ミノの部位は牛のどこ?食感や上ミノとの違いとその味について!

焼肉屋の定番のメニューの一つ、ホルモンのミノをみなさんはどのくらい知っていますか?ミノは牛ホルモン独特のコリコリとした食感があり、噛めば噛むほど旨味が出てきて味わい深い部位になっています。焼肉屋で食べるのはもちろん、スーパーなどでも販売していることが多いため馴染みのある食材の一つです。今回はミノがどんな肉なのか、どこの部位なのか、一般的に聞く上ミノとどう違うのか、などレシピを添えて紹介します。

ミノの部位は牛のどこ?食感や上ミノとの違いとその味について!のイメージ

目次

  1. 1人気ホルモンのミノについて知ろう!
  2. 2ミノは牛のどこの部位にあたる?
  3. 3ミノと上ミノの違いは何?
  4. 4ミノを美味しく料理しよう
  5. 5牛ミノの旨さを楽しもう!

人気ホルモンのミノについて知ろう!

ミノは焼肉屋などで注文される定番メニューのひとつです。皆さんはミノが牛のどこの部位に当たるか知っていますか?ミノは牛ホルモンの一種で噛めば噛むほど味わい深い食材になっていて、少し前は焼肉屋でしか味わえなかった牛ミノですが、最近はスーパーや通販など、どこでも購入することができ馴染みのある食材になってきています。

一言に牛ミノといわれても、どこの部位なのか、果たしてどんな食感がするのが分からないことも多いですが、今回はそんな牛ミノの部位や食べかた、下処理など徹底的に調査しました。焼肉屋に行って注文する際に、またスーパーや通販で見かけて購入しようか迷っている時などの参考にしてください。

ミノは牛のどこの部位にあたる?

ミノは独特の食感を持っているが、人気のホルモンの一種で焼肉屋へ行った際には必ず頼むという人も多いのではないでしょうか?牛にはホルモンと呼ばれている部位が全部で19種類あります。定番のタンやカシラなども牛ホルモンという部位に分類されます。今回はその中でも牛ミノについて紹介します。

牛の第1胃がミノ

ミノはホルモンの一種で牛の胃の部分になります。牛の胃は複胃と呼ばれており、4つの胃からなりたっています。第1胃から第4胃まであり、人間の胃と同じような役割をしているのは第4胃のみになります。残りの第1胃から第3胃は一度食べた草を反芻(はんすう)、一度飲み込んだ食物を再び口の中にもどし、よく噛んでから飲み込むことで繰り返し味わうための機能になっています。

牛の第1胃(ルーメン)は「ミノ」と呼ばれており、植物の繊維を分解する役割をもっています。牛ミノは独特の臭みがあり、水洗いなどの下処理をしないと食べることができません。淡泊な味わいと知られている反面、他の部位に比べてミノは固い部位でもあるため、水洗いなどの下処理をしないと食べることができません。

あと3つの胃はなんて呼ぶ?

上記で記載した通り、第1胃の部位はミノですが、残りの第2胃から第4胃の部位も見ていきましょう。第2胃(蜂の巣胃)は「ハチノス」と呼ばれており、第1胃のミノに続く袋のような形をしている部分のことをいいます。牛が食べたエサを食堂まで押し戻す、という大切な役割がある部位になっています。ハチノスはミノ同様、独特の臭みがあるため下処理は欠かせません。

生のままだとにおいが強く、固いので、ボイルしたものを料理にすることが多いです。続いて第3胃(葉胃)は「センマイ」と呼ばれており、胃の容積は4つの胃と比べて約10%ととても小さくなっています。センマイは第2胃のハチノスから入ってきた食べ物を選別する場所で、小さいものは第4胃へ送り、それより大きいものは第2胃のハチノスに返す働きをしています。

コリコリとした食感と臭みが少ないのが特徴で焼肉や刺身としてそのまま食用にされることが多い部位です。しかし、臭みが少ないとはいえ、発酵した食べ物が通る胃袋のため、完全な洗浄と簡単な下処理は欠かせません。最後に第4胃(しわ胃、アボマズム)は「ギアラ」と呼ばれており、ギアラはミノやハチノスの反芻胃とは違い唯一胃液を分泌することができる部位で、人の消化器と同じ役割があるとされています。

ほのかに赤身かかった色をしており、脂肪が適度にあるので、とても濃厚な味わいになっています。さらに食感も歯ごたえがるため、噛めば噛むほどうま味が出てきてとても美味しい部位になっています。

ミノの名前の由来

牛の第1の胃はなぜミノと呼ばれるようになったのか知っていますか?ミノの名前の由来は切り開いた形が蓑傘(みのかさ)に似ていることからきています。ミノにも「上ミノ」や「ミノサンド」と呼ばれる部位もあり、区別して提供している焼肉屋やスーパーもあります。

ミノのほかにもハチノスやセンマイ、ギアラいった部位もあります。ほかの部位の名前の由来も見ていきましょう。まず、第2の胃、ハチノスですが、ハチノスという名前の由来は、胃の内面の絨毛(じゅうもう)が蜂の巣のように六角形に並んだような状態になっていることから名づけられました。

続いて第3の胃、センマイは第3の胃の内側の壁がボツボツとしていて、「ボツボツのひだ」を朝鮮語で表すと「千葉(チョニョブ)」と表現され、その語源が名前の由来となっています。最後に第4の胃ギアラですが、ギアラの名前の由来はさまざまな諸説があります。

終戦後、米軍基地で働いていた人が報酬の代わりにこのホルモンをもらっていることから「報酬=ギャランティ」と呼ばれており、それがなまってギアラと呼ばれるようになったという説があります。

ミノと上ミノの違いは何?

上記で記載した通り、ここまではミノはどこの部位なのか、ホルモンの違いなどを紹介してきました。次はミノについて紹介します。ミノといわれて、普通のミノの他にも、上ミノと呼ばれる部位とミノサンドと呼ばれる部位を聞いたことがありませんか?今回はミノの中でも上ミノやミノサンドとはどこの部位なのか味や食感などの違いも紹介します。

上ミノは特に肉厚の部位をいう

上ミノとミノの違いは肉厚になります。上ミノの方が肉厚があるミノです。厚みのある部分は通常のミノより脂を多く含んでいるため、とても肉厚で歯ごたえがあり、焼肉屋で提供されるミノは上ミノが多いでしょう。上ミノは固い部位なのに厚さがあるため包丁が入れられて提供されます。肉厚なミノをどれだけ柔らかくできるのかは、焼肉店の技術にかかっています。

ミノの食感や味は?

ミノは独特のコリコリとした食感で、軟骨に似ていた食感をもっています。しかし、軟骨とは違い、ミノは弾力があり、噛み応えがあるので、他のホルモンとは違い、味やにおいにクセが少ないので食べやすいホルモンになっています。

希少部位のミノサンドとは?

ミノには上ミノのほかにもミノサンドと呼ばれている部位がありますが、どこの部位なのか知っていますか?ミノと上ミノの違いは上記で記載した通り厚みのある部位のことを言います。ミノとミノサンドの違いは脂になります。通常のミノはミノについている脂を取り除いて提供されます。通常はミノの身についている脂を取り除くのですが、ミノサンドは取り除かずに提供されている部位のことをいいます。

ミノの身と身の間に脂が挟まれいることから、ミノをサンドしている、「ミノサンド」と呼ばれています。上ミノの特徴でもある厚みのある食感に加えて脂身が好きな人にはたまらない部位です。白い脂身が透明になるまで焼ければ食べごろです。焼き過ぎると旨味を含んだ脂の味がなくなってしまうので、適度にしっかり焼いて食べましょう。

ミノを美味しく料理しよう

今は焼肉屋で食べる以外にもスーパーや通販でも手軽に購入することができます。家でもミノを食べることができるよう、ミノの下処理や美味しい焼き方、簡単レシピを紹介します。料理を作る際の参考にしてください。

ミノの下処理の仕方

下処理がされてないミノを購入した場合は、どこを下処理すると良いのでしょうか?ミノのヌメリやニオイを取り除く必要があります。その際に使用するのがどこの家庭にもある「塩」になります。塩を使ってミノの身をしっかりと洗ってください。さらにミノの繊維に対して直角に包丁で切れ目を入れると通常よりも火が通りやすく、食感も楽しむことができます。

美味しい焼き方

ミノの食感やミノを美味しく食べるためには、上手な焼き方を覚える必要があります。ミノの食感を楽しむための焼き方のポイントは、ミノを焦げる前に食べることです。まずミノなどの肉類を焼く際は、常温に戻してから焼くことをおすすめします。

肉を常温に戻す理由は、表面を焼いて肉汁を閉じ込めることと、肉の内側の温度を適温にすることを目的にしています。そのため、肉を焼く際は焼く30分~1時間ほど前に冷蔵庫から出しておきましょう。そして、ミノを焼く時は頻繁に転がしながら焼くようにします。よく転がして焼くことで、ミノを焦がさず、パサつきを抑えることができ、美味しく焼き上げることができます。

焼き方はミノと上ミノに違いはなく、上ミノもよく転がしながら焼くことで美味しく焼きあがります。さらに、ミノに包丁で切れ目を入れてあげることで、切れ目がしっかり開いた時がミノの食べごろだと判断することも可能です。下記では、ミノを使った美味しい料理レシピについてまとめているので、参考にしてください。

たっぷり野菜で栄養満点ミノの味噌野菜炒め

まず、紹介するのはコリコリ食感のミノとシャキシャキ食感の野菜を同時に楽しむことができる、たっぷり野菜で栄養満点ミノの味噌野菜炒めを紹介します。1~2人分を作る際に用意する材料はミノ・1パック(約230グラム前後)、味噌・大さじ1と1/2、みりん風調味料・大さじ1、砂糖・大さじ1/2、にんにく(みじん切り)・1欠片分です。

野菜に関しては、好みと野菜と合わせても美味しくいただけますが、今回紹介するレシピで使われる野菜は、にんにくの芽・3本、ニラ・1/2束、キャベツの葉・2枚、にんじん・1cm程度になります。お好みで七味唐辛子などもあるとさらに、味にパンチが出ます。最初に野菜は食べやすい大きさにカットし、火を通すタイミングごとに野菜を分けることで調理がスムーズに進めます。

続いてフライパンに薄く少量の油を入れていきます。テフロン加工のものを使用している場合は、脂を敷かなくても大丈夫です。加熱をすることで、当然ながらミノから大量の脂が溶け出てきます。このタイミングでみじん切りにした、にんにくを加えていきます。

そして、ミノの火の通り具合から逆算して火の通りにくい野菜から順番に加えて炒めていきます。野菜のキャベツの葉を投入したら、油が全面に行き渡るようにフライパンを返しながら炒めていきます。キャベツの葉に軽く火が入り、しんなりしてきたら調味料を加えて炒めていきます。このタイミングで味見をし、少し味が物足りないかなというくらいで大丈夫です。最後にニラを入れてひと混ぜしたら、完成です。

ピリカラ味が癖になるミノの韓国風炒め

続いて紹介するのは、スタミナをつけたい時に食べたいミノと、コチュジャンを使ったピリ辛な韓国風の炒め物です。用意する材料は、ミノ・適量、春雨・適量、キャベツ、もやし、ネギなどの野菜類は家の冷蔵庫にあるものでも代用可能です。タレに使う材料は、味噌・100グラム、コチュジャン・50グラム、酒・20cc、みりん・20cc、砂糖25グラム、すりおろしにんにく・10グラム、粉唐辛子・小さじ1です。

まずは、ミノを水洗いしてタレ少々に漬け込んで下味をつけておきます。春雨は茹でたら冷水にさらして、適当な長さに切っておきます。野菜類は食べやすい大きさに切っておきましょう。フライパンに少量の油を敷いてミノ、野菜の順番に炒めていきます。最後に春雨を加えてタレを上から回しかけたら完成です。

好みでごまなどを振りかけましょう。家に残っている野菜で作れる、ヘルシーだけど濃いめの味付けになっているので、食べ盛りのお子さんや男性の方でも満足できる一品になります。ご飯のおかずにはもちろん、あっさりとしたそうめんや、そば、冷たいうどんの付け合わせにも良いでしょう。

簡単手軽おつまみにミノのバタポン焼き

次に紹介するのは、調理がとても簡単で酒のお供にピッタリの牛ミノのバタポン焼きです。用意する材料は、牛ミノ・100グラム、もやし・1/3袋、ニラ・約10本、バター・小さじ1、ポン酢・大さじ1です。調理法はとても簡単で、まずニラは2~3cmの長さに切っておきます。

フライパンにバターを熱し、ミノを加えて頻繁に転がしながら1~2分炒めていきます。続いてもやしと先ほど切ったニラを加えて、炒めていきます。野菜がしんなりしてきたらポン酢を加えて完成です。調理が簡単で、酒にとても合う一品なので、ぜひ試してみてください。

パクパクいけちゃう上ミノから揚げ

ご飯や酒のお供にピッタリの衣がサクッサクの上ミノのから揚げを紹介していきます。まず用意する材料は、上ミノ・200グラム、酒・大さじ1、しょうゆ・大さじ1、天ぷら粉・大さじ6、水・大さじ5、サラダ油・適量、塩・適量を用意します。ミノは約7mm幅に切り、ビニール袋に入れて酒、しょうゆを加えて軽く揉んだら冷蔵庫で3時間置いておきます。

ボールに天ぷら粉、水を混ぜ合わせていきます。そこに冷蔵庫に3時間置いておいたミノを加え混ぜていきます。油は180℃まで熱し、衣を付けた上ミノを揚げていきます。きれいなきつね色まで揚がったら完成です。衣がサクッサクのから揚げには好みで塩を振って食べてください。

簡単味付け上ミノキャベツ炒め

続いて紹介するのは、ご飯を進むおかずにピッタリの上ミノとキャベツ炒めになります。用意する材料は、上ミノ・120グラム、キャベツ・3枚、塩コショウ・少々、焼肉のタレ・大さじ2です。上ミノは1~1.5cm幅に切ります。ビニール袋に塩コショウ、焼肉のタレを一緒に入れて揉んでいきます。

ビニール袋に入れて揉んだ上ミノは10分ほど置いておきましょう。キャベツは芯を取り除き、2cm幅に切っていきます。油を少量敷いたフライパンに上ミノと切ったキャベツを入れて、強火で手早く炒めたら完成です。短い時間でできる簡単レシピなので、時間がない時などに作ってみてはどうでしょうか?

牛ミノの旨さを楽しもう!

ミノについて紹介してきましたが、どうでしょうか?ミノと上ミノの違いや、ミノが牛のどこの部位に当たるのか、ミノの美味しい食べ方を理解し、家でも美味しいコリコリとした食感のミノ料理を作ってみてはどうでしょうか?

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