高野豆腐のカロリーは?栄養やダイエットでの食べ方など紹介!
高野豆腐(凍り豆腐)を知っていますか?JAS(日本農林規格)に登録されている、高野豆腐の正式名称が凍り豆腐です。似たような言葉で「凍み豆腐」と言うのを聞いた事があるかもしれませんが、乾燥方法が違うようです。高野豆腐は豆腐から出来ており、豆腐はヘルシーだと言われ、ダイエットをしている方が良く食べていますが、高野豆腐は栄養やカロリーが高いと言われています。という事は太る可能性も高いのでしょうか?糖質量やカロリーはどの程度あるのでしょうか?煮物以外の料理方法も含め、いろいろを解剖してみたいと思います。
目次
高野豆腐はカロリーは高いがダイエット向きの食材!
ダイエットは消費カロリーを増やすより、摂取カロリーを減らすことが基本になりますが、低カロリーの食事は満腹感、満足感が得られにくかったり、栄養が偏ったりするのも事実です。そこでお薦めしたいのが高野豆腐です。食物繊維が豊富で、水分を多く含むので煮物やお味噌汁などに入れて満腹感も得られます。豆腐以上に栄養もあるので、ダイエット目的で食べるのであれば、ぜひ夜に食べるのがおススメです。
高野豆腐にはミネラルやタンパク質などが多く含まれる
良質のタンパク質を含む消化吸収の良い食品です。食物繊維とミネラルが豊富で、ミネラルではカルシウムの他に亜鉛や鉄、マンガン、リン、銅なども含みます。ビタミン類は少ないので、ビタミン類豊富な緑黄色野菜と一緒に摂取するといいでしょう。
また、豆腐同様、大豆で作られていますからイソフラボンも含まれ、女性ホルモンと同じような働きをし、美肌効果も期待できます。コレステロールや中性脂肪を溶かし、代謝を活発ににするレシチンも含んでいます。
高野豆腐のカロリーや糖質量について
高野豆腐は古くからの食品ですが、魚や肉を食べられない僧侶たちのタンパク源として精進料理に欠かせない食材でした。日本長寿の長野県の特産品である、という事で身体に良い食品であることには間違いないと言えるでしょう。
高野豆腐は生の豆腐を凍結して、低温熟成させた後乾燥させた保存食品です。冷蔵庫で一定期間保存することで、大豆に含まれるタンパク質を凍結変形(熟成)させて作ります。
鉄分は牛レバーの1.5倍、カルシウムは何と牛乳の6倍になりますし、脂肪の代謝を促すイソフラボン、大豆レシチン、亜鉛、血中コレステロールを低下させるレジスタントタンパクを多く含むという、栄養バランスの良い食品です。(上の図は血中コレステロール量の変化)
高野豆腐のカロリーと糖質量
他の食材と100g当たりの、糖質、カロリーを比べてみましょう。白米糖質36.8g・タンパク質2.8g/薄力粉糖質73.3g・タンパク質8.3g/スパゲティ(乾)糖質71.2g・タンパク質12.2g/高野豆腐(乾)糖質1.7g・タンパク質50.5gと 糖質が断然少ないです。その上高タンパク質で、保存性が良く価格が安いとなれば糖質制限にはかかせない食材として見直されるのがわかります。
高野豆腐のカロリーが高くなる理由とは?
高野豆腐はカロリーが高いと言われますが、成分表を見てみると100g当たりのカロリーは何と529カロリーあるんです。チョコレートやスナック菓子と同じくらいで驚いてしまいます。何故カロリーが高くなってしまうかと言うと、製造過程で凍結と乾燥を繰り返すことにより、水分がなくなりカロリーが凝縮されるからです。ちなみに糖質が少ないのは、解凍の際、水分と一緒に糖質も流れ出てしまうからと言われています。
高野豆腐の成分の1/3が脂質で、1/2がタンパク質となるとカロリーが高いはずです。でもこの数値はあくまでも100g当たりの数値で、一般的な高野豆腐は1枚16gほどなので、約6枚分に匹敵します。
1日に高野豆腐を6枚も食べることはないと思いますが、一般的に高野豆腐を煮物にする際、砂糖や味醂を使うことがあるので、その分カロリーが増えます。ご飯や他のおかずも食べますから、食べ過ぎればカロリーオーバーで太る原因になります。
カロリーは高いが栄養素を効率よく摂取できる
高野豆腐のカロリーが高いことを知ってる方は、太ることを恐れて食べることを控えているかもしれません。ですが、一般的な高野豆腐は乾燥され、豆腐に比べ水分がほとんど無く栄養素が凝縮され、効率良く摂取できます。ダイエットにおすすめするにはちゃんと理由があるんです。
高野豆腐がダイエットにおすすめの理由
高野豆腐に含まれるアミノ酸が脂肪燃焼をサポート
アミノ酸が合体して出来たものがタンパク質なので、タンパク質が多い高野豆腐にはアミノ酸が豊富です。そんなアミノ酸には種類があり、大きく分けると、体内で作ることが出来ない必須アミノ酸と体内で作ることが出来る非必須アミノ酸の2種類に分けられます。
アミノ酸は種類によって働きが様々で、直接脂肪を燃焼させる働きはありませんが、中には脂肪燃焼やエネルギー代謝を助けるアミノ酸があります。脂肪燃焼・エネルギー代謝だけが太る・太らないに関係するわけではないですが、脂肪燃焼を助けてくれるアミノ酸を紹介します。必須アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)非必須アミノ酸(プロニン・アラニン・セリン)になります。
アルギニンがエネルギーを代謝させる
非必須アミノ酸の中にアルギニンと言うものがありますが、こちらのアミノ酸はエネルギー代謝を促進させる働きやコラーゲンを作る時のサポートする役割があります。味噌や豆腐など大豆で作られる食品100g当たりののアルギニン含有量の違いを見てみると、味噌910mg、納豆940mg、油揚げ1500mg、大豆2800mg、高野豆腐4100mgと圧倒的に高野豆腐が多く含まれています。
高野豆腐に含まれる不飽和脂肪酸が血中コレステロールを下げる
高野豆腐の脂質の80%はリノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸で、血中コレステロールを下げる作用があります。脂肪と聞くと太ることを気にしますが、中には身体によい効果もある物もあります。血中コレステロールが下げると、血液の流れも良くなり、新陳代謝を上げ、痩せやすい身体を作ることが出来ます。
ただ、高野豆腐はリノレン酸よりリノール酸の方が多く含まれていて、リノール酸は他の食品からも摂取できるため、取り過ぎに注意しましょう。過剰摂取するとアレルギーを悪化させたり、血栓が出来やすくなるとも言われています。
高野豆腐のダイエット中の食べ方
高野豆腐を使った料理として思い浮かべるのは、やはり煮物が多いと思いますが、煮物以外にもいろいろと使えます。しかし、昔ながらの乾物食材で、「どう扱ったらいいかわからない」「あのボソボソな口当たりがイヤ」と言う方もいます。そんな方にいくつかのおすすめを紹介します。
煮物だけでなくいろいろな使い方ができる高野豆腐
高野豆腐と言うと、四角い形をしていて、料理だと煮物を思い浮かべるのが多いと思いますが、煮物以外に高野豆腐の料理が浮かんでこなかったり、戻さなくちゃならないのが面倒で避けてしまいがちの方もいると思います。が、粉豆腐といった粉状の高野豆腐を使うと、手軽に使え、煮物以外にも色々な料理にも利用できます。
粉豆腐は、高野豆腐を粉末にしたもので、市販されているものもありますが、四角い高野豆腐をおろし金でおろせば同じことです。小麦粉を減らして粉豆腐を代わりに使ったりして、グルテンフリースイーツやお菓子作りにも使えます。
夜は炭水化物を減らして必ず高野豆腐を取り入れよう
活動量が減る夜は、ご飯や麺類などの主食をとり過ぎると、エネルギーとして使い切る事が出来ず、体脂肪として蓄積されて、太る原因になってしまいます。そこで夜の炭水化物摂取を減らして、代わりに高野豆腐を1枚食べることで満腹感を補うと良いです。また、筋肉は寝ているときに作られるし、基礎代謝は寝ているときに活発になるのでエネルギを燃焼されるので、色々な面から見ても、夜食べるのが最適です。
野菜を一緒に採ってビタミンをプラスしよう
高野豆腐にはβカロテンやビタミンCなどの栄養素が含まれていないので、それを補うために緑黄色野菜と一緒に取るように心がけましょう。βカロテンやビタミンC、ビタミンEなどには代謝を高める作用が、ビタミンB群は糖質、脂質、タンパク質の代謝を助けるため、相乗効果を発揮します。脂肪燃焼効果のあるアミノ酸は、ビタミンB2を含む食品と一緒に摂ると体への吸収率が上がります。
汁物などの水分を組み合わせて満腹感をアップさせよう
高野豆腐は水分を多く含む事が出来るので、満腹感を得る事が出来、太ることを抑えることが出来ます。味噌汁やスープと一緒に取ることで、満腹感と共に腹持ち効果がアップするので、夕食につい量が増えてしまう人には特におすすめです。
食事の一番最初に食べておこう
いくら高野豆腐がダイエットにおすすめと言っても栄養価が高いので食べ過ぎは良くないです。1日30g食べるのが理想でしょう。一般的な高野豆腐1枚が16g位なので2枚で十分な量になります。一度に食べるのがキツければ何回かに分けて食べても構わないです。
ただ、ポイントは食事の最初に食べるという事です。さらに理想を言えば、15分くらい前に食べておけば、お腹が膨らみ、満腹中枢が刺激され、食事の量を減らせる事が出来ます。
高野豆腐のカロリーは高いが上手に使おう!
100g当たりのカロリーは約530カロリーですが、戻した高野豆腐を100g食べるのは結構な満腹感ですし、ダイエットで気にしなくてはならないのはカロリーより糖質量なので、食べ過ぎさえ気を付ければ、太ることはそれほど気にしなくて良いと思います。その糖質も100g中一桁の含有量ですし、良質のタンパク質が豊富なので、ダイエット中でも食べ過ぎに注意しつつ、上手に積極的に食べていきましょう!