2018年07月27日公開
2024年07月27日更新
パン生地のレシピ!保存の仕方や手ごね・発酵方法など詳しく解説!
パン生地から手作りした焼きたてのパンは、とてもおいしいものです。今回は、自宅でも簡単に作れるパン生地のレシピや保存の仕方、手ごねで作るコツや、発酵の見極め方法などを詳しく解説します。実は、パンは専門的な道具が無くても実は簡単に作ることが出来ます。時間のあるときにパン生地を作って保存しておけば、いつでも焼きたてのパンが食べられます。自宅でパンを作る時の参考にしてください。
目次
手ごねのパン生地は自宅で簡単に作れる!
手作りのパンが食べたいけれど、ホームベーカリーで作ると量が多くて食べきれない、という人も多いのではないでしょうか。手ごねで作れば少量のパン生地が作れます。難しそうなイメージがある手ごねでのパン生地作りですが、実は簡単に作れます。今回はパン生地の簡単なレシピやパンにぴったりの献立、おいしいパンの作り方のコツ、発酵方法や生地の保存の仕方まで詳しく解説します。
パン生地の材料は温度が大事
手ごねのパン生地を作る時に一番大切なのは食材の温度です。温度がバラバラだと生地のまとまりや発酵が悪くなり、美味しいパンが作れません。各食材にの温度ついて気を付けたいポイントを紹介します。
水は35度から40度が適温
手ごねパン生地を作る時に必ず必要なのが水分です。水を使うことが多いですが、他にも牛乳を使うこともあります。その時、気を付けたいのが温度です。冷たい水を加えてしまうとイーストの反応が鈍くなり、発酵に失敗してしまうことがあります。そのため、水の温度は35度から40度くらいのぬるま湯にしましょう。
目安はお風呂のお湯の温度くらいです。指を入れてみて少し熱いと感じる程度が丁度良いとされています。温度が高すぎるとイーストが死滅してしまう可能性があるので、不安な場合は温度計で計ると安心です。
バターや卵などの材料は常温にしておく
バターや卵などの生地に混ぜ込む材料は常温にしておきましょう。常温にもどしておくことで、手ごねで作るときに材料が混ざりやすくなります。また、生地温度が下がらないので、こねあがりも早いです。冷たいままの材料を使うと、バターも固く混ざりづらく、生地の温度も下がるためこねあがりが遅くなり、食感の悪いパン生地になってしまうおそれがあります。
おいしいパン生地は見極めが肝心
手ごねのパンを作っているときにつまずくポイントといえば、パン生地のこねあがり具合や発酵の見極め方という人も多いのではないでしょうか。ここではおいしいパンを作るための見極め方をそれぞれの段階に合わせて詳しく解説します。
発酵の温度は35度から40度が適温
温度はパンを発酵させるときにとても重要です。温度が低すぎると発酵が鈍く、高すぎるとイースト菌や酵母が死んでしまいます。発酵の温度はレシピの工程に記載されている温度を保ちましょう。不安な場合は温度計で計ると失敗しないです。
こねあがりの見極め方
生地を指でゆっくりと薄く伸ばしてみて、指が透けるほど薄く伸ばすことができたらこねあがりのサインです。ですが、生地がべたついていたり、片手で持ち上げた時にだれるような生地だとまだこねたりない証拠です。その際はもう少しこねて、生地にコシを出しましょう。
逆に生地がパサついている場合は霧を少し吹くか、手に少量の水を馴染ませてからパン生地をこねると、生地に水分を足すことができます。この時、水を足しすぎるとベチャベチャになり、取り返しがつかなくなるので、様子をみながらほんの少しずつ足していきましょう。
一次発酵の見極め方
生地の大きさが1.5から2倍の大きさになっていることがポイントです。レシピ通りの時間発酵させても、温度や環境により発酵が鈍い場合があります。必ず生地の様子をみながら発酵させましょう。また、生地にドライフルーツやナッツなどを混ぜ込んでいると、プレーンな生地よりも発酵が鈍いです。
生地の材料によって発酵の上がり方も異なります。バターや卵の量が多いリッチな生地ですと、発酵したとき高さはあまり出ず、横に広がります。逆にバターが少なく卵が入っていないようなリーンな生地ですと、縦に高くふくらみ、横にはあまり広がりません。
二次発酵の見極め方
出典: http://yucco.jp
ふっくらとひとまわり大きくなっているか確認しましょう。見た目で判断しにくい場合は、生地を一か所指で軽く突いてみて跡が残ればきちんと発酵している証拠です。二次発酵が終わった生地は必要以上に触らないようにしましょう。触りすぎると生地からガスが抜けてしまい、パンのおいしさが損なわれます。
パン生地の過発酵に注意
発酵しすぎたパン生地の状態のことを過発酵といいます。過発酵の生地の状態はふくらんではいるものの、シワがより、コシやツヤのない生地になっていますす。過発酵になってしまうとおいしいパンは作れないので、注意しながら発酵させましょう。パン生地は1分2分で発酵の状態が変わります。パン生地の状態を見守る時間があまりとれない場合は、冷蔵庫でゆっくりと発酵させると良いでしょう。
パン生地の触りすぎに禁物
パン作り初心者の方はパン生地を触りすぎてガスが抜けてしまい、失敗してしまうことがが多いです。特に成形するときに形を綺麗に作りたい思いで一生懸命パン生地を触ってしまい、折角発酵してふわふわになったパン生地を傷めてしまっている可能性があります。パン生地を触る時は優しく丁寧に触るよう心がけましょう。
発酵器がない場合の対処方法
手ごねのパンを作ってみたいけれど、発酵器がない人も多いのではないでしょうか。オーブンに発酵機能が付いていても二次発酵時に予熱ができなくて困ることがあります。発酵器がないときのパン生地の発酵方法をいくつか紹介します。
夏場は熱い部屋にパン生地を置いておく
夏場の室内は発酵に最適です。日当たりの良い部屋だと発酵に適した室温になっているため、置いておくだけで発酵が進みます。ただし、直射日光の当たる場所は避けましょう。直接日光が当たってしまうと生地が高温になりすぎてイースト菌が死滅し、発酵が失敗してしまうことがあります。
オーブンを使って発酵
オーブンの発酵機能を使って発酵させましょう。発酵機能が無い場合はオーブンを100度で1分ほど空焼きすると庫内が適温になります。庫内が広い場合は、熱湯を入れた湯のみを数か所に置くか、熱湯を入れた天板を下段に置いて庫内の温度を保つのも良いでしょう。
オーブンの庫内は気密性が高いため、温度が下がりにくいです。逆に開け閉めを繰り返せば庫内の温度は一気に下がってしまいます。そのため、発酵するときはオーブンの開け閉めは最低限度にしましょう。
パン生地をビニール袋や発泡スチロールに入れる
大きめのビニール袋に熱湯を入れたカップを数か所置いて口を閉じます。湿度と温度が保たれた即席の発酵器になります。生地や水滴がビニールに付かないように注意しましょう。発泡スチロールの箱の場合も同様です。
パン生地の乾燥に注意
こねている最中や発酵の時に気を付けたいのが生地の乾燥です。生地が乾燥してしまうと、パンの出来上がりが悪くなってしまいます。こねているときに生地の表面がぱさついてきたら手に水をつけてこねたり、霧を吹きかけましょう。発酵時には乾燥を防ぐために固く絞った濡れ布巾をかけて発酵させましょう。
生地に布がくっついてしまうのが心配な場合は、ラップをかけてから濡れ布巾をかけてください。表面がベタつく生地の場合はラップだと生地がくっついてしまうので、生地の付きにくいキャンバス地やサラシをかけて発酵させましょう。
パン生地のおいしい保存の仕方
手ごねのパン生地を作りたいけれど週末しか時間がとれない、多めに作っておいて保存しておきたい人も多いのではないでしょうか。実はパン生地は焼く前の状態で保存が可能です。おいしく食べるための保存の仕方について詳しく解説します。
冷蔵庫で保存
冷蔵庫での保存の仕方には注意が必要です。冷蔵庫の温度ではイースト菌の活動は止まりません。そのため、発酵がゆっくりと進みます。冷蔵庫で保存するタイミングは一次発酵時です。12時間程度で発酵が完了するので、前の日の晩に生地を作っておいて、次の日の朝に続きの工程を行いましょう。時間のかかる手ごねの作業が終わっているため、短時間でパンを焼くことができます。
冷凍庫で保存
手ごねで作ったパン生地に限らず、ホームベーカリーで作ったパン生地も冷凍保存が可能です。冷凍することによってイースト菌の発酵を止めることができます。こうして保存の仕方を工夫することで、焼きたての美味しいパンを好きな時に食べることができます。
冷凍保存のタイミング
冷凍保存の仕方は大きく分けて3つのタイミングで行うことが可能です。1つめは一次発酵終了時です。生地を丸めたて小分けにしたものをラップに包み冷凍しましょう。2つめは成形が終わった後です。成形したパンをラップに包んでそのまま冷凍しましょう。
3つめは二次発酵終了時です。生地が柔らかくガスが抜けやすいので、発酵前にトレイに並べてから発酵させましょう。そして、発酵が終わったらラップを上からかけて一旦そのまま冷凍します。生地がある程度凍って固くなってから小分けに包んで冷凍します。
冷凍した生地は1か月以内に焼いて食べましょう。保存の仕方が良くても、あまり冷凍期間が長いとイースト菌の働きが弱くなり、パンのふくらみが悪くなるばかりでなく、味も落ちてしまいます。
パン生地の解凍方法
冷凍したパン生地はしっかりと解凍をしないとおいしく焼きあがりません。室温で1時間程度置いて解凍するか、冷蔵庫で一晩、8時間程度置いて解凍しましょう。電子レンジでも解凍可能ですが、加熱しすぎるとイースト菌が死んでしまうので10秒ずつなど小刻みに解凍していきましょう。
解凍する時、生地が乾燥しないように注意しましょう。また、解凍をすることによってイースト菌の活動が再開し、再び発酵が始まります。解凍したらすぐに焼きましょう。
焼きあがったパンも冷凍可能
焼く前のパン生地の保存の仕方を解説しましたが、もちろん焼きあがったパン生地もおいしさを保つ保存する方法があります。保存の仕方は冷凍保存です。焼きあがった後、完全に冷めたらひとつずつラップに包み、冷凍庫で保存しましょう。解凍は自然解凍でも電子レンジでも大丈夫です。食パンなどトーストしたいパンは冷凍されたままトーストしてもおいしく焼き上がります。
パン生地のおいしいレシピ
おいしいパン生地の簡単なレシピを紹介します。パン作りのレシピは工程が多いため難しく見えますが、ひとつひとつのレシピ工程はとても簡単な作業です。レシピをひとつマスターすると、具材を入れたりすることでアレンジも可能です。まずは自分が作りたいパンのレシピを作ってみましょう。
基本のパン生地
ボウルに水70g、牛乳70g、ドライイースト3gを混ぜ合わせ仕込み水を作ります。 別のボウルに強力粉200gに砂糖と塩を入れてよく混ぜます。粉類に作った仕込み水を9割ほど入れてひとまとまりにします。大体まとまったら残りの仕込み水を入れて、生地を伸ばすようにこねていきます。生地の粉気がなくなったらバターを入れて再びこねていきます。こね台についた生地はスケッパーやヘラでかき集めながらこねていきましょう。
生地を指先で薄く伸ばしてみて、指が透き通るくらい薄く伸ばすことができたらこねあがりです。表面を張らせるように丸め直してボウルに入れて、ラップをかけて1.5~2倍になるまで一次発酵します。
一次発酵後、きちんと発酵があがっているか真ん中を指で刺してみてチェックします。指で刺した穴が収縮してこなかったら発酵完了です。このチェック方法のことをフィンガーチェックといいます。
軽く拳で生地を押してガスを抜き、好きな個数に分割し、丸め直します。このタイミングで冷凍保存しても大丈夫です。丸め直した後は生地を少し休ませてから成形し、二次発酵し、焼き上げたらできあがりです。
パンにピッタリな献立のたて方
パンは何にでも合う万能の主食ですが、一緒に食べるとパンがとても美味しくいただける組み合わせの献立をいくつか紹介します。パンを合わせた献立のたて方を覚えておくと、毎日の食事メニューのバリエーションを増やすことができます。参考にしてください。
朝食のメインに
目玉焼きやサラダ、ソーセージなどのいつもの朝食にごはんではなく、焼きたてのロールパンを添えて食べると洋食の献立となります。時間が無い時は食パンの上に色んな具材を乗せて一品料理にすると栄養のバランスもとれた朝食の献立になります。
パスタやグラタンのサイドメニューとして
ソースたっぷりのパスタやグラタンにパンを合わせた献立は、おいしいソースをパンにつけておいしくいただくことができます。また、シンプルなパンを合わせることで口の中がリセットされ、料理がおいしくいただけます。
小腹が空いたときに飲み物と合わせて
果物を乗せたパンや甘めの生地でできた菓子パンと飲み物を合わせた献立は、小腹が空いたときや、3時のおやつとしてピッタリの献立です。自分で作った甘いパンなら、何が入っているか明確で安心して食べられるところも魅力のひとつです。牛乳や紅茶、コーヒーなどの飲み物との相性がピッタリです。
お弁当にも
パンの間に具材を挟めばオリジナルのサンドイッチの完成です。ランチとして持参する場合に、水気が気になる場合は具材とパンを別々にして持っていくのもひとつの方法です。自分で作った作りたてのサンドイッチはヘルシーでまさに絶品です。サイドメニューにスープを添えてもおいしくいただけます。
おいしいパン生地は自分で作れる!
パン生地は自宅で簡単に作ることができます。レシピとちょっとした作り方のコツやポイントを覚えれば、おいしい焼きたてのパンがいつでも食べることができます。また、時間が無い人でも保存の仕方を覚えておけば、作り置きも可能です。出来立てのパンはとてもおいしく、どんな食事にもピッタリです。ぜひ作ってみてください!