セントラルヒーティングとは?電気代の節約方法から設置費用まで!

皆さんはセントラルヒーティングとは何か、知っていますか?家の暖房方法を考えるにあたって、今よりお得に家を暖かくする方法があるなら、ぜひ試してみたいですよね。もしかするとあなたのお家でもセントラルヒーティングを利用することで、お得に家を暖められるかもしれません。今回は、セントラルヒーティングとは何か、そのメリットやデメリット、実際に利用する場合の節約方法について紹介していきます。

セントラルヒーティングとは?電気代の節約方法から設置費用まで!のイメージ

目次

  1. 1セントラルヒーティングとは?
  2. 2セントラルヒーティングの発祥は?
  3. 3セントラルヒーティングの方式・使い方
  4. 4セントラルヒーティングの利点
  5. 5セントラルヒーティングの欠点
  6. 6セントラルヒーティングにかかる費用や節約方法とは?
  7. 7セントラルヒーティングを使うのはお得かどうか?
  8. 8セントラルヒーティングで暖かく

セントラルヒーティングとは?

皆さんはセントラルヒーティングとは何か知っていますか?セントラルヒーティングとは、一か所に給湯器熱源装置を設置して、その熱を各部屋に送り届けるという暖房方式です。現在、よく用いられているようなストーブ等の各部屋ごとに暖房機器を設置するのとは違い、その熱源はその家庭に1つで、その熱を各部屋に循環させます。

日本語では、全館集中暖房・中央暖房ともいわれています。日本では石油ボイラーやガスボイラーがその熱源として用いられています。それらで発生させた熱を、循環ポンプで各部屋へ循環させます。そして各部屋に設置された、ラジエーターと呼ばれる放熱器によって放散されます。このラジエーターはストーブなど程高温にならないことが特徴的です。

セントラルヒーティングの発祥は?

このセントラルヒーティングと同様のシステムは、古来から用いられてきたもので、古代ローマではハイポコースト、ロシアにはアタプレーニエ及びペチカと呼ばれるシステムが存在していました。これらも一つの熱源で発生させた熱を、家の中の各場所に送り届けるという方式です。

近代的なセントラルヒーティングの発祥は欧米で、20世紀初頭から欧米の都市ではガス・電気・水道などの供給とともに蒸気の供給も行っていました。当初は、この蒸気は発電に伴う副産物でしたが、高緯度地域においては、町ぐるみで暖房と給湯に取り組む必要があったため、この蒸気を利用して暖房として利用するような設備が生まれました。

こういった設備はビルディング等の建設時に、あらかじめ地下に蒸気を温水へと交換するボイラーが設置され、温水はビル内の各所へ分配され、暖房と給湯の役割を果たしていました。また、日本において都市が上記の供給を行っているのは、札幌や釧路市など一部の都市にとどまっていますが、使い方をきちんと守れば、節約もでき安全性も高い暖房方式です。

セントラルヒーティングの方式・使い方

温水セントラルヒーティング

一般的にセントラルヒーティングと言われているものはこの、温水セントラルヒーティングの方式のことを言います。石油や電気、ガスのボイラーで作られた温水を配管によって各部屋に分配し、ラジエーターを用いて空気へ変換し熱放射するという方式です。近年の北海道の住宅においては標準的な設備となっています。

媒体が水であるため比熱が高く、ある程度長距離の配管を行っても熱損失が少ないため、比較的大きな建物でも各部屋に熱を届けることが可能となり、大規模建物の暖房として利用することができます。一方で、ラジエーターや配管の気密性への配慮などの兼ね合いで、イニシャルコストが増大する傾向にあります。

温風セントラルヒーティング

石油や電気、もしくはガスなどを用いて空気を暖め、各部屋に分配するシステムのことを指します。温水セントラルヒーティングと異なるのは、媒体が空気という点です。アパートやマンションの暖房などに採用例があるほか、本州東北部の新築住宅でも積極的な採用がみられます。北海道においては採用例はあまり多くありません。

媒体が空気であるため、配管の気密差が求められない点や、熱源にこだわらず暖かい空気であれば何でも熱源として利用できる点などが利点として挙げられます。一方で、比熱の低い空気は長距離の引き回しには向いていないため、大規模な建物には利用できないことが欠点とされています。

セントラルヒーティングの利点

使い方を守れば安全性が高い

各部屋で個別の暖房を利用した場合、石油やガスを直接燃焼をさせるタイプのものだと、設置や使い方の問題から火災ややけどにつながる危険性があります。セントラルヒーティングで用いられるラジエーターは、そこまで高温にはならないため、使い方を守れば、安全性は高いといえます。

部屋の空気を汚さない

セントラルヒーティングは燃焼を伴わないため、一酸化炭素や二酸化炭素が発生せず、定期的に換気を行う必要がありません。また、エアコンのように送風して部屋を暖めるわけではないので、埃を立てたり空気を乾燥させたりすることもないので、埃やダニにアレルギーがある方や、肌やのどがデリケートな方にも好まれます。

追加でかかる費用を節約できる

熱損失が少なく、部屋の温度をむらなく効率的に上げることができたり、内部の水交換をする必要がなく、定期的なメンテナンスを行う必要もありません。また、フィルター等を利用しないため、内部部品の取り換えも基本的には行いません。そのため一度設置すれば、その後追加で発生する費用は少なく抑えることができます。

セントラルヒーティングの欠点

初期費用が高い

熱交換器や発熱体、配管等多くの設備や工事等が必要となってくるため、ストーブやエアコン、オイルヒーターに比べて初期費用が高額となることが多いです。特に大規模なビルディング等の建物に新たに取り付ける場合、大規模な工事が必要となってくるためそのイニシャルコストはかなり大きくなるといえます。

適温になるまで時間がかかる

風を発生させることなく自然対流によって部屋を暖める方法で、ラジエーターそのものの温度はそこまで上がらないため、室温が適温に上昇しきるまでに時間がかかります。サーキュレーターなどを利用することによってある程度は改善されますが、その場合、埃が立たないなどといった、セントラルヒーティングの良さは失われてしまいます。

断熱性の低い家屋には向かない

伝統的な日本の家屋は、夏の蒸し暑さ対策のために通気性の良さが重視されてきました。しかし、セントラルヒーティングでは、暖めた空気を自然対流で循環させる方式であるため、通気性の良い家では効率が悪くなってしまいます。反対に断熱材が十分に追加してある家屋であれば、日本の住宅でも効果を発揮します。

セントラルヒーティングにかかる費用や節約方法とは?

セントラルヒーティングの電気代にかかる費用は?

セントラルヒーティングのランニングコストは具体的には公表されていないのですが、北海道電力によると、エコキュート(1.5kW)、ヒートポンプ暖房システム(4.7kW)を設置している場合で、家庭向けプラン「eタイム3」を使用してかかる年間使用電力量は11961kWh、年間電気代は281577円と試算されています。

セントラルヒーティングで電気代を節約するには

セントラルヒーティングの電気代を節約するには、きちんと電気料金プランを選ぶことが大切です。セントラルヒーティングは夜間の安い電気代を蓄熱する蓄熱式暖房機器ではなく、非蓄熱式暖房機器であるため、日中の電気代設定が固定単価で設定されているプランを選んだほうが電気代をお得に節約できる可能性があります。

セントラルヒーティングの費用を節約できる電気料金プランの選び方

多くの電力会社のオール電化の電気料金プランには、日中の電気代が固定単価のものと段階料金制単価のものがあります。固定単価の場合は、同時間帯にどれだけ電気を使っても単価は上がらず一定のままです。一方で段階料金の場合は、一度に電気をたくさん使うと電気代が高くなってしまいます。

セントラルヒーティングを使うご家庭では、日中にセントラルヒーティングが稼働し続けている分、段階性料金だと常に電気代が高くなってしまいます。そのため、セントラルヒーティングを使う場合には、日中の電気代が固定単価で設定されている電気料金プランを選んだほうが、電気代を安く抑えることができる可能性が高いです。

セントラルヒーティングを使うのはお得かどうか?

ここまでセントラルヒーティングとは何か、そのメリットやデメリット、電気代はどのぐらいになるのかについて紹介してきましたが、このセントラルヒーティングを導入するのは、結局のところプラスになるのでしょうか?

使い方や家の断熱性次第ではお得になる!

セントラルヒーティングを導入してプラスになるかどうかは、家の設備や断熱性能によって決まるといえます。先ほども述べたように、セントラルヒーティングは室温が適温になるまで時間がかかるため、サーキュレーターとの併用など使い方を工夫することで効率よく利用することができます。また、断熱性の高い家に住んでいる場合は、セントラルヒーティングをお得に利用できることになります。

セントラルヒーティングで暖かく

今回は、セントラルヒーティングとはどういうものなのか、そのメリットやデメリット、かかる費用や節約方法について紹介してきましたがいかがだったでしょうか?

今回述べてきたように、セントラルヒーティングにはほかの暖房機器と比べて優れている点とそうでない点があり、自分の家に合う暖房方法は何なのかを知ることが重要であるといえます。そして、セントラルヒーティングを利用する場合には、電気料金の形態や使い方を見直すなどしてできる限り節約して使用できるようにするのが良いといえるでしょう。

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