朝食抜きのメリットとデメリットは?ダイエットなど健康への影響は?

最近、朝食抜きが健康になる!朝食は食べる必要なし!といったタイトルの書籍をよく目にするようになりました。子供の頃から朝食はしっかり食べないと一日元気に過ごせないし、勉強に集中できなくなると何度も言われてきた方は多いと思います。では、本当に朝食抜きは体に良いのでしょうか?今回は朝食を抜くことによっておこるメリットとデメリットを詳しく探っていきます。そしてダイエットを目的とした場合の健康への影響も紹介していきます。

朝食抜きのメリットとデメリットは?ダイエットなど健康への影響は?のイメージ

目次

  1. 1朝食抜きは健康に良い?悪い?
  2. 2朝食抜きのメリットとは
  3. 3朝食抜きのデメリットとは
  4. 4朝食抜きは健康に影響がある?
  5. 5朝食抜きのメリットとデメリットを知っておこう!

朝食抜きは健康に良い?悪い?

子供の頃から朝食はしっかり食べないと一日元気に過ごせない!勉強に集中できなくなり成績に影響する!など何度も言われてきた方は多いと思います。では本当に朝食抜きは健康に良くないのでしょうか?朝食抜きをした日のほうが仕事にも集中できたし、何よりお腹が空いているから眠くならなくて良かった!なんて方もきっといるかと思いますので、今回は朝食抜きのメリットとでデメリットについて詳しく調べていきます。

朝食抜きのメリットとは

朝食抜きのメリットは、内臓を休める時間を確保できることです。食事を3食しっかり摂取するということは、食べたものを消化するために内臓は一日中フル稼働している状態と一緒です。もし朝食を抜いたことによって内臓を休めてあげることができたら、沢山のメリットが生まれて、日常生活にいろいろな影響を与えてくれることでしょう。また内臓を休めせる以外にも沢山のメリットがありますので、詳しく探っていきます。

朝食抜きのメリット:時間短縮になる

朝は一分一秒でも長く眠っていたいものです。ましてや飲み会や接待などで深酒をしてしまった次に日の朝は、二日酔いが酷くて朝食どころではないでしょう。また無理に朝食を食べることによって、かえって体調を崩してしまうこともあります。ですからこんな日は無理して朝食は摂らずに、体を休めることを中心に考えるのが良いでしょう。

二日酔いでなくても朝食を抜くと、それだけで時間短縮になります。女性ならお化粧をする時間が多く確保できますし、巻き髪だってできます。男性なら出勤前に少し筋トレをしたり、新聞をゆっくり読む時間を確保できます。このように時間の短縮ができ、日常生活に良い影響を与えてくれる朝食抜きは沢山のメリットがあるのです。

もう一つのメリットは、朝食にお金が全くかからないので、その分を貯金に回すことができます。もし毎食300円ほど朝食費がかかっていたのなら、1週間で2,100円も節約できます。一ヶ月で計算するとなんと約8,400円も節約できるのです。これは朝食抜きによって、体は細くなり、懐は肥やすことができて一石二鳥なのです。

朝食抜きのメリット:摂取カロリーを軽減できる

成人男性の一日の摂取カロリーは、約2,250キロカロリーと推奨されています。成人女性は1,750 キロカロリーになります。もし昼食に1,300キロカロリーのとんかつ定食を食べてしまったら、明らかに一日のカロリー量をオーバーしてしまいます。そうならないために朝食抜きが重要になってきます。

朝食抜きの状態でランチにとんかつ定食を食べてたとしても、成人男性なら夕飯に950キロカロリーの食事を摂取してもカロリーオーバーにはなりません。もし接待や飲み会があり、カロリーオーバーになることが事前に分かっているのであれば、朝食抜きを実践しカロリー調整することが可能になります。このように朝食抜きはダイエット中の方には大変おすすすめなのです。

話しが少しそれますが、体重の変化が現れるのは3日遅れです。ですから3日連続で食べ続けると体重は増えます。でも食べ過ぎた翌日は朝食抜きを実践し、約400キロカロリーくらいをダウンさせてみてください。じわじわとですが、増えた体重は確実に戻ってきます。そしてよりカロリーの低い食事を心がけるようにすれば変化もそれだけ早く現れるでしょう。

朝食抜きのメリット:内臓の休息

朝食抜きは内臓に休息を与えてあげられるというメリットがあります。例えば夕飯を19時に食べたとします。翌日の朝食を抜いて、12時まで何も口にしなかった場合、約17時間も内臓を休ませてあげることになります。

ではどうして内臓を休ませる必要があるのでしょうか?昔はちょっと食事制限をすれば簡単に痩せることができたのに、ここ数年は体重がなかなかな減らない!と悩んでいる方がいたとします。それはその方の体内の酵素が減ってきている証拠です。体内酵素には2種類あり、一つ目は消化酵素、二つ目は代謝酵素になります。これらの体内酵素は年齢と共に減少していくのです。

人間の体は食べ物を食べると、それを体内で消化します。その時に体内酵素の一つである消化酵素が活躍します。でもただでさえ体内にある消化酵素が、年齢と共に減ってきているのに、1日3食を食べ、常に消化酵素を使って消化活動をしていたら、体内の消化酵素が無くなってしまいます。そして消化活動にばかり酵素が使われると、痩せるために大切な代謝酵素の活躍の場がなくなってしまいます。

代謝酵素が上手く機能している若い世代は、食事制限をちょっとだけすればそれが結果として現れます。でも体内酵素が減ってきている世代は、どんなに頑張ってダイエットしても結果に現れにくいのです。ですから代謝が落ちてきている人は、朝食抜きを実践して内臓を休息させる必要があるのです。

そうすることによって、消化機能も休むことができ体内酵素の一つである消化酵素の活動も落ち着き、ダイエットに必要な代謝酵素が活発になります。そして体内の基礎代謝が上がり、自然と体重も落ち、ダイエットに良い影響を与えてくれるのです。

朝食抜きのメリット:若返り遺伝子の活性化

若返り遺伝子、長寿遺伝子のことをサーチュイン遺伝子と呼びます。私達は全身の細胞が分裂を繰り返すことで生命活動を行なっています。細胞分裂ができる回数には制限があり、それを決めているのがテロメアと呼ばれる部分です。このテロメアの長い人ほど多くの細胞分裂が可能で、短い人は少なくなるといった仕組みです。

若返り遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子は、テロメアの消耗を防ぐ力があるので細胞の老化を防ぐことが可能になります。そしてこのサーチュイン遺伝子を活性化させる方法は、カロリー制限をすると影響があると言われています。
 

もし若返り遺伝子が活性化すると、心筋梗塞発症のリスクを軽減、糖尿病の予防、脂肪肝の予防、メタボリック症候群の予防、高血圧の予防、動脈効果の予防、活性酸素を除去してガンの発生を抑えるといったメリットがあるのです。

朝食抜きのメリット:気をつけること

朝食抜きのメリットを紹介してきましたが、最後は朝食抜きで気をつけたいことになります。まずは寝る前の3時間は何も口にしないで下さい。そして牛乳、チーズ、ヨーグルト、クリーム系パスタやグラタンはカロリーが高いのでなるべく摂取しないでください。もしこれらの乳製品を食べない時は、カルシウム不足になりますので、小魚類、チリメンなどを積極的に摂取してください。

朝食抜きを実践している間は、なるべく水分をこまめに摂取してください。そして、アサリやハマグリに多く含まれるクロムの摂取をおすすめします。これらにはエネルギー消費する筋肉の働きに影響を与え、助けてくれます。また同じ運動量でもより多くのエネルギーを消費できるようになります。

次に気をつけたいことは、筋力トレーニングを積極的に取り入れることです。特に逆立ちを一回2〜3分、週に2回くらい行うと肩から背筋にかけての刺激になりダイエット効果もあります。筋トレや運動を始めると、水分補給のためにスポーツドリンクを飲みたくなりますが、これらは糖分もかなり含まれていますので、お茶かお水を飲むように心がけてください。

また夜遅くに食べるような場合は、大根料理がおすすめです。大根にはジアスターゼという消化を助ける働きがあり、体内に良い影響を与えます。寝る前3時間は何も口にしないのが理想ですが、どうしてもお腹が減って眠れない時には、大根料理が良いでしょう。

朝食抜きのデメリットとは

最近は朝食抜きを推奨するような書籍が増えて、ダイエット目的で実践されている方もかなり増えてきました。でも朝食を抜くことによって起こるデメリットも沢山もありますので、注意が必要です。また年齢によっては朝食抜きはおすすめできませんので、その辺のことも詳しく紹介していきます。

朝食抜きのデメリット:脳のエネルギー不足

農林水産省は、朝食をしっかり食べることを推奨しています。その理由は、朝食抜きを実践すると、脳のエネルギー源となるブドウ糖が不足し、集中力や記憶力が低下するデメリットがあるからです。確かにお腹が空くとイライラして勉強や仕事に集中ができなくなり、食事のことばかり考えてしまいがちです。

もしダイエット目的で朝食抜きを実践しているのであれば、低カロリーのゼリーやバナナなどを摂取してください。ダイエット目的でない方でしたら、チョコレートやナッツ類を少量口に含むだけで空腹を満たすことができ、朝食抜きのデメリットを軽減させることができます。

朝食抜きのデメリット:血糖値に影響する

朝食抜きを続けると体内の血糖値が下がるといったデメリットがあります。そして下がってきた血糖値を戻そうとしてインスリン拮抗ホルモンの分泌量が増えます。朝食抜きは、どうしても昼食の頃にインスリン拮抗ホルモンによって血糖値が上がってきますので、この状態で昼飯を食べると血糖値が通常より高くなるといった悪循環に陥ります。これを繰り返すことにより、体への負担が増えて、肥満体質になりやすくなるのです。

朝食抜きをして血糖値が下がらない為にできることは、チョコやナッツ類、ドライフルーツなどを午前中に少量だけ口にするようにしてください。何も食べない状態ですと、血糖値はどんどん下がっていきますので血糖値や血圧が気になり始める中高年の方は、意識的に何かを口にする必要があります。

朝食抜きのデメリット:筋肉量が減少する

朝食抜きを実践すると、筋肉量が減少するデメリットがあります。これは朝食抜きをすると脳にブドウ糖が送れなくなります。そうなると先ず肝臓で蓄えられたグリコーゲンが活発に消費してしまいます。このグリコーゲンが体内から減少すると、筋肉のエネルギーを使い、結果筋肉量が徐々に減ってくるのです。

筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、痩せにくい体へと変化していくというデメリットがあります。せっかくダイエットのために朝食抜きを実践しているのに、痩せにくい体に自らしているのは残念なことです。そうならないために、グリコーゲンが枯渇しないように注意し、簡単な筋トレをして筋肉量を減らさないように努力する必要があります。

朝食抜きのデメリット:自律神経の乱れ

朝食抜きを実践すると、自立神経の乱れを引き起こすといったデメリットがあります。自律神経とは、昼間の活動時に活性化する交感神経と夜のリラックスタイムに活性化する副交感神経があります。

朝食抜きをすることにより自律神経が乱れてしまう理由は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてくるからと言われています。またバランスが崩れることにより体への様々な不調や変化をもたらします。

自立神経が乱れる理由は他にもあります。それは夜更かし、深酒、暴食のような不規則な生活が影響を及ぼすと言われています。また朝食抜きをすることにより体内時計が乱れてしまい、結果自律神経も乱れることになるのです。そして朝食抜きは女性の大敵でもある冷え性を引き起こす原因とも言われています。

朝食抜きのデメリット:病気リスクの上昇

朝食抜きのデメリットとして、病気のリスクが高まると言われています。これは大阪大学と国立がんセンターが行なった研究結果に基づくもので、朝食抜きを実践している人ほど脳卒中になる人が多いことが分かりました。

この研究は、全国8県の45歳から74歳までの男女8万人を対象に行われました。朝食を抜いているグループ、週に1回〜2回朝食を取るグループ、毎日食べるグループで分かれ調査をした結果、朝食を摂取しない、週に1回〜2回摂取するグループは、脳卒中が発症する確率が高いことが判明しました。

この実験結果から考えられるのは、中高年の方は無理な朝食抜きはしない方が良いということです。もし実践する場合は、全く何も口にしないのでは無くて、少しだけフルーツを食べたり、ナッツ類を食べたりして空腹を満たしてください。そして昼食、夕食は味付けを薄めにし、塩分の取りすぎに注意するようにしましょう。

朝食抜きは健康に影響がある?

朝食抜きを実践することによって、いったい健康にはどのような影響を及ぼすのでしょうか?江戸時代初期、徳川家康の時代には一日二食が当たり前でした。朝食は午前11時から13時に食べ、夕食は16時頃に食べていたそうです。その後江戸が栄え世の中が安定してくると、都市部でのみ朝から白米を食べる習慣が始まります。これが一日三食の始まりです。

その頃、都市部でのみ「江戸患い(今で言う脚気)」が流行しました。商人の暮らしが豊かになり、朝から白米を食べるような贅沢な暮らしをするようになりました。結果ビタミンB1が不足し、人々は脚気になるのです。ただし江戸患いと言うだけあって、これは都市部だけの話で、地方で質素に暮らしている農民には無縁の病気でした。このことからも分かるように、食べ過ぎによって起こる贅沢病は、昔から存在していたのです。

朝食抜きはダイエットに影響がある?

一日の総カロリーを減らす目的のダイエットであれば、影響はあると言えます。ただし、朝我慢したから昼食を多めに食べたり、おやつを食べていてはダイエット効果は薄れてしまいます。ダイエット目的で朝食抜きを実践するのであれば、夜寝る前3時間は何も口にしないようにしてください。そして昼食は味の濃くない、塩分控えめの物を摂取するようにしてください。

そして適度な運動や筋トレをすることにより、確実に体重は落ちてくるでしょう。朝食抜きダイエットを実際にしている人が「ダイエット中は一日の総カロリーを1,400キロに決めているんだけど、朝食べないだけで昼夜で1,400キロ分の食事ができるから満足感が高い!論理的にも完璧なダイエットだと思う。」といった感想を述べています。

ダイエットにおいては、一日5食が痩せる!とか一日1食のみがダイエット効果あり!などいろんな情報が飛び交っています。基礎代謝をあげて、筋肉量を増やすことはもちろん大切で、キレイに健康的に痩せるためには必要なことです。でもダイエットはもっと単純で、要は摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太りますし、下回れば痩せることができるのです。

朝食抜きをすることによって、昼食をどか食いしてしまったり、おやつの量が増えてしまうような人はこのダイエット方法は向いていません。そうではなくて、総カロリーを減らす目的で実践する人には向いているダイエット方法なのです。

成長期の朝食抜きは避けたほうがいい

成長期の子供がいる家庭では、親が朝食抜きダイエットをしていたとしても子供にはきちんと朝食を食べさせてあげてください。成長期の子供は朝食を食べることによって、学校で勉強や運動に集中できます。子供は大人とは違い、これから脳や体がどんどん成長していく大切な時期なのです。

ですから子供は毎日きちんと3食摂取し、栄養のバランスの整った食生活が重要なのです。ちなみに文部科学省が公表している資料には、朝食をきちんと食べている子供の成績は食べていない子に比べて良い傾向が高いと記されています。

また、朝食を食べることは、手を動かしながら噛む、飲み込むといった動作により、視覚、味覚、嗅覚、触覚を刺激することになります。この刺激が体にやる気スイッチを入れることになり、一日元気に過ごすことができるのです。そして朝食により内臓が活発に動き出し、体温も上がり血流も良くなり、排便を促すことができるのです。

子供に食べさせる理想の朝食は、ご飯と味噌汁になります。最近は朝はパンの家庭が増えてきましたが、やはり味噌汁の中にはエネルギー源になる野菜が入っています。また発酵食品である味噌も栄養バランスが高い食品です。毎日は無理だとしても、週に何回かはご飯と味噌汁の日にして、栄養バランスの取れた朝食を用意してあげてください。

朝食抜きでも水分はしっかりと補給しよう

水分は気が付かないうちに食事からも摂取しています。でも朝食抜きを実践することにより、今まで摂取していた水分が摂れなくなります。そのことに気がつかずに、朝食抜きダイエットを進めて行くと、突然脱水症状を起こしてしまうことがあります。ですから朝食抜きダイエットをしている時は、こまめに水分補給をすることを心がけてください。

もしくは野菜スープやスムージーなどで水分補給する方法もあります。いきなり朝食抜きダイエットをするのが大変な方は、先ずは朝は固形物を食べることを止めてみましょう。そして野菜スープやスムージーで水分補給をしながら内臓を休めてください。何日か続けているうちに自然と午前中のうちに排便ができるようになります。

一日の水分補給量の理想は、1.5リットルから2リットルくらいと言われています。ただしこれは水、もしくはお茶の話になります。スポーツドリンクや炭酸飲料水には沢山のお砂糖が含まれていますので、ダイエットにかなり影響を及ぼしますので注意が必要です。またこれだけの量の水またはお茶を一気に飲むのは危険ですから、こまめに摂取するようにしてください。理想はコップ一杯の水を何回にも分けて飲むことです。

朝食抜きのメリットとデメリットを知っておこう!

朝食抜きのメリットとデメリットを詳しく紹介してきました。朝食を抜くと、集中力が高まったりアンチエイジング効果があったりと良いことばかりのような気がしますが、人によっては代謝が落ちてしまい、かえって太ってしまったり、病気のリスクが高まるといった研究結果も出ています。このように朝食抜きは、年齢や体質により向き不向きがありますので、先ずは何日か実践して体への負担があるかないかを調べてください。

そして成長期の子供が朝食抜きダイエットを実践するのは危険ですので、止めさせてください。大人がダイエット目的で朝食抜きをする場合は、いきなり何も食べないのでは無くて、スープやスムージーを少し飲むところからスタートしてください。慣れてきたら、水分以外は口にしない方法へチャレンジするのが良いかもしれません。

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