2018年12月22日公開
2024年08月25日更新
くわいはどんな野菜なの?栄養や食べ方・レシピなど紹介!
くわいという名前の野菜を聞いたことがありますか?くわいは縁起物としてオセチ、正月料理によく使用される野菜です。くわいという名前が聞きなれない方も多いと思います。ここでは、くわいとはどんな野菜で旬の季節はいつなのかを紹介していきます。また、食べ方や味、栄養、効能についても調べていき、くわいを使った簡単なレシピも紹介していきます。そして、くわいを使って新しい料理にチャレンジしてみてください。
くわいは中国原産の野菜
くわいの原産は中国南部といわれ、主に中国と日本の湿地で栽培されていますが、アジア、ヨーロッパ、アメリカにかけて広く自生しています。食べる習慣があるのは、日本と中国だけで、中国では炒め物によく使用されます。オモダカ科の水性の野菜で、鍬(くわ)のような形をした葉の下に、芋のような実がなることから鍬芋(くわいも)と呼ばれていました。それがなまってきて、今ではくわいと呼ばれるようになりました。
里芋に似た不思議な形
見た目としては里芋と似ていますが、色は青みがかかった灰色(青藍色)で球根から芽が飛び出ている不思議な形をしているのがくわいの特徴です。里芋との違いは、皮のむきにくさとアクの強さで、下処理などに時間がかかってしまいます。
日本と中国以外ではほとんど栽培されていない
日本と中国でしか栽培されていなくて中国は南部、日本は広島県、埼玉県、茨城、大阪府、石川県などで栽培されています。平安時代ぐらいに中国から伝わり、生産されるようになってきました。中国産は白くわいと呼ばれ、色は薄く少し硬さがあるのが特徴です。そして、日本でくわいの生産量が高いのが、広島県の松山市が1位で、埼玉県と続いていきます。
日本で栽培されているのが青くわいと呼ばれ、独特のほろ苦さ、つやのある青みを帯びた色、ホクホクした食感が特徴です。日本で一般的に出回るのが、青くわいと言われています。他は大阪府吹田で古くから栽培されている、小ぶりのくわいが吹田くわいや姫くわいと呼ばれています。甘みがあり栗を思わせる味となっていますが、生産量が少ないので一般には、あまり出回る可能性が低いようです。
正月料理に食べられる縁起の良い食べ物
くわいの丸い部分(塊茎)から数cmの芽が伸びている形が特徴です。その芽が11~12月ごろに勢いよく芽が飛びだしてくることから、芽出たいがおめでたいとなり、縁起物として正月料理やオセチ料理に使われるようになりました。料理で調理されるときも、芽を全部切ってしまわずに少し残しておく調理方法が多いです。それは、芽が出るということからという縁起物なので、この形が多いです。
くわいの旬や栄養・効能
正月の縁起物として使用される、くわいの栄養、旬、効能が気になりませんか?くわいにも旬があり、栄養成分なども含まれていて、食べることで体に効果的な効能に期待できる野菜です。
くわいの旬は真冬
くわいの旬は季節では冬で、収穫時期としては9月ぐらいから春時期までといわれています。年間の流通量のピークは11月下旬かあ1月頃までなので、この時期が最も旬といわれています。使用されるのが正月料理用の食材として多く使われるので、年明けには価格も下がってくる傾向みたいです。
基本は炭水化物
くわいは栄養成分の高いのが含まれているのが特徴で、でんぷん質が豊富にあります。でんぷんやタンパク質は芋類の約4倍ぐらいです。基本は炭水化物が多く、栄養成分として、ビタミン(ヨウ素など)、ミネラル(カリウム、マグネシウム、リンなど)が含まれています。他の芋類のに対して、炭水化物が豊富なのと、カリウム、マグネシウム、リンなどが特に豊富です。基本的には炭水化物なので、食べ過ぎには注意しましょう。
高血圧に効果的なカリウムが豊富
くわいは高血圧の効能効果に期待できる野菜としても知られています。それは、くわいのカリウムが豊富なことで、多く取りすぎたナトリウムを排出する働きがあるので、血圧が高い方におすすめの野菜です。そして効能効果は他にも、筋肉の収縮をスムーズにすら働きも期待できます。色んな効能効果を期待できるくわいを、料理の食材として入れてみてください。
くわいはどんな味?食べ方の基本
くわいの味としてはどんな味や食感があるのでしょうか?また食べ方なども気になります。ここでは、くわいの味や食感や食べ方の基本を紹介していきます。くわいはアク抜きをしっかりすると、簡単に調理できる方法があります。くわいのことをもっと詳しくなって、料理に活用してみてください。
アク抜きのために下茹でが重要
くわいはアクが強いといわれ、キチンとアク抜きをしないと苦みがでる可能性もあります。下処理として皮をむきにくいのですが、球形の材料の皮をむくときと同様に側面が6面になるように剥いていく、くわい六方と呼ばれています。底の部分から、芽の部分に包丁を入れて、一面をむいたら対面をむいていきます。くわいの芽のカットは1㎝ぐらい残すのが、縁起物として特徴的な形です。
下処理がすんだくわいのアク抜きは、皮を剥いたくわいを水を入れたボールに約1時間ぐらいつけておきます。そのあとに、お湯(米のとぎ汁)で10分ぐらい茹でて、サッと水で洗い流せば、アク抜きが完成です。
癖がなく食べやすい味
くわいによって味に苦みを感じるときもありますが、アク抜きをすると苦みが和らいで上品な味になります。くわいの種類によっては、苦みを感じないこともあります。また料理の種類で、素揚げや揚げ物にすると苦みを感じないこともあります。くわいの苦みは独特性があるので、その味が好きという方や嫌いな方も多々あるようです。
食感はしゃきしゃき
中国産の白くわいは、食感がシャキシャキていて、このシャキシャキ感が好きという方も多いようです。日本で生産されている青くわいは、調理するとホクホクした食感を味わうことができるようです。くわいの主な食べ方としては煮物料理が多いようですが、揚げ物や炒め物など色んな方法で調理できます。おつまみなども作れるので、幅広い年齢層で味わうことができます。色んな食感を楽しでください。
くわいを使ったおすすめレシピ
ここではくわいを使った簡単おすすめレシピを紹介していきます。くわいの食べ方には定番レシピ、炒め物レシピ、揚げ物レシピなどがあり、簡単に作ることができ美味しく食べることができます。アレンジするとより美味しさがアップするかもしれません。ここでの簡単レシピを参考にしてアレンジしてみてください。使用するくわいは、下処理をしたくわいで簡単に作ることもできます。
王道の料理!くわいの煮物
くわいの王道の料理といえば煮物。あく抜きをしっかりすることで、簡単に調理ができ上品な味わいになります。ここではくわいの煮物のレシピを紹介しているので、参考にしてみてください。
- くわい約20個
- 水250cc
- めんつゆ大さじ2杯
- みりん大さじ2杯
- くわいの皮を剥いて、水に約2時間アク抜きをします。
- 鍋にくわいを入れて、水、めんつゆ、みりんを入れて串が通るまで煮たら完成です。
おつまみにもピッタリ!くわいの素揚げ
くわいの素揚げは、おやつやおつまみにもピッタリですホクホクした食感が美味しさをアップさせます。普段のサイドメニューとしても作ることができるので、参考にしてみてください。
- ミニくわい200g
- 揚げ油鍋に2cmくらいの量
- 岩塩適量
- くわいを水で洗い、水分をキッチンペーパーなどで良く水気を切ります。
- フライパンにサラダ油を熱して、揚げ焼きにします。竹串が通れば火をとめます。
- 油を切って皿に盛り付けて、岩塩を振ったら完成です。
簡単に作れる炒め物!くわいと豚肉の炒め物
簡単に作ることができる、くわいと豚肉炒めのレシピです。くわいと豚肉の旨味がマッチしてより美味しさを引き立てます。子供も喜ぶ炒め物で、ご飯との相性もバッチリなので献立の一品として考えてみてください。
- くわい(水煮缶)約20粒
- 豚肉薄切り50g
- おろしにんにく半片
- おろししょうが半片
- 酒大さじ1杯
- オイスターソース大さじ1杯
- しょう油小さじ1杯
- 塩コショウ適量
- 小ネギ適量
- くわいと豚肉は食べやすい大きさに切って、小ネギは小口切りにします。
- フライパンに油を入れて熱し、おろしにんにく、おろししょうがを炒めます。香りがでたら豚肉を入れて、色が変わったらくわいを入れます。水煮缶を使用した場合は、水分を飛ばしながら炒めます。
- 酒を振り、飛ばしながらオイスターソース、塩コショウ、しょう油で味付けして、小ネギを散らしたら完成です。
くわいを使って新しい料理に挑戦しよう!
くわいは縁起物としても知られ栄養、効能効果も期待できる野菜です。簡単に作れる煮物、炒め物、揚げ物のレシピも豊富にあります。くわいの食べ方を知ることで、新しい調理にもチャレンジできます。くわいは幅広い年齢層で食べることができるので、みんなで美味しく味わってみてください。
そして、くわいは古くから食された歴史のある野菜です。今でも正月料理やオセチの定番材料として取り扱われています。そして、正月料理や献立の一品として使用してみてはいかがですか?