東京で蕎麦屋のおすすめならこの老舗!究極に美味しい有名店を紹介!

うどんは西が美味しいなら、蕎麦は断然関東が美味しい。今回はそんな蕎麦についてです。蕎麦はなんと9000年前から日本では食べられていますが、江戸時代に蕎麦は庶民の味として江戸の街に一気に広まりました。その蕎麦文化は東京の街でも現在引き継がれており、江戸蕎麦御三家と言われる3系統の老舗があります。この江戸蕎麦御三家を中心にした東京の老舗有名店を紹介します。秋は新そば時期、東京の美味しい蕎麦を食べてみませんか。

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目次

  1. 1東京の蕎麦屋のおすすめは?
  2. 2蕎麦の3つの系統
  3. 3東京で砂場そばが食べられる人気老舗蕎麦屋
  4. 4東京で藪蕎麦が食べられる人気老舗蕎麦屋
  5. 5東京で更科そばが食べられる人気老舗蕎麦屋
  6. 6東京のおすすめ老舗蕎麦屋へ行ってみよう!

東京の蕎麦屋のおすすめは?

東京には多くの蕎麦屋さんがあります。これは江戸っ子の気性にあっていたと言われています。気の短い江戸っ子はパッと食べられる蕎麦が好きだったと言います。そんな蕎麦の老舗に付いて今回は紹介します。江戸の頃から続く蕎麦屋さんもあります。その伝統の味を食べ比べてみましょう。また、秋は新そばの季節です。食欲の秋につるっと美味しい蕎麦を食べてみてください。

蕎麦というと「砂場」、「更科」、「薮」といろいろありますが、どう違うのでしょうか。また「十割」、「二八」、「三七」、「半々」など、小難しい印象です。それぞれの違いも含めて、東京でおすすめの老舗蕎麦店を紹介します。

蕎麦の3つの系統

江戸蕎麦御三家とは?

江戸時代に庶民の味として広がった蕎麦には、「砂場」「更科」「藪」という大きく分けて3つの系統があります。これを「江戸蕎麦御三家」と言います。この御三家では蕎麦粉の挽き方やつゆなどによってそれぞれが異なる美味しさを追求してきました。この御三家の蕎麦の歴史と特徴をまずは紹介します。

最も長い歴史を持つ「砂場蕎麦」

「砂場」は御三家でも最も歴史の長い老舗で、一説には大阪城築城頃の天正12年(1584年)の創業です。名前の由来は大阪市内にあった資材(砂利)置き場「砂場」(現在の西区新町)にできた蕎麦屋さんであるといわれています。江戸時代になり江戸の街に進出し、江戸末期に出版された「江戸名物酒飯手引草」という飲食店の載った、現代のミシュランガイドのような本には、「砂場」が6軒も登録されています。

この「砂場」の味の特徴は、甘くて濃いめの蕎麦つゆです。出前の多かった砂場では、蕎麦が届ける間にべとついてしまわないよう、入念に水を切る必要がありました。食べる頃に、蕎麦表面から水が引いてしまった蕎麦に、たっぷり浸けても辛くないようにと考案されました。真っ白い蕎麦は更科蕎麦と同じく、蕎麦の実の中心部分のみを挽いて作られたものです。砂場蕎麦はお店によって個性があるので、その違いを楽しめるのも特徴です。

つゆにちょい浸けで香りを楽しむ「藪蕎麦」

「藪蕎麦」の創業ははっきりしませんが、1735年の「続江戸砂子温故名跡志 5巻」という書物に名前が出てきます。発祥の店は東京の根津にあった「蔦屋」で、「やぶそば」という名前は、地元の人たちがつけた俗称でした。この辺りには大きな竹藪があり、それに囲まれたそば屋ということから、「やぶそば」と呼ばれていました。明治13年に東京神田連雀町の「蔦屋」の支店が暖簾分けされ、現在の「かんだやぶそば」ができました。

 

「藪蕎麦」の味の特徴は、辛めの蕎麦つゆです。これは「藪蕎麦」のお客さんにせっかちな職人が多く、茹でたての麺にさっとつゆをつけて食べるために考案されたと言われています。よってたっぷりつゆに浸けてしまうと辛いかもしれません。もうひとつの特徴は、緑がかった蕎麦の色です。これはソバの実の甘皮の色で、藪蕎麦では蕎麦の殻のぬき実を挽きおろして使用しています。このため香りがよく、蕎麦自体が美味しいです。

色白の麺が特徴の「更科蕎麦」

「更科蕎麦」は1789年に創業しました。信州の布織物商人の布屋太兵衛が蕎麦打ちが上手で、領主保科兵部少輔の助言でそば店を保科家の邸近くの現在の麻布に開業したのが始まりです。そばの産地信州更級の「更」と保科家の「科」を合わせて「更科」の屋号にしたそうです。「更科蕎麦」の特徴は、麺が透き通るように白いことです。これはソバの実の芯だけに精製した一番粉を使用しているためです。

細くコシのある更科蕎麦は、つるっとしてのどごし良いと言われています。味はとても上品で繊細です。また、「更科蕎麦」も出前が多く、「砂場」同様つゆは甘めなので、たっぷりと漬けて食べるのがおすすめです。

東京で砂場そばが食べられる人気老舗蕎麦屋

砂場のルーツのお店「砂場総本家(南千住砂場)」

大阪出身の「砂場蕎麦」ですが、幕府が江戸に移ってからは江戸糀町に「糀町七丁目砂場藤吉」として開業しました。それが、現在は東京南千住に場所を移して営業しているのがこちらのお店です。東京都内にある「砂場蕎麦」の総本家として伝統を守っています。「糀町七丁目砂場藤吉」からは、幕末に室町砂場(旧本石町砂場)、明治初期には虎ノ門砂場(琴平町砂場)が分岐しています。

建物は1954年の木造建築で東京都荒川区の文化財指定を受けています。細打ちの白いそばは歯ごたえがあり、甘辛のそばつゆとよく合って美味しいです。ざるそばは800円です。場所は都電荒川線三ノ輪橋停留所から徒歩2分、東京メトロ日比谷線三ノ輪駅から徒歩6分の所で、営業時間は10:30~20:00で木曜定休です。
 

天ざる・天もりの元祖「室町砂場」


明治2年に南千住砂場から暖簾分けで創業しました。こちらのお店は「天ざる」1600円、「天もり」1550円の元祖のお店です。「ざる」はのどごしの良い更科粉、「もり」は香りの良い一番粉を使用しています。温かい濃いつけ汁に芝海老と小柱のかき揚げが入っていて、これに少し浸けて食べます。暑い夏にも天ぷら蕎麦を食べられるように冷たい蕎麦を温かい汁に浸けて食べたのがこのお店の「天ざる」、「天もり」の始まりです。

そばつゆ、だし、砂糖を卵に混ぜて焼く卵焼き650円も「蕎麦前」(そばが出てくるまでに軽く食べる一品料理やお酒のこと)の定番として美味しいと評判です。お酒のおつまみにもなって美味しいです。場所はJR神田駅徒歩4分、JR新日本橋駅徒歩3分、東京メトロ銀座線 三越前駅徒歩3分の所にあります。営業時間は平日11:30~21:00、土曜11:30~16:00で、日曜祝日が定休日になります。

砂場で1番歴史のある建物「大坂屋 砂場 本店」

「糀町七丁目砂場」から暖簾分けし、「虎ノ門大坂屋砂場」として1872年に創業しました。山岡鉄舟らにひいきにされ、その書も残されています。現在の店舗は大正12年に普請したものです。建物の古さなら「砂場」の中ではこちらが古く、歴史があり、老舗らしく感じます。北海道産蕎麦粉を使用し、蕎麦の断面が四角く均一で、きめが細かいのが特徴です。つゆは甘めの薄味で、もり蕎麦は720円です。

蕎麦前は定番の玉子焼き700円や焼き鳥、アスパラ豆腐、穴子サラダなどメニューも豊富です。お酒は田酒を始めなど18種類もあります。場所は東京メトロ銀座線虎ノ門駅から徒歩3分、JR新橋駅徒歩10分の所にあります。営業時間は月、火が11:00~20:00、水、木、金11:00~21:00、土11:00~15:00で日曜、祝日が定休日です。

東京で藪蕎麦が食べられる人気老舗蕎麦屋

藪蕎麦の伝統を継承した東京の有名店「かんだやぶそば」

「かんだやぶそば」は1880年に創業した藪そばの代表的なお店です。木造2階建ての数寄屋造りの建物で、東京都選定歴史的建造物に選定されていましたが、2013年2月19日に火事で全焼してしまい、2014年10月20日、再建オープンしました。新しい店舗も高級感があって、料亭のような感じです。国産の最上級そば粉を使用し、そば粉10:小麦粉1の割合で粉を配合、風味の良さが特徴です。色は独特の緑です。

つゆは「薮蕎麦」の代名詞の辛めなので、蕎麦の先をちょっと浸けて素早く口に入れれば、蕎麦の香りが口中に漂います。伝統の味と職人の技を創業以来変わることなく守り続けている老舗です。せいろは700円ですが、量が少ないので、女性でも2枚は食べられます。場所はJR神田駅及びJR秋葉原駅から徒歩5分、東京メトロ銀座線神田駅または丸ノ内線淡路町駅より3分の所にあります。営業時間は11:30~20:30で、水曜日が定休です。

100年以上の歴史がある老舗店「並木藪蕎麦」

こちらのお店は1913年に「かんだやぶそば」初代の三男が東京浅草に創業しました。贔屓筋には「雷門の藪」とも呼ばれています。夏は「ざる蕎麦」、冬は「鴨南ばん」が人気で、『美味しんぼ』に実名で登場する店です。美食家で有名な池波正太郎が通ったお店です。2011年に改装しましたが、看板などは昔のままで老舗らしさは残っています。深く濃厚でありながらまろやかなつゆは、ぜひ蕎麦湯で割って味わうことをおすすめします。
 

蕎麦は香り高いので、塩で食べても美味しいそうです。ざる蕎麦は780円になります。場所は都営地下鉄浅草線、東京メトロ銀座線の浅草駅から徒歩1分、東武伊勢崎線浅草駅から徒歩5分の場所にあります。営業時間は11:00~19:30で、定休日は木曜日です。

蕎麦前メニューが豊富「上野藪蕎麦」

「上野藪蕎麦」は「かんだやぶそば」から1892年に暖簾分けして創業しました。この年には芥川龍之介が生まれたというから、その歴史の長さを感じますが、すでに100年以上も営業している老舗です。蕎麦は北海道産の蕎麦粉を使用し、細いながらも角がしっかりしています。つゆは、藪らしい濃い目です。量が少し少なめなので、男性には少し物足りないかもしれません。

「いたわさ」752円や「玉子厚焼き」752円など蕎麦前のメニューが豊富にあるので、お酒を飲みながら蕎麦前を楽しみ、〆に蕎麦を食べるのがおすすめです。夏場には、キンキンに冷えたシャキシャキの「みぞれ酒」も人気があります。場所はJR上野駅及び東京メトロ銀座線上野駅より徒歩3分、京成上野駅から2.3分の所にあります。営業時間は11:30~21:00で、水曜が定休日です。

東京で更科そばが食べられる人気老舗蕎麦屋

季節のかわりそばが人気の「総本家 更科堀井」

1789年に創業した「信州更科蕎麦処 布屋太兵衛」は麻布永坂町に店を構えました。それが1941年、7代目の時に廃業してしまいます。それが右葉曲折あり、1984年に創業の地、東京麻布十番に直系八代目の堀井良造氏が開業した更科の総本家です。

こちらの蕎麦は名物のそばの実の芯の部分だけ使った真っ白な「更科蕎麦」930円の他、茨城県境町産のそばの実を自家製粉した、色の濃い「もり蕎麦」830円、もり蕎麦で使う自家製粉した蕎麦粉に、殻ごと引き込んだ手挽きの粉を混ぜ、太く打った田舎風の「太打ち蕎麦」930円、さらしなそばに季節の旬の物を打ち込んだ色鮮やかな「季節の変わり蕎麦」1050円の4種があります。「季節の変わり蕎麦」は季節感があっておすすめです。

それぞれほんのりした甘みと、のどごしの良さが美味しいです。場所は東京メトロ南北線、都営大江戸線麻布十番駅より歩いて5分程度の所です。営業時間は11:30~20:30で、年中無休で営業しています。

2種類のそばつゆが付いてくる「永坂更科 布屋太兵衛 麻布総本店」

一度廃業してしまった「更科蕎麦」を七代目が中心となって再興したお店が、「永坂更科 布屋太兵衛 麻布総本店」です。ここは正統派の更科そばを味わえるおすすめの名店です。冷たいそばには2種類のそばつゆ「から汁」と「あま汁」が用意されていて、どちらか一方で食べるもよし、好きにブレンドするもよし、お好みで楽しめます。

蕎麦はそばの実の芯の部分だけ使った真っ白な更科らしい「御前蕎麦」と色が黒めの「生粉打ち蕎麦」があります。宴会などにおすすめな蕎麦会席もあります。場所は東京メトロ南北線、都営大江戸線麻布十番駅下車徒歩2分の場所です。営業時間は11:00~21:00で、年中無休で営業しています。

カレー南蛮が人気「麻布永坂 更科本店」

更科創業家の七代目から屋号使用の許諾を受けて馬場繁太郎氏が1948年に創業したお店です。こちらのお店はメニュー豊富でいろいろな蕎麦があります。その中でもカレー南蛮が美味しいと人気です。とろみのある濃厚なカレーがしっかりとそばに絡む食べ応えのある逸品です。平日のランチでのおすすめは、このカレーの丼と冷たい更科蕎麦のセットが1296円で食べられるメニューもあります。

場所は東京メトロ南北線麻布十番駅徒歩3分、 都営大江戸線赤羽橋駅徒歩10分、東京メトロ日比谷線六本木駅 徒歩12分の所にあります。営業時間は11:00〜22:00で、定休日は月曜日です。

東京のおすすめ老舗蕎麦屋へ行ってみよう!

おすすめの東京の老舗蕎麦屋さんについて紹介してきました。江戸時代の頃から東京は庶民の味として蕎麦が定着しました。関西はうどんがよく食べられるので、これに対して東京では蕎麦が好まれています。老舗の蕎麦屋には「砂場」、「藪蕎麦」、「更科蕎麦」の3系統があります。それぞれに蕎麦やつゆにこだわりがあり、個性があります。どの系統の蕎麦が好きか食べ比べてみるのも面白いです。

お昼に蕎麦をさっと食べるのもいいですが、蕎麦屋の通は蕎麦前といって蕎麦屋のだしで作った卵焼きなどのつまみで日本酒を楽しみ、〆で蕎麦を食べるそうです。そんな蕎麦の楽しみ方もありますし、東京の街をいろいろな蕎麦の老舗をはしごして回るのもおすすめです。その中なら自分は何系のお蕎麦が好きなのか探してみてください。東京の街は多く蕎麦屋があります。歴史のある老舗の味をぜひ感じてみてください。

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