食材は胃を保護する働きがあります。そのため病後などの胃腸が弱っているときにも用いられる漢方食材の一つです。そのため、胃腸が弱っていてエネルギーの吸収が低下している人には特におすすめの食材です。
体の熱を冷まして夏バテに効果的
金針菜(きんしんさい)とは漢方では涼性に分類されるので、使い方としては夏バテなどの身体が火照っているときにも効果を発揮します。基本的に夏が旬の食材には身体の熱を冷ます働きがあります。身体の熱は汗や尿を出すことで冷ますことが可能です。金針菜は代謝を促進し汗を出すことで身体の熱を冷まします。
金針菜(きんしんさい)の使い方
様々なメリットがある金針菜ですが、使い方には注意も必要です。漢方の食材でもあるので普通の野菜とは少し違った特徴もあるので気をつけて使いながら栄養を存分に発揮できるレシピがおすすめです。
生の金針菜は毒がある
金針菜(きんしんさい)には強くはありませんが毒があります。吐き気や下痢、めまいといった死に直結するほどの毒ではありませんが生のままでは毒があるので注意が必要です。特に旬の時期には毒の量も多いのでしっかりと火を通すことが大切です。金針菜のレシピによっては生に近いものもありますが、その場合はしっかりと水につけて2時間は置いておけば毒は抜けるので安心です。
乾燥させたものは水洗いして湯でもどす
金針菜(きんしんさい)は生のままでは毒があるので乾燥されており、保存性も高まっています。ただし保存用に乾燥させた状態にも違いがあって、生の蕾をすぐに乾燥させたものと蕾を蒸して乾燥させたものとでは水戻しの時間が違います。生の蕾を乾燥させたものは30分くらいなのに対して、蕾を蒸してから乾燥させたものは2時間くらいの水戻しの時間が必要です。
戻し汁にも栄養がいっぱい
実は金針菜を水戻しすると、金針菜の栄養が戻し汁に豊富に含まれます。そのため、金針菜のレシピのなかでも戻し汁ごと使えるレシピのほうがおすすめです。そのため金針菜のレシピはスープなどの汁物レシピの方がより金針菜の栄養をふんだんに取り込めます。
金針菜は保存がきく
金針菜(きんしんさい)は保存性を高めるために乾燥されているので常温でも2年くらいは保存できます。一度、水でもどしてしまえばすぐに使ったほうが良いですが乾燥された状態ならかなり安心です。金針菜(きんしんさい)は旬の時期に摘まれて乾燥されているので旬の時期の栄養がたくさん詰まっています。
金針菜(きんしんさい)のおすすめレシピ
シャキシャキ美味しい「金針菜とセロリの中華風和え物」
夏にもおすすめの金針菜のさっぱりレシピです。金針菜は夏バテにも効果のあるビタミンやミネラルを豊富に含んでおり、金針菜を水でもどしておけばすぐに作れる簡単レシピなので人気です。
- 黒ゴマは 大さじ1杯
- 金針菜(乾燥)一握り
- セロリ 1本
- キュウリ 1/2本
- ごま油 大さじ2杯
- 辣油 大さじ一杯
- 塩小さじ 1/2杯
- 醤油 小さじ1杯
- ダシの素 少々
- 金針菜は水戻しで2~3時間くらいかけます。水戻ししたものを蕾だけ残します。
- セロリやキュウリ、みょうがは細長く切っておきます。
- 調味料は全て事前に混ぜておきます。
- 最後に全てを混ぜ合わせれば完成です。
貧血知らずで栄養たっぷり「金針菜のスープ」
金針菜のスープレシピは血を補う作用が強いので貧血予防にぴったりです。特に女性であれば生理前に飲んでおくことで生理中の不調を予防することも可能です。
- 金針菜(乾燥) 15~20本
- 生しいたけ 2個
- ニンジン、長ネギ 1/2本
- 鶏もも肉 100g
- ブロッコリー 1/4株
- 生姜 1かけ
- 鶏がらスープの素 小さじ2杯
- 塩 小さじ1/2杯
- 水 600㏄
- コショウ 少々
- 金針菜(乾燥)は水で2~3時間もどしておいて、その戻し汁も加えて600㏄の水を用意します。
- 鶏肉や野菜は食べやすい大きさに切っておきます。
- 鍋に生姜を熱して鶏肉を炒めます。
- 次に野菜を入れて炒めたら金針菜を加えます。
- 最後に水を加えて5分ほど煮込んだら完成です。
金針菜(きんしんさい)を摂り入れて健康に!
金針菜(きんしんさい)の効果効能は高いので漢方でもよく使われる食材です。漢方では涼性に分類されるので冷え性の人にはおすすめではありませんが、婦人科疾患の予防にも役立ちます。効果効能には夏バテの予防にも役立ち気や血を補い肝臓を強くするので日々の食事に取り入れたい食材です。わずかな甘味があるだけでクセのない味なので炒め物にもぴったりですし、スープにして金針菜の栄養がたっぷりの汁を頂くのもおすすめです。