バジルシードのダイエット効果・栄養を検証！チアシードとの違いとは

バジルシードとは、シソ科の植物で、パスタやピザに使われる緑のソース、バジルの種の事を言います。欧米では、葉っぱをソースにするなどして使い、東南アジアでは種をデザートなどにして使います。

日本では、江戸時代に目に入ったゴミを洗うのに使っていたことから、和名では目箒木という名前で呼ばれています。乾燥しやすい地面に生息するバジルシードは、種を守ろうとする働きから、水を蓄えようとします。その成分が、種を水に付けるとプニプニするとゼリー状になる成分で、ダイエットにいい。とされています。

バジルシードの1番の特徴は、水分を含むと膨らむことです。なんと、30倍にも膨らみます。この成分は、こんにゃくにも含まれている、グルコマンナン。という水溶性食物繊維です。

グルコマンナンにより、膨らんだバジルシードを食べると、少量でも満腹感を感じる。という効果があります。バジルシードの種自体は、プチプチとゴマのような食感がし、グルコマンナンはアロエのような食感がします。よく噛んで食べる事で、より満腹感を感じる事も出来ます。

バジルシードに含まれている、食物繊維の量は、全体の約50%になります。その食物繊維は、膨らむ性質から、満腹感を感じる事が出来ます。食事の前にバジルシードを食べる事で、食欲を抑える事が出来、食事の量を減らす事につながります。

また、この食物繊維は、腸の中で糖質や脂質をゲルで包み込む働きがあります。更に、その包み込んだ糖質や脂質を排出してくれる働きもあります。その為、糖質や脂質の吸収がゆるやかになり、血糖値の上昇を抑えてくれますし、排出する効果もあります。油っこい物が好きな人に、バジルシードはピッタリです。

バジルシードには、α―リノレン酸が含まれています。α―リノレン酸とは、青魚などに含まれているEPA（エイコサペンタン酸）やDHA（ドコサヘキサエン酸）と同じ、オメガ3系脂肪酸です。オメガ3系脂肪酸は、不飽和脂肪酸といい、細胞膜を柔らかくする働きがあり、血管の壁を柔らかくします。その結果、血液はサラサラになります。

血液がサラサラになった事により、コレステロールや中性脂肪の数値を下げ、肥満改善につながります。また、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの病気も防ぐ事が出来ます。不飽和脂肪酸は、体内で作る事が出来ないので、食事やサプリメントなどから摂取しないといけない栄養成分です。

先ほども紹介した食物繊維は、血糖値の上昇を抑える働きの他に、腸内環境を整える働きもあります。腸内に溜まった老廃物を吸着し、排出してくれるので、便秘を改善する効果もあります。便秘が改善され腸内環境が整うと、代謝がアップするので太りにくい体を作る事が出来ます。ただ、注意しないといけない点もあります。便秘気味だからといって、バジルシードを一気に食べると、更に便秘になる可能性もあります。

元々詰まっている所に、水分で膨らんだバジルシードが入ると、なかなか通り抜ける事が出来ず、バジルシードの渋滞が起こる事になります。便秘を改善したくてバジルシードを食べるのであれば、少量を食べ、排出されたらまた少量を食べる。という感じに、慣れるまでは、自分の体に合わせて量を調整するようにした方がいいと思います。

バジルシードに含まれている食物繊維により、便秘を改善し腸内環境が良くなると、肌荒れなども改善する事が出来ます。他にもアンチエイジング効果に期待できる栄養成分はあります。α―リノレン酸は細胞膜の老化を遅らせる効果があります。

細胞膜が柔らかくなる事で、新陳代謝がアップし、肌の保水力が向上します。また、血行が良くなる事から、肌に栄養や酸素が届きやすくなるので、コラーゲンが盛んに分泌されます。ビタミンＥやビタミンＣなどのビタミン類には、シミやたるみ、乾燥肌を改善する効果があります。バジルシードを食べる事で、体の中から肌をケアする事も出来ます。

バジルシードに含まれている栄養成分には、他にもメリットがたくさんあります。鉄分が貧血予防に、カルシウムが骨の形成に、カリウムが塩分の排出をしてくれるので、むくみの予防に効果があります。

また、オメガ3を摂取する事によって、脳の発達や活性化、認知症予防、記憶力の向上などや、アトピーなどのアレルギーの緩和にも、効果があると言われているそうです。ただ、バジルシードだけでは1日に必要な量を摂取する事は出来ないので、他の食品とバジルシードを合わせて上手に取り入れるように、気を付けた方がいいと思います。

乾燥した状態のバジルシードとチアシードは、どちらも種。なので、見た目の違いはあまりないです。どちらも例えるのであれば、「ゴマ」のような見た目です。色と大きさに少し違いがあります。バジルシードは黒のみですが、チアシードには、黒と白の2種類あります。種の大きさも、バジルシードの方が少し大きい種になります。

見た目が大きく変わるのは、水を含んだ時になります。バジルシードもチアシードも作り方は同じで、水に浸すだけです。水を含むと、膨らみゼリー状の物で種が覆われる。という性質も同じです。ただ、ゼリー状の色が、バジルシードは白く濁った状態で、チアシードは透明になります。

また、種そのものの大きさも違うので、水を含んだ状態の大きさも違います。バジルシードは粒が少し大きくなり、見た目はカエルの卵に似ていると言われています。チアシードは、バジルシードとは違い、ゼリー状の中にキウイの種がある。という程度です。

先ほども触れましたが、水を含むと膨らむ性質はどちらも同じです。ただ、膨張率が違います。同じ量でも、バジルシードは水を含むと30倍にも膨らみますが、チアシードは10倍程度です。食欲を抑えるためであれば、30倍に膨らむバジルシードの方がいい。という事が分かります。

また、膨らむ早さにも違いがあり、バジルシードは水に入れて5分程度で膨らみますが、チアシードは10分程度かかります。作り方も簡単な上に、冷蔵庫で数日保管する事が出来ます。ある程度まとめて作っておけばいいのしょうが、作り忘れてしまった時などは、早く出来上がるのでバジルシードの方が助かります。

チアシードよりバジルシードの方がダイエットに向いているのは、カロリーの違いもあります。バジルシードの1ｇあたりのカロリーは、1キロカロリーです。チアシードは、5キロカロリーになり、5倍の差があります。5倍といっても1キロカロリーと5キロカロリーなので、たいした事ない。と思うかもしれませんが、ダイエットの基本は、カロリー収支です。どうせ取り入れるのであれば、カロリーが少ないバジルシードをオススメします。

バジルシードにもチアシードにも共通で含まれている栄養成分があります。たんぱく質、ビタミン、ミネラル、脂質、必須アミノ酸、鉄分です。この中で、大きく違いがあるのが脂質です。チアシードにはバジルシードとは違い、オメガ3脂肪酸以外にオメガ6脂肪酸が含まれています。その為、チアシードの方がカロリーが高くなっています。他にも違いがあり、チアシードには葉酸が含まれています。

 

バジルシードとチアシードは、値段の違いはあまりないようです。購入店によって違いもあるとは思いますが、だいたい100ｇあたり500円前後になります。ただ、チアシードはスーパーなどでも手に入れやすいですが、バジルシードは専門店での販売が多いようで、チアシードと比べると手に入れにくいようです。

バジルシードは、食物繊維が多いので腸内環境を整えてくれます。水分を含むと膨らむと30倍にも膨らみ、食感もあるので、食事の前に食べる事で満腹感を感じ、本来食べるはずの食事の量を減らす事が出来ます。また低カロリーなので、ダイエットには向いている食品です。

便秘に悩んでいる人や、短期でダイエットを成功させたい人、我慢出来ない食欲を何とかしたい人にピッタリです。また、加熱をしても食物繊維の栄養成分が壊れないので、お菓子作りに使えば、間食が止められない人でも、カロリーを抑える事が出来ます。

チアシードは、バジルシードとは違い脂質が多い食品です。ただ、その脂質も体では作る事が出来ない脂質になります。また、セレニウムやポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれているので、アンチエイジング効果があります。ダイエット目的とは違い、健康的な体を目指している人や、美容に気をつけている人、食事制限で偏ってしまう栄養補給を目的としている人であれば、チアシードをオススメします。

バジルシードの作り方は、とても簡単です。バジルシード小さじ1杯を、150mlの水で膨らませます。5分程で膨らんできますが、可能であれば2時間以上は水に浸しておいた方がいいそうです。冷蔵庫に入れておけば、2・3日は食べる事が出来ます。夜のうちに水に浸して次の日に食べる。という作り方をしている人もいます。

バジルシード自体は、味や匂いがなく、熱にも強いので、工夫次第で食べ方は色々あります。一番オススメの食べ方は、ドリンクに入れて飲む。という食べ方です。ゼリー状になったバジルシードは、口当たりも喉越しもよく、更に作り方が簡単なのが一番のポイントです。

ただし、お酒と一緒に食べる食べ方はやめて下さい。アルコールで膨らんだバジルシードが、胃や腸を刺激して下痢になる可能性があります。他には、ヨーグルトに混ぜる食べ方もオススメです。水で膨らませたバジルシードを、ヨーグルトに混ぜるだけなので、こちらも作り方が簡単です。ヨーグルトとバジルシードのダブルで腸内環境を整えてくれます。

どんなに体にいい物でも、適正量があります。バジルシードは、乾燥した状態で10ｇが、1日の適正量になります。大さじであれば1杯分、小さじであれば3杯分になります。こんな少ない量でいいのか。と思うかもしれませんが、水分を含むと30倍になるので十分な量です。食べすぎても、逆に便秘になったりします。また、1回で10グラム食べてしまうのではなく、食べ方を工夫して3度の食事の前に食べる事も大切です。

バジルシードを多量摂取すると、アレルギーになる危険性があるそうです。種は発芽するまで栄養を溜めておく作用があるのですが、この作用が人にも害を及ぼすそうです。マスタードやマスタードシードにアレルギーを持っている人は、バジルシードでもアレルギーになる危険性があります。

他にも、バジルシードからアフラトキシン発見された事があります。アフラトキシンとは、カビの一種です。このアフラトキシンは、発がん性物質です。ただ、種に問題があったのではなく、保存状態に問題があったそうです。また、多量のバジルシードを摂取しない限り、健康への危険性はありません。もし、気になるのであれば、国産かアフラトキシン検査済み。とされている物を選ぶといいそうです。

バジルシードの作り方、食べ方のポイントは、たった1つです。必ず水で膨らませてから食べる事です。正しい作り方・食べ方をせず、乾燥したままバジルシードを食べると、腸の中で水分を吸収する事になります。腸の中で30倍に膨らんだバジルシードは、移動がスムーズに出来なくなり、便秘になる可能性が高くなります。

また、30分以上水に浸す。という作り方で、種が無毒になるそうなので、先ほど触れたアレルギーになる危険性も避ける事が出来ます。ドリンクに入れても十分膨らまないので、必ず水で膨らませてから食べるようにしましょう。

バジルには、子宮を収縮させる作用があります。ですから、妊娠中の人がバジルを大量に食べると、流産や早産の危険性が高まる。と言われているそうです。他に、バジルシードのメリットである食物繊維も、妊娠中の人には危険性を与える要因の1つです。食物繊維は、そもそも消化されにくい栄養成分です。一緒に摂取した栄養成分も消化されにくくなり、栄養不足になる危険性があるそうです。

たまに少しだけ食べる。というのであれば、大丈夫と言われていますが、危険性がある。と分かっている物なので出来るだけ避けた方がいい食品です。どうしてもの場合は、医者に相談してみるのが1番いいと思います。

色々なダイエット方法があります。成功する人がいる中で、失敗してしまう人もいます。失敗してしまう原因は、やはり続けられないから。ではないでしょうか？続けられない原因は、面倒くさいから、大変だから、我慢しなくてはいけないから。など人それぞれで、他にも理由があると思います。

ただ、このバジルシードは作り方は水に浸すだけで、食べ方も食事の前に少量食べるだけ。と簡単です。30倍にも膨らんだ食物繊維のおかげで、腸内環境を整える事が出来ます。満腹感を得る事も出来るので、我慢しないでご飯の量を減らす事も出来ます。

食べすぎたり、食べ方を間違えれば、更に便秘が悪化する。という危険性もありますが、適正量を守れば、栄養成分豊富なバジルシードにより得られる効果は、ダイエットだけではなく他にも色々。こんなにお手軽なら、食べないなんてもったいないです。あなたもバジルシードを食べて、ダイエットもキレイも両方手に入れましょう。