あけびの食べ方と食べ頃は?味わいから保存方法まで解説!
「あけび」を食べたことはありますか?ゼリーのような実と黒い種を持ち、見た目が気持ち悪い、と紹介されることもあるあけびですが、実はとても美味しい果物です。実だけでなく皮や新芽も食べられ色々な食べ方で楽しむことができる食材ですが、食べ方が分からないという方も多いかと思います。今回はあけびの食べ方や食べ頃、旬の時期、どんな味わいなのか、保存の方法、含まれる栄養とその効果・効能について詳しく紹介したいと思います。
あけびの食べ方や食べごろ・保存方法
皆さんは「あけび」を食べたことはありますか?名前は聞いたことがあるけど、食べたことはないという方も多いかもしれません。あまり食べ慣れてない方は、どこを食べるのか、また食べ方が分からない方も多いかと思います。
そこで今回はあけびについて紹介します。あけびの食べ方はもちろん、食べ頃や保存方法、栄養、また効果・効能などについて解説します。
あけびは実も皮も美味しく食べられる
あけびを知っている方であれば、実を食べるというイメージが強いかもしれません。しかし実はあけびは、実だけでなく皮や新芽も美味しくいただくことができます。気になるのは食べ方です。早速あけびの食べ方をみていきましょう。
実の食べ方ですが、あけびを半分に割ると、ゼリーのような実がたくさんの種とともに入っていますので、スプーンなどを使って食べます。種は食べられますが便秘などになりやすいため出すようにしましょう。実の部分はそのまま食べることが多いです。ただシャーベットの材料として使うなど、デザートなどにも使われます。種を取るなど少し大変ですが酸味が少なくほんのり甘い果物として美味しく食べることができます。
皮は食べられないと思っている方も多いかもしれませんが実は美味しく食べられます。皮については、実と違い、特有の苦みを楽しむ食材です。皮の食べ方ですが、そのまま食べるのではなく基本的に揚げたり炒めるなど調理して食べられます。皮を調理するときには「あく抜き」が必要です。削ぎ切りにした皮を水に数時間漬けておくことであく抜きします。また苦みが強く気になるようであれば一度茹で、その後に水にさらしておきます。
またあけびは、新芽も食べられる食材です。新芽は春の山菜として食べられます。皮と同様、苦みがあります。おひたしや炒め物、和え物などの料理に使われます。このようにあけびは食材一つで、色々な食べ方ができるのが魅力です。実しか食べたことがないという方もぜひ挑戦してみましょう。
あけびの食べ頃と見分け方
あけびが色々な食べ方ができる食材であることが分かりました。ではあけびの食べ頃や見分け方のポイントなどはあるのでしょうか?まずあけびの食べ頃についてですが、あけびの皮に張りがあり、またぱっくり割れているものは、よく熟しているということなので食べ頃です。割れたところを見て、新しいものかどうかチェックしましょう。古くなっていると、中に入っているゼリーのような果肉が乾燥するなどしています。
出典: https://belcy.jp
またあけびを見分ける際のポイントを見てみましょう。あけびの皮は紫色をしています。あけびを選ぶ際には、綺麗な紫色のものを選び、傷があったり色が変わっているようなものは選ばないようにしましょう。また実際に持ってみて、弾力が感じられるものを選ぶと良いです。
あけびを美味しく保存する方法
続いては、あけびを美味しく保存する方法について解説します。あけびがぱっくりと割れているものを食べ頃だとお伝えしましたが、そうなってからはあけびはあまり日持ちしません。出来るだけ早く食べるよう気を付けましょう。
またまだあけびが割れておらず完熟していないものについては、乾燥を防ぐためラップに包んだり、ポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存します。冷蔵庫に入れたものについても3~5日以内には食べるようにしましょう。
あけびの旬や味の特徴とは?
あけびの食べ方や食べ頃、保存方法について詳しくみてきました。では、あけびの旬はいつなのかご存知でしょうか?また、あけびをあまり食べたことがない方は実際どんな味がするのか知らないという方も多いかもしれません。ここではあけびの旬の時期や味の特徴についてみていきましょう。
あけびの旬と産地は?
あけびは長年多くの人に色々な食べ方で楽しまれてきましたが、街中で暮らしてきた人にとってはあまり馴染みのない食材になってきています。あけびは基本的に全国各地で、山の中で採られています。大きい実になるのは9月~10月頃で、秋の食材です。しかし完熟するとぱかっと割れてしまうため、収穫のタイミングが難しいとも言われています。また新芽の旬は春です。
あけびの産地ですが、全国で収穫されているあけびのうち、およそ9割が山形県のものです。山形県であけびが盛んに採られるようになったのは約30年前です。山で収穫した質の良いあけびを関東に出荷したところ、山形県のあけびが評価されたことから、その後長い間山形県で多く収穫されるようになりました。その他愛媛県や長野県でも収穫されています。
あけびの見た目や味の特徴
あけびの見た目がどんなものなのか、知らない方もいるのではないでしょうか?手に乗るくらいの大きさで、少し長くて丸い形をしているあけびですが、「見た目が気持ち悪い」と驚く人もいるような、少し変わった見た目が特徴です。完熟して割れる前は紫色の丸い果実なのですが、完熟してぱっくり割れたところから、ゼリーのような実と黒い種が見える様子が他の果物と比べ水らしいのでしょう。
見た目から食わず嫌いだという人も多いかもしれませんが味は美味しいです。味の特徴についてですが、そのまま食べられるゼリーのような実の部分は、ほんのりと甘く、優しい味であることが特徴です。酸味などがなく、あっさりと食べることができおすすめです。ただし先ほど紹介したとおり、種がたくさん入っているため少し食べにくさはあります。反対に皮や新芽は苦みが特徴です。一つの食材で全く違った味を楽しめるのもまた魅力です。
あけびの種類について
あけびには、いくつか種類があります。その種類は、あけび、ミツバあけび、ゴヨウあけび、白あけびなどです。先ほどから紹介している紫色をつけるのは「あけび」です。ミツバあけびは紫色ではなく黄土色で、種類によって色も異なってきます。また葉が3枚であることからミツバあけび、葉が5枚であることからゴヨウあけび、と呼ばれています。白あけびは完熟しても皮が白いままのことから白あけびと呼ばれています。
そもそも「あけび」という名前の由来ですが、諸説ありどれが正しいのかは分かっていません。完熟するとぱかっと開くことから「開け実」と呼ばれるようになり、「あけび」となったという説や、完熟して割れている様子が、あくびをしているように見えることから「あけび」と言われるようになった、などの説があります。
あけびの栄養と効果・効能
ここまであけびの食べ方や食べ頃、保存方法、旬の時期や味の特徴などについて紹介しました。見た目は特徴的ですが美味しいあけび、ぜひ食べてみたいですが、そこで気になるのがあけびの栄養、そこから期待できる効果・効能についてです。あけびにはビタミンC、ミネラル、葉酸などが含まれています。一つずつ詳しくみてみましょう。
豊富なビタミンCで美肌効果
あけびにはビタミンCがたくさん含まれています。ビタミンCの効果・効能としては女性に嬉しい「美肌効果」が大きいです。肌荒れ、シミやそばかすなどに効果的です。また疲労回復や風邪の予防になるなど、体調面にとっても嬉しい効果があります。このビタミンCはいちごやりんごなど、他の果物にもたくさん含まれている栄養素です。
ミネラルも豊富でむくみ予防の効果
あけびにはミネラルもたくさん含まれています。その中でもカリウムは身体の中にある余分なナトリウムの排出を促進する効果があります。利尿作用やむくびの予防へと繋がります。
葉酸が貧血予防に効果を発揮
あけびには、貧血予防の効果があるといわれる葉酸もたくさん含まれています。また、妊娠している人には特に欠かせない栄養素が葉酸です。これはお腹の中の赤ちゃんにとって必要不可欠な栄養素です。先天性の疾患や無脳症などが発症するリスクを抑えることから、あけびは妊婦の方は積極的に摂りたい食材といえます。他にレバーなどが葉酸をたくさん含む食材として知られています。
アンチエイジングや生活習慣病予防の効果
あけびにはその他にも色々な栄養素を比較的バランスよく含んでいるのが特徴です。抗酸化作用があるためアンチエイジングの効果がありますし、生活習慣病の予防といった効能も期待できます。あけびは水溶性と不溶性の食物繊維を同じくらい含んでおり、この食物繊維は便秘の改善といった効能や、血糖値が急に上がるのを防いでくれる効果などがあるため、日頃からよく摂取することが必要です。
あけびのツルは生薬として知られる
実はあけびのツルは生薬として知られています。「木通(もくつう)」と呼ばれ、太く乾燥したもののことを言います。この木通には利尿作用の他、抗炎症作用、通乳作用といった効果があり、漢方薬などにも使われています。あけびは木通の他、実や根も漢方薬などに広く利用されています。
あけびは食べ方がいろいろで料理に活かせる!
あけびの食べ方や食べ頃、旬の時期、味の特徴、保存方法、栄養や効果・効能について紹介しました。食べ慣れないあけびですが実に限らず皮や新芽まで食べられ、色々な食べ方で親しまれてきたことが分かりました。
また栄養がバランスよく含まれており様々な効果・効能も期待できるあけび。これまで食べる機会がなかった、食べ方が分からなかったという方も一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?