2018年07月04日公開
2024年07月21日更新
トモサンカクとはどんな肉か調査!値段やカロリーに食べ方も!
疲れた体に効果的なスタミナ食材といえば牛肉ですが、「トモサンカク」という部位があるのをご存知でしょうか?非常に希少な部位なので聞き慣れない方も多いと思いますが、とても美味しいお肉なんです!牛一頭からわずか数kgしか取れないお肉なので、メニューに並ばない事もあります。そこで今回は、そんな貴重な「トモサンカク」とはどんなお肉なのか調査しました!値段やカロリー・美味しい食べ方なども紹介しますので、焼肉屋さんで「トモサンカク」を見つけたら是非一度食べてみて下さい!
目次
トモサンカクという聞きなれない牛肉
おそらく、多くの方が聞きなれないであろう「トモサンカク」という牛肉。最近は焼肉屋さんのメニューにも様々な種類の肉や部位を載せるお店が増えてきましたが、トモサンカクというメニューを見たことがある方は少ないと思います。一体どんなお肉なのか気になるトモサンカクについて、詳しく見ていきましょう。
トモサンカクとはどんな肉かを解説!
トモサンカクは希少部位!
トモサンカクとは、牛の後ろ足の付け根の部分にある、牛モモ肉の一部のことを指します。この牛モモ肉は大きく分けて、ソトモモ・ウチモモ・ランイチ・シンタマという部位に分けられます。その中でさらに、シンタマは「トモサンカク」・シンシン・カメノコの3部位に分けられます。
この3部位は同じシンタマの種類ではあるものの、それぞれ見た目も、霜降りの入り方も柔らかさも違ってきます。通常、モモ肉は脂の乗りにくい部分なのですが、シンタマは例外で、特にトモサンカクは別格と言っていいほど上質な脂の乗る部位なのです。トモサンカクは非常に希少な部位で、牛一頭(650~750kg)から約4~5kgほどしか取れないお肉なのです。
霜降りが見事!見た目も美味しいトモサンカクとその別名
トモサンカクはモモ肉の中で一番霜降りが入る部位で、上質で程よい脂身があります。牛一頭からわずか5kgほどしか取れない希少部位ですが、さらに余分な脂身や筋を排除することで、食べられるのはほんの2~3kgとなってしまいます。運よくトモサンカクを入手できたお店がこの作業を当日に行うため、とても新鮮なお肉として食べることが出来るのです。
ちなみに、トモサンカクという呼び方は、切り取った時に三角形をしていることが由来です。漢字では「友三角」と書きます。また、その形状が火打ち石に似ていることから、別名で「ヒウチ」と呼ばれることもあります。焼肉屋さんによってはこういった表記をしている場合もありますので、メニュー表で見つけたら「トモサンカク」のことだ!と思いながら注文してみましょう。
トモサンカクの味や食感について
さて、次は気になるトモサンカクの味や食感について紹介します。トモサンカクはモモ肉の中で最も霜降り(サシ)の入る部位で、焼肉として食べる極上の部位の一つになります。牛肉として脂身と赤身のバランスが非常に良く、とても食べやすいお肉です。食感は歯切れもよく噛み応えも程よくあり、味はクセがなくコクのある甘みを味わうことができます。
これはトモサンカクに含まれる脂身が上品な脂分であるためです。赤身肉と脂分の絶妙なバランスも相まって、ロース特有の肉本来の味の濃さも同時に楽しめるという、牛肉の中でも特に珍しい部位になります。とても味わい深く柔らかい絶品のトモサンカクは、一度食べたらやみつきになってしまうほどの美味しさを持った部位とも言われています。
トモサンカクは焼き肉がおすすめ!
そんな希少な部位であるトモサンカクをメニューで見つけたならば、すぐに注文しましょう。おすすめの食べ方は焼き肉です。ただし、焼き方には少し注意が必要です。霜降りが多く入っていて柔らかいトモサンカクの焼き方は、他の部位の焼き方と比べてあまり焼き過ぎないよう、軽く炙る程度がベストです。
食べ方は、シンプルに塩だけで食べるとトモサンカク本来の旨みを味わえます。また脂身が多いので、焼き肉ダレではなく醤油とワサビを付ける食べ方もおすすめです。こうすることで希少な部位であるトモサンカクをさっぱりと味わうことができます。
都内でトモサンカクを提供するお店1.「炭火焼肉 ほしや」
牛肉の中でも希少な部位であるトモサンカクを提供出来るお店は限られています。ここでは、どうしてもトモサンカクを食べてみたい!という方のために、東京都内でトモサンカクを食べられるお店をいくつか紹介したいと思います。
「炭火焼肉ほしや」は、東急田園都市線の駒沢大学駅から徒歩9分ほどの所にあります。こちらのお店は、店主が肉を仕入れる際にその日の状態の良い肉を選んでいる、というこだわりのあるお店です。 店主が厳選したトモサンカクの他にもシンシンなどの希少部位を豊富に取り揃えています。
また炭火という焼き方のおかげで、お肉の中まで火が通ると同時に旨みを閉じ込めてくれるため、トモサンカクの甘味のある味わいを十分に楽しむことができます。ただし席数が24席と少なめで、隠れた名店として人気があるので、予約をしてから来店することをオススメします。
都内でトモサンカクを提供するお店2.「あぶる。」
「あぶる。」はJR池袋駅北口から4分ほどの所に店を構えています。こちらのお店の特徴は、A5ランクの「佐賀伊万里牛」の希少部位を1人前980円で食べられるというリーズナブルな値段設定にあります。トモサンカクはもちろん、ミスジやイチボ、シンシンなどの希少部位も全て一律980円で頼めるので、自分の好みの部位を探してみるのも面白いと思います。
そのリーズナブルさから人気のあるお店で、席数も28席と比較的少なめなので、こちらも事前に予約しておくことをオススメします。
都内でトモサンカクを提供するお店3.「食道園」
「食道園」は小田急小田原線の和泉多摩川駅から歩いて3分ほどの所に位置しています。こちらのお店はなんと創業60年以上の老舗の焼肉屋です。WEBやインターネットが無かった時代から、ずっと変わらず地元の人に愛されてきたお店です。
そのため肉に対する姿勢は創業当時から変わらず徹底しています。良質な肉を厳選しているため、どのお肉を食べても間違いはありません。中でも、片面を数秒ずつ焼いて食べるトモサンカクはとても美味しいと評判です。また店内は平成26年に大幅にリフォームしていて、清潔感のあるモダンな雰囲気になっています。
トモサンカクはお取り寄せもできる!
忙しくてなかなか外食する時間がない、あるいは予約が取れないけどトモサンカクをどうしても食べたいという方には、通信販売でのお取り寄せをオススメします。手に入りにくそうなトモサンカクですが、意外とお取り寄せを扱っているお店が多くあります。
値段は安くはありませんが、週末の夜や休日など、ご家族や友人と自宅でのんびりトモサンカクを味わうことは、とても贅沢な楽しみと言えるでしょう。時間のない方は是非一度、お取り寄せを検討してみてはいかがでしょうか?
トモサンカクの値段やカロリーを知ろう
トモサンカクの値段について
さて、気になるトモサンカクの値段ですが、それぞれのお店によって扱う牛の銘柄やランクも異なりますが平均すると一人前(80~100g)で2,500~3,000円ほどになります。お店によっては「時価」という場合もあります。さすがに希少な部位だけあって良い値段です。これに対して他の部位の一人前の値段を比較してみましょう。
これから紹介するのは、平均的な値段となりますので、あくまで目安として参考にして下さい。代表的な部位を順に挙げていくと、ロースは1,100円、カルビは1,100円、上カルビは2,000円、タンは1,300円、上タンは2,100円、ハラミは1,400円、レバーは1,100円、ホルモンは900円となります。
こうして見ると、さすがにサーロインステーキやシャトーブリアンのような超高級部位には及びませんが、一般的に食べられている部位よりも高価であることが分かります。意外にも、上カルビや上タンなどの高級部位よりも値段が高いのです。
トモサンカクのカロリーを紹介
それでは、気になるトモサンカクのカロリーについて紹介します。牛肉は部位によってカロリーが大きく異なり、基本的には脂身の多い部分ほどカロリーは高くなります。トモサンカク(和牛)のカロリーは、100gあたり約240kcalほどです。霜降りの多さからすると、意外にも低カロリーであることが分かります。
次に、他の部位(和牛)の100gあたりのカロリーを見ていきましょう。まずホルモンについてですが、ホルモンと一口に言っても様々な種類がありますので、ここでは代表的な小腸と大腸に限定して紹介します。小腸(マルチョウ)は脂が多めのため287kcal、大腸(テッチャン)は162kcalです。
続いてカロリーの低い順から、レバー132kcal、タン269kcal、ハラミ344kcal、ロース450kcal、カルビ517kcalとなります。こうして見ると、低カロリーながら、しっかりと肉の食感・旨みを味わえるトモサンカクはダイエットにもオススメのお肉と言えます。
ちなみに太りにくい食べ方として、各部位のお肉を食べる順番を調整することが大事です。まずはカロリーの低いレバーやタン、ハラミから食べていき、ある程度満腹になったらロースやカルビを頼みましょう。こうした食べ方をすることで、カロリーの高い部位の食べ過ぎを防ぐことができます。
トモサンカクのおすすめの食べ方
ここまで、トモサンカクという牛肉の部位の味や食感、値段やカロリーについて紹介してきました。ここでは、牛一頭から約4~5kgほどしか取れないこの希少なトモサンカクを、焼き肉以外の食べ方で食べるオススメのレシピを紹介したいと思います。
焼いても固くならない!とろけるような「トモサンカクのステーキ」
美しいサシが入り、柔らかくてコクのある甘みを持つトモサンカクのオススメの食べ方の一つがステーキです。ステーキにする際には、焼き肉として食べる時と違って、やや厚めに切ります。好みによりますが、約2~3cmほどの厚みにすると良いでしょう。
焼き方としてはグリルを使うのがベストですが、フライパンを使った焼き方でも十分美味しく食べることができます。まずは室温で30分ほどトモサンカクを寝かせた後、両面に塩・コショウを振りかけて馴染ませます。次に、鍋に油(オリーブオイルやキャノーラ油が良いです)を入れて温めます。ここで注意することが、焼き方です。トモサンカクの片面を高温ではなく低温(中火ほど)で、ゆっくりと優しく焼き上げていきます。
表面に肉汁が浮いてきたら、裏返して反対側もゆっくりと焼いていきます。中火で20秒ほどが丁度良いでしょう。お好みの焼き加減にして、完成です。焼き方の目安としては、お肉の中までほんのり火の通ったミディアムレアがオススメです。食べ方としては、トモサンカク自体にモモ肉特有のコクと甘みがありますので、シンプルに何も付けずに食べるとトモサンカク本来の味わいを楽しむことができます。
上質なサシの入ったトモサンカクのステーキは、ゆっくりと火を通す焼き方をすることで固くなりにくく、口の中でとろけるような食感を楽しむことができます。お好みで醤油やワサビなどを付けたり、好みのソースを付けて味わうなど、食べ方によって様々なバリエーションを楽しんでみて下さい。
上品な甘みが魅力!「トモサンカクのローストビーフ」
赤身の肉の中でも特に霜降りの多いトモサンカクは、ローストビーフにしても格別です。焼き方に少し注意が必要ですが、その手間に見合うだけの美味しい一品ですので、ぜひ挑戦してみて下さい。まず、トモサンカクが冷凍の状態の場合は、ぬるま湯を張ったボールに2〜3時間ほど浸けて常温に戻します。
常温に戻したら、下味としてトモサンカク全体に塩・コショウを満遍なく振りかけます。型くずれが不安な場合はタコ糸で縛りましょう。本格的なローストビーフを作る際はオーブンを使う場合もありますが、ここでは焼き方を調整しやすいフライパンでの作り方を紹介します。
焼き方の注意点として、トモサンカクは脂身が多いため、使う油は少なめにしましょう。パンチのある味付けに仕上げたい場合は、まず少量の油でスライスしたニンニクを炒めて、焦げる前に取り出します。フライパンにトモサンカクを入れ、中火で肉のそれぞれの面を約90秒ずつ焼いて旨みを閉じ込めていきます。後半でウイスキーやワインなどを入れると風味が増します。
表面をこんがり焼いたらフライパンから出してアルミホイルに包み、30分ほど寝かせます。この間にゆっくりと中の方まで余熱が通っていきます。ソースは様々なものがありますが、ここでは基本的なソースの作り方を紹介します。フライパンに残った肉汁に、すりおろした玉ねぎ・ニンニク・醤油・みりん・砂糖・赤ワインをお好みで入れて、ひと煮立ちさせたら完成です。
あとはスライスしたトモサンカクにソースをかけて食べましょう。トモサンカクの霜降りの油は低音で溶けるので、口へ運ぶとサラッとした上品な甘みを味わうことができます。ソースは他にも、わさび醤油ソースで和風にしたり、バルサミコソースでさっぱり仕上げる食べ方などもオススメです。
トモサンカクは希少部位!ステーキや焼き肉で味わってみよう
トモサンカクは非常に希少な部位なため、なかなか目にする機会がないかもしれません。しかし、ただ希少な部位というだけではなくとても美味しいお肉です。もしトモサンカクを食べられる機会があれば、焼肉やステーキで味わってみましょう!