いわしの手開きと包丁での開き方を解説!簡単なやり方とは?
いわしは焼き魚から煮魚、刺身や蒲焼き、つみれと様々な料理に利用できる魚です。しかしどの料理にも必要なのがいわしを開くことです。いわしの開き方は包丁を使うやり方だけでなく、手開きで開くやり方もあります。料理によって使用する開き方は異なります。慣れないうちはコツがつかめず失敗する可能性もありますが、コツをつかめば簡単に開くことができます。いわしの包丁を使った開き方と手開きの方法を解説します。またいわしを使った料理のレシピも紹介します。
目次
いわしの開き方を知っている?
魚料理は、捌くのが面倒、捌き方を知らないという人が増えています。スーパーでは魚を捌いた状態で販売しすぐに調理できるように加工しているケースも多くなっています。鮮魚店で豪快なスピードで魚を捌く姿を見て、職人技は無理!と感じる人も多いのではないでしょうか。包丁1本を使って、きれいに魚を捌くことができれば、料理のレパートリーも増えます。しかし魚を捌くのは必ずしも包丁を使うのがベストではないのです。
誰でも知っているいわしはメジャーな青魚です。カルシウムやDHAやEPAなど豊富な栄養素が含まれている魚として人気です。いわしの食べ方は、そのまま焼き魚として食べることもできますが、生の状態で刺身にしたり、開いてフライにしたりレシピが多いのも特徴です。いわしを開くのが苦手な人はそのままの姿で焼き魚にするか、ぶつ切りにして煮物にするなど料理のレパートリーも限られてしまいます。
包丁を使って、きれいに開くことができればと思うこともあるでしょう。しかしいわしの捌き方は必ずしも包丁を使うのが得策ではありません。手開きという方法もあります。レシピによっては包丁を使わず、手開きしたほうが料理がしやすくなるケースもあります。見ているだけで敬遠しがちないわしの開き方を包丁を使ったケースと手開きするケースに分けて紹介します。いわしのレシピも紹介します。
とっても簡単で包丁いらず!いわしの手開きのやり方
いわしを手開きするのはこんなとき!
いわしは簡単に手開きするやり方があります。あまり知られておらず、鮮魚店では身崩れなどを防止する観点や衛生面を考慮して包丁で捌くケースがほとんどです。包丁を使うときより身崩れしやすいのが手開きの欠点です。しかし身崩れが調理に大きな影響を与えないのであれば、手開きするのが簡単です。いわしを手開きする方が良い料理は、いわしの天ぷらや、いわしのフライ、かば焼き、ソテー、つみれなどです。
手開きするメリットもあります。いわしには多くの小骨があります。いわしの焼き魚を食べる時、多くの小骨があり、これを嫌う人も少なくありません。魚の中でも食べにくいという評価もあります。しかし手開きすると小骨を同時に取れてしまう効果があります。フライや天ぷらなどにするときにはできる限り小骨を残したくはありません。調理時に小骨を取り除くのも一苦労ですが、手開きではこれを簡単に行えるのです。
手開きするデメリットもあります。一つは身崩れです。しかし多少身崩れしても問題のない料理であれば、手開きの方が楽です。フライなどを作る場合には、身崩れを多少しても衣で隠すことができます。料理店で提供する料理ではない為、そこまで神経質になる必要もないのです。もう一つは手開きすることによる臭いです。魚の臭いは取れにくいのです。手袋を利用するのがおすすめです。衛生的にも効果があります。
いわしの手開きのやり方
いわしの手開きのやり方はすべて手で開けるわけではありません。必要な時には包丁も使用します。まず、いわしの頭を包丁で切り落とします。頭はダシ取りなどにも利用できますので捨てずに利用するのが賢い方法です。小ぶりないわしは手で頭をちぎることもできますが、包丁を利用するのがおすすめです。次に腹部分に切り込みを入れます。そして内臓を手で取りだします。内臓を取り出した後は流水できれいに洗い流します。
水で洗い流した後は水気をしっかりとふき取ります。キッチンペーパーを利用するのがおすすめです。いよいよいわしを開くやり方です。いわしの背骨に沿うように親指を入れて徐々に開いていきます。ポイントは背骨に常に沿うように開くことです。お尻まで開き終わると背骨を取ります。背骨は頭の方から取っていくのがコツです。はらわたを包丁でそぎ落とせば、きれいに三枚におろしたのと同じ状態になります。
いわしの手での開き方は力を入れずに簡単にできます。引っかかってしまう場合に力を入れると身がちぎれてしまう可能性がありますので、力を入れないように注意します。効き手は開くために使います。効き手と反対の手はしっかりといわしを支えるように持つ事がポイントです。開く時に背骨に沿わせることで小骨も一緒に取れます。それでも残った小骨は開いたあとに手で取り除きます。
身崩れしないでキレイにできる!いわしを包丁で開くやり方
いわしを包丁で開くのはこんなとき!
イワシを手開きで捌くやり方もありますが、基本は包丁で捌く方法です。繊細な捌き方が可能であることと、衛生面などを考慮すると包丁での開き方をマスターしておくことは便利です。大きい魚を開くのは苦労しますが、いわしは比較的小さめの程よいサイズであるため、魚を捌く練習には最適な魚です。新鮮ないわしを入手したら刺身で食べたいものです。妻子身にするときには包丁で捌くのがベストな方法です。
魚を捌くための専用の包丁も販売されています。専用の包丁は、通常の包丁より細長く魚の内部まで刃が届くように設計されています。大きい魚を捌く時には専用の包丁のありがたみを実感することができますが、いわし程度の大きさの魚を捌く時には、通常の包丁でも十分事足ります。魚を捌くための専用の包丁を買わなければならないということはありません。普段使っている包丁で対応できます。
いわしを包丁で開くやり方
包丁を使ってのいわしの開き方です。一見難しそうですが、コツをつかめば初心者でも簡単に捌くことができます。最初に水洗いをします。水洗いをしたのちはキッチンペーパーでしっかりと水分をふき取っておきます。次にウロコを落とします。包丁の背を利用してウロコをそぎ落とします。次に頭部を切断します。頭部はダシとりに使えます。味噌汁などのダシにするといわしの風味を活かすことができます。
次に腹の部分をカットします。いわしの腹の部分は固いため、捌く時に苦労します。そのため、最初の段階で腹の部分を切り落としてしまうと開き方が簡単になります。カットした腹の部分からはらわたを包丁の先を上手に使ってかきだします。包丁ではらわたの内部をなぞるようにすると簡単に取り出すことができます。しっぽの部分でくっついているため、包丁で切り落とします。
この時点で再度水洗いです。取り出した内臓の部分や血もきれいに洗い流します。洗い流しが不十分であると魚独特の生臭さが残ってしまいます。生で食べる刺身はもちろんの事、調理しても魚の生臭さが残っているとせっかくの料理も台無しです。十分すぎるほど水洗いしてあげることが大事なポイントです。水洗いした後は再度キッチンペーパーで水分をふき取ります。
そして、次はしっぽを切り落とします。身の部分だけが残った形になります。すでに手開きできそうな感じですが、包丁で捌いていきます。捌く時のポイントは背骨です。背骨に沿うように包丁を入れると上手に開くことができます。頭部から包丁を入れると簡単にできます。尾まで背骨に沿って切ります。これでいわしを二枚におろしたことになります。背骨部分を取り除けば三枚におろすことになります。
背骨を切り落とします。初心者が失敗しやすいケースは、背骨に身が多くついてしまうことです。逆にプロは背骨に身をほとんど付けない開き方を行います。最初の背骨に沿って開く時も包丁を背骨に当てる感覚を維持することで身を骨を上手に離すことができます。そして背骨の部分だけを切り離す際にも、背骨に包丁を当てながら、少し上に包丁を向けて切り進むのがコツです。身を極力骨に残さないように注意します。
背骨を取り終えると次は小骨の処理です。目に見える部分に小骨があります。箸やピンセットを使って取り除きます。刺身にするときに小骨が残っているとせっかくの刺身が台無しになってしまいます。そのため、小骨の処理は丁寧にそしてひとつづつ行うように心がけます。最後に両端の腹骨を切り取ります。ここも包丁を立てて身を少しでも残すように心がけます。開くまでの工程はこれで完了です。
刺身にするときには皮をむく工程があります。皮の部分に切れ込みを入れてあとは指で持ってはがします。皮もダシに使用することができるため、捨てずに活用すると料理上手です。皮をむくのは手ですが、ゆっくりとむくのがコツです。早すぎると途中でちぎれてしまう事があります。身まで一緒にむかないように注意しながらゆっくりと端からむいていくのがポイントです。お好きな大きさにカットすれば刺身になります。
いわしをおいしく料理しよう!おすすめレシピ4選
とろける食感がたまらない!いわしの刺身
いわしの開き方をマスターしたら料理に活用したいものです。いわしを使ったレシピを紹介します。まずは生いわしの食感をそのまま楽しむことができる刺身です。刺身はいわしを開くのが主な料理の工程です。特別な調理は一切ありません。そのためいわしの鮮度にこだわるのが重要です。いわしの鮮度が高いほどとろけるような食感を味わうことができます。口の中で溶けるような食感は鮮度が高い証拠です。
準備するのはいわしです。いわしの開き方は手開きではなく包丁を使って開きます。刺身に小骨が散乱していると台無しですので小骨の処理は丁寧に行います。小骨は目で見つけることもできますが手でなぞって見つけることもできます。また、皮をはぐ事も大事なポイントです。調理する場合には、皮も食べることができますが、刺身など生で食べる場合には、食感にも影響します。そのため皮を丁寧にはいでおくことが必要です。
いわしを三枚に開き、適当な大きさにカットすれば刺身の完成です。刺身は和食の王道です。刺身をおいしく見せる盛りつけ方を覚えておくと、同じいわしの刺身でも一層おいしさが増します。いわしは青魚で皮が光っています。これを上手に利用すると盛りつけが華やかになります。黒光りしている雰囲気を出すために黒色の皿を使用すると見栄えが良くなります。
丸いお皿を使っているのであれば、半円状に扇のように刺身を並べます。量が多い場合には、扇を二重、三重にします。続いて逆の箇所にツマと大葉を置きます。その上にいわしの刺身を置きますが、一工夫します。いわしの皮に該当する部分を斜めに切れ込みを入れます。切れ込みは身の厚さの半分程度の深さです。これを大葉の上に揃えます。あとはカットレモンを添えば完成です。見た目も美しいいわしの刺身です。
タレはお好みです。醤油とわさびが定番ですが、生姜と醤油、または柚子胡椒でもおいしくいただけます。おろししょうがと醤油という組み合わせもあります。お好みでいくつかのタレを作っておき、食べ比べるのも方法です。魚の捌き方の熟練度が形に出やすいのが刺身です。最初は失敗するかもしれませんが、何度も作っているとコツがつかめるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。
旨みジュワッ!いわしのフライ
次はいわしのフライです。いわしが嫌いな子供でもおいしいと食べてしまうのがフライです。フライのサクサク感といわしのふっくら感がたまらない一品です。おかずとしてのボリュームもあるため、夕食の献立として最適です。いわしの捌き方は手開きで対応できます。しかしいわしの下ごしらえをしっかりしないと生臭さが残ってしまうため、コツはいわしの下ごしらえをしっかり行うことです。
材料は、メインとなるイワシ、しょうが汁、塩、日本酒、小麦粉、卵、パン粉、そして食用油です。盛り付け時の添え付けとしてシシトウやレモン、ミニトマトなどを用意するとより華やかになります。魚を調理するとどうしても残るのが生臭さの臭いです。きれいに洗っても臭いを完全に除去するのは難しいのです。臭い移りもしますので、魚を調理するときには一工夫しておくと後片付けで悩むことはありません。
まな板の上には、クッキングシートを何層かにしておきます。または牛乳パックなどを活用して開いてまな板代わりに使用すると臭いが残りません。いわしを手開きする際にもビニール手袋を利用することで臭いが手に残らず、衛生的です。いわしは手開きで捌きます。三枚におろして小さければそのままのサイズでも問題ありません。大きめのいわしであれば、カットします。バットに乗せて両面に軽く塩を振り日本酒をかけます。
両面に塩を振り日本酒をかけるのは生臭さを取るためです。そしてラップをかけて30分程度冷蔵庫で寝かせます。冷蔵庫内の他の食品に臭いが映らないようにいわしのバットにはラップをかけて密封しておくことがおすすめです。この下処理がレシピの中で最重要ポイントです。生臭さを消し去ることで、より美味しいいわしのフライを作ることができます。次にフライの準備です。いわしに小麦粉、溶き卵、パン粉の順でつけます。
フライは、油に全面がつかるようにたっぷりと油を利用するようにします。フライパンで揚げ物をするケースもありますが、均一に熱を通らせる為には全体が油に浸かっている必要があります。多めの食用油を準備することがポイントです。油の温度は170度~180度です。表面がカラっとするまで揚げます。ひっくり返すのは1~2回に済ませます。触り過ぎると身崩れをおこす場合があるためです。
表面がこんがり色づくと完成です。油をしっかりときってから盛りつけます。盛り付けの際にカットする必要はありません。そのまま皿に盛りつけます。シシトウやミニトマト、レモンなどを添えれば完成です。いわしのフライを作る際には小骨の処理には神経質になる必要はありません。開いた際に表面を確認して目立つ小骨さえ除去できればOKです。小さな小骨は油で揚げている最中に柔らかくなるためです。
揚げ時間は1分半から2分程度です。通常のフライに比べると短い時間で完成します。薄く火の通りが早いことと、油の温度が高めだからです。揚げすぎるとふんわり感が失われてしまい、せっかくのいわしがお菓子のように固くなってしまいます。柔らかさを残すことを意識して早めに油から取り出すことを心がけます。いわしの開きに自信がなければ、スーパーで開いた状態のいわしを買っても構いませんが割高になります。
ご飯のお供に!いわしの蒲焼き
ウナギやサンマとともに蒲焼きの定番がいわしです。缶詰の蒲焼きも販売されているほどです。作り方はさぞ難しいだろうと思いがちですが、実は結構簡単に作れてしまいます。作りたてでも、時間が経過して冷めてからでもおいしく食べることができます。お弁当のおかずとしても最適です。用意する材料はいわしと小麦粉、オリーブオイルかサラダ油、砂糖、しょうゆ、いりごまです。
いわしの開き方は手開きで問題ありません。蒲焼きはじっくり調理するため小骨も柔らかくなります。目立つ小骨は手開きする段階で取っておきますが、神経質になって小骨の処理をする必要はありません。水で軽く流してキッチンペーパーでふき取っておきます。生臭さが気になる場合には、日本酒と塩を振って30分程度寝かせておきます。新鮮ないわしで生臭さが気にならない場合には、寝かす必要性はありません。
いわしは両面に小麦粉を付けておきます。フライパンでいわしを焼きます。オリーブオイルを使うとより香ばしくなります。両面がこんがり色づくまで焼きます。多少焦げ目がつく程度がベストなタイミングです。いわしを焼いている最中にタレを作ります。砂糖と醤油、水を混ぜてタレを作ります。タレの配分は、砂糖が大さじ2杯、しょうゆが大さじ2杯、水が大さじ1杯です。完成したたれをいわしを焼いているフライパンに注ぎます。
この時のポイントは火を必ず止めることです。タレは非常に焦げやすく、タレが焦げるとせっかくの蒲焼きも台無しになってしまいます。焦げないようにするために、まず火を止めます。そしてタレをよくいわしに絡ませます。タレがいわしに馴染んだら完成です。いりごまをかけて食べます。いわしを手開きにする手間こそありますが、調理方法は非常に簡単です。材料も家庭の冷蔵庫にあるもので作れてしまいます。
お鍋や汁物を引き立てる!いわしのつみれ
最後に紹介するレシピはいわしのつみれです。つみれには鶏肉や魚などを様々な具材で作れます。いわしのつみれは栄養価値が高く、鍋にでも味噌汁でもお吸い物でもどんな汁物にもマッチします。いわしのつみれは時間がかかりそうなイメージですが、簡単に作るやり方があります。準備するのはいわし、塩、卵白、生姜のしぼり汁だけです。いわしの開き方は手開きで問題ありません。多少形が崩れても大丈夫なためです。
次に身をそぎ取るやり方です。身だけを使い皮は一切使用しません。身を上にして包丁で身をそぐようにして外側に動かします。次に身だけになったいわしを細かく包丁で刻みます。さらにいわしを叩きます。叩き方によってつみれの食感が変わります。細かくしっかりと叩けばしっかりとした固めの食感になります。粗めにたたけば、柔らかめのつみれになります。
ボウルに移して塩を加えて手で粘りが出るまで練りこみます。さらに生姜のおろし汁と卵白を加えて練ります。沸騰したお湯にちょうどよいサイズに丸めて落としていきます。スプーンを2本使って丸めるのが一般的なやり方です。茹で時間は小さじクラスの大きさのスプーンで4分程度、大さじクラスのスプーンで6分程度です。完成したつみれは鍋やお吸い物、味噌汁などに活用します。
いわしの開き方をマスターして料理の幅を広げよう!
いわしの開き方は包丁で開くやり方と手開きでのやり方の二種類があります。料理やいわしの活用方法によって開き方は異なりますが、どちらも簡単に開ける方法です。いわしの開き方をマスターしておくと料理のレパートリーを増やすことができます。慣れないうちは失敗するかも知れませんが、何度も開き方を実践し、コツを覚えることで簡単に開けるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。