プロテイン摂取は運動前と運動後どちらが効果的?飲むタイミングを解説!
自分の目指す体作りのためにプロテインを飲む人は沢山います。体作りの用途も様々で筋力アップや栄養バランスの改善、ウエイトアップなど目的も多様化しています。せっかく摂取するなら、是非事前に効果的なプロテイン摂取方法を知りたいものです。基礎的な知識としてプロテインとは何なのか?摂取のタイミングとして運動前が良いのか?運動後がいいのか?それぞれの理由を知って、運動前後に摂取し、自分の理想とする体作りをスタートしましょう。
プロテインは運動前に飲むべき?
「プロテイン」と聞くと、たんぱく質を摂取するサプリメントとして認識されることが多いですが、そもそも何の意味合いを持っているのでしょう?また基礎的な知識として「プロテイン」はタイミングとして運動前に飲むべきなのでしょうか?効率よくプロテインを運動前後に摂取するために詳しく見ていきましょう。
プロテインとは?
「プロテイン」とは、「たんぱく質」を英語訳したものです。そもそもプロテインの語源は、古代ギリシャのことばで、「プロテイオス」という言葉です。これは「最も重要なこと」という意味を持っています。
人間のカラダは、水とプロテイン(たんぱく質)の塊といっても良いぐらいなので、まさに「プロテイン」とは「最も重要なこと」と置き換えることができるのです。筋肉はもちろん、内臓、骨、血液、髪の毛、皮膚、爪に至るまで人間の体はすべてたんぱく質からできているのでこのような意味を持っていることが分かります。
そして、たんぱく質が不足すると人間のカラダは、様々な部分が機能不全に陥ってしまうのです。そうならないために、人間にとってもっとも重要な栄養素である「プロテイン(タンパク質)」は適切に摂取することがとても大切なのです。
プロテインは必要?
ではプロテインは本当に人間の体に必要なのでしょうか?体にどんな結果を求めているのか、目的をしっかりと見極めて最適な摂取タイミングや飲み方を見つけることはとても重要です。プロテインはただ食前や食後に飲んでいれば効果を感じられるというものではありませんので、自分の目的に合わせて、その効果を十分に感じられるように摂取できれば効果が充分に期待できます。
今日、様々な食材が手に入り、いつでも手軽に食事をとることが可能です。手軽に食事を取れる半面、よほど栄養に気を配った生活をしなければ、3食で1日に必要なタンパク質を摂取するのは難しいといわれています。栄養面でさらにタンパク質を摂取したい方や、スポーツ等で筋肉量を増やしたい方に、プロテインはとても便利なのです。プロテインを食事と併用して上手に栄養管理しましょう。
プロテインの役割
体の筋繊維は日々の運動やトレーニングで傷つきます。その傷ついた筋繊維に栄養が入ることで、筋肉量はアップするのです。運動やトレーニングでタンパク質が不足した体は時間とともに筋肉をどんどん分解して、エネルギーへの変換を促します。せっかくトレーニングをしても筋肉が分解されてしまってはもったいないです。その担い手として、また栄養ある食事の補足の役割として、プロテインはとても有効な手段です。
プロテインの種類
プロテインは一般的に大きく分けて3種類あります。牛乳に含まれるホエイプロテインとカゼインプロテイン、大豆に含まれるソイプロテインです。ホエイプロテインは牛乳を原料としています。低カロリーで栄養が凝縮しており、吸収が早いのが特徴です。筋トレだけではなく、マラソンなどの持久系スポーツなど広い分野で強靭な体を作りたい方に適しています。
カゼインプロテインの原料も牛乳です。ホエイプロテインが水溶性であり、吸収が早いのに対し、(名前の通り固形にする成分なので)不溶性で固まりやすいという特徴があります。運動直後のタンパク質不足のカラダに素早くタンパク質を補えるのがホエイプロテインですが、カゼインプロテインは就寝前に摂取することで、カラダにゆっくりと持続的に蓄えさせることができます。
ソイプロテインはその名の通り大豆のタンパク質部分だけを粉末にしたものです。ソイプロテインはカゼインプロテインと同じく消化吸収速度がゆっくりのため、満腹感が持続しやすいです。加えて、大豆に含まれるイソフラボンの効果で皮膚や骨の強化、血流改善が期待できます。
満腹感が持続しやすいためダイエットをしている方にはもちろん、健康維持をしたい方にもおすすめです。女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが入っているので、肌の張りを保つ効果や、女性らしい体のラインをキープしたい方にもおすすめです。
一日のプロテインの摂取量目安
たんぱく質の必要量は、成人だと体重1kgあたり1gが目安と言われています。栄養バランスを考えた3食の食事を取ることが前提となりますが、残りの不足分をプロテインで補い摂取すると考えましょう。目安として1回20g前後のプロテインを1日1~2回飲むことが推奨されています。
プロテインを飲むタイミング
プロテインは運動後45分以内に飲もう
プロテインを飲むタイミングについては色々な説があります。運動前に摂取するのが良いという説や、運動中、運動後等様々です。近年研究結果により、プロテインは運動前より、運動後の摂取がより良い吸収が見込めると推奨されています。また、45分以内に摂取することが、一番効率の良いタイミングのようです。
では効果的に、運動やトレーニングによって筋肉量をアップさせるためにはどうすればよいのでしょうか?運動後45分以内は回復のゴールデンタイムといわれているので、この時間帯は体が傷ついた筋組織を修復するべく栄養素を必要として、吸収が高まるとされています。まさにこのタイミングに、筋肉の材料となる「プロテイン」を補給することで、傷ついた筋組織をより速く回復させることや、より強くすることを期待できるのです。
運動前は空腹時のみ飲む
現在、プロテインは運動前より、運動後に摂取を推奨されている理由がわかりました。しかし運動前にしっかりと食事をしているのであれば必要ありませんが、空腹時であればプロテインで栄養を補ったほうが、より良いパフォーマンスが期待できるのでおすすめです。このようなケースでは運動前にプロテインを取るのも有効な手段です。是非運動前のプロテイン摂取にも気を配ってみましょう。
また、ダイエット中の方にも運動前の摂取をおすすめします。食事を取らない方や、コーヒーやサラダのみで済ませる方もいらっしゃると思いますが、それでは摂取カロリーは抑えられても、たんぱく質が不足して大切な筋肉が分解されてしまいます。そうなるとせっかくダイエットしても筋肉量が落ち、新陳代謝の悪い体になってしまうのです。
また、ダイエット中は食事でタンパク質を取ろうとすると、どうしても脂質を一緒にとってしまいがちです。そういった心配がある方には、過剰な脂質を避けタンパク質をメインで摂取するために、運動前にプロテインを摂取することで補いましょう。
プロテインの効果的な飲み方
牛乳は全乳を使う
プロテインを飲む際、牛乳は全乳がおすすめです。無脂肪の牛乳と、脂質を含む普通の全乳とではトレーニング後の筋タンパク質の合成に差が生じるのです。また、さらに、近年では全乳によるトレーニング後の遅発性筋肉痛の回復効果も報告されています。是非牛乳でプロテインを飲む際は全乳を使うようにしましょう。
目的に合わせて水と牛乳を使い分ける
プロテインを溶かして飲むとき、水や牛乳を使いますが実は両方共にそれぞれメリットがあります。まず水のメリットはカロリーゼロであるという事です。ダイエット中におすすめです。また、場所を選ばずどこでも確保しやすい、コストがかかりにくい等のメリットがあります。
牛乳のメリットはタンパク質以外にも栄養素があり補うことができるということです。また水より風味が出るので美味しく味わって飲むことが出来ます。他にも、心地よい睡眠を導くセロトニンの材料となるトリプトファンが含まれているため、良質な睡眠効果も期待できます。
トレーニング後は吸収の早い水がおすすめ
筋トレが終わった後は素早く栄養補給を行うことが大切です。そのためには牛乳より水で溶かした方が吸収が早くおすすめです。水はプロテインの吸収速度が一番速いので覚えておきましょう。運動前やダイエット目的であれば牛乳もおすすめですが、トレーニング後のゴールデンタイムを狙うのであれば、是非水で摂取するのが良いでしょう。
プロテインは運動前より運動後に飲むと効果的だった!
スポーツなど活発な活動を行うと、少なからず筋肉や血液がダメージを受けます。そのダメージの修復にプロテインはとても有効です。体に効率よく素早い吸収を望めることで、プロテインは運動前より、運動後が有効だということが分かりました。運動45分以内というゴールデンタイムを逃さずに、摂取してみましょう。
また、それだけではなく、ダイエットや空腹時の際にはパフォーマンス持続のためにも運動前の摂取が良いケースもあります。ライフスタイルやその日の体調に合わせて、是非運動前後のプロテイン摂取を考えながら行い理想の体作りに役立ててください。