筋膜リリースでローラーの効果は?使い方とおすすめローラーも紹介!

ローラ―を使って筋膜リリースをすると効果を持続できることを知っていますか?毎日ジムやマッサージに通うことは難しいですが、自宅で筋膜リリースが出来ればその日のコリや疲労をその日のうちに緩和することが可能です。正しい筋膜リリースの知識を得て、正しいローラ―の使い方をすれば、辛い痛みからも解放されることでしょう。また筋膜リリースに使うローラ―は、どの様に選べばいいのかも紹介したいと思います。

筋膜リリースでローラーの効果は?使い方とおすすめローラーも紹介!のイメージ

目次

  1. 1筋膜リリースでローラーを使ってみたい!
  2. 2筋膜リリースのローラーの使い方や効果について解説
  3. 3筋膜リリースでローラーの使い方を紹介
  4. 4筋膜リリースで使うおすすめローラーを紹介
  5. 5筋膜リリースをローラーを使ってやってみよう

筋膜リリースでローラーを使ってみたい!

肩こりに腰痛で辛い毎日を過ごしている人が多いのではないでしょうか?あまりの辛さにマッサージに行ってみたり、ストレッチをしてもなかなか痛みから解放されません。インナーマッスルを鍛えると腰痛に良いと聞きますが、仕事をしながら筋肉トレーニングをしようにも痛みがあっては、それどころではありません。

癒着した筋膜を剥がすと肩こりや腰痛が治るらしいと聞いて、試してみたいけれど筋膜リリースのやり方も知らないし、筋膜リリース用のローラ―の使い方も分からない。そんな人は是非ローラ―を使ってセルフ筋膜リリースを試してみてください。使い方も簡単ですし、ローラ―の価格も手頃で購入できます。ジムに通う時間の無い人でも家でなら5分あれば十分です。

まずは自分の一番辛い部位だけ一日数分ローラ―でコロコロと転がすだけで、身体が楽になりまた次のステップへと進むことが可能となります。筋膜リリースをしながら、ストレッチも出来ますし、何んと言っても空いた時間にすぐ出来るので、お昼休みに行うことも可能です。そんな筋膜リリース用ローラ―の使い方を紹介してみたいと思います。

筋膜リリースのローラーの使い方や効果について解説

筋膜とは?

まず筋膜リリースをする前に、筋膜について知っておくとより分かり易いので、筋膜についての説明をします。筋膜とは筋肉を包んでいる膜のことを言います。大きな筋膜は身体全体を包む膜であり、細かい筋膜は筋繊維を包んでいる膜です。この筋膜はそれぞれが一定の法則に従って連結し、三次元的にバランスを保っているのです。

ですから筋膜の一部の機能に障害をきたすと、バランスが崩れ離れた部位の機能にまで影響を及ぼすことになります。筋膜は機能障害を引き起こすと、水分を失い柔軟性も失います。一部分だけが硬くなり突っ張った状態となり、例えるならば着ている服の一部分から引っ張られて、窮屈な状態で服を着ているようなものです。

この様に機能障害を起こした筋膜だけでなく、その筋膜と繋がっている筋膜の均衡が崩れ、筋肉のパフォーマンスまで落ちてしまいます。この柔軟性を失い水分の無くなった硬い筋膜は癒着を起こし、トリガーポイントと呼ばれる痛みを誘発するポイントとよく似ています。このトリガーポイントは、連結している部位にも負荷を掛けることになります。

負荷をかけられた部位が新たなトリガーポイントとなってしまい、悪い連鎖を引き起こすことにもなります。トリガーポイントが発生する部位は、筋膜の繊維方向が違う筋膜との癒合点に発生することが多く、東洋医学のツボ(経穴)と類似するとされているようです。

筋膜リリースとは?

筋膜とは筋肉を包んでいる膜で、ウェットスーツのように身体全体を表層から深層まで、立体的に包みこんでいます。そのため、組織を支える第二の骨格とも呼ばれており、3種類の筋膜から成り立っています。まず表層を覆っている筋外膜と、それから筋線維を束ねて覆っている筋周膜や、筋線維の一本ずつを包んでいる筋内膜の三種類です。

筋膜は大変柔らかい組織から出来ているので、癒着や委縮をしやすく、コリや痛みの原因となり、柔軟性を失うこととなります。では筋膜はどうしてあるのでしょうか?実は筋膜には重要な役割がいくつかあり、組織同士がこすれ合って摩擦を起こすことを防ぐ役割や、組織同士の間に仕切りをつくることで、組織を結び付け姿勢を保つ役割を持っています。

そして筋線維を包む筋外膜・筋周膜・筋内膜の三つで構成された構造となっており、筋線維を支えながら、動きや力の伝達を行う役割も果たしています。筋膜は85%の水分とコラーゲンから出来ており、同じ姿勢で長時間の作業をしたり、水分が枯渇すると筋肉の柔軟性が低下し、筋膜同士も癒着し筋肉の動きが阻害されるという悪循環に陥ります。

こうして癒着した筋膜は肩、腰、背中などの痛みの原因となっていることがあります。筋膜の癒着が原因で痛みが起きている場合、筋膜の癒着を剥がすことで改善することが出来ます。この筋膜を剥がすことを筋膜リリースといいます。例えば、腰や背中にコリや痛みを感じている人は、その周りの太ももやおしり、股関節などの筋膜リリースをすると症状が改善できます。

また肩のコリや痛みなども同じで、肩の周りの首や脇の下、腕などの筋膜リリースをすることで、改善することが出来ます。このように、筋膜リリースにより筋膜が滑らかになることで、筋肉もスムーズに動かすことが出来ます。筋膜を柔らかくして、滑らかにし溶きほぐす筋膜リリースを行うことで、柔軟性のある筋肉になり、関節も可動域が広がるのです。

ローラ―による筋膜リリースでは、筋膜の癒着や委縮をこすったり引き剥がしたり、引き離したりすることによって、正常な筋膜の状態に戻すので、筋膜リリースのことを筋膜はがしと呼ばれることがあります。以前の筋膜リリースは、両手を使い皮膚の表面を引き剥がしたり、手のひらでマッサージをしたり、指で筋膜を引き離したりと大変手間と技術が必要な方法でした。

また、筋肉が一時的に柔軟性を取り戻したとしても、筋膜に柔軟性が戻らなければ、再び時間が経つと筋肉と筋膜が委縮と癒着をしてしまいます。根本的に筋膜組織の機能を回復させる為に、刺激や圧迫を加えることで筋膜の乱れを取り除く必要があり、筋膜と筋膜の癒着点であるトリガーポイントとローラ―の使用は大変有効な筋膜リリースと言えます。

筋膜リリースの効果について

ローラ―を用いて筋膜リリースをすると、コリや痛みの改善がなされ、筋膜のスムーズな交差運動が可能となり四肢の可動域が広がりますし、関節の可動域も拡がります。また筋肉の柔軟性も取り戻せますし、毛細血管の血流が改善されたり、知覚神経の向上も得られます。また筋肉痛を和らげることもできます。

ローラ―による筋膜リリースによって可動域が広がることは、多くの研究結果から実証されています。ある研究では、ローラーを使ってセルフ筋膜リリースを行いました。大腿四頭筋にローラーを当てて行うセルフ筋膜リリースで、1分間を2セット行って膝の可動域の変化を測定しました。

すると、筋膜リリースを行った2分後と、10分後一時的ではありますが、膝の可動域が広がりました。また筋膜リリースの条件を変えて行い、膝の可動域の変化を調べた結果もあります。ローラ―での筋膜リリース20秒間を5セット行うのと、筋膜リリース60秒間を5セット行うのとでは次の様な結果となりました。

ローラ―での筋膜リリースを20秒間行った時が10%可動域が広がり、ローラ―での筋膜リリースを60秒間行った時が16%可動域が広がったという結果となりました。この様にローラ―での筋膜リリースを行うと、可動域を広げることが出来ると実証できました。しかし、時間が経つと筋膜は元に戻ってしまいます。

一時的な可動域の拡がりによって、トレーニングやスポーツのパフォーマンスは向上することが可能です。では、継続的にローラ―での筋膜リリースを行うとどの様な変化があるのでしょうか?

ローラ―での筋膜リリースを4週間継続して行った研究では、ローラ―での筋膜リリースをしないグループと、PNFというストレッチを週に3回行うグループと、ローラ―での筋膜リリース30~40秒を3セット週に3回行うグループの三つに分けて変化を調べました。するとローラ―での筋膜リリースを行ったグループとストレッチを行ったグループは、柔軟性が増しました。

筋膜リリースにローラーを使うと手軽にできる!

トリガーポイントを使った筋膜リリースは、筋膜リリース用のローラーを使うと手軽に行うことが可能です。ローラーの平坦な部分は手の平の役割を果たし、ローラーの棒状の部分は指の役割を果たし、全体の突起は擦る機能として役立ちます。ローラーを使えば、特別な技術がなくても、簡単に筋膜リリースができます。

また、ローラーを使って手軽に筋膜リリースができれば、いつでも筋膜リリースができ、筋肉の柔軟性や可動域を向上させ、日常の痛みからも解放されますし、運動においてのパフォーマンスの阻害も取り除くことが出来ます。また、スポーツをしている人にとって、ウォーミングアップは大変重要ですが、その目的は筋肉のパフォーマンスの向上とケガの予防です。

運動前のウォーミングアップの前に、ローラーを使って筋膜リリースを行うことで、筋肉の柔軟性を高め、ストレッチや軽い運動で身体を温めると、筋肉にとっても有効な準備運動となります。このトリガーポイントとローラーを使った筋膜リリースは、トップアスリートの中でも実施されており、世界でも評価されているそうです。

ローラーを使って筋膜リリースを自分で出来る様になれば、自身の体調によって好きな時に好きな場所で、自分のペースでローラ―での筋膜リリースを行えることが最大のメリットと言えるでしょう。またローラ―を使った筋膜リリースは、激しい運動を伴わないので心拍数の上昇もありませんし、短時間で場所を取らすに、座ったままでも出来るので誰でも出来ます。

筋膜リリースの効果的なタイミング

ローラ―での筋膜リリースが効果的なタイミングは運動をする前です。運動前にローラ―での筋膜リリースをすると何故いいのかは、ローラ―での筋膜リリースによって筋肉の柔軟性が向上することと、筋肉の出力も向上します。また、運動前のローラ―での筋膜リリースはケガの予防にもなるからです。

また、運動直後も筋膜の歪みが発生しますので、ローラ―での筋膜リリースをするタイミングと言えます。それから、座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢を続けた時にもローラ―での筋膜リリースをしておくと、筋膜障害を慢性化させずにすみます。

またローラ―での筋膜リリースを行う前に入浴などが出来れば身体を温めてから、ローラ―での筋膜リリースを行う方がより効果的な筋膜リリースが出来ます。それから寝る1時間前までにローラ―での筋膜リリースを行うと、良質な睡眠も出来るのでおすすめします。

良質な睡眠がとれれば、成長ホルモンの分泌もより活発になりますので、筋膜や筋肉の修復力も高まりローラ―での筋膜リリースの効果が更に向上します。ただし、痛みを伴う時にはローラ―での筋膜リリースを行わないでください。炎症などが悪化するかもしれません。

また食事後など満腹時には、消化不良を起こす可能性がありますので、ローラ―での筋膜リリースは避けて下さい。

筋膜リリースでの誤解

委縮して硬くなった筋膜を強く押して伸ばせば柔らかくなるや、癒着した筋膜を強く押すことで癒着を解消できるなど、このような考え方は間違いです。ローラ―での筋膜リリースを行うにあたって、筋膜に強烈な圧力をかけるようなことは危険ですから止めましょう。きちんと正しいローラ―での筋膜リリースのやり方を理解してから行いましょう。

張りやコリの原因と言われている委縮して硬くなってしまった筋膜を、どれだけ強く圧迫しても、筋膜を伸ばして柔らかくすることは難しいでしょう。筋膜とは、形を変えられても元に戻ろうとする性質がある為、元の形に戻らないくらい筋膜を伸ばそうとするならば、非常に大きな力を使わなくては出来ないでしょう。

例えば背中の筋膜リリースをローラーをつかって行う場合を想定してみましょう。ローラーを床に置き、背中の筋膜リリースしたいポイントあてて体重をかけます。この時、体重の3分の2ほどの圧力がローラーと接している面積に掛かります。実際に筋膜に1%の変化を出すには指先一本ほどの面積に900kgの圧力を掛けなければいけません。

ローラ―での筋膜リリースで、それほどの圧力を掛けることは出来ません。ローラ―での筋膜リリースでは、筋膜・皮下脂肪・神経・皮膚などの組織に同時に圧力を掛けています。圧力が大きすぎるとこれらの組織が損傷してしまいます。実はローラ―での筋膜リリースで、押す力が強すぎて体に青あざを作っている人が少なくないようです。

これでは痛みを伴い、かえって身体がこわばってしまうことに繋がります。痛みのある個所があると、無意識に力が入ってしまっていて、他の部位が張ってしまった経験がある人もいるでしょう。身体に余計な力みが生まれてしまうと、筋膜リリースの効果が台無しになってしまいます。痛みを伴うローラ―での筋膜リリースは危険ですし、効果がありません。

筋膜の癒着解消の仕組み

筋膜の癒着をローラ―での筋膜リリースで解消する仕組みは明確には分かっていないようですが、筋膜リリースによって、筋膜内の水分を取り戻すことと関係していると考えられています。ローラ―での筋膜リリースによって、ローラーで筋膜に圧力を掛けると、筋膜内の水分が押されて筋膜外に出ます。

一時的に水分が筋膜から失われますが、時間の経過と共にそれ以上の水分が戻ります。また、筋膜の中にある水分には、炎症の原因となる物質が含まれているケースもあり、この物質が癒着の原因とも考えられています。

ローラ―での筋膜リリースによって、炎症の原因である物質が水分と一緒に排泄され、新たに良質な水分が筋膜に戻ることで癒着が改善されていくと考えられているようです。ですから、ローラ―での筋膜リリースとは無理に癒着した筋膜を力づくで剥がすのではなく、筋膜の水分を押し出すほどの圧を掛ければいいのです。

我慢しなければいけないような強い痛みを伴う必要はありません。ローラ―での筋膜リリースでは、強い痛みや不快感を伴うほど強く押すことは止めましょう。テレビを見ながらでも出来る程度の圧力でいいのです。

ローラ―での筋膜リリースの効果が発揮できる理由は、筋膜の水分の移動の他に、筋肉や筋膜の緊張を神経の働きを通じて緩めたり、ローラ―での筋膜リリースをすることで身体の痛みを感じにくくできることなどが挙げられます。

筋膜リリースでローラーの使い方を紹介

筋膜リリースのやり方のポイント

前述した通り、ローラ―での筋膜リリースをするにあたって、強すぎる圧力を掛けることは危険です。しかし、逆に弱すぎると筋肉痛を和らげたり、可動域を拡げたりする効果をあまり得ることができません。例えはストレッチやマッサージの時に痛気持ちいという表現がありますが、その程度の加圧で筋膜リリースをすると有効と言えるでしょう。

曖昧な表現で人によって、痛みの感じ方が違いますので、明確な圧の強さは人それぞれとしか言えませんが、ローラ―に突起があるものなどは狭い面積に圧力が集中しますので、筋膜リリース後に青あざが出来ていないか確認し、青あざになっていたら圧の掛け過ぎですので、もう少しゆっくりと圧を掛ける使い方をしてみましょう。

可動域を拡げたい時のローラ―での筋膜リリースは、ゆっくりと時間をかけて行うと、より効果が得られやすいと考えられています。一つの部位に対しておおよそ1~2分ローラ―での筋膜リリースを行うと効果が得られます。多めにローラ―での筋膜リリースを行う時には一回の時間を長くするのではなく、1分を2セットするなどのように、回数を増やすようにしましょう。

筋肉痛を和らげる効果を得たい時のローラ―での筋膜リリースは、筋肉痛を伴うような強度の高い運動をしたり、筋力トレーニングをした後に、筋肉痛が出そうな部位に対してローラ―で筋膜リリースを1分ほど行うといいでしょう。また、その日だけでなく数日間ローラ―での筋膜リリースを行うと、筋肉痛を感じにくくなります。

筋膜リリースの基本のやり方

筋膜リリースでのローラーの使い方の基本として、上半身を伸ばすストレッチをしましょう。ローラーを床に置き、背中の真ん中辺りをローラーの上になる様にして、仰向けに寝転びます。頭、お尻、かかとが床に着いており、ローラーによって上半身が反り返る格好になります。そのままの状態でローラーを転がします。

少し慣れてきたところで、次は腕を上下させて普段あまり動かしていない肩甲骨や背中、胸回り、腹筋などを伸ばします。この時に、ゆっくりと呼吸をしながら伸ばし、上半身の力が抜けてスッキリしたら上半身の筋膜リリースの完了です。ローラーの使い方のポイントは、コリや張りを感じる個所にローラーを当てて、そこを中心にローラーを転がします。

筋膜リリースのやり方:ふくらはぎ

ふくらはぎの筋膜リリースの目的は足首の可動域を拡げることと、アキレス腱の炎症や足首の負担を軽くすることです。また、ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれる部位で、ふくらはぎの筋膜リリースをすると、血流を促進させ、むくみや疲労などの改善にも繋がります。ここで主要な筋肉は、下腿三頭筋と腓腹筋ですが、通称ヒラメ筋と呼ばれているところです。

ふくらはぎでのローラーの使い方は、床に座り前にローラーを置きます。ローラーの上に片足のふくらはぎを乗せてから、もう一方の足を交差させるようにして乗せます。両手を身体のやや後ろ方向に置いて身体を支えます。ローラーを前後に4往復転がします。圧が弱いようであれば、少しお尻を浮かせて体重をかけます。強い痛みを感じない程度に体重をかけましょう。

コリやむくみが解消されてくると、痛みも無くなってきますので、痛気持ちいところまでもう少し圧をかけていくといいでしょう。左右の足を入れ換えて、両方のふくらはぎの筋膜リリースをしましょう。次に、お尻を付けたままで足首を左右にワイパーの様に4往復させます。足首の内側と外側に刺激を与えるような使い方で、ローラーに当てながら足を動かします。

筋膜リリースのやり方:太もも

横向きに寝て肘で上体を支え足は伸ばしたままで、ローラーを太ももの横にあてます。ローラーを転がすようにして、太ももをマッサージするように動かします。次は片肘を曲げたまま上体を支えて姿勢を保ちます。ローラ―も太ももに当てた状態で下になっている足の方の膝を曲げます。その状態から膝を曲げ伸ばしすることで、大腿部と臀筋の筋膜リリースができます。

この様に、体重をかけた状態のまま膝を前後に動かすと、ローラーに当たっている筋肉の全てをケアできます。太ももの横の筋膜リリースはバランスをとるのが難しい人もいるかもしれません。ローラ―の使い方に慣れてから行うことをおすすめします。次は太ももの内側にある内転筋の筋膜リリースをするローラーの使い方です。

内転筋は股関節を閉じる時に使う筋肉で、骨盤を安定させる役割も担っています。意外と見逃しがちな内転筋も忘れずに筋膜リリースを行いましょう。うつ伏せになり両肘を付きます。ローラ―を身体の横の腰の辺りに置き、片足の膝を曲げて太ももの内側がローラ―に当たるように乗せます。身体と床を平行にして姿勢を保ちます。

左右に4往復ローラーを転がします。ローラ―に体重がかかっているか意識しながら行いましょう。反対の足も同じ使い方で筋膜リリースを行ってください。ここは普段伸ばすことがあまりない部位ですので、ローラーを使って筋膜リリースすることをおすすめしたい部位の一つです。そして太ももにはもう一ヵ所筋膜リリースする部位があります。

それは太ももの裏側にあるハムストリングスです。この筋肉は膝関節の裏側から股関節へと繋がっており、股関節を前へと押し出す重要な筋肉です。また、膝関節を後方から安定させる役割も担っています。ハムストリングスを筋膜リリースするローラーの使い方は、お尻を付いて座った状態で片方の太ももの裏側をローラ―の上にのせます。

もう一方の足は膝を立てて、両手は後ろに置き身体を支えます。お尻を持ち上げて前後に4往復ローラ―を転がします。痛みの度合いに合わせて体重の乗せ具合を調整して下さい。激しい痛みを感じない程度の痛気持ちいい程度が目安です。慣れてきたら負荷を増やしてみてください。ただし、負荷の掛け過ぎは組織を傷めますので注意してください。

筋膜リリースのやり方:腰

腰の筋膜リリースでは腸腰筋という背骨から骨盤の上を通り、太ももの骨の内側に繋がっている大腰筋と、骨盤から太ももの内側へとついている腸骨筋から構成されており、上半身から下半身まで唯一繋がっている筋肉を筋膜リリースします。この筋肉はインナーマッスルと呼ばれている通り、身体の深層に位置しており、太ももを持ち上げるのに大きな役割を果たします。

腸腰筋の位置は、おへそから斜め下辺りから足の付け根にかけてあります。うつ伏せの状態で両肘をついてローラーの上に腸腰筋のあたりを乗せます。足を浮かせて体重をかけて床と身体の平行を保つようにします。そして左右に4往復ローラーを転がします。痛みが強ければ少し腕に体重をかけるようにして、ゆっくりと深呼吸しながら行いましょう。

その次は止まった状態で、伸ばしていた足を90度まで曲げます。また伸ばします。これをゆっくりと4回行います。左右両方の腸腰筋で行いましょう。少し慣れてきたら、足を曲げ伸ばしする際に、少し横に足を倒してローラーの当たる場所を変えて、張っている個所を筋膜リリースしましょう。

そして仕上げに、お尻を付けてから両手で太ももを上から押さえ4往復左右に摩擦刺激をします。押さえる手は床と平行になっている方が効果が得られますので、意識してください。

筋膜リリースのやり方:背中

背中の真ん中辺りから上部にある胸椎は、上半身の動きを支える重要な筋肉です。呼吸にも大きく関係する大事な筋肉でもあり、この筋肉をケアすることで持久力にも効果がある部位です。デスクワークなど座りっぱなしの時間が長い人にとって、腰回りの筋肉だけでなく胸椎の筋膜リリースをすることも、正しい姿勢を保つのにおすすめします。

ここでのローラーの使い方は、座って後ろ側にローラ―を置き、背骨の中心辺りをローラ―に当てて両手を首の後ろ側で組みます。状態を寝かせていき痛気持ちいいところで止め、お尻を浮かせてから前後に4往復ローラ―を転がします。背筋を伸ばして行うことがポイントです。そして、左右にも状態を振り摩擦刺激を行います。

筋膜リリースで使うおすすめローラーを紹介

ストレッチとして使うなら長いサイズを選ぼう

筋膜リリースにもストレッチにも使いたい人におすすめのサイズが、頭から尾てい骨までしっかりと乗せることのできるローラ―を選ぶといいでしょう。100センチ前後の長さがあれば男女とも上半身が乗せられる長さがありますが、中には90センチのものもあります。90センチですと、170センチ以上の身長の人には少し短いかと思われます。

気軽に使うならコンパクトサイズがおすすめ

いつでも何処でも筋膜リリースをしたい人におすすめなのは、コンパクトサイズのローラ―です。持ち運びも楽で、収納時もあまりスペースを取りません。通常の円柱状のローラ―や、スティック状のローラ―にボール状のものまであり、テレビを見ながらリビングで使用しても家族の邪魔になりません。また折りたたみできるローラ―もあります。

ただし、コンパクトなだけに太ももや背中など大きな部位に使う際には、少し難があるかもしれません。スティックタイプのローラ―は体重をかけるタイプでなく、手で動かして使いますので、円柱状のローラ―に比べると体重がかけられない分、効果が得にくいかと思われます。

体の状態にあったものを選ぼう

筋膜リリースに使うローラ―は、硬さや素材、表面の形状など様々なローラ―があります。凸凹とした突起のあるタイプは刺激が強すぎる人もいるかと思います。痛みを我慢するようなローラ―を使用することはおすすめ出来ませんので、自分に合ったローラ―を選ぶようにしましょう。

始めてローラ―を買う人は、なかなか選ぶのが難しいかと思います。初心者の人は比較的柔らかめの素材の物を選び、表面の形状も凸凹の少ないローラ―を選ぶといいでしょう。

耐久性の高いローラ―を選ぼう

筋膜リリース用のローラ―は、体重をかけて使用しますし、何度も繰り返し使用するので、耐久性の高いローラ―を選んだ方が安心して使えます。耐荷重があり耐久性に優れたEVA素材のローラ―や、円柱状のローラ―の中が空洞でなく、素材が詰まっているものの方が耐久性が高いので、そちらのローラ―を選ぶことをおすすめします。

世界のアスリートも愛用しているトリガーポイントグリッドフォームローラ―

おすすめの筋膜リリース用ローラ―は、トリガーポイントのグリッドフォームローラ―です。このローラ―は、特殊構造によってマッサージセラピストの手技の様な感覚を再現し、セルフ筋膜リリースやセルフマッサージを簡単に行うことが出来ます。円柱状のローラ―で、空洞部分の安定性を考慮して、中心部分を硬いABS樹脂構造にしています。

外側は耐久性のあるEVA素材を採用しており、持ち運びの便利なコンパクトサイズです。ローラ―の表面の形状は、三種類に分けられており、手のひらを再現した平らな形状と、指を再現したチューブ形状と、指先を再現した突起形状から成っています。長さ33センチのスタンダードモデルが5400円で購入できます。

筋膜や筋肉に強い圧迫をかけられる硬質モデルは長さ33センチで7020円、フィットネスやストレッチにも使えるロングモデルが66センチで11,880円で購入できます。三種類の形状の使い方を利用すれば毎日セルフケアが自宅で出来て、十分に効果が得られるおすすめのローラ―です。

おすすめのローラ―

その他におすすめのローラ―を一挙に紹介します。まずはプロも愛用しているおすすめのローラ―は、ピンポイントでアプローチが出来るボール型の、ハイパーアイスHYPERSPHERE3段階振動付きボティビル17,000円です。疲労回復に効果的で、振動付きですので緊張した筋肉を緩めたり、リラクゼーションにも効果がありおすすめです。

次におすすめのローラ―は、モデルも愛用している脚痩せやむくみ取りにも効果のあるLPNストレッチEX9180円です。筋膜リリースは勿論のこと、ランニングの前後に就寝前など脚をローラ―に沿わせながら360℃コロコロと転がすだけでも効果がありおすすめのロングタイプのローラ―です。

そしてトレーニングのプロが選んだおすすめのローラ―は、HIPERICE VYPER2.0 36,000円です。こちらのローラ―も3段階のバイブレーション付きで、振動で血流を促してくれるので、短時間で筋肉が緩むのを体感できるのがおすすめポイントです。また筋肉がバターが溶けるような感覚で暖まり、トップアスリートの間で一度使うと手放せないと大変人気のようです。

筋膜リリースをローラーを使ってやってみよう

正しい筋膜リリースの解釈や、ローラ―の使い方を詳しく説明してみました。もっと紹介したいおすすめのローラ―も沢山ありますが、まずは手頃な価格体のローラ―で柔らかめのものを買って使い方をしっかりと習得してみてください。そしてローラ―での筋膜リリースの効果を実感して下さい。

そうすると二台目には自分にピッタリのローラ―を選ぶことが出来るでしょう。もう辛い肩こりや腰痛から解放されれば、色々なスポーツや趣味にも精力的にチャレンジしたくなることと思います。一日も早く筋膜リリースをローラ―を使って、心身共に充実した毎日を過ごしましょう。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ