2018年08月10日公開
2024年07月28日更新
電気毛布の電気代1日つけっぱなしでも安い!他の暖房器具と比較調査
電気毛布って電気代が高いと思っていませんか?確かにサイズを考えると、全体で消費している電気量はとても多そうに感じます。ですが電気毛布の電気代を他の暖房器具と比べてみると、意外なことが見えてきました。一言で電気毛布と言ってもいくつかタイプがあり、それぞれに電気代は異なるものの、1時間の電気代はもとより1日の電気代もかなり安いのです。電気毛布のタイプ別電気代がどれだけかかるのか、他の暖房器具の電気代と比較してどれだけ安いのか調査してみました。
電気毛布の電気代を気にしたことある?
特に寒い冬の夜には、「布団がもう少し暖かければいいのに」と思うことは良くあります。そんなときに便利なのが電気毛布です。冬の寒い時期には特に手放せない!という人も多いことでしょう。ですが、電気毛布の電気代のことを気にしたことは、どのくらいあるでしょうか?正直考えたこともない、と言う人のほうが圧倒的に多いことでしょう。そんな電気毛布の電気代がどのくらいなのか、他の暖房器具とも比較してみました。
電気毛布の電気代1日つけっぱなしでも安いのか解説!
電気毛布の電気代は、1時間当たりどのくらいなのでしょうか?冬場に使う暖房器具といえば、他にもホットカーペットやエアコン、電気ストーブの他、日本の冬の定番とも言えるコタツなんかもあります。そんな他の暖房器具と電気代が高いのか安いのか比較する前に、まずは電気毛布がどんな暖房器具で、1時間の電気代がいくらくらいで、1日使うとどのくらいになるのか?などから見ていってみましょう。
電気毛布とは?
電気毛布は、フェルトなどの毛布地の中に、電気を通すことで発熱する電熱線を通して、毛布を通して直接その熱に触れることで温まる暖房器具です。電気毛布と一言で言っても、「敷き用」と「掛け用」、そして両方兼用の他、「ひざ掛け用」の4種類があります。違いはと言うと、基本的なそのサイズと電熱線です。掛け用は体を包む分、敷き用よりもサイズが大きくなっているというだけで、基本的な構造は変わりません。
ただし電熱線の質は、敷き用と掛け用では異なります。敷き用は平らに敷いて使用することを前提としているため、掛け用と同じように体を包んで使うと、中の電熱線が断線したりして危険です。電気毛布に限らず他の家電でも言えることですが、本来の使用目的以外での使い方は思わぬ事故につながりやすいため、必ず仕様を理解した上で適切に使用するようにしましょう。
電気毛布の1時間あたりの電気代を計算してみよう
一言に電気毛布と言っても、いくつかタイプがあることがわかりました。電気毛布の使用電力量をタイプごとに比較してみると、「敷き用」と「掛け用」の兼用タイプである「電気かけしき毛布」が一番使用電力量が多く、次いで「ひざ掛け式」、「敷き用」と続きます。大きさの面でかけしき毛布が、上掛けという点でひざ掛け式がそれぞれ高めと言えるでしょう。
では実際にそれぞれのタイプがどのくらい電気代がかかるのかを計算してみると、一番電気代が高いかけしきタイプの電気毛布でも、75Wほどで済む機種も一般的に出回っています。1時間に1kW消費すると27円かかるとして計算すると、1時間当たりの電気代は75Wx27円÷1000(1W当たりに換算するため)≒2円と、かなりお手頃な価格なのがわかります。1日7時間使っても、端数分が加わっても約10.4円で済んでしまうのです。
かけしきタイプだけでなく、電気毛布の機種によってはタイマー付きや省エネモード付きなどもあるため、さらにお手頃な電気代で済む機種もあります。ひざ掛け式タイプになると、単にひざ掛けとしてだけではなく、ショールやちょっとしたカーペット代わりに使える機種もあります。汎用性が高いわりに消費電力が55Wほどで済む機種があるのも、このひざ掛けタイプの電気毛布のメリットです。
ではひざ掛け式電気毛布の電気代がどのくらいになるのか計算してみると、先ほど同様に1時間に1kW使用で27円として計算すると、1時間の電気代は55Wx27円÷1000≒1.5円と、こちらもかなり安い電気代で済むことがわかります。1日7時間の利用でも、端数込みで10.4円にしかなりません。電気毛布の中でも一番高いかけしきタイプや、汎用性の高いひざ掛けタイプでも、1時間の電気代がこれだけ安いのは意外とも言える結果です。
では電気毛布の中でも、一番使用電力量が低い敷きタイプの電気毛布は、どのくらいの電気代で済むのでしょうか?敷き毛布には、一般的な機種でも弱・中・強といった切り替えスイッチ付きのものが多く販売されています。目安としては弱で3W、中で18W、強で31Wほどのタイプが一般的です。消費電力量だけでも、他の電気毛布よりも電気代が安くて済むのが容易に想像できます。
実際に1時間の電気代を計算してみると、弱の3Wの時は3Wx27円÷1000≒0.08円と、とんでもなく電気代が安いことがわかります。同様に中は18Wx27円÷1000≒0.5円、強でも31Wx27円÷1000≒0.8円と、1時間の電気代が1円もかからないほど安いのです。これだけ安い電気代でありながら、表面温度は弱で約20度、中で約36度、強で約52度にもなるのです。布団の保温力もあるとはいえ、かなり電気代が安いことがわかります。
電気毛布を1日つけっぱなしにすると電気代は?
最近の電気毛布には、つけておくだけでダニを死滅させる効果のある機種もあります。ほとんどのダニの死亡温度が50度~60度のため、完全にとはいかないまでも強で電気毛布をつけておくことで、相応のダニの予防効果は期待できます。先ほども紹介したように、強での表面温度は50度を超えるため、外出が多くて布団を干しておけない時など、1日つけっぱなしにしておくことは、ダニ予防にも効果的なことは間違いありません。
ですが、そうなるとやっぱり電気代が気になります。この場合、1日つけっぱなしにしておくことになるのは、通常かけしきタイプの電気毛布か敷き毛布ということになります。まずかけしきタイプの1日の電気量を見てみると、先ほどの75Wの消費電力の機種の場合、75Wx27円÷1000x24時間=48.6円と、1日つけっぱなしでも50円行かないほど、安い電気代しかかからない計算になります。
もちろん敷き用電気毛布はもっと安くて済みます。強でも電気代はかけしきタイプよりも安い31Wなので、31Wx27円÷1000x24時間≒20円と、もともと安く感じたかけしきタイプのさらに半額を切るという、安い電気代なのです。ただしこれは、あくまでダニ退治も見据えて強運転した場合の電気代になります。体調を崩して1日寝ていたといった場合のように、弱運転で1日使用した場合の電気代はいくらになるのでしょうか?
敷きタイプの電気毛布を弱運転した場合、3wx27円÷1000x24時間≒1.95円と2円もいかない安い電気量で、ゆっくり休むことのできる優秀な暖房器具であることが良くわかります。特に電気毛布をよく使う冬場には、暖房器具によりさらに乾燥しやすくなります。加湿器を使った上にさらにほかの暖房器具を使うよりは、電気毛布で1日ゆっくり休むほうが、体にもお財布にも優しいと言えます。
子供用の電気毛布の代わりや、ちょっとしたカーペットの代わりといった感覚で、汎用性の高いひざ掛けタイプの電気毛布を一日使うこともあるかもしれません。先ほどの55Wタイプのひざ掛けタイプを1日使った場合、55Wx27円÷1000x24時間≒35.7円と、こちらもかなり安い電気代で済むことがわかります。タイプごとに使い分ければ、電気代を安く抑えて必要な暖をとれる、優秀な暖房器具が電気毛布なのです。
電気毛布の電気代は安い!
ここまで見てきたように、電気毛布の電気代は思っていた以上に安いことがわかりました。あの大きなサイズ全体が温まるのだから、電気代もさぞ高いのだろうと思ったら大きな間違いだったのです。しかも寝る前に冷たい布団が嫌だから、寝る前に布団を温めるためだけに使うだけといった場合には、さらに電気代も安上がりな、使い勝手の良い暖房器具が電気毛布なのです。
電気毛布を使うメリットとデメリット
電気毛布は電気代だけでなく、そのモノの値段もかなり安い暖房器具です。通常値段でも2,000円~3,000円ほどで買えるものも多く、セール期間を利用すればさらに良いものを安く買うこともできます。利用目的に合わせてサイズも選べ、置き場所を選ばないことも大きなメリットと言えるでしょう。機能が増えれば付加価値に合わせて値段も上がりますが、コストパフォーマンスは非常に高い暖房器具と言えます。
よく気にされることの一つに、電気毛布のお手入れ方法があります。寝具として使うことが一般的なこともあり、衛生面もとても気になるところです。実は電気毛布は洗濯機で洗える機種も多く、自宅で簡単に衛生管理できる家電の一つなのです。サイズによっても洗い方は変わるため、そこは購入時にカタログや使用説明書を確認してから選ぶと、必要としている商品を間違わずに済みます。
ただしすべての電化製品がそうであるように、いくら電気毛布が電気代が安くて利便性も高い商品とは言え、使い方を誤れば思わない危険性もあります。電気毛布で布団を温めた後、そのまま強設定のまま寝てしまうと低温やけどの危険性があります。さらに人の体は、寝るときに体温を下げるようにできています。寝ているときに体温を下げることで、余計なエネルギーの消費を減らしたり、疲れをとったりするのです。
ですが電気毛布で温め続けてしまうと、体の生理現象のバランスを壊してしまうことがあります。体温の調節機能が低下するだけでなく、温め続けられることによって汗をかいて、脱水症状を引き起こすこともあります。さらに体が十分に休まることができずに疲れが解消できなかったり、無駄に体力を消費することによって免疫機能が低下し、病気にかかりやすくなったりすることもあります。
もし寝る前にスイッチを切り忘れるなど自身の温度管理に不安がある場合、タイマー機能付きの電気毛布を購入する方法もあります。タイマーをセットしておけば、一定時間が過ぎれば自動的に電源が落ちるので、布団に入る前にセットしておくと良いでしょう。また、タイマー付きのコンセントを利用する方法もあります。こちらのほうが好みの電気毛布を選びやすくなるだけでなく、他の家電にも使えて便利なのでおすすめです。
実際毎年冬になると、この電気毛布の設定を強くし過ぎて脱水症状になり、寝ている間に脳梗塞になって、救急車で運ばれる人が後を絶たないのです。いくら電気代も安くて使い勝手の良い電気毛布でも、使うときには注意が必要です。今までは大丈夫だったとしても、この先も大丈夫である保証もありません。メーカーも寝る前に布団を強で温めて、寝るときにはスイッチを切るように推奨しているということを覚えておきましょう。
電気毛布の電気代を他の暖房器具と比較しよう
電気毛布の電気代が安いことは紹介しましたが、実際このほかの暖房器具はどのくらい電気代がかかるのでしょうか?暖房器具の中でも電気毛布に良く似たホットカーペットをはじめ、エアコンなどの代表的な暖房器具だけでなく、日本の冬の暖房器具としては一番なじみのあるこたつとも、1時間だけでなく1日にかかる目安の電気代を比較してみました。
ホットカーペットの電気代は?
ホットカーペットも電気毛布同様に、生地の中に電気による発熱線を組み込んだ暖房器具です。ただし、生地だけでなく電熱線も質が異なるため、消費電力量にも電気毛布とは大きな差があります。ホットカーペットの1時間の電気代は、その機種によっても様々です。比較的電力量の少ない機種で見てみても、1畳用でも200Wの消費電力です。2畳用の機種になると480Wというものもあります。
ではそれぞれの電気代はいくらになるのでしょうか?まずは1畳用の200Wタイプのほうで計算してみると、1時間当たりの電気代は200Wx27円÷1000=5.4円となります。1日使うと5.4円x24時間=129.6円にもなります。では2畳用の480Wのほうはどうでしょう?1時間当たり480Wx27円÷1000≒13円と1畳用の倍以上にもなります。1日使うと300円を超える計算になります。
ただし、ホットカーペットも部屋の断熱を心掛けたり、下に断熱材を敷いたり、温度設定や加熱範囲を半分に調節するなど、節電の仕方によってはかなり電気代を下げることができます。必要な部分だけ必要な強さで温める、熱を無駄にしないようにひざ掛けや毛布を利用するといった簡単なことでも、電気毛布ほどでは無いにせよ、かなりの節電効果が期待できます。
エアコンの電気代は?
以前は最初のうちは冷風が出てくると言われたエアコンも、今ではずいぶん進化して定番の暖房器具となっています。電気代も技術の進歩で下がってはいますが、それでも暖房は冷房よりも電気代が高く、ホットカーペット同様に機種によって消費電力量にも差があります。暖房に430Wかかる機種を例に電気代を計算してみると、1時間で430Wx27円÷1000≒11.6円となり、1日では280円弱にもなります。
もちろん省エネモードや温度設定を上手に利用すれば、電気代は大きく変わります。部屋の広さや断熱効果も大切です。ですが、基本的な電気使用量はどうしようもありません。部屋全体が温まるという利点を取ればエアコン、電気代を抑えて必要な暖を取れれば十分、というのであれば電気毛布と使い分けるのが良いでしょう。
電気ストーブやオイルヒーターの電気代は?
電気ストーブもなじみの暖房器具の一つです。カーボンヒーターとハロゲンヒーターの2つのタイプがありますが、どちらも電気の力で発熱するので、相応の電力を必要とします。カーボンヒーターのある機種を例にとると、強運転で900W、弱運転で450Wと、エアコンよりも使用電力は上であることがわかります。では具体的にどのくらいの電気代がかかるのでしょうか?
カーボンヒーターの強運転時の1時間の電気代は、900Wx27円÷1000=24.3円とかなり高いのがわかります。同様に弱運転時の1時間の電気代も、450Wx27円÷1000≒12円とエアコンのほうが安いのです。カーボンヒーターは移動ができてすぐ温まりますが、電気代だけで考えるとかなり割高なのがわかります。電気代だけでなく、可燃物を近くに置くと火事の元にもなるなど、移動できるからこその危険も承知で取り扱いたい家電です。
電気ストーブのもう一つのタイプであるハロゲンヒーターはどうでしょうか?こちらは先に紹介したカーボンヒーターよりも温まれる範囲が狭いだけでなく、赤外線放射量も約半分と体も温まりにくく、カーボンヒーターの下位互換と言っても過言ではありません。そのためヒーターとしての機能に対して、消費電力も高いのが実情です。機種によってこちらも差はありますが、扇風機のような形をしたものが多く、首振りタイプも多いです。
単純な電気代だけで見ると、800Wの機種で1時間の電気代は800Wx27円÷1000=21.6円となりますが、暖房器具としての性能も考えると、同じ電気ヒーターでも電気代云々だけでなくカーボンヒーターよりも、よりお財布に痛い暖房器具となってしまっています。残念ながら一昔前の暖房器具と言わざるを得ない機種になります。さらにヒーター部分に埃がたまると、火事や爆発の原因になるため、こまめな掃除が必要なのも難点です。
ではもう一つのヒーターである、オイルヒーターはどうでしょうか?これは燃えにくい性質の油をヒーターで温めてから循環させ、放熱板から熱を発して部屋を暖めます。直接触れても火傷するほど熱くならない機種が多く、逆を言うと温まるのが遅いという欠点もあります。時々表面についた汚れを取るだけで手入れが簡単なものの、廃棄する時には内蔵された油を理由に断られることも多く、販売元が回収を明示しているものもあります。
ではこのオイルヒーターの電気代はどのくらいなのでしょうか?実はかなり割高で、夜間電力で契約して使う場合もあるほど使用電力量が大きいのです。弱・中・強と切り替え可能な機種もありますが、弱で500W、中で700W、強では1200Wにもなる機種もあります。使い方を間違えると、とんでもない電気代を請求される可能性もあるのです。では具体的に電気代はいくらになるのでしょうか?
オイルヒーターを弱運転で使用した時の1時間の電気代は、500Wx27円÷1000=13.5円です。1日使うと324円にもなります。では中運転はどうかというと700Wx27円÷1000=18.9円に、強運転に至っては1200Wx27円÷1000=32.4円になります。1時間でこの電気代ですから、安い深夜電力で運用するのは妥当な手立てと言えます。最近では小型のタイプも販売されていますが、利用場面と良く相談したうえで購入しましょう。
電気代が安い暖房器具の定番のこたつの電気代は?
コストパフォーマンスでも人気の冬の暖房器具と言えば、日本の冬には欠かせないこたつでしょう。こたつ自体も安価で性能の良いものが多く、温度切り替えもついているため電気代の節約のしやすさも人気です。では実際にこたつの電気代というのは、どのくらいのものなのでしょうか?最強運転で140W、最弱運転で50Wという機種で計算してみましょう。
まず最強運転の140Wの時は、1時間で140Wx27円÷1000≒3.8円になります。常に最強運転にしているわけではありませんが、それでもこれまで比較してきた暖房器具と比べてかなり安いのがわかります。最弱運転の場合には、1時間で50Wx27円÷1000≒1.4円と、敷きタイプ以外の電気毛布よりも電気代が安い計算になります。この電気代の安さは、さすがこたつ!と言えます。
電気毛布の電気代はトップクラスに安い!
出典: https://cktt.jp
暖の取り方にもよりますが、電気毛布が暖房器具の中でもトップクラスに電気代が安いことは、他の暖房器具と比較しても間違いありません。数ある暖房器具の中でも、使う場所や場面を限定されにくく、利便性にも優れた暖房器具でもあります。毎年冬の電気代に悩んでいる家庭では、今一度他の暖房器具と比較しながら見直して、もっと積極的に電気毛布を取り入れてみるのがおすすめです。
電気毛布の電気代は安い!上手に取り入れよう
暖房器具のもそれぞれに向いた使い方はあるものの、ホットカーペットの代わりに電気毛布を使ったり、ひざ掛けタイプをショールのように掛けたりするだけでも、十分に温まれるだけでなく電気代の節約にもなる電気毛布。狭いところでも使えるメリットもあり使い勝手の良い電気毛布を、今一度見直して生活に取り入れてみませんか?電気代も節約できて、あなたのお財布も温めてくれるはずです!