コーヒーの木の育て方を詳しく解説！植え替え・剪定についても調査！

コーヒーの木は、とても艶やかな緑色の葉を持ち、日本では観葉植物としても親しまれています。耐寒性もあり、旺盛な生命力でよく成長します。コーヒーの木の葉の最大の魅力はなんと言っても、艶やかな緑です。つやつやした葉からは、見ているだけでエネルギーが貰えて心も元気になります。

コーヒーの木の、若い葉から成熟した葉まで、微妙なグラデーションも観葉植物として人気の理由の一つでしょう。コーヒーの木を上手に数年育てると、1メートルを超えたころから花をつけるようになります。小さな星型の可愛らしい花が玉の様に固まって咲いたり、一列に並んで咲いたり、種類によって咲き方が違いますが、2～3日で散ってしまいます。

ジャスミンの様な甘い香りが一面に香り、季節の訪れを知らせてくれているようです。次から次に花が咲いては散るので、コーヒーの木の花の季節は、地面が白くレースのようになります。開花から上手くいくと、8か月後くらいから実がなりはじめます。熟すまでには10か月ほどかかりますが、実は食べることができますし、中の種はコーヒーにして楽しめます。

コーヒーの木は、13世紀ごろのイスラム圏全域で広まり、16世紀末にインドに伝わりました。古くから世界中で認知度の高いコーヒーの木は、薬用として飲用されており、強心や消化を助け、利尿作用があることを、アラビア人の医師ラーゼスが明らかにしたそうです。その当時は、コーヒーでなく、バンカムと呼ばれていました。

飲み物として認知されたのは、イスラム教徒によると言われていますが、大規模な農場で生産されるようになったのは、1700年のオランダ東インド会社によってジャワ島での栽培が最初とされているそうです。そこから、西洋で広まり砂糖とともに世界中に広がっていったようです。

コーヒーの木の生育に適した地域は、赤道を中心とした北緯・南緯とも35℃のエリアで、そこをコーヒーベルトと呼び、コーヒーの木に適した条件である、日当たり・気温・降雨量・土壌の4つが揃っているエリアです。この4つの生育条件を満たしていなければ、コーヒーの木は育ちません。

まず年間の降雨量は1800～250mmと特別多いわけではありませんが、成長期に雨が多く降り、収穫期に乾燥している必要があります。つまり、雨期と乾季がある環境のことです。次に、温度ですが、年間平均が20℃の避暑地のような過ごしやす気温でないとコーヒーの木は、育ちません。

そして、日当たりですが、コーヒーの木は日当たりが強すぎるのは好みません。ですが、日光は好みますので、直射日光が当たらない様にコーヒーの木の側に背の高い木を植えて煮差しを和らげています。コーヒーの木に高いきで日蔭を作るこの木のことを、シェイドツリーと呼びます。

最後4つ目の条件の土壌です。土質はとにかく水はけが良いことが重要で、尚且つ肥沃で少し酸性の土壌がコーヒーの木には向いています。これら4つの条件を満たしている地域が、前述したコーヒーベルトです。

比較的、耐寒性があり乾燥に強く手入れも簡単ですので、観葉植物としては育てやすいでしょう。高さ10センチ程から1メートルを超える大きなものまで、鉢植えとして出回っていますので、部屋の広さに合わせてサイズが選べます。とりあえずは、液体肥料と先の細いジョウロを準備しておきましょう。

コーヒーの木を家の中で観葉植物として楽しむ場合は、直射日光の当たらないレースのカーテン越しの日が入る程度の明るさの場所に置きましょう。アフリカの赤道近くのコーヒーの木ですが、直射日光で葉が焼けてしまうので、明るい部屋の少し窓から離れた場所あたりが、丁度いいでしょう。

冬は窓からの冷気を避けて、家の中でも比較的暖かい場所に移動させましょう。また、鉢を段ボールや断熱材などで、包んで防寒対策もしてあげましょう。水やりは、春～秋の成長期には土が乾いたら、たっぷりとあげます。乾いたら水をあげる、乾いたら水をあげるというサイクルです。冬は、乾燥気味になるよう、水をあげる間隔を少し空けましょう。

室温は、10℃以上が保てる場所が理想です。亜熱帯の植物ですので、あまり寒いと育つことができません。コーヒーの木の豆知識ですが、実は花言葉がコーヒーの木にもあります。「一緒に休みましょう」です。コーヒーがリラックスしながら飲むことから由来しているそうです。観葉植物として目で見てもリラックスできるコーヒーの木を部屋に飾ってみましょう。

植え替えに適した時期が5月6月ですので、5～6月頃に購入するのが理想ですが、まずは鉢を置くスペースに合わせて、どのくらいのサイズを買うのか決めておきましょう。沢山あるコーヒーの木の中から選ぶ時にチェックするポイントは、葉の艶やかさです。濃い緑色でつやつやしている苗を選びましょう。その他に、葉や茎が痛んでいないかも、チェックしましょう。

コーヒーの木が好む土は、水はけのよい土です。赤玉土、川砂、腐葉土を6：2：2の割合で混ぜた土に植え付けましょう。難しかったら、市販の観葉植物用の土で大丈夫です。観葉植物用の土にパーライトを1割ほど混ぜるのも良いそうです。

2年に一回の植え替えと、樹高が30cmになったら地面か一回り大きい鉢に植え替えをしましょう。植え替えの時期は、5～7月か10月にしましょう。鉢の下から根が出ていたら、根が鉢の中でいっぱいになって詰まっている状態で、植え替えのサインです。成長の早いコーヒーの木ですから、様子を見て必要であれば1年に一回植え替えをしましょう。

ポット入りの小さな苗を購入してきた場合は、5月頃の植え替えに適した時期まで、日当たりのいい室内で育てましょう。5月になったら地植えにするか、鉢植えにするか決めて植え替えをします。植え替えの際には、主根の先を選定バサミで切り落とすと、底の根の成長を促すので、忘れずに切り落としてください。

植え替え方は、まず鉢からコーヒーの木を抜きます。根の周りの土をポンポンと軽く叩いて落とします。絡んでいる根をほぐしてあげたら、今までよりも大きなサイズの鉢に新しい土と一緒に植え替えます。あまり大きくしたくない場合は、根をほぐした後に、枝と幹を短く切り詰め、根の周りの土を全部落としてから、同じ大きさの鉢に植え替えましょう。

植え替えのサインは、鉢の底から根が出ていることだけでなく、根が傷んで新芽の伸び方が良くないことなども見極めのポイントです。葉先が枯れてくるのも根詰まりが原因の場合があります。また、9月から10月頃の植え替えも可能ですが、生育が鈍ってくる時期ですので根の回復のことを考慮すると、秋の植え替えはあまりおすすめできません。

植え替え先の新しい鉢は、底にネットを敷きその上から赤玉も敷いてください。古い土の3分の1は落とし、根を解すことが出来なければ、新しい根が成長しずらいので、丁寧に土を落としましょう。根と鉢の隙間に新しい土を落とし入れていき、根を傷めないように注意しましょう。高さを調節しながら、土を入れていきますが鉢の縁から土が1センチくらい低くしましょう。

土を入れたら、たっぷりの水をあげれば、植え替えの完成です。植え替え後のコーヒーの木は、ストレスがかかっていることもあるので、すぐに水分を根から吸収できません。木全体に霧吹きで水をかけてあげ、葉が乾燥しないように、気を付けてあげましょう。

コーヒーの木は、春から秋にかけて最も成長しますので、緩効性の肥料を4月ごろから与えはじめ、秋の終わりごろまで定期的に繰り返し与えるようにしましょう。与える間隔の目安は、使う肥料によって違いますので、肥効期間に合わせて与えましょう。4月初めごろから7月ごろまでは、追加で液体肥料を薄めて与えましょう。

気温が高くなる7月～8月は、液体肥料を規定の濃度よりも10倍程度薄めて与えましょう。9月～10月になって暑さが和らいできた頃には、冬に向けての栄養を蓄える時期ですので、規定の濃度に戻して与えてください。11月から3月までは、肥料はあげないでください。

コーヒーの花の開花は、3～5年目の春4～7月ごろに白くて小さな花が集まって、葉の根元に咲きます。開花から3日で散ってしまいますが、小さな実をつけます。

コーヒーの実は、開花から8か月後くらいの12月～翌年3月頃に赤く熟してきます。この真っ赤な見た目から、コーヒーチェリーと呼ばれています。実が付き始めた年は、40粒前後くらいの実が収穫できる程ですが、5年以上の大きな木になってくると、1000粒の収穫ができることもあります。

アフリカなどの熱い地域で多く栽培されているコーヒーの木ですから、直射日光を好むと思われがちですが、実は直射日光が苦手です。コーヒーの産地の農園ではコーヒーの木のために日蔭を作ります。コーヒーの木の近くに、マンゴーやバナナなどの背の高い木を植えて、日傘代わりにしています。

コーヒーの木の栽培に適した地域では、年間に1200～1600mlの雨が降ります。開花後に雨の量が不足すると、コーヒーの実の収穫量に影響が出ます。しかし、収穫期には乾燥している条件が必要ですので、雨期と乾季のあることが必須条件でもあります。

コーヒーの木は、標高が1000～2000m以上の場所で育てられていますので、気温は15℃～20℃が理想の温度です。0℃以下の地域では育てるのが難しいでしょう。

とにかく一番に水はけがよい土であることが重要で、やや酸性の栄養たっぷりの土がコーヒーの木には必要です。

コーヒーの木は、とにかく直射日光を嫌う植物だと覚えておいてください。特に夏は西日に注意が必要です。葉が焼けたら枯れてしまいます。水をあげるのも、朝の涼しいうちにたっぷりあげるか、日の落ちる夕方にたっぷりあげるかしましょう。また、蒸れるのもコーヒーの木にとって悪いので、風通しが良くなるようにしましょう。

冬は10℃以上の室温を保てる場所に移動させましょう。暑さも苦手ですが、寒さも苦手ですので、10℃を下回る地域での地植えは難しいでしょう。冬場は、土を乾燥気味にしておく必要があります。つまり休眠期です。水をあげすぎると根腐れを起こしますので、注意がしてください。暖房などによる乾燥で、葉の水分が足りなそうなら霧吹きで葉に直接水をあげましょう。

挿し木とは、植物の茎や根のない部分の一部分を切り取り、根や芽を発生させる栄養繁殖技術のことを言います。人間にとってじめじめとして不快な季節である梅雨時期ですが、植物にとっては、一旦成長が落ち着くタイミングで、気温も20℃前後と根が成長しやすく挿し木に適した季節です。

挿し木をは、その植物の分身を作ることができる方法で、タネから育てた場合とは異なります。種からの生育の場合、親よりも優れていることもあれば、突然変異で違う性質を持ったものに成長することもあります。ですが、挿し木の場合は親と100％同じ性質のものが生育できます。この挿し木を利用して日本人に愛されているのがソメイヨシノです。

春先(2月下旬～3月)も挿し木に適していますが、この時期の挿し木は、古い枝を使って行います。梅雨時期の挿し木は、今年伸びたばかりの根が伸びる力のある若い枝を使います。春先は発育が盛んですから、古い枝でも十分に根が育ちますが、梅雨時期は成長が落ち着く時期ですから若い枝を選びます。しっかりと成長しているパワーのある枝を選ぶのが成功の秘訣です。

挿し木に適した時期は、5月6月です。3節ある長さの枝(挿し穂)を用意してください。一番したの葉は落として、そのあたりが土の中に埋まるように挿します。1節に2枚の葉がありますので、葉の蒸散を減らすために葉を半分に切ります。2か月後くらいに根が出てきますので、気長に待ちましょう。

挿し木に適した時期は、5～7月初旬頃の気温がいいのですが、20～25℃くらいの気温で日が長いころが適しています。

挿し木に必要な物は、赤玉土、鉢、土入れ、トレー、植木用ハサミ、鉢底ネット、針金です。葉の色が薄い先端の葉と葉の間が狭い枝を選んで3節分の長さほどハサミで切り取ります。真っすぐに切るのではなく、切断面が鋭角の斜めになるように切ることがポイントです。こうすると、切断面の面積が広くなり発根率が高くなります。

切り取った枝の葉を4枚くらい残して、その他の葉は切り取ります。残した葉の蒸散を防止するために、葉を半分に切ります。葉を半分に切ることにより、蒸散を抑えることにより葉の乾燥を防ぎ、発根しやすくなります。

発根率を上げる為に、水を張った容器に準備した枝を1時間くらい浸けておきます。十分に浸けることが大切です。底にネットを敷いた鉢に赤玉を8分目まで入れ、浸しておいた枝を斜めに差し込みます。枝がぐらぐらしないよう1節以上土の中に埋めます。節からの発根も期待できるので、必ず節も土の中に入るようにしましょう。

数本の枝を一緒の鉢に挿す時は、葉と葉が重ならないようにして挿します。枝を挿し終えたら、枝を動かさないようにそっと水をあげます。鉢底からあふれ出るくらい、あげましょう。土が乾かないように、水やりを絶やさず2か月くらい経過すると発根してきます。発根の確立は3本に1本くらいです。

挿し木をした鉢は、風の当たらない、柔らかい日差しの入る場所に置きましょう。出来れば東側がベストです。どうしても日差しが強い場合は、すだれなどで遮光しましょう。一度置いた場所からは、動かさないようにしましょう。枝が動いてしまうと発根の確立が下がってしまいます。水やりも枝が動かないように優しくが鉄則です。

まず、コーヒーの木に限らず、植物を育てている時に剪定は必ずついてくる作業です。どこを切ればいいのか分からず、枯らしてしまうのではないか？とそのままにしがちです。基本の知識さえあれば、切るべき場所が分かってきます。剪定の意味・時期・方法・切り落とす枝について、説明します。

剪定とは、植物を美しい姿に仕上げる作業で、元々は樹木の枝を切り落として、形を整えるという意味で使われてきましたが、草花の成長の為に、花や葉や茎を切り落とすことなども含めて、剪定と呼ぶようになっています。剪定とは、植物の根と地上部のバランスを取り、余分な葉や枝を取り除くことで病気や害虫の予防にもなります。

また、剪定は株への負担を減らす目的や、剪定によって新芽を出させる剪定の仕方があったり、花や果実を大きくする為の剪定、美しい姿を維持する為の剪定と、様々な目的に応じた剪定の仕方があります。剪定には、大きく分けて基本剪定(強剪定)と軽剪定(弱剪定)の2種類があり、植物の性質に合わせた剪定を選ぶことが大切です。

基本剪定は、冬か春ごろに行う剪定で、美しい姿を作ったり生育を促す為に、大胆に茎や枝のカットをします。また、樹木の剪定の場合は骨格を作る為のものでもあるので、整枝剪定や骨格剪定とも呼びます。むやみに枝を切ると、花芽を落としてしまい花や実がつかなくなるので、注意が必要です。

基本剪定は、切り戻し・枝抜き・切り返しと3つの方法がありますが、コーヒーの木では、切り戻しをします。太い茎や枝を短く切ることで、ほとんどの植物で行います。これは姿を整えることと、幹や株元に日を当てて成長を促したり、風通しをよくする為に行います。しかし、時期を間違えると、逆に成長を妨げてしまうこともあります。

樹木の切り戻しは、残す芽の1センチほど上を切るようにしましょう。コーヒーの木は、この切り戻しを成長期にあたる春～秋の間にします。基本剪定の枝抜き(透かし剪定)とは、樹木に行う剪定で、弱い枝や古い枝を根本から切り落とします。次に、切り返しは、枝分かれした小枝の分岐点から切り落とす剪定のことです。

大きくなり過ぎた樹木の高さを調整し、根と地上部のバランスを合わせます。コーヒーの木は、ほとんど剪定の必要がありませんが、大きくしたい時は別として、部屋の中で育てていて背が高くなり困らないように、木の先端の方のY字に枝わかれしている所のすぐ上で剪定すると良いでしょう。

軽剪定には、摘心・わき芽かき・摘蕾、摘花、摘果・花がら摘み・小葉かきなどがり、草花に対して行う剪定のことです。摘心とは横に広がるようにするために、茎の先端を切り落として、左右に新しい枝や茎を伸ばし、こんもりとした姿に仕立てることが出来る剪定です。

わき芽かきは、主茎や幹の成長を促す為に、脇に出ている芽を摘みとります。主にナスやトマトなど野菜の実を大きくしたい時に行います。摘蕾・摘花・摘果は、実をつけすぎないように、少数の実の成長を促し栄養を沢山蓄えることができ、味の良い実を収穫するために行う剪定です。

コーヒーの木は、風水的に癒しの効果があり陰の気があり、気持ちを落ち着ける効果があると言われています。コーヒーの木の艶やかで濃い緑色の葉と、やや下向きに伸びる特徴によります。ストレスの溜まりやすい事務所や、リラックス効果を更に高めたいリビングや寝室に置くと良いそうです。

更に、コーヒーの木の実は真っ赤で小さく可愛いので、女の子を授かりたい時には南側に飾り、男の子を授かりたい時には北か東北の一に飾るといいそうです。その他に、コーヒーの木には正気をよんだり、邪気を払う効果もあり、心が乱れてきたなと感じた時などは、自分が長く過ごす場所にコーヒーの木を飾りましょう。

コーヒーの木は、ホームセンターや花屋さんなどで購入できますが、一年中店頭に置いてあるわけではありません。インターネットの普及した現代では観葉植物もインターネットで買えてしまいます。大きさや価格の比較また、どのような品種があるかも家にいながら調べることができます。今の季節はコーヒーの木を育て始めるのに丁度いい季節です。

コーヒーの木の育て方や挿し木での増やし方を紹介してきましたが、いかがでしたか？コーヒーの木の花言葉が「一緒に休みましょう」とあるように、供にくつろげる時間や空間を共有したい家族や恋人に、プレセントすることを目標にして、育ててみるのも更に楽しみが増えていいかもしれません。