牛すじと大根の煮込みの簡単な作り方!こんにゃく入りレシピも!
柔らかい牛すじと、旨味が染込んだ大根の組み合わせが美味しい牛すじと大根の煮込み。メインのおかずにも、酒の肴にもなり、寒い日には特に美味しさが染みる料理の一つです。今回は自宅で簡単に牛すじと大根の煮込みを作る方法、ヘルシーなこんにゃくを加えたレシピを紹介します。
目次
コラーゲンたっぷり「牛すじと大根の煮込み」
とろとろに柔らかい牛すじと、味が染みこんだ大根の煮込みは、普段のおかずにも、おもてなしの料理にも、また酒の肴としてもとても喜ばれます。すじ肉にはコラーゲンがたっぷり含まれていますので、美容の面でも喜ばれるメニューです。牛すじを使った料理は手間がかかって難しいというイメージを持っている人も多いですが、実は作り方はとても簡単です。今回は牛すじと大根をじっくり煮込むだけの簡単レシピを紹介します。
牛すじの下処理
牛すじの茹でこぼし
牛すじは非常に脂が多く臭みが強いため、茹でこぼしをして下処理をする必要があります。茹でこぼしをすることで、余分な脂や臭みが取れるだけでなく、冷めても美味しい料理に仕上がります。やり方は、まず鍋に大量の水と牛すじを入れて火にかけます。およそ1分ほど沸騰させてからザルに上げ、流水で肉の表面についたアクを洗い流します。この時の茹で汁は全て捨てて、鍋に残ったアクも綺麗に洗い流してください。
牛すじをもう一度水から茹でる
茹でこぼしをした牛すじと、薄切りにしたショウガや長ネギの青い部分、大量の水を鍋に入れて火にかけます。沸いたら弱火にして1時間半~2時間ほど茹でれば牛すじの下処理は完了です。下処理の終わった牛すじは冷凍保存しておくことができます。茹で汁も一緒に冷凍すると乾燥防止になりますし、茹で汁を活用できるレシピもあります。時間がある時に多く茹でておき、後で使うと良いです。1~2ヶ月で使い切るようにしましょう。
風味を付けずに下処理をする方法1
ショウガや長ねぎを使った下処理をすると、肉の臭みは消えますが、代わりにショウガなどの風味が牛すじについてしまいます。風味をつけたくない場合は、ショウガや長ねぎの代わりに、米のとぎ汁を使うレシピもあります。一度茹でこぼしをした牛すじを再度水から茹でる際に、ショウガなどの代わりに米のとぎ汁を加えて、同じように1~2時間ほど茹でるだけです。こちらも簡単にできますが、茹で汁の活用はできません。
風味を付けずに下処理をする方法2
ショウガなどの風味を付けたくはないけれど、米のとぎ汁を用意するのは面倒だという場合には、茹でこぼしを2回繰り返すという方法もあります。3回目に弱火で1~2時間ほど煮て、牛すじが柔らかくなれば下処理は完了です。いずれの方法も特に複雑な手間はなく、時間をかけてじっくり煮るだけですので、料理があまり得意ではないという人でも簡単にできます。圧力鍋があれば30分ほどに時間を短縮することも可能です。
大根の下処理
大根の皮を剥いて面取りをする
大根は皮を剥いたらそのまま煮てしまっても良いのですが、下処理をすることによって柔らかく、また味もよく染みこむようになります。このほんのひと手間で仕上がりが違ってきますので、是非やってみてください。大根を2~3センチ幅の輪切りにして、やや厚めに皮を剥きます。(断面を見ると色が違うのでわかります。)荷崩れを防ぐために面取りをし、大根の根側(表面積が小さい側)に深さ1センチほどの十字の切り目を入れます。
大根を下茹でする
鍋に大根と大根が浸るくらいの米のとぎ汁を入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして、大根が半透明になるまで煮ます。竹串がすっと入る柔らかさになったら火から下ろし、流水でとぎ汁のぬめりを洗い流し、5分ほど水にさらせば大根の下処理は完了です。煮すぎてしまうと次に加熱した時に煮崩れしやすくなってしまうので注意してください。米のとぎ汁がない場合は、大さじに山盛りの米を直接鍋に入れて煮ても作れます。
簡単な「牛すじと大根の煮込み」の作り方
牛すじと大根の下処理が終わっていれば、あとはもう煮るだけで簡単に牛すじと大根の煮込みが作れます。鍋に、牛すじ、大根、醤油、みりん、砂糖、ショウガ、酒、水を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせます。蓋をして弱火で30分~1時間ほど煮たら火を止め、一度冷まします。冷ますことによって、より味が染みこんで美味しくなります。最後にもう一度煮詰めれば完成です。お好みでねぎや七味、辛子などを添えてください。
こんにゃくを入れてボリュームアップ
こんにゃくの下処理
牛すじと大根だけでも十分に美味しいですが、こんにゃくを加えることによって、ヘルシーでありながらもボリュームアップさせることができます。こんにゃくも独特の臭みがあるので下処理をして臭みを取り除きます。スプーンなどを使ってこんにゃくを一口大に千切ります。包丁を使って切ると見た目は綺麗ですが表面が平らになってしまい味がのりにくいので、包丁は切込みを入れる程度に入れて、手で千切るようにしてください。
千切ったこんにゃくをボウルなどの容器に入れ、全体に小さじ1杯ほどの塩をまぶして5分ほどおきます。そのまま塩は洗い流さずに、沸騰したお湯にこんにゃくを入れて2~3分ほど茹でます。ざる上げして水気を切ればこんにゃくの下処理は完了です。水につけたりする必要はありません。また、料理の味付けを濃くしたいという場合には、塩をまぶさずに茹でるだけでも十分に臭みが抑えられるので大丈夫です。
こんにゃく入り「牛すじと大根の煮込み」レシピ
材料の分量はお好みで調節できますが、牛すじは2人分で150gほどを目安にすると良いでしょう。材料は下処理を済ませておき、牛すじは食べやすい大きさに切ります。鍋に牛すじ、大根(2分の1本)、こんにゃく(2分の1枚)、しょうゆ(大さじ3)、みりん(大さじ1)、砂糖(大さじ1)、酒(50cc)、水(400cc)、薄切りにしたショウガ(2枚ほど)を入れて火にかけます。
みりんの代わりに薄めのだし汁を使っても良いですし、ショウガの風味が苦手な人は入れなくても大丈夫です。煮立ったら蓋をして、弱火で30分~1時間ほど煮ます。火を止め、一度冷まして味を染み込ませます。荒熱を取ってから冷蔵庫などに入れておいても良いので、必ず一度芯まで冷ましてください。数時間後~翌日に再び火にかけ最初は中火で、煮汁が少なくなってきたら徐々に火力を弱めていき、最後は弱火で煮詰めていきます。
煮詰める際は、あまり頻繁に混ぜすぎて大根を崩さないように注意してください。鍋を揺すったり、へらで優しく混ぜる程度で大丈夫です。鍋の底に少し煮汁が残る程度まで煮詰まったら、こんにゃく入り牛すじと大根の煮付けの完成です。お好みで刻んだねぎや七味唐辛子、辛子を添えてください。また、板こんにゃくではなく、しらたきを使っても味がよく染みこむので美味しく仕上がります。
「牛すじと大根の煮込み」を上手に作るコツ
丁寧に下処理をしましょう
牛すじと大根の煮込みはシンプルな味付けの料理なので、いかに牛すじの臭みを消して柔らかくするか、大根にしっかり味を染み込ませるかが大事になります。牛すじと大根、またこんにゃくを加えたレシピの場合であっても、それぞれの材料の下処理を丁寧にすることによって、味が材料に染み込みやすくなりますので仕上がりが違ってきます。
特に、牛すじの茹でこぼしをする際にアクを丁寧に取り除くことで肉の臭みを消し、美味しく仕上がるようになります。肉によって脂の状態が違いますので、一度茹でこぼしを終えていても再度水から煮た時に、またアクが出てきてしまう場合があります。その際は丁寧にアクを掬い取ってください。また、下処理で煮ている間に水が減って、牛すじが水面に出てくるようであれば水を足してください。
牛すじは下処理がされた状態で販売されているものもありますので、忙しい人はそれを利用しても良いと思います。ですが、下処理といってもただ煮るだけです。混ぜたりする必要もありませんので、牛すじの下処理をしている間に他の料理を作り進めることが可能です。冷凍保存しておけば他の煮込みレシピでも使えますので、時間のある時にまとめて下処理をしておくと良いでしょう。
寒い日には「牛すじと大根の煮込み」で温まりましょう
作るのが難しいイメージのある牛すじと大根の煮込みですが、実際は大した手間もかからず、下処理から完成混まで、じっくり煮続けるだけで作れてしまう簡単な料理です。味付けも最低限の調味料しか使っていないのに、小料理屋や居酒屋などで出てくるような味が再現できます。普段の食卓でメインのおかずとして出しても良いですし、日本酒やビールなどとも相性が良いので晩酌の肴として出しても喜ばれます。
煮込んでいる間はほったらかしにして大丈夫なので(もちろん火の扱いには気をつけてください。)初心者でも安心して作れる牛すじと大根の煮込み。牛すじは下処理がされた状態のものが売られていることもありますので、忙しい人はそちらを利用しても良いでしょう。ですが時間がある日には、じっくりと時間をかけて煮込んでみてはいかがでしょうか?