ひじきの戻し方は?お湯や砂糖を使った簡単な時短方法など紹介!
和食でおふくろの味というと、よくでてくる食材がひじきです。でも、ひじきのきちんとした戻し方をしらないと上手に調理できなくなってしまいます。今さらまわりにもきけないと思って使わない人も多いと思いますが、昔からひじきを食べると長生きするといわれるくらい栄養価の高いひじき、是非美味しく調理したいものです。今回は、そんなひとのために定番のひじきの戻し方や、急いでいるときに時短で戻す砂糖やお湯を使った方法も紹介します。
ひじきの戻し方を詳しく知りたい!
おふくろの味にでてくるひじきの煮もの。作りたくても難しそうに思いつくらないでいる人は多いと思います。昔からひじきを食べると長生きするといわれるくらい栄養価が高いことでしられています。カルシウムは牛乳の12倍、食物繊維はごぼうの7倍、マグネシウムはアーモンドの約2倍、そして鉄分が豊富です。そんなひじきを料理しないなんて、もったいないです。是非、ひじきの戻し方を知って、ひじきを食べましょう。
ひじきの基本の戻し方を解説
ひじきはどのように戻したらいいのでしょうか?難しいことはありません。基本の戻し方は、乾燥ひじきをボールに入れて、たっぷりの水をいれ、20分くらいおきます。そうすると、ひじきが8倍から10倍の量になります。そのひじきをざるにあけ水をきってから調理します。実は、この水でもどして、その水を使わない昔からの方法には意味があります。
どうして水゛でもどすの?
しばらく前に海外で、ひじきにふくまれている「無機ヒ素」が問題視されて食べないほうがいいのではないか?と話題になりました。これに対して厚生労働省では、古来から食べられてきて被害がないこと、日本人一日当たりの摂取量からも極端に食べ過ぎなければ、健康上のリスクが高まるとは考えられないという見解をだしました。
そう聞くと不安に思ってしまいますが、昔からされている乾燥ひじきの下処理の戻し方、乾燥ひじきを水で戻したり、ゆでこぼしたりすると、ひじきの中の無機ヒ素が水溶性のため、水に溶け出して減少させることができます。少し手間に思うかもしれませんが昔からの生活の知恵ともいえますので、ひじきは水をつかって戻しましょう。そしてその水をきってから料理してください。水を使いながら時短でできる戻し方もあとで紹介します。
ひじきは戻す前に水で軽く洗っておこう
まず乾燥ひじきをふくろから出したら、すぐに調理できそうに思うかもしれませんが、戻す前に、水で軽く洗いましょう。というのも、海にはえているときにどうしても、砂や小石がからまっていることがまれにですがあります。軽くあらって取り除いておきましょう。
ひじきはたっぷりとした水で戻そう
軽くあらったひじきを水でもどします。ここで、戻し方の大切なポイントは、たっぷりの水にいれて戻すことです。乾燥ひじきは、もどすと重さが8倍から10倍になります。それで、ひたひたの水だときちんと戻らなくなってしまいます。ひじきを戻す水は、ひじきの10倍くらいのたっぷりの水をおおきめのボウルに用意して戻しましょう。
ひじきの水が茶色くなるのは?
ひじきを戻したら水が茶色になったけど、もしかしたら着色?と思うかもしれません。ご安心ください。ひじきには着色料は使われていません。ひじき特有の天然色素がとけ出て茶色になっています。ただ、その茶色い水は必ず捨てて調理しましょう。
ひじきを戻す時間について
ひじきは、だいたい15分から20分でもどります。ひじきは茎の部分を長ひじき、先端の部分を芽ひじきといいますが、芽ひじきですと先端で細く短いので、もっと短時間でもどせます。15分くらいしたら、ひじきに爪の先をいれてみて、きれいにきれたら、ちょうど良い戻し終わりです。もし、爪の先をいれてつぶれてしまったら、戻しすぎです。
ひじきをお湯で戻す方法について
ひじきを戻す場合、水の戻し方ではだいたい20分くらいかかり面倒に思うかもしれませんが、実は、もっと時短でできる戻し方があります。それはお湯を使って戻す「ゆで戻し」という方法です。ゆで戻しのほうが、より柔らかく食感もよくなるという感想もあります。実際の方法を次に説明します。
ひじきのお湯を使った戻し方
「ゆで戻し」は、まず乾燥ひじきをたっぷりの水の入った鍋にいれ、強火で火にかけてください。お湯が沸いたら火を弱火にし、浮いてきたあくを取ります。1分から2分煮たら、柔らかくなったか確かめ、柔らかくなったらざるにあげて、軽く洗い流します。あとは調理します。簡単に、なおかつ時短でできるオススメの方法です。
お湯で戻す場合もたっぷりの水を用意しよう
ゆで戻しのときも、ひじきが水を吸って8倍から10倍に膨らむのにかわりはありません。水で戻すときと同じように、たっぷりの水をなべに用意するのを忘れないでください。
熱湯で10分置いておくと食感が悪くなるので注意!
さらに、ゆで戻し以外にも水の代わりに、乾燥ひじきに熱湯をかけて10分おき、おいたものをざるにあげて調理する戻し方もあります。ただ注意したいのは、熱湯をかけて10分すぎても置いておくと、せっかくのひじきの食感がわるくなり、あじが落ちてしまいます。熱湯をかけて戻す場合は時間に注意しましょう。
ひじきを砂糖をつかった時短の戻し方
お湯を使うほかにも、砂糖の浸透圧を利用し時短でする戻し方もあります。ひじきを戻す水に適量の砂糖をとかします。その水に乾燥ひじきを入れ、5分から20分おいて戻すという方法です。この砂糖を使った戻し方には砂糖の相乗効果もあり、水やお湯を使うのとはまた違ったメリットがあります。
砂糖の浸透圧を使った時短方法
この方法はよく干しシイタケなどでも使われますが、砂糖の浸透圧を利用しています。ひじきには微量の糖分がもともと含まれています。そこに戻す水に砂糖を加えて、ひじきの外の糖分濃度のほうが高くなると、ひじきに水分が入りやすくなるという浸透圧の原理を使っています。そのため、水で戻すより時短で、太く、柔らかくひじきが戻せます。是非お試しください。
砂糖を使った戻し方
砂糖を使った戻し方を説明します。とっても簡単です。乾燥ひじきを洗い、たっぷりのボウルにいれた水につけますが、その水に砂糖を少量溶かし、その水に洗った乾燥ひじきをつけるだけです。たったこれだけなのに、うれしい効果があります。
砂糖を使うと保水効果により料理が柔らかく仕上がる
驚くことに、砂糖を使った戻し方だと、ただ水で戻すよりひじきが柔らかくなるといわれています。さらに砂糖には保水効果があるため、調理した後も、ひじきの柔らかさが続きやすくなります。まさに一石二鳥の戻し方になります。
ダイエットに効果的?
ひじきには、さらに女性にうれしい効果があります。ひじきにはごぼうの7倍もの食物繊維がふくまれていますが、その食物繊維は余分な脂肪の吸収をおさえたり、腸内環境を改善したりとダイエットにも良いと言われています。それも、砂糖でひじきを柔らかく戻すことで、ひじきの食物繊維が広がりやすくなり、ダイエット効果をアップさせると最近注目されました。そして、ひじきは低カロリーなので、まさにダイエットの味方です。
さらに、ひじきの中にふくまれている栄養が豊富なのも魅力的です。鉄分は、貧血予防に効果があります。また、タンニンは美肌に効果的、カルシウムには、精神的に安定させる働きもあります。そして、聞きなれない「アディポネクチン」という日本人に不足しているといわれている、脂肪をもやしてくれる善玉物質もひじきには含まれています。でもよいからといって食べ過ぎないようにはしましょう。
ひじきを使った煮物を作ってみよう
ひじきを上手に戻したら、こんどは定番のおふくろの味!ひじきの煮ものを作ってみましょう。栄養も豊富ですし是非作れるようになりたいものです。まず、乾燥ひじき20グラムくらいを戻します。人参二分の一本、板こんにゃく、油揚げ1枚は食べやすい短冊切りの大きさに切っておきます。いろどりをかんがえて冷凍枝豆をいくらか入れるのもきれいです。
下準備ができたら鍋に大さじ2のごま油を熱し、ひじきをまず炒め、それから人参、板こんにゃく、油揚げを入れて炒めます。ある程度炒めたら、なべにだし汁200cc(水に小さじ1の和風だしの素でもよい)と、砂糖大さじ2、しょうゆ大さじ2、酒大さじ2、みりん大さじ2を入れ、弱火で鍋底にうっすらと汁気がのこる程度まで煮ます。枝豆は煮汁が結構減ってからいれます。濃いめの味の良い方は、しょうゆと砂糖を少し増やしてください。
ひじきを手軽に使えるよう、ひじきのいろいろな戻し方を紹介しました。ひじきの栄養バランスをみると、ひじきを食べると長生きすると言われてきたのもうなずけます。水でもどす昔ながらの知恵も、ひじきの中の無機ヒ素を減らしてくれる働きもあり驚きます。ひじきをみると、日本の先人の知恵を垣間見る感じがしますし、それだけ日本人に親しまれてきた食材であることを強く感じさせられます。
最近は、ひじきも煮物に限定せず、ダイエットに向いたサラダや、ふりかけ、ご飯に混ぜたり、お好み焼きにまぜたりと多種多様なレシピがでてきています。是非、みなさんも身近にひじきを使って健康に役立てるのはいかがでしょうか?